【1/完結】ノンケだった俺が男と初体験〜ツンデレ君には甘いハチミツを〜

ー天災ー102

　いったい目の前にいるバッカプルは何をしているのであろうか。

　和也が望にカミングアウトしてからこの調子だ。

　だから、ため息が出てしまう。

　もしかしたら望と和也がカップルになっていたら、ああなっていたのかもしれないと思うと望は頭を抱えたくなる。

　一方、雄介の方は本当に疲れているのであろう。　死んだようにソファに寄り掛かりながら寝てしまっていた。

　そこで望はフッと考えてしまう。　もう少ししたら、また恋人である雄介は大阪の方へと帰ってしまう。　だから今のうちにイチャイチャとかしたいと思っているのに当の本人は寝てしまっていた。

　そして目の前にバカップルには呆れてくる。　でも、それさえも今は羨ましいと思ってしまっている位なのだから本当に今は望も雄介の事が好きなんであろう。

　今は雄介は隣にいる。　だけど、もし本当に和也と裕実がくっついてしまったら果たしてその状況に望は耐えられるのであろうか。

　あの二人の事だ。　きっと望の前でもずっとイチャイチャとしてそうだ。　そしてきっと裕実という人物は望とは違い素直なんであろう。　だから和也とああやってイチャイチャとか人前とか関係無しにああいう事が出来るのかもしれない。

　そういう所、望からしてみたらやはり羨ましいと思えてしまっているようだ。