545 / 2,140
ー空間ー210
しおりを挟む
望は寒かったのであろうか?
昨日、雄介は確か望の体を仰向けの状態で寝かせた筈だったのだが、今は体を丸め雄介の方向に体を向けて足までも曲げて、まるで猫のように寝てしまっているのだから。
しかし、この三日間、過ぎるのが早かった気がする。
望と一緒にいられる日は今日で最後だ。
また明日からは恋人がいない生活が始まる。
確かに恋人がいない日々を過ごすのは慣れた筈だったが、この三日間で、その気持ちがまた戻って来てしまったようにも思える。
どうして神様はこの二人にこんなにも試練を与えるのであろうか? 恋人達というのは本当は幸せになって欲しいと思っていると思うのに。
例え男同士でも恋愛感情はある。 それに男女カップル以上に恋人になる前には沢山の試練があるというのに。
男女関係でもカップルになる前は悩む所なのかもしれないのだが、同性同士の場合にはそれ以上に悩む事になる。 『相手は本当に同性を好きでいてくれるんであろうか?』『将来の事は?』『相手の本当の気持ちは?』と、悩みは事というのは尽きないのに、どうしてこんなにも試練があるというのであろうか。
殆どの場合には同性を好きになっても玉砕覚悟で告白するしかない。 それでもカップルになれば相手の事を深く想い、想われ付き合っって行けば行く程、絆というのは深くなるのかもしれない。
雄介はフッと望の寝顔を見つめる。
今はすごく可愛い顔して寝ている望。 まさか雄介が本当に好きになった人が恋人になるとは思ってなかった事だ。
とりあえず今日は望との居れる最後の日。 もう望とゆっくりとしている時間が殆どない状態だ。
しかも自分達がしている仕事というのは互いに忙しい仕事。 雄介はレスキュー隊員、望は医者と本当に土日や連休なんてない不定期休みの仕事をしている。 ただ二人がしている仕事というのは共に人を助ける仕事でもある。 そこには誇りを持って仕事をしているのだからそれはそれでいいと思っているのであろう。 もし、そう思っていないのであれば仕事なんかとっくに辞めて二人でいる事を望んでいるのだから。
だからプライベートの方が下になってしまうのは仕方がない。 寧ろ、お互いの仕事の事を分かっているのだから仕事の方が上なのであろう。
雄介はひと息吐くと一階へと向かうのだ。
昨日、雄介は確か望の体を仰向けの状態で寝かせた筈だったのだが、今は体を丸め雄介の方向に体を向けて足までも曲げて、まるで猫のように寝てしまっているのだから。
しかし、この三日間、過ぎるのが早かった気がする。
望と一緒にいられる日は今日で最後だ。
また明日からは恋人がいない生活が始まる。
確かに恋人がいない日々を過ごすのは慣れた筈だったが、この三日間で、その気持ちがまた戻って来てしまったようにも思える。
どうして神様はこの二人にこんなにも試練を与えるのであろうか? 恋人達というのは本当は幸せになって欲しいと思っていると思うのに。
例え男同士でも恋愛感情はある。 それに男女カップル以上に恋人になる前には沢山の試練があるというのに。
男女関係でもカップルになる前は悩む所なのかもしれないのだが、同性同士の場合にはそれ以上に悩む事になる。 『相手は本当に同性を好きでいてくれるんであろうか?』『将来の事は?』『相手の本当の気持ちは?』と、悩みは事というのは尽きないのに、どうしてこんなにも試練があるというのであろうか。
殆どの場合には同性を好きになっても玉砕覚悟で告白するしかない。 それでもカップルになれば相手の事を深く想い、想われ付き合っって行けば行く程、絆というのは深くなるのかもしれない。
雄介はフッと望の寝顔を見つめる。
今はすごく可愛い顔して寝ている望。 まさか雄介が本当に好きになった人が恋人になるとは思ってなかった事だ。
とりあえず今日は望との居れる最後の日。 もう望とゆっくりとしている時間が殆どない状態だ。
しかも自分達がしている仕事というのは互いに忙しい仕事。 雄介はレスキュー隊員、望は医者と本当に土日や連休なんてない不定期休みの仕事をしている。 ただ二人がしている仕事というのは共に人を助ける仕事でもある。 そこには誇りを持って仕事をしているのだからそれはそれでいいと思っているのであろう。 もし、そう思っていないのであれば仕事なんかとっくに辞めて二人でいる事を望んでいるのだから。
だからプライベートの方が下になってしまうのは仕方がない。 寧ろ、お互いの仕事の事を分かっているのだから仕事の方が上なのであろう。
雄介はひと息吐くと一階へと向かうのだ。
0
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説


いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。


イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ハイスペックED~元凶の貧乏大学生と同居生活~
みきち@書籍発売中!
BL
イケメン投資家(24)が、学生時代に初恋拗らせてEDになり、元凶の貧乏大学生(19)と同居する話。
成り行きで添い寝してたらとんでも関係になっちゃう、コメディ風+お料理要素あり♪
イケメン投資家(高見)×貧乏大学生(主人公:凛)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる