943 / 2,140
ー波乱ー153
しおりを挟む
「ま、そういう事なのかもしれないね」
丁度、話を終えた頃に再び病院の駐車場へと戻って来る二人。
裕二と和也は降りるとひと息吐き直ぐに院長室へと向かう。
この時間だと職員用出入口を利用するよりかは病院の出入口を使った方が早い為か二人は病院のロビーの方へと抜けていくのだが、やはり病院の方は相変わらず忙しそうだ。
ロビーには人々が溢れ診察室前にも沢山の患者さんが今か今かと待っている。
いつものこの時間だったら今時間は望と和也は一緒に診察している時間でもある。 診察室前を通過しながら和也は患者さんの事が気になるのか横目で見ながらも裕二と院長室へと急ぐのだ。
その間に救急車もこの病院へと到着したのか緊急用入口の方から入ってくる患者さんを横目にしながらも本当に今は望を助ける為に裕二と一緒にいるのだから、とりあえず院長室へと向かう。
いつもの和也だったら、こんな状況を見て見ぬ振りなんて事は出来ないのだが今はそれどころではない。 そうだ今日は望や和也の為に裕実や颯斗が診察室の方を診てくれているのだから二人に任せるしかない。
裕二は院長室に入るとパソコン画面に視線を向ける。 犯人からのメールはもう既に十分位前に来ていたらしい。
裕二はパソコン画面にあるカーソルを動かしメールを開く。
そこにはこう書かれていた。
『後、四十分後に秋山駅のトイレの一番奥にある個室にお金を大きな袋に詰めて置いておけ』
と。
「ん?」
それに反応した裕二。 今の時刻とメールが来た時刻と照らし合わせてどうやら何かを確認しているようだ。
だが、どう考えてもメールの予告時間までには間に合いそうにもない。
そう秋山駅は夏見駅より更に遠い場所にある。 渋滞が無ければ十五分位で行ける距離なのだが今日は今日に限って道が混んでるようで十五分ではそこにはたどり着ける感じがしない。
そして裕二は今日最大の心の乱れてしまったのであろう。
「こんなの無理だ!」
裕二は机までも叩き悔しさを露わにしてしまっているのだから。
確かに裕二がそうまってしまうのも無理はない。
和也ははそれでも怯む事なく寧ろ裕二へと近付き、
「でも、やってみないと分からないですよね?」
そう優しく言うのだ。
和也がそう言うと裕二は今の自分の状況を分かっていながらも和也の方へと笑顔を向けて、
丁度、話を終えた頃に再び病院の駐車場へと戻って来る二人。
裕二と和也は降りるとひと息吐き直ぐに院長室へと向かう。
この時間だと職員用出入口を利用するよりかは病院の出入口を使った方が早い為か二人は病院のロビーの方へと抜けていくのだが、やはり病院の方は相変わらず忙しそうだ。
ロビーには人々が溢れ診察室前にも沢山の患者さんが今か今かと待っている。
いつものこの時間だったら今時間は望と和也は一緒に診察している時間でもある。 診察室前を通過しながら和也は患者さんの事が気になるのか横目で見ながらも裕二と院長室へと急ぐのだ。
その間に救急車もこの病院へと到着したのか緊急用入口の方から入ってくる患者さんを横目にしながらも本当に今は望を助ける為に裕二と一緒にいるのだから、とりあえず院長室へと向かう。
いつもの和也だったら、こんな状況を見て見ぬ振りなんて事は出来ないのだが今はそれどころではない。 そうだ今日は望や和也の為に裕実や颯斗が診察室の方を診てくれているのだから二人に任せるしかない。
裕二は院長室に入るとパソコン画面に視線を向ける。 犯人からのメールはもう既に十分位前に来ていたらしい。
裕二はパソコン画面にあるカーソルを動かしメールを開く。
そこにはこう書かれていた。
『後、四十分後に秋山駅のトイレの一番奥にある個室にお金を大きな袋に詰めて置いておけ』
と。
「ん?」
それに反応した裕二。 今の時刻とメールが来た時刻と照らし合わせてどうやら何かを確認しているようだ。
だが、どう考えてもメールの予告時間までには間に合いそうにもない。
そう秋山駅は夏見駅より更に遠い場所にある。 渋滞が無ければ十五分位で行ける距離なのだが今日は今日に限って道が混んでるようで十五分ではそこにはたどり着ける感じがしない。
そして裕二は今日最大の心の乱れてしまったのであろう。
「こんなの無理だ!」
裕二は机までも叩き悔しさを露わにしてしまっているのだから。
確かに裕二がそうまってしまうのも無理はない。
和也ははそれでも怯む事なく寧ろ裕二へと近付き、
「でも、やってみないと分からないですよね?」
そう優しく言うのだ。
和也がそう言うと裕二は今の自分の状況を分かっていながらも和也の方へと笑顔を向けて、
0
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説


いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。


イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ハイスペックED~元凶の貧乏大学生と同居生活~
みきち@書籍発売中!
BL
イケメン投資家(24)が、学生時代に初恋拗らせてEDになり、元凶の貧乏大学生(19)と同居する話。
成り行きで添い寝してたらとんでも関係になっちゃう、コメディ風+お料理要素あり♪
イケメン投資家(高見)×貧乏大学生(主人公:凛)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる