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ー記憶ー53
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部屋内はテレビの音と望の方から時折聞こえて来る寝息の音だけが部屋の中に聞こえて来るだけで静かな空間となっている。
そんな中、今まで意識していなかった事なのだが、望の体からは病院特有の匂いでもある消毒液の匂いがしてくる。
そう、よくよく考えてみいたら望は医者という職業をしているのだから当たり前の事なのだが、今までそう意識した事ではなかった事だ。
望がしている仕事というのは人の命を救う仕事で、今まで何百人いや何千人とその細い手で人の命を救って来たのであろうか。
そう言えば雄介だってこの手で命を救われた一人でもある。
雄介はそんな望の手をそっと包み込む。
雄介の手とは違って細くてしなやかで白い手。
望の腕や手はこんなに細かったのかと思いながら雄介はその腕を撫でるのだ。
この腕で望は何人もの人を救い幸せや喜びを見てきたのであろう。
雄介も人の命を救う人間なのだからそこは凄く共感出来るところだ。
人を助けた時の家族の笑顔は忘れる事は出来ない。
人の命の為に雄介は働いている。 それが自分にとっても幸せな事だから。 それと小さな頃からの憧れの仕事だったから。
今までそういった仕事で人が幸せになるところを見てきたというのか、人を幸せにするような事をしてきたのだから今はきっと自分は幸せになれたのかもしれない。
人の幸せを願っていればいつかは自分も幸せになれる。
だから今こうして望と一緒になって幸せを掴めたのであろう。
「……ん」
という声と共に望は目を覚ましたようだ。
「もう、起きてしもうたんか?」
「あ、ああ、悪ぃ。 お前んとこで寝ちまったみたいで」
「そこは別に気にしてへんから。 それに、今日の望は疲れてたんと違うか?」
そんな中、今まで意識していなかった事なのだが、望の体からは病院特有の匂いでもある消毒液の匂いがしてくる。
そう、よくよく考えてみいたら望は医者という職業をしているのだから当たり前の事なのだが、今までそう意識した事ではなかった事だ。
望がしている仕事というのは人の命を救う仕事で、今まで何百人いや何千人とその細い手で人の命を救って来たのであろうか。
そう言えば雄介だってこの手で命を救われた一人でもある。
雄介はそんな望の手をそっと包み込む。
雄介の手とは違って細くてしなやかで白い手。
望の腕や手はこんなに細かったのかと思いながら雄介はその腕を撫でるのだ。
この腕で望は何人もの人を救い幸せや喜びを見てきたのであろう。
雄介も人の命を救う人間なのだからそこは凄く共感出来るところだ。
人を助けた時の家族の笑顔は忘れる事は出来ない。
人の命の為に雄介は働いている。 それが自分にとっても幸せな事だから。 それと小さな頃からの憧れの仕事だったから。
今までそういった仕事で人が幸せになるところを見てきたというのか、人を幸せにするような事をしてきたのだから今はきっと自分は幸せになれたのかもしれない。
人の幸せを願っていればいつかは自分も幸せになれる。
だから今こうして望と一緒になって幸せを掴めたのであろう。
「……ん」
という声と共に望は目を覚ましたようだ。
「もう、起きてしもうたんか?」
「あ、ああ、悪ぃ。 お前んとこで寝ちまったみたいで」
「そこは別に気にしてへんから。 それに、今日の望は疲れてたんと違うか?」
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