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「あのさ……俺的には別に……その……あー、なんていうの? 先生の事をただ馬鹿にしたかっただけで……別に……あの……抜いてくれとは本気では思ってないっていうのかな?」
そう何かを隠すように視線を完全に音也から離している麗矢に対し、音也の方は、こうもっと余裕そうな表情で麗矢のベッドの上へと上がり直すと今度は麗矢の顔へと近付け、
「あのさ……悪いけど……君の行動っていうのは、あながち嘘ではないんだよね?」
その音也の言葉に麗矢は目をパチクリさせながら音也の事を見上げる。
「今だって、君は……『何で?』っていう表情をしているよね? だってさ、普通、男の人に自分が恥ずかしい部分って向けられたり、言えたりすると思う? 君は最初っから私に恥ずかしい部分を見せて来てくれたんだよ……しかも、男同士でね。 そりゃ、友達同士なら裸の付き合いで、お互いの裸を見せる事は出来るけど、普通、友達同士じゃなければ、そんな事は出来ない筈だろ? そんな事、寧ろ、恥ずかしくて出来ない筈なのに、君はそれを私に晒して来た位なのだから。 それに、君と私の関係が医者と患者さんという関係だけど、それでも、私が言ってないのに、自分から裸を見せて来てくれたんじゃないのかい?」
音也がそこまで言うと、麗矢の方は長く深い息を吐き、
「……そう言われてみれば、そうなのかもしれないね。 逆に女性と付き合う方が僕からしてみたら疲れて来たのかも……。 なんていうのかな? 俺は仕事で毎日のように忙しくて休む暇もないのに、付き合っている女っていうのはさ、そういうの関係無しに俺に求めて来るし、たまの休みだって、彼女がいるとのんびりと出来ないっていうのかな? そういう所がめんどくさくなって、別れた彼女は数知れず、そして一番めんどくさいのが、『仕事と私とどっちが大事なの?』って聞かれるとさぁ、俺的にはこう強く言うって事が出来なくて……何だか、そういう所、女子はめんどくさいっていうのかな? そりゃ、自分にとって理想な彼女が居てくれたらいいのかもしれないけど、そういった女子っていうのは、今の世の中、そんなにいない訳だからさ、女性には飽き飽きして来たっていうのかな? で、半分はイタズラで先生に仕掛けてみたって訳。 で、半分は興味っていうやつかな? もし、ここで俺が先生でも大丈夫だって分かれば、俺は男性でも大丈夫だって事にもなるだろ?」
その麗矢の話を聞いて、音也の方は真剣に聞いているのか納得しているようだ。
「なら、このまま続けてもいいって訳だね? 私の方も半分は冗談っていう気持ちはあったけど、でもさ……よくよく考えてみてよ。 私の方もある意味、今日初めて君のモノに触れたりしてるのだけど、全くもって嫌悪感も無いし、元々、私は君のは興味があったのだから、どうやら私の方は男性に対して抵抗は無いみたいなんだよね……」
そう何かを隠すように視線を完全に音也から離している麗矢に対し、音也の方は、こうもっと余裕そうな表情で麗矢のベッドの上へと上がり直すと今度は麗矢の顔へと近付け、
「あのさ……悪いけど……君の行動っていうのは、あながち嘘ではないんだよね?」
その音也の言葉に麗矢は目をパチクリさせながら音也の事を見上げる。
「今だって、君は……『何で?』っていう表情をしているよね? だってさ、普通、男の人に自分が恥ずかしい部分って向けられたり、言えたりすると思う? 君は最初っから私に恥ずかしい部分を見せて来てくれたんだよ……しかも、男同士でね。 そりゃ、友達同士なら裸の付き合いで、お互いの裸を見せる事は出来るけど、普通、友達同士じゃなければ、そんな事は出来ない筈だろ? そんな事、寧ろ、恥ずかしくて出来ない筈なのに、君はそれを私に晒して来た位なのだから。 それに、君と私の関係が医者と患者さんという関係だけど、それでも、私が言ってないのに、自分から裸を見せて来てくれたんじゃないのかい?」
音也がそこまで言うと、麗矢の方は長く深い息を吐き、
「……そう言われてみれば、そうなのかもしれないね。 逆に女性と付き合う方が僕からしてみたら疲れて来たのかも……。 なんていうのかな? 俺は仕事で毎日のように忙しくて休む暇もないのに、付き合っている女っていうのはさ、そういうの関係無しに俺に求めて来るし、たまの休みだって、彼女がいるとのんびりと出来ないっていうのかな? そういう所がめんどくさくなって、別れた彼女は数知れず、そして一番めんどくさいのが、『仕事と私とどっちが大事なの?』って聞かれるとさぁ、俺的にはこう強く言うって事が出来なくて……何だか、そういう所、女子はめんどくさいっていうのかな? そりゃ、自分にとって理想な彼女が居てくれたらいいのかもしれないけど、そういった女子っていうのは、今の世の中、そんなにいない訳だからさ、女性には飽き飽きして来たっていうのかな? で、半分はイタズラで先生に仕掛けてみたって訳。 で、半分は興味っていうやつかな? もし、ここで俺が先生でも大丈夫だって分かれば、俺は男性でも大丈夫だって事にもなるだろ?」
その麗矢の話を聞いて、音也の方は真剣に聞いているのか納得しているようだ。
「なら、このまま続けてもいいって訳だね? 私の方も半分は冗談っていう気持ちはあったけど、でもさ……よくよく考えてみてよ。 私の方もある意味、今日初めて君のモノに触れたりしてるのだけど、全くもって嫌悪感も無いし、元々、私は君のは興味があったのだから、どうやら私の方は男性に対して抵抗は無いみたいなんだよね……」
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