127 / 247
3 王子殿下の魔剣編
1-4
しおりを挟む
あれは学院に入る直前のこと。
学院に入ってから困らないようにするためにと、いろいろと準備をしていた時だ。
準備は多岐に渡る。
一つ、ルベラスという家門名を得る。
一つ、後援家門をつける。
一つ、一通りの一般知識を叩き込む。
一つ、最低限の礼儀作法を身に付ける。
一つ、ある程度の体力をつける。
一つ、護身術を覚える。
ざっと簡単にあげていっても、このくらいの事柄が頭に思い浮かんだ。
そして、これ以外にも、保護者から直接いろいろな話を聞いたものだ。
その中に豆知識的な物もいくつか混じっていて、その一つがあれだった。
「いいか、シア。何事も最初が肝心だ」
「セラフィアスと同じこと言うね」
「俺たちみたいな人間は、選択肢が二つしかないからな」
そうだろうか? そうでもないような気がするけど。
一瞬、首を傾げかかって思いとどまる。
私より先にあれこれ経験している人が言うんだから、経験した上での話なんだろう。
私はそう考えることにした。そして保護者の話に注意深く耳を傾ける。
「一つは自分の力を悟られないように、じっと息を潜めて隠れていること」
これは、クズに捨てられる前も、捨てられて魔塔で過ごしている間も、ずっとやっていた。
目立って目を付けられても、力を利用されるだけ。
目立たないよう、他の子と同じくらいに見えるように力をコントロールし、静かに過ごす。慣れた手段だった。
私が黙って頷くのを確認して、保護者は話を進めた。
「もう一つは最初にガツンと相手に力を知らしめること」
そう言って、にやりと笑う。
保護者はすぐさま笑みを引っ込め、いつもの厳つい表情に戻った。
「ただし、見せすぎるな。相手が百の力を持っているとしたら、百一の力を使って、余裕そうに相手を打ち破れ」
「うん、分かった」
力強い言葉に対して、私も力強く返事をした。
私の様子を見て満足げに頷くと、保護者はさらに細かい内容を話し始めたのだった。
そして学院へ来た私は、保護者の教えを忠実に守ったのだ。
《まぁ、あいつの言うことも、間違ってはないな》
「グレイも苦労してるからね」
セラフィアスに説明をする。
《それで、もう一つをやれって言われたのか、主》
「学院では、見る人が見れば、私の力がバレるから。隠すより知らしめる方がいいって」
《まぁ、あいつの言うことも、間違ってはないな》
どことなく呆れたようなセラフィアスの声が、私の耳にだけ届いた。
《それで、あいつに、この場でやれって言われたんだな、主?》
「そうだけど? 一番、効率がいいって言ってたし」
《まぁ、あいつの言うことも間違ってはないな。だが……………………》
セラフィアスの言葉が途切れる。
何か問題でもあっただろうか。
言わば私の師匠であり人生の先輩でもある保護者。彼の言うとおりのことが出来たというのに。
時間にして数分ほどの沈黙が流れた後、セラフィアスはノロノロと言葉を再開させた。
《かなり、ビビってるぞ》
「え? なんで? 言われたとおり、百の力のものを百一の力を使って、余裕もってぶち壊しただけだよ?」
またセラフィアスが黙り込んだ。
今度の沈黙は数秒。セラフィアスが一気に言葉をまくしてる。
《あのな、主。百の力に百一の力をぶつけられるのはな、相手が百だと評価出来て、自分が百一よりはるかに強い力を持っていて、さらに力を一単位でコントロール出来るヤツだけだぞ?》
「だろうね」
私はうんうんと頷いた。
力のコントロールは、セラフィアスからみっちり叩き込まれている。そして保護者からも容赦なく扱かれた。
まったくもって問題はない。
《それを主は、入学直後の『レベル分け試験』でやったわけだな》
「上層部や指導教官、同じ代の魔術師コース全員が一同に会する場なんだって」
学院側にも同期にも一度で力を見せつけられる。大勢の目の前なので変な小細工も出来ない。まさしく公明正大にガツンと出来る場。
あらかじめ教えておいてもらって良かったと、改めて思った。私の保護者は目の付け所が違う。
セラフィアスの方は、やりきった感満載の私とはまた違った感想を持ったようだ。またもや一気に言葉をまくしたてる。
《しかも、やったのが魔力防御壁の破壊。学院の魔術師が数十人集まって作り上げてる魔力防御壁を、プラス一の力で破壊するってヤツ!》
「見せられる魔法なら、なんでも良いって言ってたし。あれを壊すなとは言われてないし」
私が指を差したのは、今、目の前でキラキラと煌めきを放っている光の粒。
正確には、魔力防御壁の魔法陣だったものに亀裂が入り、粉々になって、魔力の残渣を解き放ちながら消えていく。
光の粒はこのときに消えていく魔力残渣だった。幻想的な光景に思わず、魅入られそうになる。
あまりの綺麗な様に感動している私とは逆に、セラフィアスは落ち着いたものだった。
続く言葉でまくしたてることなく、あっさりと私の知らない事実を指摘した。
《あれは壊れないからな、主》
「グレイもやったってよ?」
少なくとも私はそう聞いている。
それに、壊れないはずはない。
目の前の光の粒はすっかり消え失せて、蒼白な顔をした大勢の学院関係者がぼーーーっと立っているだけだし。
そんな中。
《あいつか。悪いのはぜんぶ、あいつか》
セラフィアスは何かに思い至った様子で、仕切りとブツブツつぶやいていた。
「て、ことをやりました」
セラフィアスの『あの時』という言葉を受けて思い当たることを喋ると、執務室は『あの時』の学院関係者と同じ顔色になった。
身じろぎ一つしないパシアヌス様、ヒソヒソと何か話しているクストス隊長とクラウド、説明が終わって静かにしている私、私の隣でなぜか一番偉そうにするセラフィアス。
ヴァンフェルム団長はみんなの様子を見ることもなく、一人つぶやく。
「なるほど、なるほどねぇ」
何が「なるほど」なのかは分からないけど、見学会の案内係は不適格だと思ってもらいたかった。
祈るような気持ちで次の言葉を待つ。
「ルベラス君の代じゃなくて、ルベラス君自身が危険物扱いされてたわけだねぇ」
もはや危険人物ではなく危険物扱い。
でも、ここでも、ぐっと我慢した。
「だって、言われたことを言われたとおりにやっただけだし」
「まぁ、あいつも規格外だからねぇ」
それには同意する。
私の保護者は私より普通に強い。
最強の魔導師と謳われるセラより強いってありなの?
と、思うかもしれない。
確かに、魔力量や魔力強度は私の方がわずかに勝っている。魔力コントロールも私の方が上かな。
ところが、範囲魔法や全体魔法が得意な私に対して、保護者は攻撃力がバカ高くなる一点集中魔法を得意とする。
うん、一点集中されたら普通に負ける。
それに、フィジカル、メンタルともに、私より頑強。
うん、殴られたら普通に負ける。
だから、ヴァンフェルム団長の『規格外』発言は納得しかない。
納得いかないのは『あいつも』と言ってるところ。
そこは『あいつも』じゃなくて『あいつは』と言わないと。あんなムチャクチャな人間は、他にいないでしょうから。
私は話をしれっとそらした。
「それに、魔力防御壁ってそれほど頑丈ではなかったし」
「だから、主。あれは壊れないからな」
「え? 壊れたよ?」
「だから、学院側全員がどん引きしてただろ」
そうだったっけ? あぁ、顔色が青白くはなってたな。
考え込む私に代わって、セラフィアスがヴァンフェルム団長に仕事についての進言をし始めた。
「というわけで、僕の主は無自覚なんだ。その辺を加味して仕事は割り当てて欲しい」
「いや、その辺をどう加味しろと?」
結果、何も加味されることはなく、私が案内係を担当することだけがあっさり決まったそうだ。
頑張っていろいろと我慢もしたのに。
次からは我慢しないで言い返すことを心に誓った私だった。
そして、研修生を見学者とした『三聖の展示室』の見学会の当日を迎えたのだ。
学院に入ってから困らないようにするためにと、いろいろと準備をしていた時だ。
準備は多岐に渡る。
一つ、ルベラスという家門名を得る。
一つ、後援家門をつける。
一つ、一通りの一般知識を叩き込む。
一つ、最低限の礼儀作法を身に付ける。
一つ、ある程度の体力をつける。
一つ、護身術を覚える。
ざっと簡単にあげていっても、このくらいの事柄が頭に思い浮かんだ。
そして、これ以外にも、保護者から直接いろいろな話を聞いたものだ。
その中に豆知識的な物もいくつか混じっていて、その一つがあれだった。
「いいか、シア。何事も最初が肝心だ」
「セラフィアスと同じこと言うね」
「俺たちみたいな人間は、選択肢が二つしかないからな」
そうだろうか? そうでもないような気がするけど。
一瞬、首を傾げかかって思いとどまる。
私より先にあれこれ経験している人が言うんだから、経験した上での話なんだろう。
私はそう考えることにした。そして保護者の話に注意深く耳を傾ける。
「一つは自分の力を悟られないように、じっと息を潜めて隠れていること」
これは、クズに捨てられる前も、捨てられて魔塔で過ごしている間も、ずっとやっていた。
目立って目を付けられても、力を利用されるだけ。
目立たないよう、他の子と同じくらいに見えるように力をコントロールし、静かに過ごす。慣れた手段だった。
私が黙って頷くのを確認して、保護者は話を進めた。
「もう一つは最初にガツンと相手に力を知らしめること」
そう言って、にやりと笑う。
保護者はすぐさま笑みを引っ込め、いつもの厳つい表情に戻った。
「ただし、見せすぎるな。相手が百の力を持っているとしたら、百一の力を使って、余裕そうに相手を打ち破れ」
「うん、分かった」
力強い言葉に対して、私も力強く返事をした。
私の様子を見て満足げに頷くと、保護者はさらに細かい内容を話し始めたのだった。
そして学院へ来た私は、保護者の教えを忠実に守ったのだ。
《まぁ、あいつの言うことも、間違ってはないな》
「グレイも苦労してるからね」
セラフィアスに説明をする。
《それで、もう一つをやれって言われたのか、主》
「学院では、見る人が見れば、私の力がバレるから。隠すより知らしめる方がいいって」
《まぁ、あいつの言うことも、間違ってはないな》
どことなく呆れたようなセラフィアスの声が、私の耳にだけ届いた。
《それで、あいつに、この場でやれって言われたんだな、主?》
「そうだけど? 一番、効率がいいって言ってたし」
《まぁ、あいつの言うことも間違ってはないな。だが……………………》
セラフィアスの言葉が途切れる。
何か問題でもあっただろうか。
言わば私の師匠であり人生の先輩でもある保護者。彼の言うとおりのことが出来たというのに。
時間にして数分ほどの沈黙が流れた後、セラフィアスはノロノロと言葉を再開させた。
《かなり、ビビってるぞ》
「え? なんで? 言われたとおり、百の力のものを百一の力を使って、余裕もってぶち壊しただけだよ?」
またセラフィアスが黙り込んだ。
今度の沈黙は数秒。セラフィアスが一気に言葉をまくしてる。
《あのな、主。百の力に百一の力をぶつけられるのはな、相手が百だと評価出来て、自分が百一よりはるかに強い力を持っていて、さらに力を一単位でコントロール出来るヤツだけだぞ?》
「だろうね」
私はうんうんと頷いた。
力のコントロールは、セラフィアスからみっちり叩き込まれている。そして保護者からも容赦なく扱かれた。
まったくもって問題はない。
《それを主は、入学直後の『レベル分け試験』でやったわけだな》
「上層部や指導教官、同じ代の魔術師コース全員が一同に会する場なんだって」
学院側にも同期にも一度で力を見せつけられる。大勢の目の前なので変な小細工も出来ない。まさしく公明正大にガツンと出来る場。
あらかじめ教えておいてもらって良かったと、改めて思った。私の保護者は目の付け所が違う。
セラフィアスの方は、やりきった感満載の私とはまた違った感想を持ったようだ。またもや一気に言葉をまくしたてる。
《しかも、やったのが魔力防御壁の破壊。学院の魔術師が数十人集まって作り上げてる魔力防御壁を、プラス一の力で破壊するってヤツ!》
「見せられる魔法なら、なんでも良いって言ってたし。あれを壊すなとは言われてないし」
私が指を差したのは、今、目の前でキラキラと煌めきを放っている光の粒。
正確には、魔力防御壁の魔法陣だったものに亀裂が入り、粉々になって、魔力の残渣を解き放ちながら消えていく。
光の粒はこのときに消えていく魔力残渣だった。幻想的な光景に思わず、魅入られそうになる。
あまりの綺麗な様に感動している私とは逆に、セラフィアスは落ち着いたものだった。
続く言葉でまくしたてることなく、あっさりと私の知らない事実を指摘した。
《あれは壊れないからな、主》
「グレイもやったってよ?」
少なくとも私はそう聞いている。
それに、壊れないはずはない。
目の前の光の粒はすっかり消え失せて、蒼白な顔をした大勢の学院関係者がぼーーーっと立っているだけだし。
そんな中。
《あいつか。悪いのはぜんぶ、あいつか》
セラフィアスは何かに思い至った様子で、仕切りとブツブツつぶやいていた。
「て、ことをやりました」
セラフィアスの『あの時』という言葉を受けて思い当たることを喋ると、執務室は『あの時』の学院関係者と同じ顔色になった。
身じろぎ一つしないパシアヌス様、ヒソヒソと何か話しているクストス隊長とクラウド、説明が終わって静かにしている私、私の隣でなぜか一番偉そうにするセラフィアス。
ヴァンフェルム団長はみんなの様子を見ることもなく、一人つぶやく。
「なるほど、なるほどねぇ」
何が「なるほど」なのかは分からないけど、見学会の案内係は不適格だと思ってもらいたかった。
祈るような気持ちで次の言葉を待つ。
「ルベラス君の代じゃなくて、ルベラス君自身が危険物扱いされてたわけだねぇ」
もはや危険人物ではなく危険物扱い。
でも、ここでも、ぐっと我慢した。
「だって、言われたことを言われたとおりにやっただけだし」
「まぁ、あいつも規格外だからねぇ」
それには同意する。
私の保護者は私より普通に強い。
最強の魔導師と謳われるセラより強いってありなの?
と、思うかもしれない。
確かに、魔力量や魔力強度は私の方がわずかに勝っている。魔力コントロールも私の方が上かな。
ところが、範囲魔法や全体魔法が得意な私に対して、保護者は攻撃力がバカ高くなる一点集中魔法を得意とする。
うん、一点集中されたら普通に負ける。
それに、フィジカル、メンタルともに、私より頑強。
うん、殴られたら普通に負ける。
だから、ヴァンフェルム団長の『規格外』発言は納得しかない。
納得いかないのは『あいつも』と言ってるところ。
そこは『あいつも』じゃなくて『あいつは』と言わないと。あんなムチャクチャな人間は、他にいないでしょうから。
私は話をしれっとそらした。
「それに、魔力防御壁ってそれほど頑丈ではなかったし」
「だから、主。あれは壊れないからな」
「え? 壊れたよ?」
「だから、学院側全員がどん引きしてただろ」
そうだったっけ? あぁ、顔色が青白くはなってたな。
考え込む私に代わって、セラフィアスがヴァンフェルム団長に仕事についての進言をし始めた。
「というわけで、僕の主は無自覚なんだ。その辺を加味して仕事は割り当てて欲しい」
「いや、その辺をどう加味しろと?」
結果、何も加味されることはなく、私が案内係を担当することだけがあっさり決まったそうだ。
頑張っていろいろと我慢もしたのに。
次からは我慢しないで言い返すことを心に誓った私だった。
そして、研修生を見学者とした『三聖の展示室』の見学会の当日を迎えたのだ。
10
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
【1/1取り下げ予定】妹なのに氷属性のお義兄様からなぜか溺愛されてます(旧題 本当の妹だと言われても、お義兄様は渡したくありません!)
gacchi
恋愛
事情があって公爵家に養女として引き取られたシルフィーネ。生まれが子爵家ということで見下されることも多いが、公爵家には優しく迎え入れられている。特に義兄のジルバードがいるから公爵令嬢にふさわしくなろうと頑張ってこれた。学園に入学する日、お義兄様と一緒に馬車から降りると、実の妹だというミーナがあらわれた。「初めまして!お兄様!」その日からジルバードに大事にされるのは本当の妹の私のはずだ、どうして私の邪魔をするのと、何もしていないのにミーナに責められることになるのだが…。電子書籍化のため、1/1取り下げ予定です。1/2エンジェライト文庫より電子書籍化します。
[連載中]蔑ろにされた王妃様〜25歳の王妃は王と決別し、幸せになる〜
コマメコノカ@異世界恋愛ざまぁ連載
恋愛
王妃として国のトップに君臨している元侯爵令嬢であるユーミア王妃(25)は夫で王であるバルコニー王(25)が、愛人のミセス(21)に入り浸り、王としての仕事を放置し遊んでいることに辟易していた。
そして、ある日ユーミアは、彼と決別することを決意する。
平凡令嬢の婚活事情〜あの人だけは、絶対ナイから!〜
本見りん
恋愛
「……だから、ミランダは無理だって!!」
王立学園に通う、ミランダ シュミット伯爵令嬢17歳。
偶然通りかかった学園の裏庭でミランダ本人がここにいるとも知らず噂しているのはこの学園の貴族令息たち。
……彼らは、決して『高嶺の花ミランダ』として噂している訳ではない。
それは、ミランダが『平凡令嬢』だから。
いつからか『平凡令嬢』と噂されるようになっていたミランダ。『絶賛婚約者募集中』の彼女にはかなり不利な状況。
チラリと向こうを見てみれば、1人の女子生徒に3人の男子学生が。あちらも良くない噂の方々。
……ミランダは、『あの人達だけはナイ!』と思っていだのだが……。
3万字少しの短編です。『完結保証』『ハッピーエンド』です!
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
妹に傷物と言いふらされ、父に勘当された伯爵令嬢は男子寮の寮母となる~そしたら上位貴族のイケメンに囲まれた!?~
サイコちゃん
恋愛
伯爵令嬢ヴィオレットは魔女の剣によって下腹部に傷を受けた。すると妹ルージュが“姉は子供を産めない体になった”と嘘を言いふらす。その所為でヴィオレットは婚約者から婚約破棄され、父からは娼館行きを言い渡される。あまりの仕打ちに父と妹の秘密を暴露すると、彼女は勘当されてしまう。そしてヴィオレットは母から託された古い屋敷へ行くのだが、そこで出会った美貌の双子からここを男子寮とするように頼まれる。寮母となったヴィオレットが上位貴族の令息達と暮らしていると、ルージュが現れてこう言った。「私のために家柄の良い美青年を集めて下さいましたのね、お姉様?」しかし令息達が性悪妹を歓迎するはずがなかった――
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
王太子妃、毒薬を飲まされ意識不明中です。
ゼライス黒糖
恋愛
王太子妃のヘレンは気がつくと幽体離脱して幽霊になっていた。そして自分が毒殺されかけたことがわかった。犯人探しを始めたヘレンだったが・・・。
傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる