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ー友情ー11
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そう望は桜井に向かって優しく微笑むと桜井の方も望が何を言ってるかを理解してくれたのか体から力が抜けたようだ。 そこでひと息吐くと、
「そうなんですよね……確かに先生の言う通り、俺以外にも消防士さんは沢山いるんですもんね」
桜井は望が言っていた言葉に安心したかのようにリクライニングベッドの背もたれへと体を預ける。
「俺が言った言葉を理解していただけて俺の方も良かったですよ。 逆に俺の言う事を聞いてくれないと、退院が長引くだけですからね」
望の方も桜井が理解してくれて安心したのか桜井の病室を出て行こうとしたのだが、
「あ、あのー……先生……? その……まだ、話したい事があるので、戻ってきてもらえませんか?」
そう何か言いにくそうに桜井は自分の頰を掻きながら望へと声を掛ける。
「あー……それと、看護師さんの方は行ってても構いませんよ」
望の方は桜井に止められたのだが、その一方で看護師である和也の方は桜井に追い出されてしまったようだ。
そこに和也は何かを感じたのか和也は桜井の病室の外には出て行ったものの、その桜井の病室の前で様子を伺う事にしたようだ。
望は一旦病室を出て行こうとしていたのだが、桜井に足を止められ足を翻し再び桜井がいるベッドの近くへと足を向ける。
「……って、話というのは?」
「あ、そのな……」
桜井は何かこう言いにくそうに顔を俯けてしまっていた。 望の方はそんな桜井の様子に首を傾げるのだ。
「あの……そのな……まぁ、なんつーか……その、先生の事が……」
だが桜井はまたそこで言葉を止めてしまう。 そして桜井はまだ何かを考えているのか未だに顔を俯けたままだ。
桜井は今何を考えているのであろうか。 望からしたらそんな桜井の様子が不思議でたまらなく時折目をパチクリとさせながら見つめている。
しかし、そんなに言いにくい事なんてあるのであろうか。
二人の間に沈黙が流れている中、桜井が頭を掻く音だけが病室内に響き渡るだけだ。
「あの……すみません。 俺には、まだ、仕事があるので……」
そうなかなか言わない雄介に痺れを切らしたのか本当に申し訳なさそうに言う望。
「あー! せやから、そのな……」
もうその言葉を何回聞いたか分からない位になっている。 仕事をしている望からしてみたら早くここから去りたいのだが、こうなかなか話を進ませてくれない雄介にどうしたらいいのかって分からなくなってきているようだ。 既に困っている顔をしているのだから。
「俺が先生の事を引き止めた理由って言うのは……あの……その……俺の事、変だって思うのかもしれないんですけど、その……俺は……先生の事を……」
「そうなんですよね……確かに先生の言う通り、俺以外にも消防士さんは沢山いるんですもんね」
桜井は望が言っていた言葉に安心したかのようにリクライニングベッドの背もたれへと体を預ける。
「俺が言った言葉を理解していただけて俺の方も良かったですよ。 逆に俺の言う事を聞いてくれないと、退院が長引くだけですからね」
望の方も桜井が理解してくれて安心したのか桜井の病室を出て行こうとしたのだが、
「あ、あのー……先生……? その……まだ、話したい事があるので、戻ってきてもらえませんか?」
そう何か言いにくそうに桜井は自分の頰を掻きながら望へと声を掛ける。
「あー……それと、看護師さんの方は行ってても構いませんよ」
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「あ、そのな……」
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「あの……そのな……まぁ、なんつーか……その、先生の事が……」
だが桜井はまたそこで言葉を止めてしまう。 そして桜井はまだ何かを考えているのか未だに顔を俯けたままだ。
桜井は今何を考えているのであろうか。 望からしたらそんな桜井の様子が不思議でたまらなく時折目をパチクリとさせながら見つめている。
しかし、そんなに言いにくい事なんてあるのであろうか。
二人の間に沈黙が流れている中、桜井が頭を掻く音だけが病室内に響き渡るだけだ。
「あの……すみません。 俺には、まだ、仕事があるので……」
そうなかなか言わない雄介に痺れを切らしたのか本当に申し訳なさそうに言う望。
「あー! せやから、そのな……」
もうその言葉を何回聞いたか分からない位になっている。 仕事をしている望からしてみたら早くここから去りたいのだが、こうなかなか話を進ませてくれない雄介にどうしたらいいのかって分からなくなってきているようだ。 既に困っている顔をしているのだから。
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