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ー天使ー37
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「せやな……遅刻ついでなんやから、今日は休んだらええやんかぁ、たまには平気やろ?」
「だけど」
「そう言っている間に時間は過ぎて行くだけだぞ」
そうタイミングよく望の携帯が部屋内に響き渡る。
一瞬、ドキリとした望だったのだが、携帯画面を見ると溜め息を吐きながら電話を取るのだ。
「はい」
『望か?』
「ああ、つーか、俺に電話をしといて、『望か?』はねぇだろ?」
『……って、君ね……今の君の立場を分かってるかな? 私がどういう意味で君の携帯に電話したかって……』
いつもの調子で望は電話の相手である裕二の電話に出たのだが、今日の電話ではどうやら院長という立場で裕二は望に電話をしてきたらしい。
一方、望の方も裕二の小さな怒りに気付いたようだ。
「……今日は病院に遅刻の電話をしなくて申し訳ございません。 今後からは遅刻しないように心がけします」
望にしては珍しく父親に対し敬語を使ってまで謝っていたのだから。
その望の言葉に裕二は溜め息は吐いたものの、
『まぁいい……今日は人が足りてるから、ゆっくり休みにしたまえ。 だが、次回、こんなことがあったら、病院を辞めてもらうからね。 確かに今の君にとってプライベートも大事なようだけど、君が今している仕事は患者の命を守っている仕事だということを忘れないように……』
「はい、分かりました」
そう言うと望は電話を切る。
流石の和也も雄介も今の電話が誰だか分かっていたからこそ電話中は静かにしていたようだ。
望が電話を切ると望は溜め息を吐き唇を結ぶ。
そして和也は遠慮がちに望のことを見つめ、
「……今の電話、親父さんからだったんだろ?」
「まぁな……流石に今日は怒られたよ」
「だよな。 流石に遅刻はまずいよな?」
「まずいってもんじゃねぇよ。 『患者の命を守っているんだから』って親父に怒られた」
「分かってる。 だけど、俺達が悪いんだからよ」
「ああ、そういうことだ……『また、こんなことがあったら、病院を辞めてもらう』って言っていたから、親父……相当、怒ってるらしいな。 とりあえず、今日は休みをくれたけど、明日は朝一番で親父に謝りに行かないとな」
「だけど」
「そう言っている間に時間は過ぎて行くだけだぞ」
そうタイミングよく望の携帯が部屋内に響き渡る。
一瞬、ドキリとした望だったのだが、携帯画面を見ると溜め息を吐きながら電話を取るのだ。
「はい」
『望か?』
「ああ、つーか、俺に電話をしといて、『望か?』はねぇだろ?」
『……って、君ね……今の君の立場を分かってるかな? 私がどういう意味で君の携帯に電話したかって……』
いつもの調子で望は電話の相手である裕二の電話に出たのだが、今日の電話ではどうやら院長という立場で裕二は望に電話をしてきたらしい。
一方、望の方も裕二の小さな怒りに気付いたようだ。
「……今日は病院に遅刻の電話をしなくて申し訳ございません。 今後からは遅刻しないように心がけします」
望にしては珍しく父親に対し敬語を使ってまで謝っていたのだから。
その望の言葉に裕二は溜め息は吐いたものの、
『まぁいい……今日は人が足りてるから、ゆっくり休みにしたまえ。 だが、次回、こんなことがあったら、病院を辞めてもらうからね。 確かに今の君にとってプライベートも大事なようだけど、君が今している仕事は患者の命を守っている仕事だということを忘れないように……』
「はい、分かりました」
そう言うと望は電話を切る。
流石の和也も雄介も今の電話が誰だか分かっていたからこそ電話中は静かにしていたようだ。
望が電話を切ると望は溜め息を吐き唇を結ぶ。
そして和也は遠慮がちに望のことを見つめ、
「……今の電話、親父さんからだったんだろ?」
「まぁな……流石に今日は怒られたよ」
「だよな。 流石に遅刻はまずいよな?」
「まずいってもんじゃねぇよ。 『患者の命を守っているんだから』って親父に怒られた」
「分かってる。 だけど、俺達が悪いんだからよ」
「ああ、そういうことだ……『また、こんなことがあったら、病院を辞めてもらう』って言っていたから、親父……相当、怒ってるらしいな。 とりあえず、今日は休みをくれたけど、明日は朝一番で親父に謝りに行かないとな」
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