137 / 2,140
ー記憶ー80
しおりを挟む
「あれって、お前の署の消防車じゃねぇのか?」
消防車というのは車体の上部に各地域の頭文字と数字が書いてあるのだから、望でも直ぐに春坂市の消防車だっていう事が分かったのであろう。
「ああ、まぁ、知ってるよ。 さっき、仲間が言っておったしな」
「ほらよ」
「ん? 何? 前……ん……? 見えへんやん」
「俺がさっき救急隊員に掛けてもらった毛布だよ。 それを頭から被らせておけば、お前だってバレねぇだろ?」
「まぁ、せやな」
雄介は望にその毛布を被らせてもらうと望と手を繋ぎ下へと降りて行く。
そんな中、さっきまで死にそうになっていた望が平気そうな様子にホッとしているようだ。
やっぱり坂本の時とは違う。 坂本親子の時には本当に何も出来なくて悔しい思いをしたのだが、今回は違った。 そうだ色々な事が重なったのだから望が何とか助かって良かったと思っているのかもしれない。
下まで向かうと、これだけの火事だけあってか報道陣の方も沢山来ていた。 だが望はその報道陣を上手く交わし雄介の腕を引っ張って、どうにか人気のない場所へと向かうのだ。
「はぁ、俺もある意味、助かったわぁ」
「……だな」
そう望は雄介に向かって微笑むのだ。
消防車というのは車体の上部に各地域の頭文字と数字が書いてあるのだから、望でも直ぐに春坂市の消防車だっていう事が分かったのであろう。
「ああ、まぁ、知ってるよ。 さっき、仲間が言っておったしな」
「ほらよ」
「ん? 何? 前……ん……? 見えへんやん」
「俺がさっき救急隊員に掛けてもらった毛布だよ。 それを頭から被らせておけば、お前だってバレねぇだろ?」
「まぁ、せやな」
雄介は望にその毛布を被らせてもらうと望と手を繋ぎ下へと降りて行く。
そんな中、さっきまで死にそうになっていた望が平気そうな様子にホッとしているようだ。
やっぱり坂本の時とは違う。 坂本親子の時には本当に何も出来なくて悔しい思いをしたのだが、今回は違った。 そうだ色々な事が重なったのだから望が何とか助かって良かったと思っているのかもしれない。
下まで向かうと、これだけの火事だけあってか報道陣の方も沢山来ていた。 だが望はその報道陣を上手く交わし雄介の腕を引っ張って、どうにか人気のない場所へと向かうのだ。
「はぁ、俺もある意味、助かったわぁ」
「……だな」
そう望は雄介に向かって微笑むのだ。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
171
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる