【R18/完結】放課後君と2人で

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　……ま、いいか……。  もしかしたら春馬は俺のことを好きなのかもしれない。

　だって、よく考えてるみろ……。　今日朝あったサッカーボールが俺の頭に当たった後、いきなり春馬は職員室に入って来て俺の事を病院に連れて行くと言って来た。　そのことだって、よくよく考えると普通では考えられないと思わないだろうか？

　確かに春馬はサッカーボールが当たったことを窓から見ていたから職員室に来たとは言っていたのだけど、それにしたって何かおかしい。　別に何も俺のこと気にしていないのなら音楽室から職員室に来る訳がないのだから……。

  ま、確かに部活動が終わった時間ではあったのだけど……。

　自然なのか不自然なのかは分からないのだけど少なくとも俺に気がなければ一緒に病院に行くこともないだろう。

　俺はそう推理する。

　なら、告白してもいいんではないだろうか？　告白しても断られる可能性の方が低そうだ。

　そう1人納得している俺。

　頭を打っていてもそういう事については考えられる事だった。

　しかし春馬と会ってからいいことしかないような気がする。

　いや、偶然が重なっているというのであろうか。

　まさか、こんな早くに春馬のことを家に来させられることが出来るなんてこと思ってもみなかったことだ。

　気付くと車は見慣れたアパートの駐車場へと到着していた。

「あ、俺の駐車場に車停めておいていいですよ……」

   俺の車は学校に止めてある。　だから、今日、俺の駐車場には車がないのだから春馬の車を止めておいても大丈夫だろう。

　車が止まるのを確認すると俺はシートベルトを外し見た目はまだ真新しい外壁のアパートの自分の家へと向かう。

　いつも家の鍵をしまっているズボンのポケットから出す俺。

「鍵、開けましたから、どうぞ……」

  そう言って俺は春馬のことを家の中に入れる。

　独り暮らしなのだから廊下を少し歩いて奥に部屋が一部屋あるだけの家だ。

　廊下もちょっとばかし埃まみれ……あ、でも、一応、1週間前に掃除はしたのだけど……。