1,012 / 2,140
ー海上ー44
しおりを挟む
望は再び和也から視線を離す。
「スキーの方は修学旅行で骨折してるからトラウマになってたんだよ」
「なら、あん時、強がらないで雄介に教えてもらえば良かったじゃねぇかよ」
「なかなかそういう事って言い出せねぇんだよな……俺。 それに、今更教えてもらうのって恥ずかしいじゃねぇか」
「それがいけないんだって! 望がプライド高い事は知ってるんだけどさ、やっぱり、素直にならなきゃいけない所はならないとこれから損する事にもなりかねぇからな……それに、素直になる時にはならねぇと、一生物事に関して知らない事は知らないままになっちまうぞ」
やはり和也の言う事には説得力があるという所であろうか?
確かに望はきっと和也に痛い所を突かれているという感じはするのだが、それでも出来ない事は出来ないのかもしれない。
「今度、行く事になったら、雄介に教えてもらう事にするからさ」
「そだな」
和也は笑顔で言うと急に声を上げ始める。
「海はまた今度って事で今日は山にしといたからよ」
和也は駐車場へと車を止めると車から降りて体を伸ばす。
「やっぱ、山の方は都会とは違うよな? 空気っていうのがまず違うしさ、それに、ビルなんか一つもない! 木々だけがいっぱいでムンっともしてない。 しかも、若干だけど涼しい感じがしないか? 寧ろ、天然のクーラーって感じになってるのかな?」
望の方も和也に続いて車から降りると確かに和也の言う通り若干ではあるのだが都会に比べるとと涼しく感じる。
都会とは違って木々達が山の気持ち良さを教えてくれている感じがしているのかもしれない。
木漏れ日が差し込み辺りにはセミや蛙、昆虫達が鳴き続け自然の合唱も聴こえてくるのだから。 都会の人工的な音ではなく自然の合唱。 こういう所にこない限りは自然の合唱は聞けないものなのだから。 昔は都会の方も自然から合唱を聞けたのかもしれないのだが今は本当にこういう所に来ない限りは聴こえて来ない鳴き声に耳を傾ける望と和也。
しかも自然の音なのだから気持ち的に和む感じになるのかもしれない。
「たまにはいいよな?」
「だから、今日は仕事の事は忘れろって言っただろ? 本当は旅館とかで休憩とか出来れば良かったのかもしれねぇけど、ま、今日は突発的にここに来ちまったんだから仕方ねぇか。 たまには頭の中、空っぽにしてずっと空でも眺めていたい気分だよな?」
「ま、確かにそうだけどさ。 でも、休憩だけ出来る旅館とかっていうのは流石にねぇだろ?」
「ま、まぁな……まぁ、いいや……車の中でゆっくりしようぜ。 流石に山にまで登る気はねぇからな」
「確かに、明日にはもう仕事だしな。 今日は疲れる事は出来ねぇ訳だしな」
せっかく二人は外へと出たのに二人は再び車の中へと戻って行く。
「何かお腹空かないか?」
「まぁ、確かにお昼も過ぎてる頃だしな」
「山の方に来てみたはいいんだけど……食べる所がねぇんじゃねぇ?」
「あのなぁ、ここに来たのはお前だろうが……」
「んじゃあ! 戻ろう!」
和也はハンドルを握ると車を走らせる。
「スキーの方は修学旅行で骨折してるからトラウマになってたんだよ」
「なら、あん時、強がらないで雄介に教えてもらえば良かったじゃねぇかよ」
「なかなかそういう事って言い出せねぇんだよな……俺。 それに、今更教えてもらうのって恥ずかしいじゃねぇか」
「それがいけないんだって! 望がプライド高い事は知ってるんだけどさ、やっぱり、素直にならなきゃいけない所はならないとこれから損する事にもなりかねぇからな……それに、素直になる時にはならねぇと、一生物事に関して知らない事は知らないままになっちまうぞ」
やはり和也の言う事には説得力があるという所であろうか?
確かに望はきっと和也に痛い所を突かれているという感じはするのだが、それでも出来ない事は出来ないのかもしれない。
「今度、行く事になったら、雄介に教えてもらう事にするからさ」
「そだな」
和也は笑顔で言うと急に声を上げ始める。
「海はまた今度って事で今日は山にしといたからよ」
和也は駐車場へと車を止めると車から降りて体を伸ばす。
「やっぱ、山の方は都会とは違うよな? 空気っていうのがまず違うしさ、それに、ビルなんか一つもない! 木々だけがいっぱいでムンっともしてない。 しかも、若干だけど涼しい感じがしないか? 寧ろ、天然のクーラーって感じになってるのかな?」
望の方も和也に続いて車から降りると確かに和也の言う通り若干ではあるのだが都会に比べるとと涼しく感じる。
都会とは違って木々達が山の気持ち良さを教えてくれている感じがしているのかもしれない。
木漏れ日が差し込み辺りにはセミや蛙、昆虫達が鳴き続け自然の合唱も聴こえてくるのだから。 都会の人工的な音ではなく自然の合唱。 こういう所にこない限りは自然の合唱は聞けないものなのだから。 昔は都会の方も自然から合唱を聞けたのかもしれないのだが今は本当にこういう所に来ない限りは聴こえて来ない鳴き声に耳を傾ける望と和也。
しかも自然の音なのだから気持ち的に和む感じになるのかもしれない。
「たまにはいいよな?」
「だから、今日は仕事の事は忘れろって言っただろ? 本当は旅館とかで休憩とか出来れば良かったのかもしれねぇけど、ま、今日は突発的にここに来ちまったんだから仕方ねぇか。 たまには頭の中、空っぽにしてずっと空でも眺めていたい気分だよな?」
「ま、確かにそうだけどさ。 でも、休憩だけ出来る旅館とかっていうのは流石にねぇだろ?」
「ま、まぁな……まぁ、いいや……車の中でゆっくりしようぜ。 流石に山にまで登る気はねぇからな」
「確かに、明日にはもう仕事だしな。 今日は疲れる事は出来ねぇ訳だしな」
せっかく二人は外へと出たのに二人は再び車の中へと戻って行く。
「何かお腹空かないか?」
「まぁ、確かにお昼も過ぎてる頃だしな」
「山の方に来てみたはいいんだけど……食べる所がねぇんじゃねぇ?」
「あのなぁ、ここに来たのはお前だろうが……」
「んじゃあ! 戻ろう!」
和也はハンドルを握ると車を走らせる。
0
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ハイスペックED~元凶の貧乏大学生と同居生活~
みきち@書籍発売中!
BL
イケメン投資家(24)が、学生時代に初恋拗らせてEDになり、元凶の貧乏大学生(19)と同居する話。
成り行きで添い寝してたらとんでも関係になっちゃう、コメディ風+お料理要素あり♪
イケメン投資家(高見)×貧乏大学生(主人公:凛)

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる