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21話
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あれから10日が経って――私は、3人の男性と話をした。
一度家族で話し合うことになって、広い応接間でお父様とお母様がテーブル越しに私を眺めている。
ルジャス領は大変だとお父様が言っていたけど、もう私には関係がない。
お父様も同じ気持ちのようで、私の反応を見てすぐにルジャス領の話を止め、本題に入ろうとしていた。
「パトリシアとしては、この10日間で会った貴族達をどう思った?」
「そう、ですね……」
お父様が不安げになり、隣でお母様は満足げにしている。
それもそうでしょう。
明らかに、私と出会った3人の男性は、婚約者になりたそうにしていた。
私が考案したポーション、魔法や魔力について……私に婚約する価値があると判断したのは、言動で解る。
言い回しは違ったけど「君ほど有能な人は居ない。婚約を破棄されたのなら婚約して欲しい」と、全員が私に告げていた。
どうも全員が私に即断して欲しそうにしていたけど、全て「これからジャック様と会います」と言って断ることができている。
ジャック様――というよりも、公爵家のローウォン家は格が違うようで、名前を出すだけで皆納得していたわね。
それでも今回出会った貴族達は、求婚しているのがジャック様だからチャンスがあると考えているようだ。
「皆、私の力を求めていそうでした……話をしてカルスより遙かに優秀な方達だと解りましたけど、不安になってしまいます」
話を聞く限り、皆カルスよりも優秀だというのがよく解り、私の話も聞いてくれた。
それでも「子爵令嬢だから言いなりになるだろう」と考えているのは発言の節々からよくわかり、警戒してしまう。
「会いたい理由は魔法機関にパトリシアが送った新たなポーションの考案だからな……そこは、仕方がないと思う」
「その通りです。それでもパトリシアが不安になっているのなら、やっぱりジャック様が一番ね!」
お母様が意気込むと、お父様が溜息を吐いて。
「いや……ジャック様と明日会うのが、僕としては一番不安だよ」
一度家族で今までのことと、これからのことを話し合おうとなったのも、明日ジャック様と会うからだ。
ジャック・ローウォン様――公爵家の貴族だとしか私か知らないけど、子爵令嬢の私と関わろうとしている時点でどこかおかしい。
「あのローウォン家と関わる機会だなんて、もう無いかもしれません……話ができるだけでも光栄だわ!」
「いや……僕としては、関わりたくないな」
お母様が歓喜しているけど、お父様としては関わりたくなくて不安そうにしていた。
今日まで問題なく貴族の人達と関われたから、今までの3人と同じで問題は起きないはずだ。
そして翌日――私は、公爵貴族のジャック様と出会うことになる。
一度家族で話し合うことになって、広い応接間でお父様とお母様がテーブル越しに私を眺めている。
ルジャス領は大変だとお父様が言っていたけど、もう私には関係がない。
お父様も同じ気持ちのようで、私の反応を見てすぐにルジャス領の話を止め、本題に入ろうとしていた。
「パトリシアとしては、この10日間で会った貴族達をどう思った?」
「そう、ですね……」
お父様が不安げになり、隣でお母様は満足げにしている。
それもそうでしょう。
明らかに、私と出会った3人の男性は、婚約者になりたそうにしていた。
私が考案したポーション、魔法や魔力について……私に婚約する価値があると判断したのは、言動で解る。
言い回しは違ったけど「君ほど有能な人は居ない。婚約を破棄されたのなら婚約して欲しい」と、全員が私に告げていた。
どうも全員が私に即断して欲しそうにしていたけど、全て「これからジャック様と会います」と言って断ることができている。
ジャック様――というよりも、公爵家のローウォン家は格が違うようで、名前を出すだけで皆納得していたわね。
それでも今回出会った貴族達は、求婚しているのがジャック様だからチャンスがあると考えているようだ。
「皆、私の力を求めていそうでした……話をしてカルスより遙かに優秀な方達だと解りましたけど、不安になってしまいます」
話を聞く限り、皆カルスよりも優秀だというのがよく解り、私の話も聞いてくれた。
それでも「子爵令嬢だから言いなりになるだろう」と考えているのは発言の節々からよくわかり、警戒してしまう。
「会いたい理由は魔法機関にパトリシアが送った新たなポーションの考案だからな……そこは、仕方がないと思う」
「その通りです。それでもパトリシアが不安になっているのなら、やっぱりジャック様が一番ね!」
お母様が意気込むと、お父様が溜息を吐いて。
「いや……ジャック様と明日会うのが、僕としては一番不安だよ」
一度家族で今までのことと、これからのことを話し合おうとなったのも、明日ジャック様と会うからだ。
ジャック・ローウォン様――公爵家の貴族だとしか私か知らないけど、子爵令嬢の私と関わろうとしている時点でどこかおかしい。
「あのローウォン家と関わる機会だなんて、もう無いかもしれません……話ができるだけでも光栄だわ!」
「いや……僕としては、関わりたくないな」
お母様が歓喜しているけど、お父様としては関わりたくなくて不安そうにしていた。
今日まで問題なく貴族の人達と関われたから、今までの3人と同じで問題は起きないはずだ。
そして翌日――私は、公爵貴族のジャック様と出会うことになる。
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