昔話

3匹の子豚

3匹の子豚4

兄2人が遊び呆けているのを横目に三男は勉強をできる喜びを感じていました。
授業は無遅刻無欠席。1番前の席で授業を熱心に聞いていました。
空きコマは他の同級生達が遊んでいるのを横目に図書館に籠もってひたすら読書に明け暮れていました。
バイト代は教材代で消えていきます。

これだけ熱心に勉学に励んでいるのです。当然首席で卒業、教授の推薦で超一流企業に就職をします。

しかし。大学時代、人と話すことがほとんどなかった為、雑談が全くできません。
同僚が楽しそうに話している中、1人ぼっち。
また、上司から何を言われても「あっ、あっ。」としか言えません。

「勉学だけではダメだったんだな…」

上司に死ぬほど怒られ、雪の降る中とぼとぼと帰っていると、自宅のボロアパートの前に見知った顔が3人いるではありませんか。
「お兄ちゃん達と、…お父さん！どうしたの？」

三男の顔を見るなり、3人は土下座しながら懇願します。
「1日だけでいい。泊めてくれ」
「お願いだ。」

メンタルが折れかけていた三男は目に涙を浮かべながら言いました。
「土下座なんてしないで！ずっと一緒に住もう！」

こうして4人仲良く幸せに暮しましたとさ。めでたし、めでたし。