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ー空間ー112
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その言葉を聞いて和也の方はやっと肩の荷が下りたのか大きく息を吸い込み大きく息を吐く。
「ああ。 望、ゴメン……それとありがとうな」
「ああ」
その言葉に対して望の方も笑顔になる。
「それと、雄介にも謝らないとな」
今度、和也は雄介の方へと顔を向けると、
「本当に雄介が望の事好きだっていうの分かっていて、先に望の事抱いてしまってさ」
和也はそう言うと雄介の方にも向かって頭を下げる。
「あ、ああ、まぁ、いつまでもそないな事考えてないでええよ。 だってな、和也には色々と助けられた事もあったし、ほんでもって、その和也のおかげで俺等はこうして今でもラブラブでいられるんやもんな。 こっちが感謝してるくらいだわぁ」
「あ、うん……そうだったな。 まぁ、これからだって、俺の方は変わらないけどな。 ま、また、喧嘩とかしたらフォローとかしてやるし!」
「ああ! そん時には任せるわぁ、コイツは素直じゃないしなぁ。 まだ、俺の方は望の事分かってへんし、また、そんな時があったらな……そん時にはまた宜しくなぁ」
雄介にもそう言われえて和也の方はホッとしたのであろう。 今度はいつもの調子に、
「そん時は教えてやるよ。 今だって、望の奴、すっげぇ、照れてるけど、お前の事すっげぇ好きなんだぜ」
「おう……知っとる。 実はさっきな」
そう雄介がさっきメニュー表を見ている時の事を言おうとしているのを悟ったのか望は雄介の横から雄介の口を両手で塞ぐのだが、
「ぁー! ぁ、せや……からな……」
それでも雄介の声は望の手の隙間から聴こえてくる。
「こんな事までして、お前はその事を言おうとしてるのかっ!」
そこまで望に言われても御構い無しという感じなのであろう。 雄介は言葉を続ける。
「さ……っきな……ギュッって……してくれてたんやって……」
逆に望が雄介の口を塞いでしまっていた事で結構重要な部分が聞こえていなかったらしく、
「ん? ん?? 何? 望に雄介のアソコをギュッとされた?」
「馬鹿っ! 違ぇよ!」
望はその和也の言葉にそう即答する。
「へ? じゃあ……まさか!? ケツ?」
「違げぇからっ!」
望はそこでもう諦めたのか雄介から離れて席へと座ると和也から視線は外すものの、
「手だ! 手をだ!」
と言うのだ。
そんな望の様子を見て雄介と和也はクスリと笑う。
そういうような話をしているうちに注文した料理が運ばれてきたらしく四人は食べ始めるのだ。
初めてプライベートで話をしている四人。
やはり、そこは仕事をしている自分達の姿ではなく素で話せるという仲間なのであろう。
「ホント、望さんって、仕事とプライベートでは違うんですねぇ」
「っ……! お前はまだそれを言うのかっ!」
望の方も、そういう風に言ってくる裕実に和也や雄介とは同じような態度を取るようにしてきているのか裕実の事を軽く睨むのだ。
「裕実も雄介達みたいに俺からの攻撃を受けたいのか?」
そう半分は冗談で言っている望。
「ご、ごめんなさーい……も、もう言いませんから」
裕実の方はそんな望に対して半分泣きそうな顔で見つめているのだから。
「ああ。 望、ゴメン……それとありがとうな」
「ああ」
その言葉に対して望の方も笑顔になる。
「それと、雄介にも謝らないとな」
今度、和也は雄介の方へと顔を向けると、
「本当に雄介が望の事好きだっていうの分かっていて、先に望の事抱いてしまってさ」
和也はそう言うと雄介の方にも向かって頭を下げる。
「あ、ああ、まぁ、いつまでもそないな事考えてないでええよ。 だってな、和也には色々と助けられた事もあったし、ほんでもって、その和也のおかげで俺等はこうして今でもラブラブでいられるんやもんな。 こっちが感謝してるくらいだわぁ」
「あ、うん……そうだったな。 まぁ、これからだって、俺の方は変わらないけどな。 ま、また、喧嘩とかしたらフォローとかしてやるし!」
「ああ! そん時には任せるわぁ、コイツは素直じゃないしなぁ。 まだ、俺の方は望の事分かってへんし、また、そんな時があったらな……そん時にはまた宜しくなぁ」
雄介にもそう言われえて和也の方はホッとしたのであろう。 今度はいつもの調子に、
「そん時は教えてやるよ。 今だって、望の奴、すっげぇ、照れてるけど、お前の事すっげぇ好きなんだぜ」
「おう……知っとる。 実はさっきな」
そう雄介がさっきメニュー表を見ている時の事を言おうとしているのを悟ったのか望は雄介の横から雄介の口を両手で塞ぐのだが、
「ぁー! ぁ、せや……からな……」
それでも雄介の声は望の手の隙間から聴こえてくる。
「こんな事までして、お前はその事を言おうとしてるのかっ!」
そこまで望に言われても御構い無しという感じなのであろう。 雄介は言葉を続ける。
「さ……っきな……ギュッって……してくれてたんやって……」
逆に望が雄介の口を塞いでしまっていた事で結構重要な部分が聞こえていなかったらしく、
「ん? ん?? 何? 望に雄介のアソコをギュッとされた?」
「馬鹿っ! 違ぇよ!」
望はその和也の言葉にそう即答する。
「へ? じゃあ……まさか!? ケツ?」
「違げぇからっ!」
望はそこでもう諦めたのか雄介から離れて席へと座ると和也から視線は外すものの、
「手だ! 手をだ!」
と言うのだ。
そんな望の様子を見て雄介と和也はクスリと笑う。
そういうような話をしているうちに注文した料理が運ばれてきたらしく四人は食べ始めるのだ。
初めてプライベートで話をしている四人。
やはり、そこは仕事をしている自分達の姿ではなく素で話せるという仲間なのであろう。
「ホント、望さんって、仕事とプライベートでは違うんですねぇ」
「っ……! お前はまだそれを言うのかっ!」
望の方も、そういう風に言ってくる裕実に和也や雄介とは同じような態度を取るようにしてきているのか裕実の事を軽く睨むのだ。
「裕実も雄介達みたいに俺からの攻撃を受けたいのか?」
そう半分は冗談で言っている望。
「ご、ごめんなさーい……も、もう言いませんから」
裕実の方はそんな望に対して半分泣きそうな顔で見つめているのだから。
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