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ー希望ー7
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「そういう訳じゃないんやけど……。 まぁ、とりあえず、梅沢さん……フォローありがとうな」
そう雄介は真面目に言ったつもりだったのだが、どうやら和也は雄介に名字呼びされるのは慣れていないらしく、
「やっぱり、桜井先生に俺の名前を苗字呼びされるの気持ち悪ぃ」
和也はオーバーリアクション気味に嫌そうな表情をするのだが、
「アホか! 俺やって、お前に『桜井先生』って言われるの気持ち悪いわぁ。 せやけど、仕事やからな……そう呼ばなぁアカンやろしな? そこは望がそう言う訳やし、仕方ないやんか……」
「ま、確かにそうなんだけどさ。 ま、まぁ、そこは俺的にも分かってる事なんだけど……って、まだ、望の奴、へこんでるのか?」
和也は望の方へと視線を移すと、どうやらそこは違うらしくそこには目を座らせた望が和也達の方に視線を向けていた。
「そういうことじゃなかったみたいだな」
和也は雄介に向かい小さな声で言うのだ。
「確かに……。 どうやら、俺達がくっちゃべっていることに目を座らせているようやんな」
「今日の望は機嫌が悪そうだぞー。 後でお前から望にフォローしとけよー。 俺はとりあえず、裕実の所に行ってるからさぁ!」
和也は逃げるように裕実が座っている場所へと行ってしまうのだ。
「って、和也ー!」
と逃げていく和也に雄介は後ろから声を掛けるが、和也が戻って来ることはなく雄介の後ろから冷たい視線が刺さってきているのが分かったようだ。 そんな状態では流石の雄介も望の方へ視線を向けることは出来ず仕方無しに先程望から貰ったカルテに視線を移すことしか出来ない。
和也がいなくなった事でさっきまでうるさい位だった雄介達の席だが、和也がいなくなった途端に静かな世界へと変わってしまっていた。
そうきっとこの静かな空間というのも苦手なのもあるのだが、もしかしたら自分があの場にいると、雄介達の勉強の邪魔になるだろうと思い裕実のところへ向かったのかもしれない。
雄介は再び望から貰ったカルテへと視線を移す。
「坂本か……そういや、最近、連絡もしとらんかったしなぁ。 今もまだ仕事しとるんやろか?」
そう雄介は小さな声で独り言を漏らす。
「仕事が終わってから様子を見に行って、もし、違っていたら恥ずかしい思いするしなぁ。 あ、後で和也が坂本んとこに行かなきゃならんみたいやから、そん時に俺の親友だか見て来てもらえばええかぁ」
そう雄介は真面目に言ったつもりだったのだが、どうやら和也は雄介に名字呼びされるのは慣れていないらしく、
「やっぱり、桜井先生に俺の名前を苗字呼びされるの気持ち悪ぃ」
和也はオーバーリアクション気味に嫌そうな表情をするのだが、
「アホか! 俺やって、お前に『桜井先生』って言われるの気持ち悪いわぁ。 せやけど、仕事やからな……そう呼ばなぁアカンやろしな? そこは望がそう言う訳やし、仕方ないやんか……」
「ま、確かにそうなんだけどさ。 ま、まぁ、そこは俺的にも分かってる事なんだけど……って、まだ、望の奴、へこんでるのか?」
和也は望の方へと視線を移すと、どうやらそこは違うらしくそこには目を座らせた望が和也達の方に視線を向けていた。
「そういうことじゃなかったみたいだな」
和也は雄介に向かい小さな声で言うのだ。
「確かに……。 どうやら、俺達がくっちゃべっていることに目を座らせているようやんな」
「今日の望は機嫌が悪そうだぞー。 後でお前から望にフォローしとけよー。 俺はとりあえず、裕実の所に行ってるからさぁ!」
和也は逃げるように裕実が座っている場所へと行ってしまうのだ。
「って、和也ー!」
と逃げていく和也に雄介は後ろから声を掛けるが、和也が戻って来ることはなく雄介の後ろから冷たい視線が刺さってきているのが分かったようだ。 そんな状態では流石の雄介も望の方へ視線を向けることは出来ず仕方無しに先程望から貰ったカルテに視線を移すことしか出来ない。
和也がいなくなった事でさっきまでうるさい位だった雄介達の席だが、和也がいなくなった途端に静かな世界へと変わってしまっていた。
そうきっとこの静かな空間というのも苦手なのもあるのだが、もしかしたら自分があの場にいると、雄介達の勉強の邪魔になるだろうと思い裕実のところへ向かったのかもしれない。
雄介は再び望から貰ったカルテへと視線を移す。
「坂本か……そういや、最近、連絡もしとらんかったしなぁ。 今もまだ仕事しとるんやろか?」
そう雄介は小さな声で独り言を漏らす。
「仕事が終わってから様子を見に行って、もし、違っていたら恥ずかしい思いするしなぁ。 あ、後で和也が坂本んとこに行かなきゃならんみたいやから、そん時に俺の親友だか見て来てもらえばええかぁ」
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