上 下
5 / 9

〈五〉

しおりを挟む

 さあ、お行き。
 塗りたくった粘液でぬるぬるきらきらの亀頭にシーラはそっとニョルンくんを載せた。導くと鈴口に
 ぬ、ぷ。
 潜り込んでいく。

「な、……っ?」

 ルシアンの驚きの声が詰まった。ニョルンくんを呑み込んだ肉棒がいきり立つ。シーラは腹の上から太ももに腰を下ろした。暴れないように体の重みで押さえる。

「シ、ーラ、……ぁっ、な、なにを、した、……っ」
「ひゃ、あ」

 ニョルンくん、すごい。
 余裕綽々しゃくしゃくでシーラを翻弄していたルシアンをおとなしくさせている。相手はウルラトゥス国の英雄、魔狼と恐れられる魔法騎士だ。シーラの心は躍った。いいぞ、ニョルンくん。
 ただでさえ大きい肉棒が赤黒くふくらみ、びくんびくんと上に下に跳ねる。シーラの尻の下で逞しい太ももががくがくと震えだした。

「あ、……っぅ、なっ、何かが、ちんこのなかを、降りてっ、んぁ、あっ」

 両手を頭の上で縛られたルシアンの声が上擦うわずり、かすれる。膝に跨がっていたはずがルシアンの脚の震えで前にずれて、いつの間にかシーラの太ももで怒張の根もとを挟んでいた。禍々まがまがしく血管が浮き出た肉塊をそっと両手で支える。びくびくと跳ねる動きにつれてはくはくと開く鈴口から透明の滴がたらたらとこぼれ、ニョルンくん保存液のぬめりと混じり肉棒をぬらぬらと濡らしている。弾けそうにふくらんだ亀頭を濡れた指でなでると

「や、っ、シーラ、ぁあっ」

 ルシアンが身悶みもだえした。

「もしかして、痛みますかっ?」
「痛、くはな、い。気持、ちいい……」
「あっ、よかった、です?」

 気持ちよくてよかった、のか? ほんとうは敵国の英雄に痛みを与えるほうが正解なのではないか? 肉棒の内側でニョルンくんが移動しているらしく、熱い怒張が鈴口から滴をこぼしながらびくんびくん跳ねている。

「あのあのあの、手、離します、ね?」
「そのま、ま。頼む、そのまま手でちんこ持って、て。……っ、ん」

 しばしびくんびくんしながら滴をだらだらこぼす肉棒をあやしていると刺激の波がいったんおさまったらしい。

「シーラ……」

 ルシアンが息を切らしながら睨みつけた。

「俺のちんこに、何をした……」
「えっと、新開発の生体魔導機械をですね、尿道に」
「なんでそんな兵器を思いつくんだよ。アワグイラ軍の研究者は変態か、……っ」

 娼婦にコスプレさせて赤ずきんちゃんのえっちないたずらプレイをさせるのとどっちがどっちだ。

「アワグイラって、――えっ?」

 バレてる。潜入しているのが、バレている。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

暴君幼なじみは逃がしてくれない~囚われ愛は深く濃く

なかな悠桃
恋愛
暴君な溺愛幼なじみに振り回される女の子のお話。 ※誤字脱字はご了承くださいm(__)m

サッカー部のイケメンと、ゲーマーオタクと、ギャルのウチ。

寿 退社
恋愛
サッカー部のイケメンとゲーマーオタクに同日に告白された金髪巨乳白ギャルが、結局ゲーマーオタクに堕とされて、チンポハメハメされちゃうお話。

一宿一飯の恩義

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 妹のアイミが、一人暮らしの兄の家に泊まりに来た。コンサートで近くを訪れたため、ホテル代わりに利用しようということだった。 兄は条件を付けて、アイミを泊めることにした。 その夜、条件であることを理由に、兄はアイミを抱く。

日常的に罠にかかるうさぎが、とうとう逃げられない罠に絡め取られるお話

下菊みこと
恋愛
ヤンデレっていうほど病んでないけど、機を見て主人公を捕獲する彼。 そんな彼に見事に捕まる主人公。 そんなお話です。 ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。

淡泊早漏王子と嫁き遅れ姫

梅乃なごみ
恋愛
小国の姫・リリィは婚約者の王子が超淡泊で早漏であることに悩んでいた。 それは好きでもない自分を義務感から抱いているからだと気付いたリリィは『超強力な精力剤』を王子に飲ませることに。 飲ませることには成功したものの、思っていたより効果がでてしまって……!? ※この作品は『すなもり共通プロット企画』参加作品であり、提供されたプロットで創作した作品です。 ★他サイトからの転載てす★

図書館の秘密事〜公爵様が好きになったのは、国王陛下の側妃候補の令嬢〜

狭山雪菜
恋愛
ディーナ・グリゼルダ・アチェールは、ヴィラン公国の宰相として働くアチェール公爵の次女として生まれた。 姉は王子の婚約者候補となっていたが生まれつき身体が弱く、姉が王族へ嫁ぐのに不安となっていた公爵家は、次女であるディーナが姉の代わりが務まるように、王子の第二婚約者候補として成人を迎えた。 いつからか新たな婚約者が出ないディーナに、もしかしたら王子の側妃になるんじゃないかと噂が立った。 王妃教育の他にも家庭教師をつけられ、勉強が好きになったディーナは、毎日のように図書館へと運んでいた。その時に出会ったトロッツィ公爵当主のルキアーノと出会って、いつからか彼の事を好きとなっていた… こちらの作品は「小説家になろう」にも、掲載されています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

処理中です...