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ー天災ー105

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 だが雄介に方に耳を傾けていた望はそんな耳側で、でかい声を出されたらたまったもんじゃない。

「いきなり、人の耳側ででかい声を出すんじゃねぇよ! あー、もー! 耳が痛いじゃねぇか」

 そう雄介には言いながらも望は和也の方に視線を向けると、今度、和也の方が望の事を睨んでいるのが目に入る。 だが、そこで望が怯むわけではない。

「雄介……雄介、耳貸せ」

 望は和也が睨みつけているのを尻目に雄介に和也の事を話し始めるのだ。

「あのな、和也が、俺に本宮さんの事が好きだって言ってから、ああなんだぜ」

 雄介はそれを聞くと先を促すように、

「そんでー」
「だから、今はああやってイチャイチャってしてんの」

 雄介はその話を望に聞いてから望同様にニヤニヤとし始める。

「ほんなら、良かったやんか」
「だけど、アイツ、まだ、本宮さんには告ってないと思うんだけど」
「ほんなら、早よ、告ってまったらええのにな」
「だよなぁ」

 未だにニマニマしている望と雄介。 側から見たら結構怪しい人だと思われてもおかしくはない感じだ。

 和也はそんな望に対して「あとで覚えてろよ」と雄介や望に睨んでいるのだが、望と雄介の方は何か余裕そうな表情をしていた。

「そういや、雄介、疲れてるんじゃねぇのか? 今日は早く休んだ方がいいんじゃねぇの?」
「せやな。 流石に今日は寝ないとアカンやろうし。 とりあえず、望がせっかく蒸しタオル持ってきてくれたからな、これで、身体拭いてから寝る事にするわぁ」
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