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4 聖魔術師の幻影編
2-11 専属護衛の内情
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俺の名前は、ケイオス・バルザード。
北の勇、ニグラート辺境騎士団の新人騎士だ。
この春、見習い騎士から正式な騎士となり、喜んだのもつかの間。何の手違いか、みんなが恐れるルプス隊長の部隊に配属されてしまった。
新人騎士でここに配属されたのは俺とバルトレットの二名のみ。
ルプス隊長の隊といえば、基本、魔剣士属性だったり、魔剣士に適性のあるヤツがいくところ。つまりは初心者がいくような隊ではないのだ。当然、訓練も過酷を極めた。
俺もバルトレットも絶望した。
ルプス隊長自身も魔剣士で、名のある魔剣の主だという。
が、剣を使っているところはあまり見かけない。
素手で十分だから。そんなことあり得るか? あり得ないよな、普通。
普通じゃないのがルプス隊長だったわけで。素手、もしくはその辺に落ちてる細長い木の棒でおもしろいように魔獣を狩る。マジでヤバい。
ちまたでは『絶対無敵の討伐隊長』とか言われているが、俺にしてみたら『最恐の殲滅隊長』だ。
そんなルプス隊には、たまに『お嬢』と呼ばれる女性がやってくる。
この女性、黒髪金眼で、なぜか底知れぬ恐怖感を抱く。近寄りがたさともまた違う雰囲気だ。
聞くところによると、俺やバルトレットと同じ年だという。
年頃の女性には似つかわしくない騎士服を身につけて、怖がりもせず、最恐隊長の後をチョコチョコとついて歩く。
最初はこんなところにまで女性をつれて歩くなんて、と思ったが。あの隊長がそんな浮かれたことをするはずがない。
周りのベテラン騎士たちも、お嬢がチョコチョコ歩き回るのを当たり前のように見ているし。
このお嬢の正体が分かったのは、俺とバルトレットが初めて正騎士として討伐に駆り出されたとき。
「いいか、バルザードにバルトレット。隊長とお嬢には近づくなよ」
先輩騎士たちからそんなことを言われる。
隊長はともかく、お嬢にも近づくな?
勢いよく返事はしたものの、俺もバルトレットも首を傾げた。
しかし、その理由は簡単に判明する。
討伐の先頭を切るルプス隊長に、遅れて後をついていくお嬢。他の騎士たちは、二人をさらに後から追いかける。
最恐隊長が棒きれのような物で、魔獣をぶち倒すのはいつものことだけれど。
お嬢はお嬢で、得物は黄色い旗のついた棒。冗談のような武器で魔獣をゴスゴスと殴り倒していく様は、最恐隊長の女性版。
「お嬢も魔剣士だったんですね」
呆然とつぶやく俺を見て、なぜか笑い出す周り。
「あのな、バルザード。お嬢は魔導師だ」
「はぁあ? だってあれ」
どう見ても殴り倒している。
「あれはお嬢の杖だよ」
「どっから見ても、冗談にしか見えないけどな」
俺はちょっとホッとした。もしかしたら、あれが普通の得物なのかもと少しだけ思ってしまっていたから。
が、続く先頭たちの言葉に、頭を強く打たれたような衝撃が走る。
「あのふざけた得物が、三聖だっていうんだからな」
「え、今なんて?」
「三聖だよ。鎮圧のセラフィアスがお嬢の得物なんだ」
「「はぁぁぁぁぁぁぁ?!」」
俺とバルトレットの声が揃って響き渡り、俺たちの大声に反応した魔獣たちがこちらに押し寄せてきて…………。
けっきょく、隊長とお嬢の活躍で、ケガ人一人として出なくて良かったけれど、俺とバルトレット、二人してムチャクチャ怒られた。
討伐で油断は命取りだと、散々絞られて、結果、再訓練。
後から聞いた話では、初めての魔獣討伐で新人騎士にお嬢の正体をバラすのが、お決まりなんだとか。
「どんなに反抗的なヤツでも、あれを見れば納得するしかないからな」
だと。
お嬢の杖に関しては、
「見た目はともかく、威力が冗談のよう」
というのが、隊員全員の見解だそうだ。
ちなみに、あの威力は杖自身の物ではなく、お嬢の魔力を込めているせい。
つまり冗談のような威力なのは、お嬢の魔力の強さということになる。どっちにしろヤバい。
そんなこんなで、剣術大会も終わり、辺境に戻って、訓練に見回りに討伐にといそしんでいる俺。
だいぶ、辺境騎士っぽくなってきた。
そんな俺にまたもや試練が降りかかる。
「バルザード。お前に決めた」
なにやら、預かり知らぬところで何かが決まったようだ。
「頑張れよ、バルザード」
「元気でな、バルザード」
周りから肩を叩かれる。
「バルトレット。何が決まったんだ?」
「俺じゃなくて隊長に聞けよ」
聞きたくても、隊長の雰囲気がいつも以上に怖い。
「ほら」
ぽんと隊長から手渡されたのは紙の束。
「その内容と礼儀作法、あとダンスは一通り覚えろ」
めくってみると、書かれていたのは他国の歴史やら情勢やら。魔獣を討伐する騎士に必要だとは思えない内容だった。
「いいか。俺の足は絶対に引っ張るなよ」
出た、絶対。
それから隊長は、明日の集合時間を告げて去っていく。
いやいやいやいや。
何から何までまったく分からない。
ダンス? ダンスってなんだよ?!
隊長が去っても、渡された紙の束を握りしめて呆然としている俺。
そういえば、先輩騎士たちは「頑張れ」とか「元気で」とか言ってたよなぁ。てことは分かってるってことだ、俺の状況を。
「先輩方ぁぁぁぁ」
俺の絶叫が辺りに響いた。
結果として、周りにいた騎士たちは知っていた。どうして俺がダンスや礼儀作法を覚えなくてならないかを。
「お嬢が国外公務に行くんだよ」
「隊長が専属護衛でついていくんだ」
ここまではいい。
「同行する騎士に、お前が選ばれたんだ、バルザード」
どうして俺まで?
「専属護衛は最低二名だからな」
「隊長の他にもう一人、必要だろ」
お嬢、確か第三騎士団所属だろ?
俺や隊長がついていかなくたって、そこの騎士が専属護衛を務めるはずだ。
「隊長、お嬢の配属先の騎士が気に入らないんだよ」
「お嬢に色目を使ってるらしいぜ」
なんて、命知らずな。
「というわけで、お前の出番だ」
「頑張れよ、バルザード」
「いやいやいやいや。事情は分かりましたが、どうして俺なんですか。他に騎士はたくさんいるでしょうに」
下手したら、隊長と配属先の騎士との小競り合いに巻き込まれる。
場合によっては、隊長とお嬢の痴話喧嘩にも巻き込まれる。
どっちにしろ巻き込まれたら終わる。
俺は焦りながら先輩たちに訴えた。適任者は他にもいるはずだということを。
「そりゃあ…………」
と言って、先輩たちは顔を見合わせる。
「なんですか? 何か理由でもあるんですか?」
詰め寄る俺を、先輩の一人がかわいそうな目で見た。
「お嬢が男扱いしてないからだよ」
「は?」
「お前、お嬢より年下だろ?」
「同い年ですが」
「でも、誕生日がお嬢より後だろ?」
「いや、それは、まぁ」
「だからお嬢が弟扱いしてるんだよ」
「え?」
「それにお前、そこそこ腕は立つけど、イケメンな方でもないしな」
「ええぇ?」
「というわけで、お前が適任なんだ」
「頑張れよ、バルザード」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
俺の絶叫が再び辺りに響き渡った。
その後、抜け殻のようになった俺は、先輩たちによって辺境伯の館に連れていかれ、あれこれ叩き込まれ、ダンスも覚えさせられ、気がついたら朝になり、出立の荷造りも出来上がっており、隊長に引きずられて王都にやってきた。
いきなり決まってまごまごしていたのは俺だけかと思っていたのに、どうやらお嬢も知らされてなかったようで、隊長と俺を交互に見てはギョッとした顔をしている。
「なんで、グレイとバルザード卿が?」
そりゃ、隊長がお嬢のことを心配し過ぎてるせいですよ。
と、お嬢に言ってやりたい。
ところが。
俺はここに連れてこられて、あの絶対無敵な隊長の、心配や焦りを理解してしまった。
お嬢は人気があったのだ。
ごく一部の人間だけに。
隊長より若くてイケメンなヤツもいる。
これは焦る。
正直なところ、お嬢はかわいさよりも得体のしれない恐怖感が先立つので、ごく一部からの人気ぶりがまっっっったく分からない。
しかし。
お嬢相手に心配したり焦ったりして、相手をどうにか嵌めて潰そうとする隊長を見ていると、その辺にいる普通の男のようで安心した。
「隊長。そこまでやったらマズいのでは?」
「戦いは殺るか殺られるかだろ?」
訂正する。やっぱり隊長は隊長だった。
お嬢。お願いだから、よそ見はしないでくれ。
北の勇、ニグラート辺境騎士団の新人騎士だ。
この春、見習い騎士から正式な騎士となり、喜んだのもつかの間。何の手違いか、みんなが恐れるルプス隊長の部隊に配属されてしまった。
新人騎士でここに配属されたのは俺とバルトレットの二名のみ。
ルプス隊長の隊といえば、基本、魔剣士属性だったり、魔剣士に適性のあるヤツがいくところ。つまりは初心者がいくような隊ではないのだ。当然、訓練も過酷を極めた。
俺もバルトレットも絶望した。
ルプス隊長自身も魔剣士で、名のある魔剣の主だという。
が、剣を使っているところはあまり見かけない。
素手で十分だから。そんなことあり得るか? あり得ないよな、普通。
普通じゃないのがルプス隊長だったわけで。素手、もしくはその辺に落ちてる細長い木の棒でおもしろいように魔獣を狩る。マジでヤバい。
ちまたでは『絶対無敵の討伐隊長』とか言われているが、俺にしてみたら『最恐の殲滅隊長』だ。
そんなルプス隊には、たまに『お嬢』と呼ばれる女性がやってくる。
この女性、黒髪金眼で、なぜか底知れぬ恐怖感を抱く。近寄りがたさともまた違う雰囲気だ。
聞くところによると、俺やバルトレットと同じ年だという。
年頃の女性には似つかわしくない騎士服を身につけて、怖がりもせず、最恐隊長の後をチョコチョコとついて歩く。
最初はこんなところにまで女性をつれて歩くなんて、と思ったが。あの隊長がそんな浮かれたことをするはずがない。
周りのベテラン騎士たちも、お嬢がチョコチョコ歩き回るのを当たり前のように見ているし。
このお嬢の正体が分かったのは、俺とバルトレットが初めて正騎士として討伐に駆り出されたとき。
「いいか、バルザードにバルトレット。隊長とお嬢には近づくなよ」
先輩騎士たちからそんなことを言われる。
隊長はともかく、お嬢にも近づくな?
勢いよく返事はしたものの、俺もバルトレットも首を傾げた。
しかし、その理由は簡単に判明する。
討伐の先頭を切るルプス隊長に、遅れて後をついていくお嬢。他の騎士たちは、二人をさらに後から追いかける。
最恐隊長が棒きれのような物で、魔獣をぶち倒すのはいつものことだけれど。
お嬢はお嬢で、得物は黄色い旗のついた棒。冗談のような武器で魔獣をゴスゴスと殴り倒していく様は、最恐隊長の女性版。
「お嬢も魔剣士だったんですね」
呆然とつぶやく俺を見て、なぜか笑い出す周り。
「あのな、バルザード。お嬢は魔導師だ」
「はぁあ? だってあれ」
どう見ても殴り倒している。
「あれはお嬢の杖だよ」
「どっから見ても、冗談にしか見えないけどな」
俺はちょっとホッとした。もしかしたら、あれが普通の得物なのかもと少しだけ思ってしまっていたから。
が、続く先頭たちの言葉に、頭を強く打たれたような衝撃が走る。
「あのふざけた得物が、三聖だっていうんだからな」
「え、今なんて?」
「三聖だよ。鎮圧のセラフィアスがお嬢の得物なんだ」
「「はぁぁぁぁぁぁぁ?!」」
俺とバルトレットの声が揃って響き渡り、俺たちの大声に反応した魔獣たちがこちらに押し寄せてきて…………。
けっきょく、隊長とお嬢の活躍で、ケガ人一人として出なくて良かったけれど、俺とバルトレット、二人してムチャクチャ怒られた。
討伐で油断は命取りだと、散々絞られて、結果、再訓練。
後から聞いた話では、初めての魔獣討伐で新人騎士にお嬢の正体をバラすのが、お決まりなんだとか。
「どんなに反抗的なヤツでも、あれを見れば納得するしかないからな」
だと。
お嬢の杖に関しては、
「見た目はともかく、威力が冗談のよう」
というのが、隊員全員の見解だそうだ。
ちなみに、あの威力は杖自身の物ではなく、お嬢の魔力を込めているせい。
つまり冗談のような威力なのは、お嬢の魔力の強さということになる。どっちにしろヤバい。
そんなこんなで、剣術大会も終わり、辺境に戻って、訓練に見回りに討伐にといそしんでいる俺。
だいぶ、辺境騎士っぽくなってきた。
そんな俺にまたもや試練が降りかかる。
「バルザード。お前に決めた」
なにやら、預かり知らぬところで何かが決まったようだ。
「頑張れよ、バルザード」
「元気でな、バルザード」
周りから肩を叩かれる。
「バルトレット。何が決まったんだ?」
「俺じゃなくて隊長に聞けよ」
聞きたくても、隊長の雰囲気がいつも以上に怖い。
「ほら」
ぽんと隊長から手渡されたのは紙の束。
「その内容と礼儀作法、あとダンスは一通り覚えろ」
めくってみると、書かれていたのは他国の歴史やら情勢やら。魔獣を討伐する騎士に必要だとは思えない内容だった。
「いいか。俺の足は絶対に引っ張るなよ」
出た、絶対。
それから隊長は、明日の集合時間を告げて去っていく。
いやいやいやいや。
何から何までまったく分からない。
ダンス? ダンスってなんだよ?!
隊長が去っても、渡された紙の束を握りしめて呆然としている俺。
そういえば、先輩騎士たちは「頑張れ」とか「元気で」とか言ってたよなぁ。てことは分かってるってことだ、俺の状況を。
「先輩方ぁぁぁぁ」
俺の絶叫が辺りに響いた。
結果として、周りにいた騎士たちは知っていた。どうして俺がダンスや礼儀作法を覚えなくてならないかを。
「お嬢が国外公務に行くんだよ」
「隊長が専属護衛でついていくんだ」
ここまではいい。
「同行する騎士に、お前が選ばれたんだ、バルザード」
どうして俺まで?
「専属護衛は最低二名だからな」
「隊長の他にもう一人、必要だろ」
お嬢、確か第三騎士団所属だろ?
俺や隊長がついていかなくたって、そこの騎士が専属護衛を務めるはずだ。
「隊長、お嬢の配属先の騎士が気に入らないんだよ」
「お嬢に色目を使ってるらしいぜ」
なんて、命知らずな。
「というわけで、お前の出番だ」
「頑張れよ、バルザード」
「いやいやいやいや。事情は分かりましたが、どうして俺なんですか。他に騎士はたくさんいるでしょうに」
下手したら、隊長と配属先の騎士との小競り合いに巻き込まれる。
場合によっては、隊長とお嬢の痴話喧嘩にも巻き込まれる。
どっちにしろ巻き込まれたら終わる。
俺は焦りながら先輩たちに訴えた。適任者は他にもいるはずだということを。
「そりゃあ…………」
と言って、先輩たちは顔を見合わせる。
「なんですか? 何か理由でもあるんですか?」
詰め寄る俺を、先輩の一人がかわいそうな目で見た。
「お嬢が男扱いしてないからだよ」
「は?」
「お前、お嬢より年下だろ?」
「同い年ですが」
「でも、誕生日がお嬢より後だろ?」
「いや、それは、まぁ」
「だからお嬢が弟扱いしてるんだよ」
「え?」
「それにお前、そこそこ腕は立つけど、イケメンな方でもないしな」
「ええぇ?」
「というわけで、お前が適任なんだ」
「頑張れよ、バルザード」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
俺の絶叫が再び辺りに響き渡った。
その後、抜け殻のようになった俺は、先輩たちによって辺境伯の館に連れていかれ、あれこれ叩き込まれ、ダンスも覚えさせられ、気がついたら朝になり、出立の荷造りも出来上がっており、隊長に引きずられて王都にやってきた。
いきなり決まってまごまごしていたのは俺だけかと思っていたのに、どうやらお嬢も知らされてなかったようで、隊長と俺を交互に見てはギョッとした顔をしている。
「なんで、グレイとバルザード卿が?」
そりゃ、隊長がお嬢のことを心配し過ぎてるせいですよ。
と、お嬢に言ってやりたい。
ところが。
俺はここに連れてこられて、あの絶対無敵な隊長の、心配や焦りを理解してしまった。
お嬢は人気があったのだ。
ごく一部の人間だけに。
隊長より若くてイケメンなヤツもいる。
これは焦る。
正直なところ、お嬢はかわいさよりも得体のしれない恐怖感が先立つので、ごく一部からの人気ぶりがまっっっったく分からない。
しかし。
お嬢相手に心配したり焦ったりして、相手をどうにか嵌めて潰そうとする隊長を見ていると、その辺にいる普通の男のようで安心した。
「隊長。そこまでやったらマズいのでは?」
「戦いは殺るか殺られるかだろ?」
訂正する。やっぱり隊長は隊長だった。
お嬢。お願いだから、よそ見はしないでくれ。
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