【1/完結】ノンケだった俺が男と初体験〜ツンデレ君には甘いハチミツを〜

綺羅 メキ

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ー過去ー90

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「ありがとうな。 大丈夫だよ……望と雄介なら、お前にとっても親友になれると思うぜ。 まぁ、もしかしたら、お前の場合には望が親友になれるのかもな。 だって、最近は望とばっか話してんじゃねぇのか?」
「別に……望さんが話して来てくださるので、僕は答えているだけですからね」
「しっかし、望にしては珍しいんだよなぁ? 自分から声を掛けて会話するって事がさ。 きっと、お前にだけなんだと思うぜ、望も裕実に心を完全に開いてるって感じはするのはさぁ。 何か望の事で秘密な事でも話してきたら教えてくれねぇか?」

 和也は裕実に向かって手を合わせると裕実に向かって祈るように言うのだ。

「そんな事は流石にダメですよー! 望さんがいいって言うんでしたらいいとは思いますけどね。 それこそ二人だけの秘密なんですからバラすのはきっとダメでしょうね。 それで分かりましたよ! 望さんが和也に何も話さない理由が! そうですよ! 和也はそうやって口が軽いからなんだと思いますけどね」
「そうか?」
「自覚がないんじゃあ困ったもんですよ」
「……ってか、何か俺が今まで口を滑らせた事があったか?」
「……多分」
「多分って事は、無いかもしれないって事だよなぁ?」
「そうなんですかね?」
「ハッキリしねぇやつだなぁ。 まぁ、多分、俺の中では無いと思ってるけど。 まぁ、多分さぁ、普段から俺の行いっていうのが悪いからそんなイメージがあるのかもしれないよな? ま、いいけど……気にするような事じゃあねぇしな」
「……ですね」

 裕実は和也に向かって軽く微笑むと、

「いい加減、寝ましょうか?」
「そうだな。 今日はやっぱり、そんな気分になれねぇし、寝るのが一番って事だよなぁ」
「ですよ。 僕の方もそんな気分じゃあありませんからね」

 裕実はそう言うと欠伸をする。

「……って、お前の場合にはいつもそうなんじゃねぇのか? 本当のところ、俺とそういう事するの嫌いだとか!?」

 和也は裕実の顔を見つめる為に半身を起こし裕実の事を見つめる。 その和也の表情は一見するとふざけているようにも見えるのだが、どうやら目は本気のようだ。

「き、嫌いじゃあないですよー」
「じゃあ、なんで……あんまりお前から求めないかなぁ?」
「それは前にも言ったような気がしますけどねー。 そりゃあ、自分から求めるのは恥ずかしいから嫌っていうのもありますけど、それ以上に和也に依存してしまうって事の方が怖いって言いませんでしたっけ? だから、自分の中ではセーブしているだけですからね」
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