【1/完結】ノンケだった俺が男と初体験〜ツンデレ君には甘いハチミツを〜

綺羅 メキ

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ー空間ー167

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「ん? 俺の方はホンマに平気やから……気にせんで……っ……早く来てくれへんか? 操縦士さんまで……助からなくなってまうし……」

 雄介にそう言われて白井は仕方なく操縦席の方へと向かい操縦士さん達を客席の方へと運んでいくのだ。

 そして、そこで白井は操縦士さん達の事を診せると、

「とりあえず、ここでは縫う事は出来ないので応急処置程度だけしておきますね」

  そう望はそう笑顔で操縦士さんに言うと今度は操縦席の方に行った白井へと雄介の事を訪ねる。

「雄介の方は大丈夫だったのか?」
「ええ……あ、まぁ」

 そう答える白井は瞳を宙へと浮かばせてしまっていた。

「あ、えっと……とりあえず、桜井さんが、この飛行機を着陸させるとかって言ってましてけど?」

 そう誤魔化すようにして言う白井の様子が気になって仕方がない望。

「そっか……とりあえず、今の状況ではアイツにこの飛行機の事任せるしかないんだよな?」

 望はひと息吐くと、

「悪いが、お前、操縦士さん達の事、見ててくれねぇか? 俺は雄介の方を見てくるからさ」
「あ! えー!? だから、操縦席にいる桜井さんの方は大丈夫ですって! 桜井さんの方も誰にも邪魔されたくないようですし、一人でいいって言ってましたからね。 きっと、操縦してる所を邪魔されたくはないんでしょう? ほら、沢山の方の命を自分の手だけ助けようとしている位なんですから」

 今の白井の話をちゃんと聞いていたのか、それともちゃんと聞いてなかったのかは分からないのだが、望は、

「きっと、お前には分からないだろうな。 恋人の事を想う気持ちなんてさ。 雄介は今、この飛行機で起きた事件において、解決してきたんだぞ……どんだけ、大変だったかっていうの分かるかぁ!? そんな状況でも、まだ、やる事はある。 操縦士さんがいない今、この飛行機の操縦をしているのは雄介。 流石の雄介でも飛行機は操縦した事はないんだろうけど、でも、この中で冷静に操縦桿を握れるのはっていうのか、あそこまで行ったのだから操縦桿を外す事が出来ないだろうよ。 そして、操縦桿を握っているという事は飛行機内にいる乗客の命も助けようとしているんだ。 一人でいるよりかは隣に行って誰かがいた方が安心出来るんじゃないのか? 今、雄介の隣に行って、雄介の気持ちを少しでも落ち着かせられるのは俺しかいないんじゃねぇのかな? だから、俺は行くんだよ!」
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