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喜び合う2人を帰した足で早速父の執務室へと向かった。
「お父様、申し訳ないのですがピート様との婚約を解消していただけませんか?」
「な!?どうしたんだマリッサ!何があったんだい?!」
私はなるべく冷静に話をした。
アンナのお腹の中にピートの子が宿っていること。
ピートがアンナを第二夫人として迎えた上で、アンナの子を公爵家の第一子として扱うと言って来たこと。
それは公爵家の嫡子である私を蔑む行為だが、私の望みとして父を納得させるようにと言ったこと。
ピートは私もアンナも愛していると言うが結婚後も私を軽んじることは明白であること。
このまま結婚をするのは公爵家が軽んじられ恥を晒すことになること。
「私が至らないばかりに、申し訳ありません」
「いや‥。マリッサは何も悪くない。
マリッサは優しすぎるから心配していたんだ。心配しなくても大丈夫だよ」
「お父様‥‥」
「父上が取り決めた婚約だったからマリッサにつらい思いをさせてすまない。だがもう父上には何も言わせない!あの男はマリッサには相応しくないからな!」
良かったぁぁぁ。
あのクズとは結婚しないで済むのね。
ああ、窓を見て!
空が灰色じゃないわ。何処までも澄み渡った青空よ!なんて美しいの!
ああ、神よ。心から感謝します。
「婚約はこちらから破棄する。全て私が対応するから任せなさい」
「ありがとうございます。ああ、それから‥‥アンナに子がいるのは間違いないのですが他にも証拠が必要かと思って、2人の恋文を手に入れているんです」
「なんだと?マリッサよくやった。だが辛かっただろう?あんなに愛していたんだ。無理をしなくていいんだよ」
やめてぇー。
それ黒歴史ぃぃぃぃぃぃ(´Д`)
「いいえ、いいえ。もう愛してなどおりませんので私は大丈夫です」
「マリッサ‥‥」
なんだか腫れ物を触る目で見られるのが痛い。
とりあえず父に渡すため、2人の恋文を取りに行く。
内容はそりゃあもう酷いものだ。
でも大切な証拠なので中身を改める。
ーーーーーーーーー
僕の愛するアンナへ
君はこの世界で誰よりも一番美しい。
君が笑えば世界は輝き、
君が泣けば世界は輝きを失うんだ。
アンナの笑顔を、アンナの声をいつでも感じていたい。
僕はもう君なしでは生きていけない。
アンナは僕の全てだ。
ーーーーーーーーー
こんな調子で2枚ほどぎっしりアンナを褒めちぎってるポエムだが、続きは読む気がしない。
ーーーーーーーーー
私の愛するピートへ
今日もあなたの夢を見たわ。
夢の中でのあなたはマリッサじゃなくて私の婚約者なの。
この夢がずっと続けばいいのにって思った。
そうしたら、私はあなたの妻だもの。
毎日行ってらっしゃいのキスをして、
おかえりなさいのキスをして、
そして毎日愛し合うの。
ーーーーーーーーー
アンナの方はピートを褒めるってよりも
夢の中でしか叶わない、可哀想な私を主張してるわね。
こっちも2枚ほどぎっしりと書き込んであるけど、これ以上は読む気がしない。
この恋文を見つけたのは本当に偶然だった。
2人がこっそりと教科書を交換していたのを見てしまったの。
ピンと来た私は先生が呼んでいたとピートとアンナを追い払い中を確認するとこの恋文を発見したのだ。
2人の教科書は、焼却炉に捨てといた。
戻ってきた2人が必死になって教科書を探す姿はまあまあ笑えたかしら。
もちろん私も席を外していたから2人の教科書が無くなったことは疑われてないと思うけど。でも疑われても問題ないわ。
だって婚約者の目の前で恋文を交換するなんて、本当にマリッサを馬鹿にしていたのね。
でも手紙だけでは婚約破棄の切り札として少し弱かった。
だけどまさか子供が出来てたなんて。本当に予想の上を行ってくれて良かったわ。
「お父様、申し訳ないのですがピート様との婚約を解消していただけませんか?」
「な!?どうしたんだマリッサ!何があったんだい?!」
私はなるべく冷静に話をした。
アンナのお腹の中にピートの子が宿っていること。
ピートがアンナを第二夫人として迎えた上で、アンナの子を公爵家の第一子として扱うと言って来たこと。
それは公爵家の嫡子である私を蔑む行為だが、私の望みとして父を納得させるようにと言ったこと。
ピートは私もアンナも愛していると言うが結婚後も私を軽んじることは明白であること。
このまま結婚をするのは公爵家が軽んじられ恥を晒すことになること。
「私が至らないばかりに、申し訳ありません」
「いや‥。マリッサは何も悪くない。
マリッサは優しすぎるから心配していたんだ。心配しなくても大丈夫だよ」
「お父様‥‥」
「父上が取り決めた婚約だったからマリッサにつらい思いをさせてすまない。だがもう父上には何も言わせない!あの男はマリッサには相応しくないからな!」
良かったぁぁぁ。
あのクズとは結婚しないで済むのね。
ああ、窓を見て!
空が灰色じゃないわ。何処までも澄み渡った青空よ!なんて美しいの!
ああ、神よ。心から感謝します。
「婚約はこちらから破棄する。全て私が対応するから任せなさい」
「ありがとうございます。ああ、それから‥‥アンナに子がいるのは間違いないのですが他にも証拠が必要かと思って、2人の恋文を手に入れているんです」
「なんだと?マリッサよくやった。だが辛かっただろう?あんなに愛していたんだ。無理をしなくていいんだよ」
やめてぇー。
それ黒歴史ぃぃぃぃぃぃ(´Д`)
「いいえ、いいえ。もう愛してなどおりませんので私は大丈夫です」
「マリッサ‥‥」
なんだか腫れ物を触る目で見られるのが痛い。
とりあえず父に渡すため、2人の恋文を取りに行く。
内容はそりゃあもう酷いものだ。
でも大切な証拠なので中身を改める。
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僕の愛するアンナへ
君はこの世界で誰よりも一番美しい。
君が笑えば世界は輝き、
君が泣けば世界は輝きを失うんだ。
アンナの笑顔を、アンナの声をいつでも感じていたい。
僕はもう君なしでは生きていけない。
アンナは僕の全てだ。
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こんな調子で2枚ほどぎっしりアンナを褒めちぎってるポエムだが、続きは読む気がしない。
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私の愛するピートへ
今日もあなたの夢を見たわ。
夢の中でのあなたはマリッサじゃなくて私の婚約者なの。
この夢がずっと続けばいいのにって思った。
そうしたら、私はあなたの妻だもの。
毎日行ってらっしゃいのキスをして、
おかえりなさいのキスをして、
そして毎日愛し合うの。
ーーーーーーーーー
アンナの方はピートを褒めるってよりも
夢の中でしか叶わない、可哀想な私を主張してるわね。
こっちも2枚ほどぎっしりと書き込んであるけど、これ以上は読む気がしない。
この恋文を見つけたのは本当に偶然だった。
2人がこっそりと教科書を交換していたのを見てしまったの。
ピンと来た私は先生が呼んでいたとピートとアンナを追い払い中を確認するとこの恋文を発見したのだ。
2人の教科書は、焼却炉に捨てといた。
戻ってきた2人が必死になって教科書を探す姿はまあまあ笑えたかしら。
もちろん私も席を外していたから2人の教科書が無くなったことは疑われてないと思うけど。でも疑われても問題ないわ。
だって婚約者の目の前で恋文を交換するなんて、本当にマリッサを馬鹿にしていたのね。
でも手紙だけでは婚約破棄の切り札として少し弱かった。
だけどまさか子供が出来てたなんて。本当に予想の上を行ってくれて良かったわ。
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