【1/完結】ノンケだった俺が男と初体験〜ツンデレ君には甘いハチミツを〜

綺羅 メキ

文字の大きさ
上 下
722 / 2,140

ー雪山ー152

しおりを挟む
「ほら! やっぱり! 自信無さそうじゃないんですかぁ? 人間って一番好きな人の事っていうには話してしまうんですからね」

 そう裕実の言葉と言うのは完全に人間の心理を突いてきている言葉ばかりだ。

 その和也と裕実の会話を聞いている雄介と望。

 雄介は今まで大人しく二人の会話を聞いていたのだが、丁度、会話が切れた所で、

「和也、それはホンマの事なんか?」

 そう雄介は低い声で和也へと問う。

「……ホントじゃねぇよ。 こんなのデタラメに決まってるじゃねぇか……! ……?」

 和也は雄介に向かいそう言うのだが、和也の隣にいる裕実から痛い程の視線を感じ裕実はその和也の言葉に対して和也の事を睨み上げてきている姿が目に入ってくる。

「和也さん……僕がさっき言っていた事は嘘だと言うんですね?」

 そう切なそうに下を向いて言う裕実。

「そ、そういう意味で俺は言ってねぇんだよ。 とりあえず、今は、俺の方は裕実だけしか見てねぇんだからよ。 そこはマジに信じてくれ! それに、あの時は裕実も雄介もいなくて誰かに相談出来る状況でもなかったしな。 自分自身どうしたらいいのか? っていうのが分からなかったっていうのかな? でも、先週のは完全に未遂だろうが、それに、俺はあの時、望の事を見捨てて、裕実の事追いかけて行っただろ?」
「……未遂って? じゃあ、もし、僕があの状況に和也の家に入って行ってなかったら? もしかしたら、未遂で終わらなかったかもしれなかったんじゃないんでしょうか?」

 本当に裕実という人間は敵に回すもんではないと和也の中でそう思っているのかもしれない。

 そう、裕実という人物は和也以上に頭の回転がいいという事だ。 そういう風に質問してくる裕実に和也の方が言葉を詰まらせてしまっているのだから。

 確かに、あの時、裕実が部屋に来なかったら!? 和也はどうしていたのであろうか? 確かに、今、裕実にそういう風に質問されてまで考えてもなかった事だったのかもしれない。

 和也の方は本気で瞳を宙に浮かせて今の裕実も質問を考える。

「和也さん! そこ、今、そんなに真剣になって考える所ですか!? ってか、考える事なんかあるんですか? 普通ならそんな事、簡単に答えって出てくるもんなんじゃないんでしょうか?」

 そう質問攻めというのか裕実に色々と問いかけられている和也。 その時、和也はフッと疑問に思った事が出てきたようで裕実の方に視線を向けると、

「……ってか、何で、あの時、何で、お前は俺ん家に来たんだ?」
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

俺は触手の巣でママをしている!〜卵をいっぱい産んじゃうよ!〜

ミクリ21
BL
触手の巣で、触手達の卵を産卵する青年の話。

一人の騎士に群がる飢えた(性的)エルフ達

ミクリ21
BL
エルフ達が一人の騎士に群がってえちえちする話。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

ハイスペックED~元凶の貧乏大学生と同居生活~

みきち@書籍発売中!
BL
イケメン投資家(24)が、学生時代に初恋拗らせてEDになり、元凶の貧乏大学生(19)と同居する話。 成り行きで添い寝してたらとんでも関係になっちゃう、コメディ風+お料理要素あり♪ イケメン投資家(高見)×貧乏大学生(主人公:凛)

オメガなパパとぼくの話

キサラギムツキ
BL
タイトルのままオメガなパパと息子の日常話。

処理中です...