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18話

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 数日が経って魔法学園は休日になり、私とアリオス様が着けるお揃いの腕輪が完成した。

 ギーナとゴルドーに命令された腕輪と違い、今回は作れて嬉しい腕輪になる。

 昨日と今日まで魔法学園は休日で、腕輪は昨日完成してアリオス様が着けてくれる。

 今日も屋敷にアリオス様が来てくれて、腕輪の効力について話したいようだ。

「ケイトが作った腕輪は、着けた者の意思で外れるから奪われることもない」

 そう言ってアリオス様が腕輪を着けた腕を振り回すけど、何をしても外れることはなさそうだ。

 そして腕輪を外したいと意識した瞬間に、サイズが大きくなって緩むように簡単に手元まで移動する。

 これは以前に作った腕輪と同じで、私が魔力を籠めると魔法の性能が上がるのも同じだ。

「ゴルドーやギーナの腕輪と違う点は、魔力を籠めると少しの時間だが片方の位置がわかることだな」

 アリオス様が腕輪に魔力を籠めれば私の腕輪の位置がわかり、逆もできる。

 昨日は確認したくなって試していたけど、夜にアリオス様が屋敷に戻ったことまでわかったから知ることのできる範囲はかなり広そうだ。

「そうですね。近ければ場所が正確にわかるみたいですが、どこまで離れてもわかるのでしょうか?」

「昨日は私が屋敷に戻りケイトがミアラナ伯爵家の屋敷内にいることはわかったが、屋敷のどこにいるのかはわからなかった」

「屋敷の中まで来ていたら屋根の上にいても正確にわかったので、学園内なら何階のどの部屋にいるのかもわかりそうですね」

「昨日確認した感じだと間違いなさそうだが、実際に明日試すとしよう」

 昨日と今日で試しているから、私とアリオス様は腕輪による位置の把握について調べている。

 後は魔法の性能を上げるために私が魔力を籠めているけど、完成した昨日と今日で私はかなり魔力を籠めていると実感していた。

「意識して腕輪に魔力が籠められるか試してしまうと、疲れてしまいました……それでも、今日はこれから魔物を倒しに行くのなら、アリオス様と一緒に行きたいです」

「今日も私は依頼を受けていない。ケイトが腕輪を完成させると聞き、こうなることは予想していた」

「そうでしたか。ありがとうございます」

 一緒にいたいから無理にでもアリオス様に着いていくつもりだったけど、それを見越して私の屋敷で休むことにしたらしい。

 気遣いが嬉しくて、腕輪の効力を試すこともできている。

 これなら王都で迷子になることもなさそうで、明日からは授業で腕輪の力による魔法が使えそう。

 そして腕輪の力を失っているギーナは、この休日の間に王子の騎士になるための入団試験を受けている。

 間違いなく王子の騎士になれないと確信できるけど、その結果も明日知ることができそうだ。
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