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ー海上ー63
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「まぁ、いい……お前に何もなかったみたいならな……」
そう素直に雄介へと伝えると望の方は急に気恥ずかしくなったのか、そのまま電話を切ってしまう。
そして望の方は安心したような表情になると気が抜けてしまったのか、きっと洋服やパジャマを着ないままお風呂から出てきた事を忘れてしまっていたのか、そのままの格好でリビングの方へと向かってしまう。
その望の姿に和也と裕実の方は望の方へと視線を向けるのだが声を上げずに目を丸くして望のその姿を見上げているままだ。
その二人の視線が気になった望は、
「どうしたんだ、二人共……」
その質問に和也の方は望にこうストレートに言葉を言うと怒られるのが分かっているからなのか遠回しに望に気付いてもらおうとしているのか、
「あ、あのさ、眼鏡掛けてないからなのか?」
そんな訳の分からない和也の言葉に望の方は、
「はぁ!?」
と聞き返す。
「あ、あのさ、それ俺が言っていいのかな? って思うんだけど……ってか、それを言っていいのかな? とも思うしな」
そこまで言うと和也の方は隣にいる裕実に言葉を振りたいようで裕実の脇腹を突くと裕実の口からその事について言ってくれとも訴えているのかもしれない。
それに気付いた裕実は、
「望さん、大丈夫なんでしょうか? 雄介さんから電話がかかって来て安心したのは分かりますよ。 でも、今の望さんの姿を僕達の前で晒しても大丈夫なんでしょうか?」
そこまで裕実に言われて望の方も気付いたのであろう。 自分が洋服を身に纏ってない姿を見て急いでお風呂場の方へと向かう望。
それから数分後。 望は今度はちゃんと洋服を着てお風呂から上がって来る。
そして何事もなかったかのように、
「お前等も早く入って来いよ。 地下室の方を使うんだろ? 俺の方はもう寝るからな」
望の方はそう和也達に告げると自分の部屋へと向かってしまうのだ。
「さーて、俺達の方もお風呂に入って、今日は頑張るぞ!」
その和也の言葉に未だに首を傾げている裕実。
「何を頑張るんですか?」
「ん? ま、いいから……いいから……」
と和也は裕実の背中を押すとお風呂場へと向かう。
それから二人は地下室の方へと向かい寝ずに和也は裕実の事を抱いたという事は言うまでもないだろう。
そして次の日。
望達と入れ替わりに帰って来た雄介。
雄介と玄関先で鉢合わせした四人。
雄介の方は望の姿を見かけた瞬間、望の体を抱きしめていた。
「昨日は心配掛けてスマンかったなぁ。 俺の方はホンマに無事やしな」
「ああ、分かってる」
そう望の方は素っ気なく答えるのだが、やはり嬉しい表情というのは未だ素直に見せる事が出来ないのか雄介の腕の中で顔を上げる事はなかった。
「望……悪いが俺達の方はもう行かないと!」
「ああ、そうだったな」
そう素直に雄介へと伝えると望の方は急に気恥ずかしくなったのか、そのまま電話を切ってしまう。
そして望の方は安心したような表情になると気が抜けてしまったのか、きっと洋服やパジャマを着ないままお風呂から出てきた事を忘れてしまっていたのか、そのままの格好でリビングの方へと向かってしまう。
その望の姿に和也と裕実の方は望の方へと視線を向けるのだが声を上げずに目を丸くして望のその姿を見上げているままだ。
その二人の視線が気になった望は、
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その質問に和也の方は望にこうストレートに言葉を言うと怒られるのが分かっているからなのか遠回しに望に気付いてもらおうとしているのか、
「あ、あのさ、眼鏡掛けてないからなのか?」
そんな訳の分からない和也の言葉に望の方は、
「はぁ!?」
と聞き返す。
「あ、あのさ、それ俺が言っていいのかな? って思うんだけど……ってか、それを言っていいのかな? とも思うしな」
そこまで言うと和也の方は隣にいる裕実に言葉を振りたいようで裕実の脇腹を突くと裕実の口からその事について言ってくれとも訴えているのかもしれない。
それに気付いた裕実は、
「望さん、大丈夫なんでしょうか? 雄介さんから電話がかかって来て安心したのは分かりますよ。 でも、今の望さんの姿を僕達の前で晒しても大丈夫なんでしょうか?」
そこまで裕実に言われて望の方も気付いたのであろう。 自分が洋服を身に纏ってない姿を見て急いでお風呂場の方へと向かう望。
それから数分後。 望は今度はちゃんと洋服を着てお風呂から上がって来る。
そして何事もなかったかのように、
「お前等も早く入って来いよ。 地下室の方を使うんだろ? 俺の方はもう寝るからな」
望の方はそう和也達に告げると自分の部屋へと向かってしまうのだ。
「さーて、俺達の方もお風呂に入って、今日は頑張るぞ!」
その和也の言葉に未だに首を傾げている裕実。
「何を頑張るんですか?」
「ん? ま、いいから……いいから……」
と和也は裕実の背中を押すとお風呂場へと向かう。
それから二人は地下室の方へと向かい寝ずに和也は裕実の事を抱いたという事は言うまでもないだろう。
そして次の日。
望達と入れ替わりに帰って来た雄介。
雄介と玄関先で鉢合わせした四人。
雄介の方は望の姿を見かけた瞬間、望の体を抱きしめていた。
「昨日は心配掛けてスマンかったなぁ。 俺の方はホンマに無事やしな」
「ああ、分かってる」
そう望の方は素っ気なく答えるのだが、やはり嬉しい表情というのは未だ素直に見せる事が出来ないのか雄介の腕の中で顔を上げる事はなかった。
「望……悪いが俺達の方はもう行かないと!」
「ああ、そうだったな」
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