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ー平和ー73
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更に裕実は体を乗り出すと、
「吉良さんは、歩夢君の事は何とも想わないんですか?」
「んー……僕達はまだ付き合い始めたばかりだし、歩夢とは本来なら兄弟だし……まだ、本気で好きとかにはなってないと思うんだよね」
「じゃあ、やっぱり、歩夢君への気持ちは体だけの関係なんでしょうか?」
そう切なそうに突っ込む裕実。
「なんだろ? まだ、気持ちが吹っ切れないっていうのかなぁ? やっぱ、そこはまだ歩夢は兄弟だし、この先に踏み入れていいもんなのかと、悩んでるっていうのが本音かな?」
今まで押していた裕実だが、その朔望の言葉に納得したのか体を乗り出すことを止め朔望の隣りに行くとベッドへと寄りかかる。
「ですよね。 やっぱり、兄弟で恋人になると、逆に境界線みたいなのを張ってしまうって事になるんですよね?」
「そういうこと……」
朔望は立ち上がると、思い出したかのように内ポケットに入れておいた携帯を取り出す。
それに気付いた裕実も立ち上がり。
「あ! 吉良さんは携帯を持っていたんですよね!?」
「そういうこと……。 ほら、やっぱり携帯を持っていて良かったでしょ?」
そう言いながら朔望は携帯を開くと、メールが一件来ていることに気付く。
「へ? 何で? メールが? この携帯は予備用の携帯だし、誰も登録してない筈なんだけど……?」
朔望は考えながら、とりあえずメールの文章を読み始める。
朔望が持ち歩いているこの予備用の携帯は、普段はあまり使わないようにしている為か音もサイレントにしてあったようだ。 その為メールや電話が来ていてもほとんど気付かないのだが、今は緊急ということもあってか、今は使うところだろうと思ったようで朔望は携帯を使ってみようとした所メールが来ていた。
『裕実、今は何処にいる? って、これは朔望の携帯なんだよな? ゴメン……もし、連絡出来る状態なら連絡してくれ!』
和也の文面からすると、和也の方もどれだけ裕実のことを心配しているのかが分かる。
朔望はその携帯を裕実に投げ渡すと、
「梅沢さんから君にメールだよ。 やっぱり、羨ましいな……君達っていうのはさ、本気で愛し合っているんだって事が分かるんだもん。 メールだけなのに気持ちが伝わってくるって感じがするしね。 普通、メールだけっていうのか、文字だけでは感情っていうのは伝わりにくいもんだと思うんだけどさ、君達のメールの文章っていうのは、そこからも相手の事を心配しているっていうのが伝わって来ているって言ったらいいのかな」
朔望はそう言うと、今度は窓際へと向かうのだ。
「吉良さんは、歩夢君の事は何とも想わないんですか?」
「んー……僕達はまだ付き合い始めたばかりだし、歩夢とは本来なら兄弟だし……まだ、本気で好きとかにはなってないと思うんだよね」
「じゃあ、やっぱり、歩夢君への気持ちは体だけの関係なんでしょうか?」
そう切なそうに突っ込む裕実。
「なんだろ? まだ、気持ちが吹っ切れないっていうのかなぁ? やっぱ、そこはまだ歩夢は兄弟だし、この先に踏み入れていいもんなのかと、悩んでるっていうのが本音かな?」
今まで押していた裕実だが、その朔望の言葉に納得したのか体を乗り出すことを止め朔望の隣りに行くとベッドへと寄りかかる。
「ですよね。 やっぱり、兄弟で恋人になると、逆に境界線みたいなのを張ってしまうって事になるんですよね?」
「そういうこと……」
朔望は立ち上がると、思い出したかのように内ポケットに入れておいた携帯を取り出す。
それに気付いた裕実も立ち上がり。
「あ! 吉良さんは携帯を持っていたんですよね!?」
「そういうこと……。 ほら、やっぱり携帯を持っていて良かったでしょ?」
そう言いながら朔望は携帯を開くと、メールが一件来ていることに気付く。
「へ? 何で? メールが? この携帯は予備用の携帯だし、誰も登録してない筈なんだけど……?」
朔望は考えながら、とりあえずメールの文章を読み始める。
朔望が持ち歩いているこの予備用の携帯は、普段はあまり使わないようにしている為か音もサイレントにしてあったようだ。 その為メールや電話が来ていてもほとんど気付かないのだが、今は緊急ということもあってか、今は使うところだろうと思ったようで朔望は携帯を使ってみようとした所メールが来ていた。
『裕実、今は何処にいる? って、これは朔望の携帯なんだよな? ゴメン……もし、連絡出来る状態なら連絡してくれ!』
和也の文面からすると、和也の方もどれだけ裕実のことを心配しているのかが分かる。
朔望はその携帯を裕実に投げ渡すと、
「梅沢さんから君にメールだよ。 やっぱり、羨ましいな……君達っていうのはさ、本気で愛し合っているんだって事が分かるんだもん。 メールだけなのに気持ちが伝わってくるって感じがするしね。 普通、メールだけっていうのか、文字だけでは感情っていうのは伝わりにくいもんだと思うんだけどさ、君達のメールの文章っていうのは、そこからも相手の事を心配しているっていうのが伝わって来ているって言ったらいいのかな」
朔望はそう言うと、今度は窓際へと向かうのだ。
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