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4 聖魔術師の幻影編
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ハッとして目を開けると、目の前には黒髪金眼の少年の顔。
「主、疲れてるだろ? 僕の話、ちゃんと聞こえてたか?」
私の杖、セラフィアスが人型に顕現していて、私の顔を覗きこんでいる。
どうやらウトウトしていたようだ。
お母さまといっしょで幸せだった頃を夢で見るなんて、かなり疲れがたまっているのかな。
身体だけでなく精神的にも疲れているのかもしれない。
で、なんだったっけ?
そうだ、セラフィアスだ。
お母さまの言うとおり、私のことを待っていた杖型の魔導具がいて。私は七歳の時に、その魔導具の主になった。
七歳の私はすでに家から追い出され、魔塔の孤児院に捨てられていたので、主になったことをお母さまに報告することは叶わなかったけど。
きっとお母さまも、私が主になったことを喜んでいてくれたはずだ。
たとえそれが、病気を治せる『金冠』ではなく、他を圧倒する『鎮圧』だったとしても。
セラフィアスは三聖の一つ。凄い魔導具なのに、見た目は私と変わらないくらいの子ども。
髪の色も目の色も、私の色と揃えたようにぴったり同じで、最初に目にしたときはとてもびっくりしたものだ。
十一歳の私は、セラフィアスに素直に謝る。
「ごめん、聞いてなかった」
「じゃ、最初から話すぞ!」
聞いてなかったことはまるで気にする素振りも見せず、ちょっと偉そうな調子でセラフィアスの話が始まった。
このとき、十一歳の私は、学院の入学準備のために後援家門の領地を訪れていた。
黒髪だけど、魔力もそこそこあって、魔術師としての将来を期待されていた私は、学院入学が決まり。
後援があった方が、学院でも学院卒業後も安心して生活が出来ると言われたとたんに、後援に名乗り出る家門があり。
あれよあれよという間に後援が決まって契約も終わり。
入学の下準備とか言われて、後援家門の領地がある北の果てに、さらわれるようにして連れてこられてしまい。
なぜか、体力づくりと剣術のしごきにあい、空いた時間にはセラフィアスからの魔法の特訓と魔導具についての知識を詰め込まれる。
というような、強化訓練もどきの毎日を送っていて、今も目の前のセラフィアスから延々と魔導具の話を聞いている最中だ。
「金冠?」
「そうだ、主」
そう。今日の魔導具の話は金冠。
だから、昔の記憶が夢に出てきたんだろうな。
私はセラフィアスに質問をしてみる。
「金冠て、本当に存在するの?」
「三聖が存在するくらいだからな」
えへんと胸を張るセラフィアス。
うん、確かにそうかも。セラフィアスを見て、そう思ってしまう私。
「身体も心も元気にする力がある、って聞いたけど」
「金冠がちゃんと自分の力を使えればな」
「ちゃんと使えないの?」
「主がいなければな」
「じゃあ、私が金冠の主になっていれば、もしかして…………」
そんな考えが頭に浮かび、思わず口から出たとたん。
「無理だ、主!」
セラフィアスが突然、大声を出した。
「ごめん、セラフィアス」
セラフィアスが気を悪くしたと思って、頭を下げる私。
けれども、セラフィアスは「そうじゃない」と首を横に振った。
「僕の主が金冠の主になって誰かを助けるのは、ちょっと無理があるってことだ」
私は首を傾げる。どういう意味だろう。
私はセラフィアスの説明を待つことにした。私の予想通り、ちょっとの間があってから、セラフィアスは理由を説明し始める。
「金冠は十年に一度しか目覚めないんだ。しかも二週間だけ。
だから、主探しも十年に一回、起きてる間に主と契約が出来なければ、また眠りにつく」
セラフィアスの説明は、驚きの内容だった。
なぜなら、普通の魔導具は主がいないというだけで強制的に眠りについたりはしないから。
主がいないと能力は制限されるけど、力を使うことは出来るし、自由に眠ったり起きたりも出来るし。
それだけ、金冠の力が強いか、もしくは特別な魔導具なのか。
「本当にそれしか起きていられないの?」
「主がいればずっと起きてられるさ」
うん、やっぱり普通じゃなさそうな魔導具だ。お話の中の眠り姫のような。
セラフィアスの説明は、それで終わりではなかった。
「それでな、最近、金冠が目覚めたって話を聞いたのが十五年前なんだ」
「最近で十五年前。そっか。それなら」
十五年前に主が見つからなかったら、金冠は眠りについて、十年後、つまり五年前に起きているはず。
「あぁ、そういうことだ」
今、金冠には主がいる。
だからセラフィアスは、私が金冠の主になるのは『無理だ』と言ったのか。
ふー
私は下を向いて大きく息を吐いた。
少しホッとしたような気分だ。気にしているつもりはなかったけど、心のどこかに引っかかりがあったみたい。
私が金冠の主になっていれば、お母さまを助けられたのかも。お母さまが若くして亡くなることがなかったかも。
そんな、自分自身を責める気持ちが心のどこかにあったんだろう。
私がどう頑張ろうとも、金冠の主になるのは不可能だったと聞いて、ようやく引っかかりがなくなり、すっきりしたように思う。
ゴスン
と、目の前から鈍い、そして重い音が響く。
続いて聞こえてきたのは、セラフィアスの金切り声。
「おい、何するんだ!」
何事かと顔を上げると、セラフィアスがふんぞり返って座るソファーの真後ろに、あの人が立っていた。
捨てられたばかりの七歳の私に、魔力暴走の鎮め方を教えてくれた、あの人。
真面目で努力家の彼は、その後、着実に実力をつけ、自分の祖母方の家門に働きかけ、現在はそこの次期当主として経験を積んでいる最中だった。
私の後援を真っ先に名乗り出てくれたのも彼だ。
もっとも、私をしごきあげているのも彼なんだけど。
自分の目標に向かって、自分を磨き上げ、努力している様を目の前で見せつけられると、私としてもぐうの音も出ない。
その彼が、片手でトレーを持って立っていて、セラフィアスと何か話している。
声が小さくて、しかもボソボソとしていて、何を話しているのかまったく聞こえない。
「あああああ?! そんな言い訳、通用するかよ!」
「セラフィアス、どうしたの?」
「主が元気ないのは、僕のせいだと!」
いや別に、元気がないからため息のように、深く息を吐いたわけじゃなかったんだけどな。
疲れているのは間違いないけど、疲れの原因はセラフィアスだけとも言い切れない。
なのに、自分のせいだけにされたセラフィアスは、納得のいかない表情だった。
「主が元気ないのは、こいつのしごきがキツすぎるからだろ!」
興奮したセラフィアスは、彼に原因をすべて押し付け始める。
だから、どちらかだけが原因とも言い切れないのに。
「主、こんなヤツ捨てて、他の」
セラフィアスがさらに何かを言い募ろうとしたところで、彼の威圧がセラフィアスを襲った。
「何か言ったか?」
「ぐぐぐぐ」
「何も言ってないな?」
一瞬でセラフィアスを黙らせる。
あの《威圧》、出来るようになったら便利そうだな。
「少し休憩しろ」
そう言って、彼は持ってきたトレーをテーブルに置き、私のすぐ隣に座る。
彼が持ってきたのは温かいミルクとクッキーだった。私はお礼を言って、クッキーを手に取る。
一口サイズのクッキーは特別な物ではなかったけれど、クッキーなんて似合わなそうな彼が用意してくれたんだと思うと、嬉しくなった。
クッキーをぱくんと口の中に放り込む。一瞬で、疲れた身体の隅々まで甘さが行き渡ったように感じた。
クッキーとミルクで元気になった私の目の前で、セラフィアスは一人唸り声をあげる。
「くぅぅぅ、三聖のこの僕が気圧されるなんて、何なんだよ、こいつは」
うん、普通に考えて、三聖を威圧で圧倒するなんて常識外れだ。
しかも、セラフィアスは鎮圧の三聖。
他を圧倒させるのに長けた魔導具が、ただの人間に威圧されている。
「まぁ、主もご機嫌そうだし? 今日のところは僕が引き下がってやるよ!」
捨て台詞を吐くセラフィアス。
彼はセラフィアスの様子を勝ち誇った表情で見ながら、私の頭を優しく撫でるのだった。
「主、疲れてるだろ? 僕の話、ちゃんと聞こえてたか?」
私の杖、セラフィアスが人型に顕現していて、私の顔を覗きこんでいる。
どうやらウトウトしていたようだ。
お母さまといっしょで幸せだった頃を夢で見るなんて、かなり疲れがたまっているのかな。
身体だけでなく精神的にも疲れているのかもしれない。
で、なんだったっけ?
そうだ、セラフィアスだ。
お母さまの言うとおり、私のことを待っていた杖型の魔導具がいて。私は七歳の時に、その魔導具の主になった。
七歳の私はすでに家から追い出され、魔塔の孤児院に捨てられていたので、主になったことをお母さまに報告することは叶わなかったけど。
きっとお母さまも、私が主になったことを喜んでいてくれたはずだ。
たとえそれが、病気を治せる『金冠』ではなく、他を圧倒する『鎮圧』だったとしても。
セラフィアスは三聖の一つ。凄い魔導具なのに、見た目は私と変わらないくらいの子ども。
髪の色も目の色も、私の色と揃えたようにぴったり同じで、最初に目にしたときはとてもびっくりしたものだ。
十一歳の私は、セラフィアスに素直に謝る。
「ごめん、聞いてなかった」
「じゃ、最初から話すぞ!」
聞いてなかったことはまるで気にする素振りも見せず、ちょっと偉そうな調子でセラフィアスの話が始まった。
このとき、十一歳の私は、学院の入学準備のために後援家門の領地を訪れていた。
黒髪だけど、魔力もそこそこあって、魔術師としての将来を期待されていた私は、学院入学が決まり。
後援があった方が、学院でも学院卒業後も安心して生活が出来ると言われたとたんに、後援に名乗り出る家門があり。
あれよあれよという間に後援が決まって契約も終わり。
入学の下準備とか言われて、後援家門の領地がある北の果てに、さらわれるようにして連れてこられてしまい。
なぜか、体力づくりと剣術のしごきにあい、空いた時間にはセラフィアスからの魔法の特訓と魔導具についての知識を詰め込まれる。
というような、強化訓練もどきの毎日を送っていて、今も目の前のセラフィアスから延々と魔導具の話を聞いている最中だ。
「金冠?」
「そうだ、主」
そう。今日の魔導具の話は金冠。
だから、昔の記憶が夢に出てきたんだろうな。
私はセラフィアスに質問をしてみる。
「金冠て、本当に存在するの?」
「三聖が存在するくらいだからな」
えへんと胸を張るセラフィアス。
うん、確かにそうかも。セラフィアスを見て、そう思ってしまう私。
「身体も心も元気にする力がある、って聞いたけど」
「金冠がちゃんと自分の力を使えればな」
「ちゃんと使えないの?」
「主がいなければな」
「じゃあ、私が金冠の主になっていれば、もしかして…………」
そんな考えが頭に浮かび、思わず口から出たとたん。
「無理だ、主!」
セラフィアスが突然、大声を出した。
「ごめん、セラフィアス」
セラフィアスが気を悪くしたと思って、頭を下げる私。
けれども、セラフィアスは「そうじゃない」と首を横に振った。
「僕の主が金冠の主になって誰かを助けるのは、ちょっと無理があるってことだ」
私は首を傾げる。どういう意味だろう。
私はセラフィアスの説明を待つことにした。私の予想通り、ちょっとの間があってから、セラフィアスは理由を説明し始める。
「金冠は十年に一度しか目覚めないんだ。しかも二週間だけ。
だから、主探しも十年に一回、起きてる間に主と契約が出来なければ、また眠りにつく」
セラフィアスの説明は、驚きの内容だった。
なぜなら、普通の魔導具は主がいないというだけで強制的に眠りについたりはしないから。
主がいないと能力は制限されるけど、力を使うことは出来るし、自由に眠ったり起きたりも出来るし。
それだけ、金冠の力が強いか、もしくは特別な魔導具なのか。
「本当にそれしか起きていられないの?」
「主がいればずっと起きてられるさ」
うん、やっぱり普通じゃなさそうな魔導具だ。お話の中の眠り姫のような。
セラフィアスの説明は、それで終わりではなかった。
「それでな、最近、金冠が目覚めたって話を聞いたのが十五年前なんだ」
「最近で十五年前。そっか。それなら」
十五年前に主が見つからなかったら、金冠は眠りについて、十年後、つまり五年前に起きているはず。
「あぁ、そういうことだ」
今、金冠には主がいる。
だからセラフィアスは、私が金冠の主になるのは『無理だ』と言ったのか。
ふー
私は下を向いて大きく息を吐いた。
少しホッとしたような気分だ。気にしているつもりはなかったけど、心のどこかに引っかかりがあったみたい。
私が金冠の主になっていれば、お母さまを助けられたのかも。お母さまが若くして亡くなることがなかったかも。
そんな、自分自身を責める気持ちが心のどこかにあったんだろう。
私がどう頑張ろうとも、金冠の主になるのは不可能だったと聞いて、ようやく引っかかりがなくなり、すっきりしたように思う。
ゴスン
と、目の前から鈍い、そして重い音が響く。
続いて聞こえてきたのは、セラフィアスの金切り声。
「おい、何するんだ!」
何事かと顔を上げると、セラフィアスがふんぞり返って座るソファーの真後ろに、あの人が立っていた。
捨てられたばかりの七歳の私に、魔力暴走の鎮め方を教えてくれた、あの人。
真面目で努力家の彼は、その後、着実に実力をつけ、自分の祖母方の家門に働きかけ、現在はそこの次期当主として経験を積んでいる最中だった。
私の後援を真っ先に名乗り出てくれたのも彼だ。
もっとも、私をしごきあげているのも彼なんだけど。
自分の目標に向かって、自分を磨き上げ、努力している様を目の前で見せつけられると、私としてもぐうの音も出ない。
その彼が、片手でトレーを持って立っていて、セラフィアスと何か話している。
声が小さくて、しかもボソボソとしていて、何を話しているのかまったく聞こえない。
「あああああ?! そんな言い訳、通用するかよ!」
「セラフィアス、どうしたの?」
「主が元気ないのは、僕のせいだと!」
いや別に、元気がないからため息のように、深く息を吐いたわけじゃなかったんだけどな。
疲れているのは間違いないけど、疲れの原因はセラフィアスだけとも言い切れない。
なのに、自分のせいだけにされたセラフィアスは、納得のいかない表情だった。
「主が元気ないのは、こいつのしごきがキツすぎるからだろ!」
興奮したセラフィアスは、彼に原因をすべて押し付け始める。
だから、どちらかだけが原因とも言い切れないのに。
「主、こんなヤツ捨てて、他の」
セラフィアスがさらに何かを言い募ろうとしたところで、彼の威圧がセラフィアスを襲った。
「何か言ったか?」
「ぐぐぐぐ」
「何も言ってないな?」
一瞬でセラフィアスを黙らせる。
あの《威圧》、出来るようになったら便利そうだな。
「少し休憩しろ」
そう言って、彼は持ってきたトレーをテーブルに置き、私のすぐ隣に座る。
彼が持ってきたのは温かいミルクとクッキーだった。私はお礼を言って、クッキーを手に取る。
一口サイズのクッキーは特別な物ではなかったけれど、クッキーなんて似合わなそうな彼が用意してくれたんだと思うと、嬉しくなった。
クッキーをぱくんと口の中に放り込む。一瞬で、疲れた身体の隅々まで甘さが行き渡ったように感じた。
クッキーとミルクで元気になった私の目の前で、セラフィアスは一人唸り声をあげる。
「くぅぅぅ、三聖のこの僕が気圧されるなんて、何なんだよ、こいつは」
うん、普通に考えて、三聖を威圧で圧倒するなんて常識外れだ。
しかも、セラフィアスは鎮圧の三聖。
他を圧倒させるのに長けた魔導具が、ただの人間に威圧されている。
「まぁ、主もご機嫌そうだし? 今日のところは僕が引き下がってやるよ!」
捨て台詞を吐くセラフィアス。
彼はセラフィアスの様子を勝ち誇った表情で見ながら、私の頭を優しく撫でるのだった。
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