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58話
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聖女となった私の強化魔法によるアゼルの魔法は、ロヴォスでも対処できなかった。
ロヴォスは完全に消滅して――ロヴォスが消えた瞬間に、カーラは自害している。
カーラが最期に言った「ロヴォスが終わったのなら、僕も終わりだ」という発言から……カーラにとってロヴォスは、そこまで重要な人だったのでしょう。
× × ×
戦いが終わって数日後――私達は、ルオドラン国を出ようとしていた。
私達姉妹以外の聖女候補に聖女の力を移して、アゼルと共に今日、ルオドラン国を去る。
色んな人から必死になって引き留められたけど、私はもう、ルオドラン国とは一切関わる気がなかった。
そして――国境を出てすぐに、アゼルが私に頭を下げて。
「シャロン……俺達は、一緒に行動すべきではないのかもしれない」
「ど、どうしてですか!?」
――アゼルと離れたくはない。
私は驚きながら尋ねると、アゼルは全てを教えてくれる。
「シャロンの実の妹セローナを殺した俺は……シャロンの傍に居る資格はない」
どうやら決戦の時に悩んでいたことは、セローナをアゼルが仕留めると決意していたからのようね。
自分の実力不足が原因なのにルオドラン国を滅ぼそうとしたセローナは、当然の末路だと思っている。
魔力値を測定する魔道具で真実を知った時、セローナが今までのことを謝っていたら、違う未来があったはず。
妹がここまで堕ちたのはセローナ自身の選択によるもので……自業自得だ。
そう言っても今のアゼルは納得しなさそうだから、私は約束を使うことにしていた。
「アゼルは私の傍に居ると言ってくれました……約束は守ってください」
「わ、わかったが……いいのか?」
私は魔将衆を倒して目的を達成したら、アゼルに告白すると決めていた。
「はい――私は、アゼルのことを愛しています」
全てが終わった時に告白して――私とアゼルは結ばれる。
ルオドラン国を後にした私達は様々な国を巡り、幸せな日々を送っていた。
ロヴォスは完全に消滅して――ロヴォスが消えた瞬間に、カーラは自害している。
カーラが最期に言った「ロヴォスが終わったのなら、僕も終わりだ」という発言から……カーラにとってロヴォスは、そこまで重要な人だったのでしょう。
× × ×
戦いが終わって数日後――私達は、ルオドラン国を出ようとしていた。
私達姉妹以外の聖女候補に聖女の力を移して、アゼルと共に今日、ルオドラン国を去る。
色んな人から必死になって引き留められたけど、私はもう、ルオドラン国とは一切関わる気がなかった。
そして――国境を出てすぐに、アゼルが私に頭を下げて。
「シャロン……俺達は、一緒に行動すべきではないのかもしれない」
「ど、どうしてですか!?」
――アゼルと離れたくはない。
私は驚きながら尋ねると、アゼルは全てを教えてくれる。
「シャロンの実の妹セローナを殺した俺は……シャロンの傍に居る資格はない」
どうやら決戦の時に悩んでいたことは、セローナをアゼルが仕留めると決意していたからのようね。
自分の実力不足が原因なのにルオドラン国を滅ぼそうとしたセローナは、当然の末路だと思っている。
魔力値を測定する魔道具で真実を知った時、セローナが今までのことを謝っていたら、違う未来があったはず。
妹がここまで堕ちたのはセローナ自身の選択によるもので……自業自得だ。
そう言っても今のアゼルは納得しなさそうだから、私は約束を使うことにしていた。
「アゼルは私の傍に居ると言ってくれました……約束は守ってください」
「わ、わかったが……いいのか?」
私は魔将衆を倒して目的を達成したら、アゼルに告白すると決めていた。
「はい――私は、アゼルのことを愛しています」
全てが終わった時に告白して――私とアゼルは結ばれる。
ルオドラン国を後にした私達は様々な国を巡り、幸せな日々を送っていた。
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