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ー雪山ー207

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「ん? 俺、俺は告られて振った方っていうのかな? やっぱ、人生の中で一度位は女性との経験はあるんだからさ……そういや、俺の時は高校の時に彼女が既にいたなぁ」

 和也は遠い目をすると胡座座り腕を組む。

「確か高校一年のバレンタインの時だったかな? 俺の下駄箱にラブレターとかっていうのが入っているのは日常茶飯事だったけどさ、バレンタインの時は特別に入ってた……っていうのかな?  で、あれだ……高校に一人はいるだろ? マドンナ的な存在がさ、そいつは女子からも人気あったりして、ま、まぁ……そいつも人気者だったんだけど、バレンタインの時にな俺の下駄箱にそいつからのチョコも入ってたんだけどな。 どうやら、それは、本命だったんだよな。 しかも、他の奴とバレンタインのチョコ確認している時に確かに他の奴等もそのマドンナからチョコは貰ってたんだけどさ……確実に俺のは本命っていうのか、チョコの形も違ってたし、手紙も入ってたって訳だ。 そうそう! そいつって、学校でマドンナって言われているだけあって、金持ちで、顔もそれだけ可愛いし、美人だしって訳で、まぁ、俺の方は試しにって感じにちゃんとホワイトデーに答えたって訳だ。 それで、一応、付き合い始めたんだけどさ。 んで、そのマドンナは本当にお嬢様だったから、毎日のように執事っていうのかな? そいつの送り迎え付きで、学校に行く時にも車だったしな」

 和也はそこまで話すと話を一旦切り間を置いて深呼吸すると再び話を続ける。

 一方、望の方は確かに和也にこの話を振ったのは自分だったのだが、どうやら、飽きてきたのと疲れが出て来てしまっているのであろう。 頭をコクリコクリとし始めてしまっていた。 頭が落ちてくると目を開ける。 という行動を繰り返している望。

 それに気付いた和也は頭を掻くと望が一番目が覚めそうな言葉で望の事を起こすのだ。

「望! 雄介が危なくなってもいいのか!?」
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