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2章
67話
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遂に事件が起きてしまった放課後――私は女子寮に向かう。
部屋で今日の出来事について、カレンと二人で話をする。
あの場に一緒にいたから、話したいことは把握できているようだ。
「ダドリックがいたのは怪し過ぎるけど……証拠は残していなさそう」
「はい。本当に騒ぎになっていたから、やって来た可能性もありそうです」
一週間の間――私やレックス殿下、ロイ、カレン、ラギルは披露会の準備を手伝っていた。
魔力量が高いこともあって、魔法具を使って欲しいと時々頼まれている。
周辺の調査もしたかったから引き受けて、魔道具が変わっていないかをチェックしていた。
ゲームで起こるトラブルを対処したかったけど、調査している限りではなにも発見していない。
それでも今日ゲームと同じアクシデントが発生したのが、どうも気になってしまう。
「魔法具のアクシデントは日が経つにつれて危険度が増すけど、伝統ある披露会は中止にならないのよ」
「そうでしたね」
確か……魔法具を使う以上、アクシデントは仕方ないという考えのようだ。
昔からある伝統だから変える気はないようで、魔法具をいきなり使わなくすれば楽しさが激減する。
それならどんな事件が発生しても、続行するのがグリムラ魔法学園のようだ。
「部外者も多いし、犯人の特定は無理そうね……私達にできることは、先回りして警戒しておくことぐらいな気がするわ」
「はい……今日は、何が起こるのかを聞きたくて来ました」
その後、私はカレンから魔法披露会までに起こるアクシデントの数々を聞く。
ゲームの悪役令嬢リリアンに恐怖するほどだけど、婚約破棄を言い渡されて暴走した結果のようだ。
どんな手を使ってでも主役カレンを貶めようとして、結局失敗する。
最終的に利用するためとはいえ、前夜祭でロウデス教団員の仕組んだ悪事の暴露があり、国外追放を言い渡されていた。
そこまで考えるとゾッとするけど、何も悪事なんてしていないし……大丈夫に決まっている。
「リリアンの膨大な魔力量なら十人分以上の働きができるみたいだし、協力する体で調査ができそう」
「はい……展示の準備も、順調に進んでいます」
展示が完成していないから、応援に行けないなんてことにはならないようにしたい。
とにかく今はカレンから聞いたアクシデントが起こりそうな場所を調べて、魔道具を調べるのが一番だ。
「問題があるとすればやっぱりダドリックよ。再登場したのはいいとしても、行動がよくわからないわ」
カレンが警戒して、私も頷く。
ゲームでのダドリックを詳しく知っているからか、カレンが困惑しながら話す。
「リリアンに関わるかと思ったら普通に準備しているし、怪しい理由も近くにいただけ」
「それでも……今までのことがあるせいで、ダドリックが怪し過ぎます」
「監視官のシーマがいて魔法道具で行動を管理されてるから、悪事を行うことは難しいはずよ」
カレンがそう言うけど、私は気になっていることがあった。
最悪の事態を考えながら、カレンに尋ねる。
「シーマがロウデス教団員なら、どうでしょうか?」
「それなら……警戒されているダドリックを、あの場に向かわせない気がするわね」
確かに、カレンの言う通りだ。
それでも怪しんでしまうのは、ルートの件があったから。
魔法道具に抜け道があって……ダドリックがゲームのイベントを引き起こしている可能性はある。
とにかく今は魔道具が暴走しないかを調べることで、事前に対処していこう
部屋で今日の出来事について、カレンと二人で話をする。
あの場に一緒にいたから、話したいことは把握できているようだ。
「ダドリックがいたのは怪し過ぎるけど……証拠は残していなさそう」
「はい。本当に騒ぎになっていたから、やって来た可能性もありそうです」
一週間の間――私やレックス殿下、ロイ、カレン、ラギルは披露会の準備を手伝っていた。
魔力量が高いこともあって、魔法具を使って欲しいと時々頼まれている。
周辺の調査もしたかったから引き受けて、魔道具が変わっていないかをチェックしていた。
ゲームで起こるトラブルを対処したかったけど、調査している限りではなにも発見していない。
それでも今日ゲームと同じアクシデントが発生したのが、どうも気になってしまう。
「魔法具のアクシデントは日が経つにつれて危険度が増すけど、伝統ある披露会は中止にならないのよ」
「そうでしたね」
確か……魔法具を使う以上、アクシデントは仕方ないという考えのようだ。
昔からある伝統だから変える気はないようで、魔法具をいきなり使わなくすれば楽しさが激減する。
それならどんな事件が発生しても、続行するのがグリムラ魔法学園のようだ。
「部外者も多いし、犯人の特定は無理そうね……私達にできることは、先回りして警戒しておくことぐらいな気がするわ」
「はい……今日は、何が起こるのかを聞きたくて来ました」
その後、私はカレンから魔法披露会までに起こるアクシデントの数々を聞く。
ゲームの悪役令嬢リリアンに恐怖するほどだけど、婚約破棄を言い渡されて暴走した結果のようだ。
どんな手を使ってでも主役カレンを貶めようとして、結局失敗する。
最終的に利用するためとはいえ、前夜祭でロウデス教団員の仕組んだ悪事の暴露があり、国外追放を言い渡されていた。
そこまで考えるとゾッとするけど、何も悪事なんてしていないし……大丈夫に決まっている。
「リリアンの膨大な魔力量なら十人分以上の働きができるみたいだし、協力する体で調査ができそう」
「はい……展示の準備も、順調に進んでいます」
展示が完成していないから、応援に行けないなんてことにはならないようにしたい。
とにかく今はカレンから聞いたアクシデントが起こりそうな場所を調べて、魔道具を調べるのが一番だ。
「問題があるとすればやっぱりダドリックよ。再登場したのはいいとしても、行動がよくわからないわ」
カレンが警戒して、私も頷く。
ゲームでのダドリックを詳しく知っているからか、カレンが困惑しながら話す。
「リリアンに関わるかと思ったら普通に準備しているし、怪しい理由も近くにいただけ」
「それでも……今までのことがあるせいで、ダドリックが怪し過ぎます」
「監視官のシーマがいて魔法道具で行動を管理されてるから、悪事を行うことは難しいはずよ」
カレンがそう言うけど、私は気になっていることがあった。
最悪の事態を考えながら、カレンに尋ねる。
「シーマがロウデス教団員なら、どうでしょうか?」
「それなら……警戒されているダドリックを、あの場に向かわせない気がするわね」
確かに、カレンの言う通りだ。
それでも怪しんでしまうのは、ルートの件があったから。
魔法道具に抜け道があって……ダドリックがゲームのイベントを引き起こしている可能性はある。
とにかく今は魔道具が暴走しないかを調べることで、事前に対処していこう
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