13 / 41
第1部 逃避行編 第1章
第13録 迫る危機
しおりを挟む
翌日、エリスは相変わらず農作業に勤しんでいた。昨日よりもスピードが上がっており、
側の切り株に座っている老婆が感心しながら適宜指示を出している。
「進歩してるねぇ。ちょこっと言っただけなのに」
「ありがとうございます……。まだまだ皆さんには
及びませんが」
「いやいや、遠慮することじゃないよ。アンタは今日で3日目だけど、
もう土起こしを手早くできるようになっているだろう?
ここまで呑み込みの早い子は久しぶりだねぇ。
あ、そういえば頭痛は治ったのかい?」
「は、はい。あれは一時的なものだったので。
昨日みたいにたまに痛むことがあるんです」
相棒――しかも悪魔の仕業と言うわけにもいかず、
エリスは手を止めると苦笑しながら答えた。
老婆は頷いて話を続ける。
「大変だねぇ。もしまた痛みだしたら休んでいいからね」
「……ありがとうございます」
作業を再開しようとしたエリスのもとにジョセフィーヌが
息せき切って走ってきた。肩で大きく息をしていたが驚いているエリスを見ると
頬を緩ませる。
「ああ、よかった……。ここにいたんだね。
アンタ、今すぐあたしについてきな!騎士様たちが来てるよ!」
「え?」
突然の知らせに固まるエリスを見ながら老婆が口を開いた。
「おや、税の徴収にしては早すぎないかい?」
「村長もそう言ってた。だから誰かがこの子のことを国に
知らせたんだろうよ。残念なことだけどね」
「ならジョーさん、この子は安全な場所に連れてくん
だろう?私はどうしたらいいんだい?」
「ハリーさんはいつも通り過ごしときな。
変にぎこちなかったら逆に怪しまれるよ」
ジョセフィーヌの言葉を聞きながらハリーと呼ばれた老婆はエリスに手を差し出す。
意味を読み取ったエリスから鍬を受け取るとゆっくりと立ち上がった。
「はいよ。それならいつも通りに過ごすかねぇ」
「よろしく頼むよ、ハリーさん!
さ、ついてきな!」
「はい……」
ジョセフィーヌはまだ頭の整理が追いついていないエリスの
服の袖を軽く引っ張りながらその場を後にした。
一方、村長は村の入り口に立って様子を見ていた。しばらくして騎士達がガシャガシャと鎧を響かせながらやってくる。
村長を見つけると敬礼し、マントをはおった騎士隊長が前に出た。
「突然失礼。この村にテオドールの少女が居るとの情報が
入った。すまないが調査させていただきたい」
「はぁ……調査するのは構いませんが、テなんとか?の少女
なんて知りませんぞ。今初めて聞いたわい」
「む、貴方には通さずに知らせたのでしょうな。貴方の言葉を信じたいが、
情報が本当かどうか確かめなければならない。失礼……」
「そうですか……悲しいですな。我々は今までしっかりと税を納めてきたというのに」
騎士隊長は再び敬礼すると村長の横を通り抜けていく。他の騎士達も同じように通り過ぎていく。
村長は眉間にシワを寄せて彼等を眺めていた。
ジョセフィーヌはエリスを連れて村の奥にある洞穴に来ていた。簡易的な木のドアを開けて中に入ると
薄暗く少しジメジメした空気が2人を包む。
エリスはローブの袖でで軽く鼻を覆いながら周囲を見回した。
大きめの樽や木箱がたくさん並べられて積み上げられている。
「ここの洞穴は倉庫さ。涼しいから食物の保存にうってつけなんだよ。
独特なニオイに慣れないかもしれないけどねぇ。
さ、ここに隠れてな」
そう言うとジョセフィーヌは隅ヘエリスを押し込み、
彼女が見えないように樽や木箱を並び替えた。
「息苦しいと思うけど我慢しておくれ。騎士様たちもさすがに夕方までには帰るだろう。
それと、あたしが呼びに来るまで絶対に声を出したり音を立てちゃいけないよ!
他の人達でも返事しちゃダメだ!何があっても
必ずあたしが呼びに来るからね!」
「は、はい!」
エリスの返事が聞こえたのかはわからないがジョセフィーヌは
満足そうに頷くと洞穴から出て行った。
しばらくして、ドアが開き複数の足音がし始める。エリスはハッとしてさらに身を丸めた。
「おーい、騎士達ならもう帰ったから出てきてもいいぞー」
「けっこう時間はかかったけど、
村長がどうにか説得してくれたよ」
若い村人のようだ。思わずエリスは動こうとしたが、
ジョセフィーヌの言葉を思い出してグッとこらえる。
「反応がないぞ?ここにいるんじゃないのか?」
「そのはずなんだけどな。……いないのかー?」
「ど、どうする?今からこの大量の箱やタルを動かす気にはなれないぞ?」
「いや、もしかしたら場所を移ったのかもしれない。
これだけ呼んでも反応なしだから」
「じゃあ早く出ようぜ!」
男たちは来たときよりも焦った様子で走り出して洞穴を後にする。
再び1人になったエリスは大きく息をはいて額に浮かんだ汗を拭った。
さらに時間が経ち、複数のガシャガシャという足音が倉庫内に響く。
先ほどの男たちの言葉は嘘だったようだ。再びエリスは身を強張らせる。
「他に思い当たる所と言ったらここしかありませんな」
足音の主は村長と騎士たちだった。
マントをはおった騎士が積み上げられている木箱を見ながら口を開く。
「ここは倉庫かね?」
「はい。できれば調査は控えて欲しいのですがな。
なにしろ食物が大量に保存してあるもので、動かされると
どこに何があるのか分からなくなってしまいますのじゃ」
「それについてはご安心を。
我々が元通りに致しますので」
「そうですか……。お約束していただけるのなら調査してもらって構いません。
先に言っておきますが、ここで最後ですからな。もう怪しい場所などありませんぞ」
騎士達は頷くと樽や木箱を調べ始め、ガタガタと騒がしくなった。
エリスは緊張と不安からか目をギュッと閉じて、息を殺している。
少しして、多くのフタを開けたためかいろいろな食物の匂いが混ざり悪臭となって倉庫内に漂い始めた。
頑丈な鎧でも臭いまでは防げない。
「ウッ……ゲホッ……」
「こ、これはキツイッ……!」
「ひゃから、ひゃへて、ほひひほ、ひっひゃほひゃ
(じゃからやめてほしいと言ったのじゃ)」
いつの間にか布で何重にも口と鼻を覆った村長が憐れみの
表情で言う。
「……こ、これだけ探しても、居ないのなら、村内には、
居ない、だろう……て、撤退‼」
騎士隊長の号令で騎士達が一目散に洞穴から出て行く。
そんな彼等を村長は勝ち誇った表情で眺めていた。
騎士達が出て行ってからすこしして倉庫に1つの影が差した。
布で口元を覆いながらゆっくりとドアを開ける。
「あたしだよ。もう大丈夫さ」
ジョセフィーヌはそう言って再びタルや木箱を動かし始める。片手なので最初より時間がかかったが、
なんとかエリスの姿を目に映した。肩を叩くと服に挟んでおいた布を手渡す。
「ごめんねぇ、最初から渡しとけば良かったねぇ」
あまりの悪臭に顔を歪ませながらもエリスは首を横に振った。
「いえ、おかげで見つからずに済みました。
本当にありがとうございます」
「そうかい?なら、いいんだけど。それにしても面白かったよ。騎士様たち、ヒーヒー言いながら帰ってった。
アンタにも見せてやりたかったよ。……って笑っていい話じゃないか」
「…………………………」
「さ、出ようか。今、村長が村人全員集めて密告した人を
割り出している事だろうからね」
ジョセフィーヌに肩を抱かれながらエリスはポツリと呟く。
「騎士たちが来る前に村の男性が2人来ました。
帰ったから出てきていいって、私を迎えにきたみたいでしたが……」
「なんだって⁉」
慌ててジョセフィーヌは立ち止まるとエリスの顔を覗き込んだ。
「騎士様たちの前ってことは、まだ帰ってないじゃないか!アンタを差し出そうとしたってことかい?
よく出て行かなかったね?」
「動ここうとはしたのですがジョセフィーヌさんの「他の人でも返事をしちゃいけない」
という言葉を思い出しました」
「ありがとう……あたしの言葉を信じてくれたんだね」
「ジョセフィーヌさん……」
どこか不安そうに見つめてくるエリスを見てジョセフィーヌはハッと我に返る。
「って嫌だねぇ!あたしらしくもない!
ささ、行こうか」
ジョセフィーヌは少しス歩くピードを早くしてエリスを倉庫から連れ出した。
側の切り株に座っている老婆が感心しながら適宜指示を出している。
「進歩してるねぇ。ちょこっと言っただけなのに」
「ありがとうございます……。まだまだ皆さんには
及びませんが」
「いやいや、遠慮することじゃないよ。アンタは今日で3日目だけど、
もう土起こしを手早くできるようになっているだろう?
ここまで呑み込みの早い子は久しぶりだねぇ。
あ、そういえば頭痛は治ったのかい?」
「は、はい。あれは一時的なものだったので。
昨日みたいにたまに痛むことがあるんです」
相棒――しかも悪魔の仕業と言うわけにもいかず、
エリスは手を止めると苦笑しながら答えた。
老婆は頷いて話を続ける。
「大変だねぇ。もしまた痛みだしたら休んでいいからね」
「……ありがとうございます」
作業を再開しようとしたエリスのもとにジョセフィーヌが
息せき切って走ってきた。肩で大きく息をしていたが驚いているエリスを見ると
頬を緩ませる。
「ああ、よかった……。ここにいたんだね。
アンタ、今すぐあたしについてきな!騎士様たちが来てるよ!」
「え?」
突然の知らせに固まるエリスを見ながら老婆が口を開いた。
「おや、税の徴収にしては早すぎないかい?」
「村長もそう言ってた。だから誰かがこの子のことを国に
知らせたんだろうよ。残念なことだけどね」
「ならジョーさん、この子は安全な場所に連れてくん
だろう?私はどうしたらいいんだい?」
「ハリーさんはいつも通り過ごしときな。
変にぎこちなかったら逆に怪しまれるよ」
ジョセフィーヌの言葉を聞きながらハリーと呼ばれた老婆はエリスに手を差し出す。
意味を読み取ったエリスから鍬を受け取るとゆっくりと立ち上がった。
「はいよ。それならいつも通りに過ごすかねぇ」
「よろしく頼むよ、ハリーさん!
さ、ついてきな!」
「はい……」
ジョセフィーヌはまだ頭の整理が追いついていないエリスの
服の袖を軽く引っ張りながらその場を後にした。
一方、村長は村の入り口に立って様子を見ていた。しばらくして騎士達がガシャガシャと鎧を響かせながらやってくる。
村長を見つけると敬礼し、マントをはおった騎士隊長が前に出た。
「突然失礼。この村にテオドールの少女が居るとの情報が
入った。すまないが調査させていただきたい」
「はぁ……調査するのは構いませんが、テなんとか?の少女
なんて知りませんぞ。今初めて聞いたわい」
「む、貴方には通さずに知らせたのでしょうな。貴方の言葉を信じたいが、
情報が本当かどうか確かめなければならない。失礼……」
「そうですか……悲しいですな。我々は今までしっかりと税を納めてきたというのに」
騎士隊長は再び敬礼すると村長の横を通り抜けていく。他の騎士達も同じように通り過ぎていく。
村長は眉間にシワを寄せて彼等を眺めていた。
ジョセフィーヌはエリスを連れて村の奥にある洞穴に来ていた。簡易的な木のドアを開けて中に入ると
薄暗く少しジメジメした空気が2人を包む。
エリスはローブの袖でで軽く鼻を覆いながら周囲を見回した。
大きめの樽や木箱がたくさん並べられて積み上げられている。
「ここの洞穴は倉庫さ。涼しいから食物の保存にうってつけなんだよ。
独特なニオイに慣れないかもしれないけどねぇ。
さ、ここに隠れてな」
そう言うとジョセフィーヌは隅ヘエリスを押し込み、
彼女が見えないように樽や木箱を並び替えた。
「息苦しいと思うけど我慢しておくれ。騎士様たちもさすがに夕方までには帰るだろう。
それと、あたしが呼びに来るまで絶対に声を出したり音を立てちゃいけないよ!
他の人達でも返事しちゃダメだ!何があっても
必ずあたしが呼びに来るからね!」
「は、はい!」
エリスの返事が聞こえたのかはわからないがジョセフィーヌは
満足そうに頷くと洞穴から出て行った。
しばらくして、ドアが開き複数の足音がし始める。エリスはハッとしてさらに身を丸めた。
「おーい、騎士達ならもう帰ったから出てきてもいいぞー」
「けっこう時間はかかったけど、
村長がどうにか説得してくれたよ」
若い村人のようだ。思わずエリスは動こうとしたが、
ジョセフィーヌの言葉を思い出してグッとこらえる。
「反応がないぞ?ここにいるんじゃないのか?」
「そのはずなんだけどな。……いないのかー?」
「ど、どうする?今からこの大量の箱やタルを動かす気にはなれないぞ?」
「いや、もしかしたら場所を移ったのかもしれない。
これだけ呼んでも反応なしだから」
「じゃあ早く出ようぜ!」
男たちは来たときよりも焦った様子で走り出して洞穴を後にする。
再び1人になったエリスは大きく息をはいて額に浮かんだ汗を拭った。
さらに時間が経ち、複数のガシャガシャという足音が倉庫内に響く。
先ほどの男たちの言葉は嘘だったようだ。再びエリスは身を強張らせる。
「他に思い当たる所と言ったらここしかありませんな」
足音の主は村長と騎士たちだった。
マントをはおった騎士が積み上げられている木箱を見ながら口を開く。
「ここは倉庫かね?」
「はい。できれば調査は控えて欲しいのですがな。
なにしろ食物が大量に保存してあるもので、動かされると
どこに何があるのか分からなくなってしまいますのじゃ」
「それについてはご安心を。
我々が元通りに致しますので」
「そうですか……。お約束していただけるのなら調査してもらって構いません。
先に言っておきますが、ここで最後ですからな。もう怪しい場所などありませんぞ」
騎士達は頷くと樽や木箱を調べ始め、ガタガタと騒がしくなった。
エリスは緊張と不安からか目をギュッと閉じて、息を殺している。
少しして、多くのフタを開けたためかいろいろな食物の匂いが混ざり悪臭となって倉庫内に漂い始めた。
頑丈な鎧でも臭いまでは防げない。
「ウッ……ゲホッ……」
「こ、これはキツイッ……!」
「ひゃから、ひゃへて、ほひひほ、ひっひゃほひゃ
(じゃからやめてほしいと言ったのじゃ)」
いつの間にか布で何重にも口と鼻を覆った村長が憐れみの
表情で言う。
「……こ、これだけ探しても、居ないのなら、村内には、
居ない、だろう……て、撤退‼」
騎士隊長の号令で騎士達が一目散に洞穴から出て行く。
そんな彼等を村長は勝ち誇った表情で眺めていた。
騎士達が出て行ってからすこしして倉庫に1つの影が差した。
布で口元を覆いながらゆっくりとドアを開ける。
「あたしだよ。もう大丈夫さ」
ジョセフィーヌはそう言って再びタルや木箱を動かし始める。片手なので最初より時間がかかったが、
なんとかエリスの姿を目に映した。肩を叩くと服に挟んでおいた布を手渡す。
「ごめんねぇ、最初から渡しとけば良かったねぇ」
あまりの悪臭に顔を歪ませながらもエリスは首を横に振った。
「いえ、おかげで見つからずに済みました。
本当にありがとうございます」
「そうかい?なら、いいんだけど。それにしても面白かったよ。騎士様たち、ヒーヒー言いながら帰ってった。
アンタにも見せてやりたかったよ。……って笑っていい話じゃないか」
「…………………………」
「さ、出ようか。今、村長が村人全員集めて密告した人を
割り出している事だろうからね」
ジョセフィーヌに肩を抱かれながらエリスはポツリと呟く。
「騎士たちが来る前に村の男性が2人来ました。
帰ったから出てきていいって、私を迎えにきたみたいでしたが……」
「なんだって⁉」
慌ててジョセフィーヌは立ち止まるとエリスの顔を覗き込んだ。
「騎士様たちの前ってことは、まだ帰ってないじゃないか!アンタを差し出そうとしたってことかい?
よく出て行かなかったね?」
「動ここうとはしたのですがジョセフィーヌさんの「他の人でも返事をしちゃいけない」
という言葉を思い出しました」
「ありがとう……あたしの言葉を信じてくれたんだね」
「ジョセフィーヌさん……」
どこか不安そうに見つめてくるエリスを見てジョセフィーヌはハッと我に返る。
「って嫌だねぇ!あたしらしくもない!
ささ、行こうか」
ジョセフィーヌは少しス歩くピードを早くしてエリスを倉庫から連れ出した。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説

転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。

1人生活なので自由な生き方を謳歌する
さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。
出来損ないと家族から追い出された。
唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。
これからはひとりで生きていかなくては。
そんな少女も実は、、、
1人の方が気楽に出来るしラッキー
これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。

初めて入ったダンジョンに閉じ込められました。死にたくないので死ぬ気で修行したら常識外れの縮地とすべてを砕く正拳突きを覚えました
陽好
ファンタジー
ダンジョンの発生から50年、今ではダンジョンの難易度は9段階に設定されていて、最も難易度の低いダンジョンは「ノーマーク」と呼ばれ、簡単な試験に合格すれば誰でも入ることが出来るようになっていた。
東京に住む19才の男子学生『熾 火天(おき あぐに)』は大学の授業はそれほどなく、友人もほとんどおらず、趣味と呼べるような物もなく、自分の意思さえほとんどなかった。そんな青年は高校時代の友人からダンジョン探索に誘われ、遺跡探索許可を取得して探索に出ることになった。
青年の探索しに行ったダンジョンは「ノーマーク」の簡単なダンジョンだったが、それでもそこで採取できる鉱物や発掘物は仲介業者にそこそこの値段で買い取ってもらえた。
彼らが順調に探索を進めていると、ほとんどの生物が駆逐されたはずのその遺跡の奥から青年の2倍はあろうかという大きさの真っ白な動物が現れた。
彼を誘った高校時代の友人達は火天をおいて一目散に逃げてしまったが、彼は一足遅れてしまった。火天が扉にたどり着くと、ちょうど火天をおいていった奴らが扉を閉めるところだった。
無情にも扉は火天の目の前で閉じられてしまった。しかしこの時初めて、常に周りに流され、何も持っていなかった男が「生きたい!死にたくない!」と強く自身の意思を持ち、必死に生き延びようと戦いはじめる。白いバケモノから必死に逃げ、隠れては見つかり隠れては見つかるということをひたすら繰り返した。
火天は粘り強く隠れ続けることでなんとか白いバケモノを蒔くことに成功した。
そして火天はダンジョンの中で生き残るため、暇を潰すため、体を鍛え、精神を鍛えた。
瞬発力を鍛え、膂力を鍛え、何事にも動じないような精神力を鍛えた。気づくと火天は一歩で何メートルも進めるようになり、拳で岩を砕けるようになっていた。
力を手にした火天はそのまま外の世界へと飛び出し、いろいろと巻き込まれながら遺跡の謎を解明していく。

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる