945 / 2,140
ー波乱ー155
しおりを挟む
現場は春坂病院から二キロメートル位離れている所だろうか。
今、爆発があった現場は古い工場跡地のようだ。 その辺りは今の爆発で建物は全壊状態。 コンクリートで作られていた建物は粉々状態の状態だった。
その光景を見た裕二と和也は呆然と見てるしかない。
だが直後、和也は崩れている建物を見て絶望的とでも思ってしまったのであろう。 涙を流しながら、
「望ーー!!」
と叫び声を上げる。
そして助けられなかった自分を責めるかのように思いっきり拳を握って地面を叩くのだ。
その時、雄介は今、和也の姿に気付いたのか? それとも今の和也の叫びで気付いたのか分からないのだがオレンジ色の防護服を身にまとい和也の前へと現れる。
「ちょ、和也! 今のってどういう事やねん! 望が中に居るって言うんか!?」
雄介は和也の事を立たせると顔色までも変えて和也へと問い質すように聞くのだ。
「雄介……?」
やっと和也の方も自分の目の前にいる人物が雄介だという事に気付いたのか、その瞬間、雄介の両腕を掴んで、
「とりあえず、訳は後で話す! 多分、いや絶対に望があの中に居るはずだから! だから、早く! 早く! 望の事を助けてやってくれよっ! もしかしたら……望は……もう……」
そう和也は何故かそこで言葉を切ってしまう和也。 いや、その言葉を口にしたくないのと雄介には急に申し訳が立たないとでも思ったのかもしれない。 その瞬間、顔を俯けてしまっていた。
「はぁ!? 望があの中に!?」
まだ雄介の中ではあの中に望がいる事が信じられないのであろう。 だが、その和也の言葉にその爆発現場を見つめる。
そして雄介の方は意を決したかのように和也から離れて雄介の仲間がいる中へと戻って行くと、どうやら救助の作戦を聞きに行ったようだ。
だが、その時、雄介の顔辺りに何か明るくて眩しい光りが雄介の瞳へと入ってきた。
雄介の方はその明るく眩しい光に目を眩ませる。
どうやら、その光は太陽の光を吸収し反射させていた。
「ちょっと、待ったー!」
雄介は急に大声で叫ぶと、これから作業をしようとしていた他のレスキュー隊員へと静止を求めるのだ。
「生存者がこの瓦礫の中に居るのかもしれへん……!」
例え、それが望じゃなくとも雄介の仕事はそういう仕事だ。
いや、こういう仕事をしているのだから誰でも助けるのが雄介の仕事だ。
雄介はその光が放たれている方へと走って向かう。
「そこに誰か居るんか?」
今、爆発があった現場は古い工場跡地のようだ。 その辺りは今の爆発で建物は全壊状態。 コンクリートで作られていた建物は粉々状態の状態だった。
その光景を見た裕二と和也は呆然と見てるしかない。
だが直後、和也は崩れている建物を見て絶望的とでも思ってしまったのであろう。 涙を流しながら、
「望ーー!!」
と叫び声を上げる。
そして助けられなかった自分を責めるかのように思いっきり拳を握って地面を叩くのだ。
その時、雄介は今、和也の姿に気付いたのか? それとも今の和也の叫びで気付いたのか分からないのだがオレンジ色の防護服を身にまとい和也の前へと現れる。
「ちょ、和也! 今のってどういう事やねん! 望が中に居るって言うんか!?」
雄介は和也の事を立たせると顔色までも変えて和也へと問い質すように聞くのだ。
「雄介……?」
やっと和也の方も自分の目の前にいる人物が雄介だという事に気付いたのか、その瞬間、雄介の両腕を掴んで、
「とりあえず、訳は後で話す! 多分、いや絶対に望があの中に居るはずだから! だから、早く! 早く! 望の事を助けてやってくれよっ! もしかしたら……望は……もう……」
そう和也は何故かそこで言葉を切ってしまう和也。 いや、その言葉を口にしたくないのと雄介には急に申し訳が立たないとでも思ったのかもしれない。 その瞬間、顔を俯けてしまっていた。
「はぁ!? 望があの中に!?」
まだ雄介の中ではあの中に望がいる事が信じられないのであろう。 だが、その和也の言葉にその爆発現場を見つめる。
そして雄介の方は意を決したかのように和也から離れて雄介の仲間がいる中へと戻って行くと、どうやら救助の作戦を聞きに行ったようだ。
だが、その時、雄介の顔辺りに何か明るくて眩しい光りが雄介の瞳へと入ってきた。
雄介の方はその明るく眩しい光に目を眩ませる。
どうやら、その光は太陽の光を吸収し反射させていた。
「ちょっと、待ったー!」
雄介は急に大声で叫ぶと、これから作業をしようとしていた他のレスキュー隊員へと静止を求めるのだ。
「生存者がこの瓦礫の中に居るのかもしれへん……!」
例え、それが望じゃなくとも雄介の仕事はそういう仕事だ。
いや、こういう仕事をしているのだから誰でも助けるのが雄介の仕事だ。
雄介はその光が放たれている方へと走って向かう。
「そこに誰か居るんか?」
0
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説


いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。


イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ハイスペックED~元凶の貧乏大学生と同居生活~
みきち@書籍発売中!
BL
イケメン投資家(24)が、学生時代に初恋拗らせてEDになり、元凶の貧乏大学生(19)と同居する話。
成り行きで添い寝してたらとんでも関係になっちゃう、コメディ風+お料理要素あり♪
イケメン投資家(高見)×貧乏大学生(主人公:凛)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる