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ー崩落ー34

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「まさか、それが嫌で入院するの止めたって事じゃないですよね?」

 裕実はふざけて言ったつもりだったのだが、その裕実の言葉を聞いた途端、望は直ぐに顔を赤くするのだった。

「え? 本当だったんですか!?」
「……あ、いやぁ……そんな事はねぇし」

 そう望は言うと食器を持って階下へと向かう。

 流石に一日寝ていただけあったのか足元はフラつくようだ。 だが、どうにかして下へと向かう望。 

 下へと向かうとさっき裕実が言っていた通りに和也が洗濯物を畳んでいる姿が目に入る。 それと同時に和也の方も望の存在に気付いたのか先に声を掛けて来たのは和也の方だ。

「望、起きてきても大丈夫なのか?」
「まぁ、何とかな。 とりあえず、トイレついでに食器を置きに来たんだよ」
「……って事は大分熱が引いたって事か? だってさ、熱出している間っていうのは水分が体から飛んでるって事だろうし、勝手に体にある水分は無くなってしまってるって事だろ? だからさ、トイレに行きたくなったって事は汗を掻かなくなったって事なんじゃねぇのかな? って思ったんだけど」
「そんな事はどうでもいいからさぁ、とりあえず、お前は洗濯物畳んでろよ……ってか、そういう下らない話好きだよな」
「下らなくはねぇだろ? それに、下らない事っていうのはさぁ、やっぱり、望と雄介のパンツっていうのはトランクスなんだなぁ、とかの事を言うんじゃねぇのか?」

 そう言いながら和也は二人のトランクスを天井へと向けて掲げる。

「ちょ! ホント、お前っていう奴は下らない事ばっかしやがるんだな! 洗濯物を畳んでくれているのは嬉しいんだけどさ……俺等の……」

 何故だか望はそこで言葉を詰まらせてしまい顔までも赤くしてしまっている。 そして、その和也が持っている下着を思いっきり取り返すのだ。

「……って、こういうのが下らない事っていうんじゃねぇのか?」
「あ、ああ……まぁ、そういう事だよな」

 望は和也からトランクスを奪うと二枚共畳床の上へと置く。

「そういう事言うなよなぁ、お前の恋人である裕実の……」

 そうまた望の方は言葉をそこで一旦止めると裕実の方へと向かい、望は裕実が履いているズボンを脱がそうとズボンを下へとずらすのだ。

「ちょ! え? の、望さん! な、何してるんですか!? まさか、望さんがそんな事する人とは思ってなかったんですけどね」

 そう裕実が抵抗していると和也の方も急に声を上げ始める。
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