1,403 / 2,140
ー過去ー146
しおりを挟む
「俺達がニュースを見て、どれだけ心配したと思ってんだ?! 何で、帰る時に望に連絡して来なかったんだ? しかも、今ニュースになってる花火の事故でレスキュー隊員が一人死んでるって言ってたんだからな」
その和也の言葉に、やっと雄介はテレビの方へと視線を向けるのだ。
「あ! この事故、こないな事になっておったんか!?」
雄介は持っていた花をテーブルの上へと置くとテレビへと近づいて行く。
「確かに事故があったのは知っておったんやけど……まさか、こないな事故になっておったって事知らんかったわぁ」
その雄介の言葉に和也は裏声を上げ雄介の方へと振り向く。
「……へ? どういう事だ?」
「あー、丁度、この花火工場での事故があったんは、八時半位やったやろ? その時間っていうのは丁度交代の時間なんやって……。 正確には俺達の仕事時間が終わるのはその周辺やから、次に来る隊員に花火工場の事故の方に回ってもらったって訳や。 それから、俺達の方は昨日あった報告書とか色々な事やっておったら、今日はちょい時間掛かってもうたしな……そしたら、いつに間にか十時位になっておって、そっからは、今日の望の誕生日やったし、店も開いた時間やったから、花屋に寄っておったら、こないな時間になってもうたって訳や……。 望に連絡しようにも両手いっぱいに花を持っておったし、ついでやから、サプライズ的な事にしようかな? って思うてたしな」
その雄介の言葉に三人は安堵のため息と呆れたようなため息を漏らすのだった。
「まったく、雄介っていうのは、俺達の気持ちっていうのは分かってねぇって事だよな」
和也が文句を言った後に望も続き、
「本当だぜ。 お前さぁ」
望はそう言うと雄介の前にまで足を運び望は雄介の顔を真剣な面持ちで見つめる。 一瞬、平打ちが炸裂するのかと思ったのだが、それとは逆で望は雄介の体を確かめるように抱き締めるのだ。
「良かった……お前が無事で……。 本当、俺……このニュース聞いて、どれだけ心配したと思ってんだよ。 今日は俺の誕生日だぞ……デート連れて行ってくれるんじゃねぇのかよ」
「ホンマ……ゴメン……。 まさか、この事故がこないに大きな事故になっとるなんて事思うてなかったし、ホンマに俺の自己中心的な行動で望達を心配させてもうてたんやな……ホンマ、ゴメン……」
雄介はそう切なそうな表情をすると望の体を抱き締め返す雄介。
その間の和也と裕実はそっと部屋を出て行くのだ。
その和也の言葉に、やっと雄介はテレビの方へと視線を向けるのだ。
「あ! この事故、こないな事になっておったんか!?」
雄介は持っていた花をテーブルの上へと置くとテレビへと近づいて行く。
「確かに事故があったのは知っておったんやけど……まさか、こないな事故になっておったって事知らんかったわぁ」
その雄介の言葉に和也は裏声を上げ雄介の方へと振り向く。
「……へ? どういう事だ?」
「あー、丁度、この花火工場での事故があったんは、八時半位やったやろ? その時間っていうのは丁度交代の時間なんやって……。 正確には俺達の仕事時間が終わるのはその周辺やから、次に来る隊員に花火工場の事故の方に回ってもらったって訳や。 それから、俺達の方は昨日あった報告書とか色々な事やっておったら、今日はちょい時間掛かってもうたしな……そしたら、いつに間にか十時位になっておって、そっからは、今日の望の誕生日やったし、店も開いた時間やったから、花屋に寄っておったら、こないな時間になってもうたって訳や……。 望に連絡しようにも両手いっぱいに花を持っておったし、ついでやから、サプライズ的な事にしようかな? って思うてたしな」
その雄介の言葉に三人は安堵のため息と呆れたようなため息を漏らすのだった。
「まったく、雄介っていうのは、俺達の気持ちっていうのは分かってねぇって事だよな」
和也が文句を言った後に望も続き、
「本当だぜ。 お前さぁ」
望はそう言うと雄介の前にまで足を運び望は雄介の顔を真剣な面持ちで見つめる。 一瞬、平打ちが炸裂するのかと思ったのだが、それとは逆で望は雄介の体を確かめるように抱き締めるのだ。
「良かった……お前が無事で……。 本当、俺……このニュース聞いて、どれだけ心配したと思ってんだよ。 今日は俺の誕生日だぞ……デート連れて行ってくれるんじゃねぇのかよ」
「ホンマ……ゴメン……。 まさか、この事故がこないに大きな事故になっとるなんて事思うてなかったし、ホンマに俺の自己中心的な行動で望達を心配させてもうてたんやな……ホンマ、ゴメン……」
雄介はそう切なそうな表情をすると望の体を抱き締め返す雄介。
その間の和也と裕実はそっと部屋を出て行くのだ。
0
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説


いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。


イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ハイスペックED~元凶の貧乏大学生と同居生活~
みきち@書籍発売中!
BL
イケメン投資家(24)が、学生時代に初恋拗らせてEDになり、元凶の貧乏大学生(19)と同居する話。
成り行きで添い寝してたらとんでも関係になっちゃう、コメディ風+お料理要素あり♪
イケメン投資家(高見)×貧乏大学生(主人公:凛)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる