【R18/完結】放課後君と2人で

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　どうしてか腕が動かない。　意識ははっきりしているのに腕だけは動かすことが出来なかった。　これは金縛りにあったのであろうか。

　横を向くとテーブルの所には春馬の姿があった。

「目覚められました？」

　そう声を掛けてくる春馬。

　ちゃんと春馬の声が聞こえているということは金縛りではなさそうだ。

　ということは……！？   俺の手首はどうなっているのであろうか？

　……押しても引いても……！？   ん？

　……手首が完全に紐みたいな物で縛られている！？

　って、さっき言ってたことを春馬はしたということであろうか？

　確かにさっき春馬は「大人しく寝てないとくくりつけてしまいますよ」とは言っていたけど……って、俺……完全に大人しくしてましたけど……！？   って、寧ろ寝てたんだから、大人しくしてましたよね……？

  んーー今の現状を全然理解していない俺。

　いや普通に考えてこの状況はなんだろ？

　そんなことを考えていると春馬は俺のベッドの上に上がって来ていた。

「……へ？」

   俺は目ん玉が飛び出る位の表情で俺の上にいる春馬のことを見上げるのだ。

「あ、あの……この状況は……？」
「そりゃ、恋人同士になったんですから、やることはやるってことですかね？」
「……はい！？」

   ……もっと、意味が分かりませんけど……。

「だって、先生って、体育教師でしょ？　だから、非力な私じゃ先生には敵わないだろうって思いましてね……」

   ……んーー……まだまだ状況が飲み込めませんが……。

「先生って……恋人とかっていたことあるんですか？」
「あ、いや……ないかな？」

   そう言われて俺は春馬から視線を外す。

「……って、ことは彼女とかは居たことがないってことですよね？」
「あ、まぁ……確かに……」
「それなら、当然、男の恋人もいなかったってことですよね？」
「まぁ……」
「男同士で経験は？」
「あるわけないでしょーー！」
「……ってことになりますよねーー！」

　……って、何だか嬉しそうなんですけど……。

「私にはそういう経験が実はあるんですよ……」

　……だから、何！？

「……ってことで、先生はこういうことになってるんです」

   ……えっと……まだまだ状況を把握出来ないんですけどーー。

「もっと言えば……私は先生のこと抱きたいと思ってるんですけど……」
「……はい！？」
「まだ、分かりませんか！？」

   俺は頭を頷かせる。

「だって、先生は体育の他に保健の授業も教えているんですよね？　それを実践しようとしているんですけど……」
「あーー！　そういうこと！？」

　やっと理解は出来ましたけど……何で、俺が縛られているんでしょうか？   そこがさっきから謎な所なんですけど……。