222 / 317
4 聖魔術師の幻影編
4-1
しおりを挟む
お披露目会が行われる会場は、聖魔術師団の建物の中の『金冠』が展示されているところだった。
この場所に来るのはこれで三回目。最初、案内されたとき、次に儀式の練習と称して連れてこられたとき。そして今。
部屋というより大広間といった方が近い作りのこの場所は、奥に段があって、その中央に台座がある。
金冠はその台座に飾られていて、変わらず銀色の輝きを放っていた。
うん。どう見ても、あれは銀だ。
「ムカつく」
きっとあれは偽物だ。私があの偽物と契約を行うのを確実にするため、クラウドとフェリクス副隊長が捕まったんだ。
となると、エンデバート卿の暴挙も、クラウドとフェリクス副隊長を捕まえるために、レティーティア殿がそそのかしたせいだろう。合い鍵まで使わせて。
そそのかされたくらいで卑劣な行動に出るなんて、騎士としてダメ認定をしてあげたい。
「ムカつくムカつく」
向こうの筋書き通りに事が運んでいくことに、私は腹を立てていた。
でも。
私を襲撃したとして、クラウドとフェリクス副隊長が真っ先に駆けつけてくるだろうか?
何か引っかかる。
今回だって、グレイが私を押しとどめ、バルザード卿が遠くから大声で騒ぎを大きくして、部屋の外に出ようとする私をグレイがさらに押しとどめ、そうこうしているうちにクラウドとフェリクス副隊長がやってきて…………あれ?
バルザード卿は最後まで、遠くから大声を出していただけ。
グレイに至っては部屋の外にも出ず、最後に部屋のドアを開けてその場にいただけ。
もしかしてこの二人。
最初から仕掛けられることを知ってたとか?!
普通なら、クラウドとフェリクス副隊長の役割はグレイとバルザード卿だ。
私の専属護衛があそこでエンデバート卿を取り押さえないでどうする、って話なんだけど。グレイもバルザード卿も取り押さえてない。
取り押さえる代わりに、大声を出して、他の騎士を呼び寄せた。
結果、同じ階で私の部屋に近いところにいた、クラウドとフェリクス副隊長がやってきて、拘束された。
グレイとバルザード卿が拘束されたら、私は専属護衛から引き離されるし。そこへエンデバート卿が押し掛けてきたら、今の力を隠した状態では対処しきれない。
もしかして、クラウドとフェリクス副隊長は、グレイとバルザード卿によって、身代わりにされた?
隣にいるグレイの様子を窺おうとしても、簡易兜のせいで表情は分からない。私が見つめているのに気付くと、少しだけ口角をあげた。
「まぁ、まさかね」
グレイもさすがに他人を陥れることまではしないだろう。
「何かありまして?」
私のつぶやきに、ソニアが反応した。
四人掛けの長椅子に、グレイ、私、ソニア、第一騎士団のヴォードフェルム隊長、という順番で座っているので、ソニアはすぐ隣だった。
会場は広さの問題があって、今日、脇に従える専属護衛は一人のみ。
私たちの前の長椅子には、リンクス隊長、リュリュ先輩、フォセル嬢、クラウド。さらにその前にはカス王子とダイアナ嬢がそれぞれ護衛とともに座っていた。
ソニアの問いかけを誤魔化そうと、私は偽認定したばかりの偽金冠を指差す。
「あれ、ついでに壊していいかなぁ」
ギョッとするソニア。
「エルシア、国家間の問題になることは止めなさい」
壊せると思ってるところがおかしいけど。国家間問題はすでに起きている。
だから私はソニアに囁いた。
「もうすでに国家間問題になってるから」
と。
クラウドとフェリクス副隊長の解放条件は、レティーティア殿の口から語られた。
「つまり、明日のお披露目会で、魔導具の主となる儀を行えばいいってこと?」
話し合いは同階の談話室。
こんな深夜に、得体の知れない存在を自室に招き入れたくはない。
もちろん、話し合いにもグレイを持参した。抱き抱えられていたので、どちらかというと、私が持参された形になってる。
向こうはレティーティア殿とエンデバート卿。
グレイ以外は自室に返し、その自室の外に騎士を待機させるという徹底ぶりだった。
まぁ、グラディアの五人が金冠の主候補だと最初に言っておいて、実は候補は私だけだったとは知られたくないのだろう。
私の問いかけに、レティーティア殿はあっさりと解放を承諾する。
「えぇ。あなたが主になってくだされば、あの二人は解放しますわ。
あの令嬢の専属護衛がまったくいないのもマズいから、明日は、一人だけ腹痛で自室にこもってもらいましょう」
つまり、一人は解放して、一人は拘束したままということか。
「主となる儀を行うのは約束するけど。主になるのは約束しないわ。儀を行っても主になれるとは限らないでしょ?」
私はどうにか解放条件をずらす。『主になること』ではダメだ。『主となる儀を行うこと』でないと。
それに私の発言は当然のものだった。
主になれるかどうかは、儀をやってみないと分からない。不確かな物を約束するとこは出来ないのだから。
私の発言を聞いたレティーティア殿は、小さくクスリと笑う。
「あなたの魔力量なら、もう一つの魔導具と契約できるでしょう?」
「不確かなことは約束が出来ないから」
粘れ、私。押されるな、私。
「よろしいでしょう」
私の強固な主張にレティーティア殿の方が折れた。
「解放条件は『主となる儀を行う』で。ただし、きちんと正確に儀を行ってくださいね。魔導具の真名もけして間違えないように、正確に」
「あと、儀は専属護衛といっしょで構わないでしょ?」
この発言に対しては少し間が空く。
「出来れば、バルシアスとやってもらいたいのですけれど。二人の仲を周知するためにも」
同席していたエンデバート卿を見て、レティーティア殿がため息を吐いた。
「絶対に嫌」
この人は無理だ。
政略結婚なら仕方ないとしても、考え方がだいぶ違うし、私のことを分かろうとしていない。
「だいたい、この人。ずっとフォセル嬢にデレデレしていたし」
私の発言にエンデバート卿があわあわと喋り出す。
「いや、俺は最初からルベラス嬢だけを見つめていたんだ。ようやく、運命の女性に会えたんだと思って」
「運命をもてはやす男なんて、クズしかいないから」
やっぱり無理だ。政略結婚でも無理だ。
私の機嫌が急降下するのを見て、レティーティア殿まで慌てて出した。
せっかくまとまりかけている話を、壊したくはないのだろう。
エンデバート卿を軽く睨みつける。
「まぁ、儀式は専属護衛と行っていただいて構いませんわ。大事なのは魔導具の主となること。バルシアスとの婚姻はその後からでも問題ありませんから」
最後に、魔導具の真名を告げて、レティーティア殿とエンデバート卿は帰っていった。
「というわけだから、十分、国家間問題」
真名の部分は伏せて、昨夜の事件をかいつまんで説明すると、ソニアはギューッと眉を寄せ、睨みつけるような顔になる。
真名に関しては、私の杖にあることを調べるようお願いしておいた。少し時間がかかるというので、もうそろそろかな。
「エルシアとセラフィアス様までいただいてしまおう、という計画ですわね。
でも、解放されたのなら、指示に従う必要はないのでは?」
ソニアは前列に座るクラウドをちょんちょんと指差した。
「フェリクス副隊長はまだ拘束されてる」
「それは困りましたわね。でも、ヴォードフェルム副隊長、エルシアの結婚を阻止するためなら、喜んで犠牲になるのでは?」
「犠牲」
案外、ソニアも思い切ったことを言う。
私は心の中で汗をかいた。
「でもまぁ、フェリクス副隊長を切り捨てるのも、忍びないので」
「命拾いしましたわね、ヴォードフェルム副隊長」
「命拾い」
拘束されてるだけで、死罪にまではならないはずだけど。
レティーティア殿のなりふり構わないところを見ると、死罪にもなりかねないことに思いいたる私。
私の心の中の汗はダラダラと流れっぱなしだった。
この場所に来るのはこれで三回目。最初、案内されたとき、次に儀式の練習と称して連れてこられたとき。そして今。
部屋というより大広間といった方が近い作りのこの場所は、奥に段があって、その中央に台座がある。
金冠はその台座に飾られていて、変わらず銀色の輝きを放っていた。
うん。どう見ても、あれは銀だ。
「ムカつく」
きっとあれは偽物だ。私があの偽物と契約を行うのを確実にするため、クラウドとフェリクス副隊長が捕まったんだ。
となると、エンデバート卿の暴挙も、クラウドとフェリクス副隊長を捕まえるために、レティーティア殿がそそのかしたせいだろう。合い鍵まで使わせて。
そそのかされたくらいで卑劣な行動に出るなんて、騎士としてダメ認定をしてあげたい。
「ムカつくムカつく」
向こうの筋書き通りに事が運んでいくことに、私は腹を立てていた。
でも。
私を襲撃したとして、クラウドとフェリクス副隊長が真っ先に駆けつけてくるだろうか?
何か引っかかる。
今回だって、グレイが私を押しとどめ、バルザード卿が遠くから大声で騒ぎを大きくして、部屋の外に出ようとする私をグレイがさらに押しとどめ、そうこうしているうちにクラウドとフェリクス副隊長がやってきて…………あれ?
バルザード卿は最後まで、遠くから大声を出していただけ。
グレイに至っては部屋の外にも出ず、最後に部屋のドアを開けてその場にいただけ。
もしかしてこの二人。
最初から仕掛けられることを知ってたとか?!
普通なら、クラウドとフェリクス副隊長の役割はグレイとバルザード卿だ。
私の専属護衛があそこでエンデバート卿を取り押さえないでどうする、って話なんだけど。グレイもバルザード卿も取り押さえてない。
取り押さえる代わりに、大声を出して、他の騎士を呼び寄せた。
結果、同じ階で私の部屋に近いところにいた、クラウドとフェリクス副隊長がやってきて、拘束された。
グレイとバルザード卿が拘束されたら、私は専属護衛から引き離されるし。そこへエンデバート卿が押し掛けてきたら、今の力を隠した状態では対処しきれない。
もしかして、クラウドとフェリクス副隊長は、グレイとバルザード卿によって、身代わりにされた?
隣にいるグレイの様子を窺おうとしても、簡易兜のせいで表情は分からない。私が見つめているのに気付くと、少しだけ口角をあげた。
「まぁ、まさかね」
グレイもさすがに他人を陥れることまではしないだろう。
「何かありまして?」
私のつぶやきに、ソニアが反応した。
四人掛けの長椅子に、グレイ、私、ソニア、第一騎士団のヴォードフェルム隊長、という順番で座っているので、ソニアはすぐ隣だった。
会場は広さの問題があって、今日、脇に従える専属護衛は一人のみ。
私たちの前の長椅子には、リンクス隊長、リュリュ先輩、フォセル嬢、クラウド。さらにその前にはカス王子とダイアナ嬢がそれぞれ護衛とともに座っていた。
ソニアの問いかけを誤魔化そうと、私は偽認定したばかりの偽金冠を指差す。
「あれ、ついでに壊していいかなぁ」
ギョッとするソニア。
「エルシア、国家間の問題になることは止めなさい」
壊せると思ってるところがおかしいけど。国家間問題はすでに起きている。
だから私はソニアに囁いた。
「もうすでに国家間問題になってるから」
と。
クラウドとフェリクス副隊長の解放条件は、レティーティア殿の口から語られた。
「つまり、明日のお披露目会で、魔導具の主となる儀を行えばいいってこと?」
話し合いは同階の談話室。
こんな深夜に、得体の知れない存在を自室に招き入れたくはない。
もちろん、話し合いにもグレイを持参した。抱き抱えられていたので、どちらかというと、私が持参された形になってる。
向こうはレティーティア殿とエンデバート卿。
グレイ以外は自室に返し、その自室の外に騎士を待機させるという徹底ぶりだった。
まぁ、グラディアの五人が金冠の主候補だと最初に言っておいて、実は候補は私だけだったとは知られたくないのだろう。
私の問いかけに、レティーティア殿はあっさりと解放を承諾する。
「えぇ。あなたが主になってくだされば、あの二人は解放しますわ。
あの令嬢の専属護衛がまったくいないのもマズいから、明日は、一人だけ腹痛で自室にこもってもらいましょう」
つまり、一人は解放して、一人は拘束したままということか。
「主となる儀を行うのは約束するけど。主になるのは約束しないわ。儀を行っても主になれるとは限らないでしょ?」
私はどうにか解放条件をずらす。『主になること』ではダメだ。『主となる儀を行うこと』でないと。
それに私の発言は当然のものだった。
主になれるかどうかは、儀をやってみないと分からない。不確かな物を約束するとこは出来ないのだから。
私の発言を聞いたレティーティア殿は、小さくクスリと笑う。
「あなたの魔力量なら、もう一つの魔導具と契約できるでしょう?」
「不確かなことは約束が出来ないから」
粘れ、私。押されるな、私。
「よろしいでしょう」
私の強固な主張にレティーティア殿の方が折れた。
「解放条件は『主となる儀を行う』で。ただし、きちんと正確に儀を行ってくださいね。魔導具の真名もけして間違えないように、正確に」
「あと、儀は専属護衛といっしょで構わないでしょ?」
この発言に対しては少し間が空く。
「出来れば、バルシアスとやってもらいたいのですけれど。二人の仲を周知するためにも」
同席していたエンデバート卿を見て、レティーティア殿がため息を吐いた。
「絶対に嫌」
この人は無理だ。
政略結婚なら仕方ないとしても、考え方がだいぶ違うし、私のことを分かろうとしていない。
「だいたい、この人。ずっとフォセル嬢にデレデレしていたし」
私の発言にエンデバート卿があわあわと喋り出す。
「いや、俺は最初からルベラス嬢だけを見つめていたんだ。ようやく、運命の女性に会えたんだと思って」
「運命をもてはやす男なんて、クズしかいないから」
やっぱり無理だ。政略結婚でも無理だ。
私の機嫌が急降下するのを見て、レティーティア殿まで慌てて出した。
せっかくまとまりかけている話を、壊したくはないのだろう。
エンデバート卿を軽く睨みつける。
「まぁ、儀式は専属護衛と行っていただいて構いませんわ。大事なのは魔導具の主となること。バルシアスとの婚姻はその後からでも問題ありませんから」
最後に、魔導具の真名を告げて、レティーティア殿とエンデバート卿は帰っていった。
「というわけだから、十分、国家間問題」
真名の部分は伏せて、昨夜の事件をかいつまんで説明すると、ソニアはギューッと眉を寄せ、睨みつけるような顔になる。
真名に関しては、私の杖にあることを調べるようお願いしておいた。少し時間がかかるというので、もうそろそろかな。
「エルシアとセラフィアス様までいただいてしまおう、という計画ですわね。
でも、解放されたのなら、指示に従う必要はないのでは?」
ソニアは前列に座るクラウドをちょんちょんと指差した。
「フェリクス副隊長はまだ拘束されてる」
「それは困りましたわね。でも、ヴォードフェルム副隊長、エルシアの結婚を阻止するためなら、喜んで犠牲になるのでは?」
「犠牲」
案外、ソニアも思い切ったことを言う。
私は心の中で汗をかいた。
「でもまぁ、フェリクス副隊長を切り捨てるのも、忍びないので」
「命拾いしましたわね、ヴォードフェルム副隊長」
「命拾い」
拘束されてるだけで、死罪にまではならないはずだけど。
レティーティア殿のなりふり構わないところを見ると、死罪にもなりかねないことに思いいたる私。
私の心の中の汗はダラダラと流れっぱなしだった。
10
お気に入りに追加
48
あなたにおすすめの小説

誰でもイイけど、お前は無いわw
猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。
同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。
見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、
「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」
と言われてしまう。

超絶美形騎士は塩対応の婚約者を一途に病的に純粋に愛す
月冴桃桜
恋愛
「あんなに美しくて美形な騎士様を婚約者にできるなんて、一体どんな狡い手を使ったのでしょうね?」
醜い嫉妬の顔をした令嬢たちが、とある伯爵令嬢を問い詰めていた。
普通ならばそんなことを言われれば、何らかの反応を示すだろうが、彼女はそうではなかった。
「はて?」と、何を言われているのかわからないという顔をしている。
勿論、貴族特有の仮面で感情を隠している訳でもなくて、本当に意味がわかっていない様子。
だからこそ、嫌みの言葉も何も通じないことに令嬢たちは、どうにかして傷付けてやろうと次の言葉を探す。
「あの方にお似合いになるのは、この国で最も高貴な存在である華麗な王女様しかいませんわ」
「そうですわ! あの方と似合っているのは、気高く美しい王女様しかいませんわ!」
ここ最近、社交界で囁かれている噂だ。
そう、婚約者様が王女様の護衛騎士になってから広がった噂と噂。
それでも、我関せずな顔な私を、
それでも、嫉妬心醜い令嬢たちから救い出してくれるは……
勿論、私の美しき婚約者様。
現実を見て欲しいと言いたいのは、私の方だ。
この男がどうやったら、私の元を離れてくれるのかなんて、こっちが聞きたいくらい。
溺愛面倒、婚約破棄希望に拒絶反応。
はあ。やれやれと。
今日も婚約者と言う存在に疲れてしまうのだった。

【完結】堅物な婚約者には子どもがいました……人は見かけによらないらしいです。
大森 樹
恋愛
【短編】
公爵家の一人娘、アメリアはある日誘拐された。
「アメリア様、ご無事ですか!」
真面目で堅物な騎士フィンに助けられ、アメリアは彼に恋をした。
助けたお礼として『結婚』することになった二人。フィンにとっては公爵家の爵位目当ての愛のない結婚だったはずだが……真面目で誠実な彼は、アメリアと不器用ながらも徐々に距離を縮めていく。
穏やかで幸せな結婚ができると思っていたのに、フィンの前の彼女が現れて『あの人の子どもがいます』と言ってきた。嘘だと思いきや、その子は本当に彼そっくりで……
あの堅物婚約者に、まさか子どもがいるなんて。人は見かけによらないらしい。
★アメリアとフィンは結婚するのか、しないのか……二人の恋の行方をお楽しみください。

【完結】母になります。
たろ
恋愛
母親になった記憶はないのにわたしいつの間にか結婚して子供がいました。
この子、わたしの子供なの?
旦那様によく似ているし、もしかしたら、旦那様の隠し子なんじゃないのかしら?
ふふっ、でも、可愛いわよね?
わたしとお友達にならない?
事故で21歳から5年間の記憶を失くしたわたしは結婚したことも覚えていない。
ぶっきらぼうでムスッとした旦那様に愛情なんて湧かないわ!
だけど何故かこの3歳の男の子はとても可愛いの。

【完結】私はいてもいなくても同じなのですね ~三人姉妹の中でハズレの私~
紺青
恋愛
マルティナはスコールズ伯爵家の三姉妹の中でハズレの存在だ。才媛で美人な姉と愛嬌があり可愛い妹に挟まれた地味で不器用な次女として、家族の世話やフォローに振り回される生活を送っている。そんな自分を諦めて受け入れているマルティナの前に、マルティナの思い込みや常識を覆す存在が現れて―――家族にめぐまれなかったマルティナが、強引だけど優しいブラッドリーと出会って、少しずつ成長し、別離を経て、再生していく物語。
※三章まで上げて落とされる鬱展開続きます。
※因果応報はありますが、痛快爽快なざまぁはありません。
※なろうにも掲載しています。
お前など家族ではない!と叩き出されましたが、家族になってくれという奇特な騎士に拾われました
蒼衣翼
恋愛
アイメリアは今年十五歳になる少女だ。
家族に虐げられて召使いのように働かされて育ったアイメリアは、ある日突然、父親であった存在に「お前など家族ではない!」と追い出されてしまう。
アイメリアは養子であり、家族とは血の繋がりはなかったのだ。
閉じ込められたまま外を知らずに育ったアイメリアは窮地に陥るが、救ってくれた騎士の身の回りの世話をする仕事を得る。
養父母と義姉が自らの企みによって窮地に陥り、落ちぶれていく一方で、アイメリアはその秘められた才能を開花させ、救い主の騎士と心を通わせ、自らの居場所を作っていくのだった。
※小説家になろうさま・カクヨムさまにも掲載しています。

俺の婚約者が可愛すぎる件について ~第三王子は今日も、愚かな自分を殴りたい~
salt
恋愛
ぐらりと視界が揺れて、トラヴィス・リオブライド・ランフォールドは頭を抱えた。
刹那、脳髄が弾けるような感覚が全身を襲い、何かを思い出したようなそんな錯覚に陥ったトラヴィスの目の前にいたのは婚約したばかりの婚約者、フェリコット=ルルーシェ・フォルケイン公爵令嬢だった。
「トラ……ヴィス、でんか…っ…」
と、名前を呼んでくれた直後、狂ったように泣きだしたフェリコットはどうやら時戻りの記憶があるようで……?
ライバルは婚約者を傷つけまくった時戻り前の俺(八つ裂きにしたい)という話。
或いは性根がダメな奴は何度繰り返してもダメという真理。
元サヤに見せかけた何か。
*ヒロインターンは鬱展開ですので注意。
*pixiv・なろうにも掲載しています

追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる