194 / 247
4 聖魔術師の幻影編
1-9
しおりを挟む
「実は金冠はずっと起きている、とか?」
シーーーーーン
沈黙が場に流れる。
そして、
「「ないな」」
私の最後の意見はすぐさま否定された。
「えー」
「エルシー、金冠が起きたままなら、主がいるということよ? わざわざ、十年ごとにお披露目会なんてするかしら? しかも二回も」
うん。そうだね。今回だけの話じゃなかったね。十年じゃなく、二十年間、起きたままってことになるよね。
「金冠に主がいれば、金冠の固有能力に制限はない。言葉通り使い放題になる。金冠一つで国が潤うんだ。他国を気にする必要もない」
うん、それもそうなんだけどね。
主がいれば、そう都合よく、力が無制限に使えるものなんだろうか。
「起きているけど、うまく力が発揮できていないとかは?」
苦し紛れに出た意見を、アストル大公子が吟味し始めた。
「もし、目覚めている金冠に不調があるなら、新リテラ王国側は不調を隠そうとするだろうな。
目覚めてないことにすれば、金冠を表に出さずに済む」
「おー」
私の苦し紛れの意見が綺麗にまとまる。
思わず満足げな声が出て、周りの人たちが苦笑したけど。
けっきょくは、どれもこれも根拠のない推測で。時間をかけて推測と推論をこねくり回しただけなような気もしてきた。
「いろいろ挙げていったけど、どれも推測ですよね?」
「そうだが、これで新リテラ王国に行ったときに、何に注意すればいいか、分かったんじゃないか?」
「え?」
「強力な遺物がある、金冠が不在か不調」
アストル大公子は私の目の前で、指を二本立てた。
「もしかして、私が使節団に選ばれた理由って」
「もしかしなくても、おかしい金冠の調査だよ」
後ろから頭を殴られたような衝撃をうける。いやだって、王女殿下も招待されてたよね?という顔で、王太子殿下を見ると、
「デルティは未成年の王族だから、国外公務は参加できないんだ」
「そうだった、未成年」
私と王太子殿下のやり取りに続いて、アストル大公子が口を開いた。
「うちが三聖五強の力で国を守っているのと同様、向こうは金冠と古代王国の遺物の力で国を守っている。
強力な遺物があるなら、なんとしてでも金冠の主を見つけたいだろう。金冠が不在か不調なら、対外的には隠したいはず」
うん、だろうね。
「じゃあ、調査内容ってのは?」
「今、意見を出し合ったもの…………
遺物について。金冠の力を強くする、金冠の力を隠す、他。
金冠について。金冠がいるかいないか、起きてるか寝てるか、万全か不調か」
「それ、最初からまとめておいてくれればいいのに」
私がちょっとだけ文句を言うと、アストル大公子は、ごめんごめんとあっさり謝った。が、まとめておけなかった理由が酷かった。
「時間がなくて、今、集まって、今、意見交換が出来たばかりだったから」
今回の使節団て、どれだけ、準備する時間がないのよ!
ついでだから、気になることは全部質問して良いと言われ、私はあれこれ、ルビー大公女に聞いてみた。
「お披露目会は毎回やってるんですか?」
「金冠のお披露目会は『三聖の展示室』の見学会と同じような趣旨のものなのよ」
さすがに、知識量はセラフィアスより多い。
「国民全員の中から、将軍家の血筋、これは薄い血でもいいからその血筋と、将軍家に輿入れ出来る女性を拾い上げ、主を探すわけ」
ということは、私たちが大慌てで準備している間、新リテラ王国の方も大慌てで国民から主候補を見つけていると、いうことか。
「もちろん、主探しの最初は将軍家の直系や傍系、血が濃いところから順番に。それで、気に入った主が見つからなければ、眠りについちゃうのよ」
国をあげて主を探させ、気に入らなければ十年寝るとは、とんでもない魔導具もあったものだ。
静かにしていたセラフィアスまでも、呆れたように声を出した。
《まったく、短気なヤツらだよな。僕なんて千年以上も主が見つからなかったのに》
千年。それはそれでどうかと思う。こちらはこちらで、もっとどうにかならなかったのか。
「普通の杖精を、セラフィアスといっしょにしないでちょうだい」
《げっ。お前も普通なのかよ》
「やめるんだ、二人とも」
私が魔導具たちの感覚に引いていると、またもや、ルビー大公女とセラフィアスが言い争いを始め、王太子殿下に怒られていた。
「わたくしが直接、行ければ良かったんだけれどねぇ」
「バレたら国際問題になるから。止めてくれ、ルビー」
うん、絶対バレるって。
ただ、ルビー大公女の発言はもっともで。知識の探求という面においてルビー大公女に優っているものはいない。
「分かってるわよ、だからといって、わたくしのエルシーに肩代わりのようなことをさせるだなんて」
「「適任なんだ」」
「二人してこんな感じなのよ、エルシー」
私は最初の話を思い出す。
強力な力を持つ女性魔術師五人以上、これが使節団の条件だ。
「新リテラ王国側の条件に合ってるってことですよね」
「それに、国家間の行事になるから王族の仕事になるんだ。現在、継承権持ちで未婚の成人女性はエルシーしかいない」
「アリアナ大公女も未成年だからな」
アリアナ大公女は、アストル大公子の妹君。兄と同じく金髪金眼、ふわふわした髪が特徴的なお姫さまだった。
年齢は王女殿下と同じか一つ下だったかな。
「王女殿下と違って、アリアナ大公女はかわいくて性格が良いから、成人しても国外公務は心配ですよね」
素直でハキハキしていて、見るからに頑張り屋さん。フォセル嬢と重なる部分はあるけど、アリアナ大公女の方が健気要素が高い。
あんなかわいくて素直な子を国外なんかに出したら危険。誰しもそう思うはず。
「そういうことにしておくとして、ルベラス嬢しか適任者がいないことは、理解できただろうか」
「でも、未婚と指定されてませんよ?」
話の流れから、向こうの将軍家との婚姻の可能性が示唆されるわけなので、既婚可にはならないだろうけど、とりあえず、突っ込んでみる。
既婚の王族なら、王太后陛下、ルベル公爵夫人、王妹殿下。
中でも王妹殿下は、学院の魔術師コースの教授もしている才媛だった。王妹殿下はご主人と死別だか離婚だかしているそうなので、既婚者だけど、結婚も可な人ではないだろうか。
私の突っ込みに王太子殿下は、残念そうに答えた。
「招待状の原文には、ご令嬢と書いてあるんだ。だから叔母上は不可だな」
王妹殿下のことを考えていたことまで、お見通しのよう。
「それで、残ったのがエルシーなんだよ」
「まさかの消去法」
「ルベラス嬢は力が強すぎて厄介な人物、第一位だ。何をしでかすか想像もつかない。出来れば国外になぞ行かせたくない」
「まさかの全否定」
行かせたくないなら、私を使節団にご指名しないでくれる?
そう口にしようとしたときに、ルビー大公女が、忘れていた事実を思い出させてくれた。
「そもそも、エルシーを国外に行かせられるのかしら。あれが大反対するわよ」
ヤバい!
「私、国外の使節団の話、してない!」
そう、保護者だ。保護者に国外に行く話をまったくしていない。使節団の話が公になってすぐ、ここに連れてこられたので、連絡を取る隙もない。
どうしよう!
サーッと全身から血が抜けていくような感覚に陥る。
マズい。目の前が白くなる。
「落ち着け、ルベラス嬢。とにかく、呼吸をしろ」
王太子殿下の声で、私は自分の息が止まっていたことに、気がつく。
はぁー、はぁー、はぁー
「ルベラス嬢でも、あいつは怖いのか」
ようやく、息が落ち着き視界が戻る。
「いえ。今のはうっかり忘れていたのにびっくりして、焦っちゃって。今までこんなことなかったのに。
王都で騎士団に配属されて、気がゆるんだのかなって思ったら、余計に焦っちゃって」
騎士団に配属されてから、いろいろな人と出会ったり、いろいろなことが起こったり、日々忙しいとはいえ、詳細を伏せて連絡をしておくべきだった。
「きちんと連絡を取るのは、王都で働くときに決めた約束だから」
うん。この話が終わったら、手紙を書こう。
さっさと話を終えようと、私は最後の質問をした。
「二十年前に行った人は誰かいないんですか? 話を聞いてみたいんですけれど」
この質問には王太子殿下が答える。
「二十年前に行ったのは、今回や十年前とは違って少人数だ。そのときの参加者は二名」
「ずいぶん少ないんですね」
「エルシー、普通のお披露目はそのくらいの人数なんだよ」
「人数のことは分かりました。それで、その二人とは話は出来るんですか?」
私はテーブルの上の、二十年前の資料を手に取って、めくり始めた。
うん? 返事がない。
顔を上げると、王太子殿下と大公子が二人で何かヒソヒソ話し込んでいた。
「あのー、早く終わりにして、グレイに連絡したいんですけど」
私の声を聞いて、パッと弾かれたように顔を私に向ける。
「何か?」
首を傾げて返事を催促すると、王太子殿下は気まずそうな表情になった。
「それが、二十年前の参加者は、当時王太子だった私の父と、君の母上、ミレニア・ルベル公爵令嬢だ」
はぁ?
「つまり、今、手にしている資料で我慢してくれ」
私は手にした資料の紙をそのまま握り潰した。
シーーーーーン
沈黙が場に流れる。
そして、
「「ないな」」
私の最後の意見はすぐさま否定された。
「えー」
「エルシー、金冠が起きたままなら、主がいるということよ? わざわざ、十年ごとにお披露目会なんてするかしら? しかも二回も」
うん。そうだね。今回だけの話じゃなかったね。十年じゃなく、二十年間、起きたままってことになるよね。
「金冠に主がいれば、金冠の固有能力に制限はない。言葉通り使い放題になる。金冠一つで国が潤うんだ。他国を気にする必要もない」
うん、それもそうなんだけどね。
主がいれば、そう都合よく、力が無制限に使えるものなんだろうか。
「起きているけど、うまく力が発揮できていないとかは?」
苦し紛れに出た意見を、アストル大公子が吟味し始めた。
「もし、目覚めている金冠に不調があるなら、新リテラ王国側は不調を隠そうとするだろうな。
目覚めてないことにすれば、金冠を表に出さずに済む」
「おー」
私の苦し紛れの意見が綺麗にまとまる。
思わず満足げな声が出て、周りの人たちが苦笑したけど。
けっきょくは、どれもこれも根拠のない推測で。時間をかけて推測と推論をこねくり回しただけなような気もしてきた。
「いろいろ挙げていったけど、どれも推測ですよね?」
「そうだが、これで新リテラ王国に行ったときに、何に注意すればいいか、分かったんじゃないか?」
「え?」
「強力な遺物がある、金冠が不在か不調」
アストル大公子は私の目の前で、指を二本立てた。
「もしかして、私が使節団に選ばれた理由って」
「もしかしなくても、おかしい金冠の調査だよ」
後ろから頭を殴られたような衝撃をうける。いやだって、王女殿下も招待されてたよね?という顔で、王太子殿下を見ると、
「デルティは未成年の王族だから、国外公務は参加できないんだ」
「そうだった、未成年」
私と王太子殿下のやり取りに続いて、アストル大公子が口を開いた。
「うちが三聖五強の力で国を守っているのと同様、向こうは金冠と古代王国の遺物の力で国を守っている。
強力な遺物があるなら、なんとしてでも金冠の主を見つけたいだろう。金冠が不在か不調なら、対外的には隠したいはず」
うん、だろうね。
「じゃあ、調査内容ってのは?」
「今、意見を出し合ったもの…………
遺物について。金冠の力を強くする、金冠の力を隠す、他。
金冠について。金冠がいるかいないか、起きてるか寝てるか、万全か不調か」
「それ、最初からまとめておいてくれればいいのに」
私がちょっとだけ文句を言うと、アストル大公子は、ごめんごめんとあっさり謝った。が、まとめておけなかった理由が酷かった。
「時間がなくて、今、集まって、今、意見交換が出来たばかりだったから」
今回の使節団て、どれだけ、準備する時間がないのよ!
ついでだから、気になることは全部質問して良いと言われ、私はあれこれ、ルビー大公女に聞いてみた。
「お披露目会は毎回やってるんですか?」
「金冠のお披露目会は『三聖の展示室』の見学会と同じような趣旨のものなのよ」
さすがに、知識量はセラフィアスより多い。
「国民全員の中から、将軍家の血筋、これは薄い血でもいいからその血筋と、将軍家に輿入れ出来る女性を拾い上げ、主を探すわけ」
ということは、私たちが大慌てで準備している間、新リテラ王国の方も大慌てで国民から主候補を見つけていると、いうことか。
「もちろん、主探しの最初は将軍家の直系や傍系、血が濃いところから順番に。それで、気に入った主が見つからなければ、眠りについちゃうのよ」
国をあげて主を探させ、気に入らなければ十年寝るとは、とんでもない魔導具もあったものだ。
静かにしていたセラフィアスまでも、呆れたように声を出した。
《まったく、短気なヤツらだよな。僕なんて千年以上も主が見つからなかったのに》
千年。それはそれでどうかと思う。こちらはこちらで、もっとどうにかならなかったのか。
「普通の杖精を、セラフィアスといっしょにしないでちょうだい」
《げっ。お前も普通なのかよ》
「やめるんだ、二人とも」
私が魔導具たちの感覚に引いていると、またもや、ルビー大公女とセラフィアスが言い争いを始め、王太子殿下に怒られていた。
「わたくしが直接、行ければ良かったんだけれどねぇ」
「バレたら国際問題になるから。止めてくれ、ルビー」
うん、絶対バレるって。
ただ、ルビー大公女の発言はもっともで。知識の探求という面においてルビー大公女に優っているものはいない。
「分かってるわよ、だからといって、わたくしのエルシーに肩代わりのようなことをさせるだなんて」
「「適任なんだ」」
「二人してこんな感じなのよ、エルシー」
私は最初の話を思い出す。
強力な力を持つ女性魔術師五人以上、これが使節団の条件だ。
「新リテラ王国側の条件に合ってるってことですよね」
「それに、国家間の行事になるから王族の仕事になるんだ。現在、継承権持ちで未婚の成人女性はエルシーしかいない」
「アリアナ大公女も未成年だからな」
アリアナ大公女は、アストル大公子の妹君。兄と同じく金髪金眼、ふわふわした髪が特徴的なお姫さまだった。
年齢は王女殿下と同じか一つ下だったかな。
「王女殿下と違って、アリアナ大公女はかわいくて性格が良いから、成人しても国外公務は心配ですよね」
素直でハキハキしていて、見るからに頑張り屋さん。フォセル嬢と重なる部分はあるけど、アリアナ大公女の方が健気要素が高い。
あんなかわいくて素直な子を国外なんかに出したら危険。誰しもそう思うはず。
「そういうことにしておくとして、ルベラス嬢しか適任者がいないことは、理解できただろうか」
「でも、未婚と指定されてませんよ?」
話の流れから、向こうの将軍家との婚姻の可能性が示唆されるわけなので、既婚可にはならないだろうけど、とりあえず、突っ込んでみる。
既婚の王族なら、王太后陛下、ルベル公爵夫人、王妹殿下。
中でも王妹殿下は、学院の魔術師コースの教授もしている才媛だった。王妹殿下はご主人と死別だか離婚だかしているそうなので、既婚者だけど、結婚も可な人ではないだろうか。
私の突っ込みに王太子殿下は、残念そうに答えた。
「招待状の原文には、ご令嬢と書いてあるんだ。だから叔母上は不可だな」
王妹殿下のことを考えていたことまで、お見通しのよう。
「それで、残ったのがエルシーなんだよ」
「まさかの消去法」
「ルベラス嬢は力が強すぎて厄介な人物、第一位だ。何をしでかすか想像もつかない。出来れば国外になぞ行かせたくない」
「まさかの全否定」
行かせたくないなら、私を使節団にご指名しないでくれる?
そう口にしようとしたときに、ルビー大公女が、忘れていた事実を思い出させてくれた。
「そもそも、エルシーを国外に行かせられるのかしら。あれが大反対するわよ」
ヤバい!
「私、国外の使節団の話、してない!」
そう、保護者だ。保護者に国外に行く話をまったくしていない。使節団の話が公になってすぐ、ここに連れてこられたので、連絡を取る隙もない。
どうしよう!
サーッと全身から血が抜けていくような感覚に陥る。
マズい。目の前が白くなる。
「落ち着け、ルベラス嬢。とにかく、呼吸をしろ」
王太子殿下の声で、私は自分の息が止まっていたことに、気がつく。
はぁー、はぁー、はぁー
「ルベラス嬢でも、あいつは怖いのか」
ようやく、息が落ち着き視界が戻る。
「いえ。今のはうっかり忘れていたのにびっくりして、焦っちゃって。今までこんなことなかったのに。
王都で騎士団に配属されて、気がゆるんだのかなって思ったら、余計に焦っちゃって」
騎士団に配属されてから、いろいろな人と出会ったり、いろいろなことが起こったり、日々忙しいとはいえ、詳細を伏せて連絡をしておくべきだった。
「きちんと連絡を取るのは、王都で働くときに決めた約束だから」
うん。この話が終わったら、手紙を書こう。
さっさと話を終えようと、私は最後の質問をした。
「二十年前に行った人は誰かいないんですか? 話を聞いてみたいんですけれど」
この質問には王太子殿下が答える。
「二十年前に行ったのは、今回や十年前とは違って少人数だ。そのときの参加者は二名」
「ずいぶん少ないんですね」
「エルシー、普通のお披露目はそのくらいの人数なんだよ」
「人数のことは分かりました。それで、その二人とは話は出来るんですか?」
私はテーブルの上の、二十年前の資料を手に取って、めくり始めた。
うん? 返事がない。
顔を上げると、王太子殿下と大公子が二人で何かヒソヒソ話し込んでいた。
「あのー、早く終わりにして、グレイに連絡したいんですけど」
私の声を聞いて、パッと弾かれたように顔を私に向ける。
「何か?」
首を傾げて返事を催促すると、王太子殿下は気まずそうな表情になった。
「それが、二十年前の参加者は、当時王太子だった私の父と、君の母上、ミレニア・ルベル公爵令嬢だ」
はぁ?
「つまり、今、手にしている資料で我慢してくれ」
私は手にした資料の紙をそのまま握り潰した。
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
【1/1取り下げ予定】妹なのに氷属性のお義兄様からなぜか溺愛されてます(旧題 本当の妹だと言われても、お義兄様は渡したくありません!)
gacchi
恋愛
事情があって公爵家に養女として引き取られたシルフィーネ。生まれが子爵家ということで見下されることも多いが、公爵家には優しく迎え入れられている。特に義兄のジルバードがいるから公爵令嬢にふさわしくなろうと頑張ってこれた。学園に入学する日、お義兄様と一緒に馬車から降りると、実の妹だというミーナがあらわれた。「初めまして!お兄様!」その日からジルバードに大事にされるのは本当の妹の私のはずだ、どうして私の邪魔をするのと、何もしていないのにミーナに責められることになるのだが…。電子書籍化のため、1/1取り下げ予定です。1/2エンジェライト文庫より電子書籍化します。
[連載中]蔑ろにされた王妃様〜25歳の王妃は王と決別し、幸せになる〜
コマメコノカ@異世界恋愛ざまぁ連載
恋愛
王妃として国のトップに君臨している元侯爵令嬢であるユーミア王妃(25)は夫で王であるバルコニー王(25)が、愛人のミセス(21)に入り浸り、王としての仕事を放置し遊んでいることに辟易していた。
そして、ある日ユーミアは、彼と決別することを決意する。
平凡令嬢の婚活事情〜あの人だけは、絶対ナイから!〜
本見りん
恋愛
「……だから、ミランダは無理だって!!」
王立学園に通う、ミランダ シュミット伯爵令嬢17歳。
偶然通りかかった学園の裏庭でミランダ本人がここにいるとも知らず噂しているのはこの学園の貴族令息たち。
……彼らは、決して『高嶺の花ミランダ』として噂している訳ではない。
それは、ミランダが『平凡令嬢』だから。
いつからか『平凡令嬢』と噂されるようになっていたミランダ。『絶賛婚約者募集中』の彼女にはかなり不利な状況。
チラリと向こうを見てみれば、1人の女子生徒に3人の男子学生が。あちらも良くない噂の方々。
……ミランダは、『あの人達だけはナイ!』と思っていだのだが……。
3万字少しの短編です。『完結保証』『ハッピーエンド』です!
妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~
サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
王太子妃、毒薬を飲まされ意識不明中です。
ゼライス黒糖
恋愛
王太子妃のヘレンは気がつくと幽体離脱して幽霊になっていた。そして自分が毒殺されかけたことがわかった。犯人探しを始めたヘレンだったが・・・。
傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
私は逃げます
恵葉
恋愛
ブラック企業で社畜なんてやっていたら、23歳で血反吐を吐いて、死んじゃった…と思ったら、異世界へ転生してしまったOLです。
そしてこれまたありがちな、貴族令嬢として転生してしまったのですが、運命から…ではなく、文字通り物理的に逃げます。
貴族のあれやこれやなんて、構っていられません!
今度こそ好きなように生きます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる