1,472 / 2,140
ー天使ー29
しおりを挟む
「なら、俺達にも責任があることになるのかぁ」
「そういうことになりますよね。 だから、僕達が二人の関係を戻して上げなければならないんじゃないんでしょうか?」
「まぁなぁ、俺達の責任なら、そうしにきゃなんねぇよなぁ」
「そうですよ! 寧ろ、やらなきゃ和也らしくないですから!」
「そうだよなぁ」
そうまだやる気が無さそうな和也なのだが、少しだけにやけ始めたようにも思える。
和也の性格とは褒めれば調子に乗るタイプなのを裕実は分かっている事だ。
「ですよ! 望さんと琉斗君の関係を取り戻せるのは和也しかいませんから」
そう裕実は和也に笑顔を向けると、更に和也はにやけた表情をし、もしかしたら完全にやる気が出たのか、
「そうだよなぁ、俺がやらなきゃ誰がやる! って感じだもんなぁ」
「そうですよー。 和也しかいませんからー、だから、よろしくお願いしますね」
「分かった!」
和也はやっとのことで二人の関係を取り戻すことを決意したのか、大きな声で言うと気合いを入れ拳を握る。
とりあえず、へそを曲げてしまった望の方は、とりあえず今和也の目の前にいる琉斗を納得させた方が早いだろうと思った和也はまた琉斗の身長に合わせてしゃがむと、
「なぁ、琉斗……」
和也は琉斗の目線に視線を合わせ琉斗の名前を呼ぶと、
「琉斗は雄介おじちゃんを取った望兄ちゃんが嫌いになったんだろ?」
その質問に琉斗は頷く。
「嫌いなのは別に構わないんだけどさ。 じゃあ、雄介おじちゃんとお母さんはどっちが好きだ?」
琉斗は首を傾げ考えているようだ。
「和也兄ちゃーん……どちらかじゃないとダメ?」
そう可愛く聞いてくる琉斗。
「ああ……そうだな……ダメだなぁ。 寧ろ、男なら、どっちか選んで欲しいかもな。 なんか、そこはカッコ悪くねぇ? 質問では、どちらがいい? と聞かれているのに、どちらがいいか? っていうのを決めないのはさ」
「なら、お母さん!」
「そっか!」
その琉斗の答えに和也は笑顔を漏らす。
どうやら琉斗は和也が思っていた通りの答えを出してくれてホッとしたようだ。 そう普通、そこは『母親』と答える事が多いだろう。 というの事は、琉斗は見事に和也の思い通りに答えてくれているという事になっているのかもしれない。
「じゃあ、次の質問な……。 次の質問はー? 今、琉斗のお母さんは入院してるだろ?」
その和也の質問に頭を頷かせる琉斗。
「琉斗のお母さんを治療してくれるのは、望兄ちゃんなんだよな。 望兄ちゃんにお母さんの病気を治してもらってもいいか?」
「そういうことになりますよね。 だから、僕達が二人の関係を戻して上げなければならないんじゃないんでしょうか?」
「まぁなぁ、俺達の責任なら、そうしにきゃなんねぇよなぁ」
「そうですよ! 寧ろ、やらなきゃ和也らしくないですから!」
「そうだよなぁ」
そうまだやる気が無さそうな和也なのだが、少しだけにやけ始めたようにも思える。
和也の性格とは褒めれば調子に乗るタイプなのを裕実は分かっている事だ。
「ですよ! 望さんと琉斗君の関係を取り戻せるのは和也しかいませんから」
そう裕実は和也に笑顔を向けると、更に和也はにやけた表情をし、もしかしたら完全にやる気が出たのか、
「そうだよなぁ、俺がやらなきゃ誰がやる! って感じだもんなぁ」
「そうですよー。 和也しかいませんからー、だから、よろしくお願いしますね」
「分かった!」
和也はやっとのことで二人の関係を取り戻すことを決意したのか、大きな声で言うと気合いを入れ拳を握る。
とりあえず、へそを曲げてしまった望の方は、とりあえず今和也の目の前にいる琉斗を納得させた方が早いだろうと思った和也はまた琉斗の身長に合わせてしゃがむと、
「なぁ、琉斗……」
和也は琉斗の目線に視線を合わせ琉斗の名前を呼ぶと、
「琉斗は雄介おじちゃんを取った望兄ちゃんが嫌いになったんだろ?」
その質問に琉斗は頷く。
「嫌いなのは別に構わないんだけどさ。 じゃあ、雄介おじちゃんとお母さんはどっちが好きだ?」
琉斗は首を傾げ考えているようだ。
「和也兄ちゃーん……どちらかじゃないとダメ?」
そう可愛く聞いてくる琉斗。
「ああ……そうだな……ダメだなぁ。 寧ろ、男なら、どっちか選んで欲しいかもな。 なんか、そこはカッコ悪くねぇ? 質問では、どちらがいい? と聞かれているのに、どちらがいいか? っていうのを決めないのはさ」
「なら、お母さん!」
「そっか!」
その琉斗の答えに和也は笑顔を漏らす。
どうやら琉斗は和也が思っていた通りの答えを出してくれてホッとしたようだ。 そう普通、そこは『母親』と答える事が多いだろう。 というの事は、琉斗は見事に和也の思い通りに答えてくれているという事になっているのかもしれない。
「じゃあ、次の質問な……。 次の質問はー? 今、琉斗のお母さんは入院してるだろ?」
その和也の質問に頭を頷かせる琉斗。
「琉斗のお母さんを治療してくれるのは、望兄ちゃんなんだよな。 望兄ちゃんにお母さんの病気を治してもらってもいいか?」
0
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
僕たち、結婚することになりました
リリーブルー
BL
俺は、なぜか知らないが、会社の後輩(♂)と結婚することになった!
後輩はモテモテな25歳。
俺は37歳。
笑えるBL。ラブコメディ💛
fujossyの結婚テーマコンテスト応募作です。
ハイスペックED~元凶の貧乏大学生と同居生活~
みきち@書籍発売中!
BL
イケメン投資家(24)が、学生時代に初恋拗らせてEDになり、元凶の貧乏大学生(19)と同居する話。
成り行きで添い寝してたらとんでも関係になっちゃう、コメディ風+お料理要素あり♪
イケメン投資家(高見)×貧乏大学生(主人公:凛)

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる