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ー海上ー152
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雄介と望の距離は離れたままだ。 駐車場は広く街灯だってそんなにはない。 だからなのか表情までは確認出来なかった。
「望! 早く帰ろうって!」
そう雄介は望に向かって言うのだが、
「まだ、話の方は終わっちゃいねぇんだよ。 今日、俺はお前との話が終わるまでここを動かねぇからな」
望の言葉に雄介は腕時計を見ると既に今はもう夜の九時を回っていた。
「アホか! もう夜の九時回ってんやぞ! 早く帰らんと明日に響くやろが!」
「今、そんな事は関係ねぇんだよ! ま、お前がちゃんと話ししてくれれば直ぐにでも帰るんだけどな」
本当に今日という日は雄介にとって頭を悩ませてくれる日だ。
雄介は仕方なさそうに頭を掻くと、
「ほな分かった……家に帰ってからちゃんと話すしな。 とりあえず帰ろうや」
雄介のその言葉に望はため息だけ吐くと仕方無しにそこは雄介の事を信じてだろうか。 足早に雄介の元へと向かうと二人は車へと乗り込むのだ。
車の中で二人とも何を考えているのかは分からないのだがデートの帰りだというのに会話はなかった。
そして家に着くと早速二人はソファへと腰を下ろす。 だが今日は話し合いという事だからであろうか。 隣同士には座らず正面同士で座る二人。
「……で、お前はアイツに何を言われたんだ?」
「あ、……それな」
雄介の方は頭を俯かせると観念したかのように、
「アイツ……望の事が好きなんやって……」
「そこは家族としてだろ!?」
雄介はその望の言葉に頭を上げると、
「あの瞳じゃあ本気やったし、ほんまにほんま望の事が好きなんやって……後は……」
何故かそこで言葉を切ると再び頭を俯かせてしまう雄介。
「望の事、一回抱かせてくれたら、望の親父さんに俺の事は悪いように言わないって、俺が望の親父さんに嫌われないようにしてくれるとも言っておったな」
望はその雄介の言葉に息を吐くと、
「お前……まさか、それを気にしてたのか? それで、ずっと機嫌が悪かったのかよ。 ってか、逆にそれくらいなら大丈夫だろ? 例え、アイツがお前の事を悪いように親父に言っても……親父はさ……あんなんでも人を見る目はあるからさ。 じゃあ、普通じゃ考えられない俺達の関係を認めてくれてるんだ? 多分、そこは俺が好きになった相手だからじゃないと思うぜ。 親父も普通に雄介の事が気に入ったからに決まってるじゃねぇか。 じゃなきゃ、家も地下室もプレゼントなんかしてくれる訳がねぇだろうが……」
「望! 早く帰ろうって!」
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「アホか! もう夜の九時回ってんやぞ! 早く帰らんと明日に響くやろが!」
「今、そんな事は関係ねぇんだよ! ま、お前がちゃんと話ししてくれれば直ぐにでも帰るんだけどな」
本当に今日という日は雄介にとって頭を悩ませてくれる日だ。
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そして家に着くと早速二人はソファへと腰を下ろす。 だが今日は話し合いという事だからであろうか。 隣同士には座らず正面同士で座る二人。
「……で、お前はアイツに何を言われたんだ?」
「あ、……それな」
雄介の方は頭を俯かせると観念したかのように、
「アイツ……望の事が好きなんやって……」
「そこは家族としてだろ!?」
雄介はその望の言葉に頭を上げると、
「あの瞳じゃあ本気やったし、ほんまにほんま望の事が好きなんやって……後は……」
何故かそこで言葉を切ると再び頭を俯かせてしまう雄介。
「望の事、一回抱かせてくれたら、望の親父さんに俺の事は悪いように言わないって、俺が望の親父さんに嫌われないようにしてくれるとも言っておったな」
望はその雄介の言葉に息を吐くと、
「お前……まさか、それを気にしてたのか? それで、ずっと機嫌が悪かったのかよ。 ってか、逆にそれくらいなら大丈夫だろ? 例え、アイツがお前の事を悪いように親父に言っても……親父はさ……あんなんでも人を見る目はあるからさ。 じゃあ、普通じゃ考えられない俺達の関係を認めてくれてるんだ? 多分、そこは俺が好きになった相手だからじゃないと思うぜ。 親父も普通に雄介の事が気に入ったからに決まってるじゃねぇか。 じゃなきゃ、家も地下室もプレゼントなんかしてくれる訳がねぇだろうが……」
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