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2 暗黒騎士と鍵穴編
3-6
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「やられた」
リンクス隊長の合図から、統制を取れた動きをとる暗黒隊を見て、私は正直な感想を漏らした。
ピタッと足を止める。
「騎士隊としての実力の違い、これで分かっただろう!」
余裕な口調のリンクス隊長は、得意げな笑みを浮かべている。
「まぁね」
私は、暗黒隊の実力を素直に認めた。
第一陣が私の気を引いて、第二陣が狙ったポイントで私を取り囲む。
私は暗黒隊の動きをそう予想していたのに、実際はもっと複雑だったのだ。
第二陣どころか第三陣まである。そして、第二陣が私を取り囲むと見せかけて、さっと移動し、第三陣が最終的に取り囲んだ。
その周りを第一陣と第二陣が囲んでいて、しっかりと第三騎士団の騎士たちの近寄りを阻止している。
私から見ると、私を中心に、第三陣、第一陣と第二陣、そして第三騎士団と三重構造の円になっていた。
筋肉もりもりの他の隊が見物をしていたのは、暗黒隊の実力を分かってのことだったのだろう。
「分かったか。これが暗黒隊の実力だ!」
私が立っている今の位置も、最初に想定していたポイントだった。見事としか言いようがない。
暗黒隊の騎士たちは、騎士としても優秀だけど、隊としての動きにも迷いも隙もないので、私も唸るしかなかった。
「うーん」
「悪足掻きもそこまでだ。おとなしく連行されろ!」
とはいえ、暗黒隊がすこぶる優秀なのと、私が犯人扱いされて連行されるのは無関係な話なわけで。
三重にも取り囲んで余裕ぶるリンクス隊長も、けっきょく、私のことはよく分かっていなかったのだ。
私が取り囲まれれば、第三騎士団の騎士たちも黙っていないことも。私が最終的な手段として何を用意しているのかも。
「おい、リンクス! やり過ぎだ!」
私の予想通り、隊長たちが抗議し始める。
リンクス隊長は取り囲みの外にいるので、同じく外にいた隊長二人にあっさりと捕まってしまっていた。
「リンクス! エルシアはれっきとした第三の魔術師だ!」
「ヴァンフェルム団長から言われてるんだよ。エルシアが何かする前に防げって!」
「エルシアがキレる前に、騎士を全員下がらせろ! あいつ、短気でケンカっ早いんだ!」
抗議の内容がかなり酷い。
何かする前にとかキレる前にとか。私がキレて何かする人のように誤解されるじゃないか。まったく。
クラウドも隊長たちの方に合流している。
私の周りの騎士たちは剣を構えて、微動だにしない。最終的な制圧はリンクス隊長の指示待ちなんだろうな。
まぁ、剣を構えて中心に向かって全員で突撃したら、下手をすれば相討ちになるだろうからね。
ちょっと離れたところからは、ユリンナ先輩の明るい声が聞こえてくる。
「あーあ、暗黒隊のヤツら。エルシアのこと、取り囲んじゃったわ!」
「ダイモス魔術師殿、楽しそうに見物している場合じゃない。エルシアが捕まる!」
フェリクス副隊長の声も聞こえるところを見ると、フェリクス副隊長はユリンナ先輩に応援を頼みに行ったのかな?
加勢を催促するフェリクス副隊長に対して、ユリンナ先輩は動じる気配はなかった。
そもそも、この中で、魔術師としての私の性質をよく把握しているのはユリンナ先輩くらい。
「だから?」
「だから?って。エルシアが第二騎士団に捕まったら大変だろ?」
「エルシアを捕まえたとしても、どうすることもできないわよ」
ケラケラと明るい笑い声まで聞こえてくる。遠くて表情までは見えないけど、おそらく、この状況を楽しんでいる。
「それに、エルシアは範囲魔法が得意なのよ?」
「それは知ってるさ! カエルレウス嬢からも聞いたことがあるし」
「いいえ。知っていても、あんたたちは分かってないのよ。エルシアの範囲魔法の本当の怖さを」
そう。ユリンナ先輩の言うとおり、私は範囲魔法を得意としている。
魔力コントロールの厳しい訓練をしていたときの賜物というか、偶然、身につけてしまった手法というか。
「あんな風にエルシアの周りを囲んだら、ダメだって言うのに」
ユリンナ先輩がすべてを口にしてしまう前に、私は魔法陣を発動させた。
「《圧縮》」
ゴフゥゥゥゥゥン!
「からの《威圧》」
派手な音がして、私の周りを残して円形に地面が陥没した。深さ三メートルほど。背の高い騎士が手を伸ばしても届かないくらいの深さだ。
地面を圧縮させて深さを出しただけなので、余計な土砂は出ない。一瞬で、騎士たちが三メートルの深さの幅広い穴に落ちたような状況になる。
まぁ、普通は《圧縮》って手のひらに触れた物を圧縮する魔法。それを範囲魔法として発動させるとこうなるのだ。
普通の魔術師は出来ないらしいけど。そんなことは私の知ったことじゃない。
念のため《威圧》もかけたので、戦意も喪失しているはずだ。《圧縮》だけでも私の魔力圧で息が出来ない状態になっているので、さらにメンタルを削れれば最高だね。
なるべく意欲は削いでおいた方がいい。これ以上、戦う気力を持たないように。
穴の中で苦鳴をあげる騎士たち。
彼らに、ユリンナ先輩の呆れたような言葉が投げかけられた。
「一気に制圧されるだけよね」
それから、ユリンナ先輩はケラケラと楽しそうに笑い出した。
「エルシアは範囲魔法が得意なのよ? まぁ、正確には、範囲魔法ではないものまで範囲魔法にするのが得意なんだけどね」
さて、何人がユリンナ先輩の言葉を聞くことが出来ただろうか。
騎士たちの呻き声が聞こえ始めてから数分後。
「暗黒隊が一瞬で殺られた、だと?!」
「はぁぁぁぁ?!」
「待て待て待て待て、意味が分からん!」
固まっていた時間が動き出した。
それぞれ、リンクス隊長、カニス隊長、フェリクス副隊長。
「これはまた、反省文か?」
「だから、行かせるのは反対だったんだ」
クラウドとクストス隊長は、私の魔法の威力よりも反省文の心配をしている。
知るか、反省文なんて!
私は穴の上から、穴の底を見下ろして叫んだ。
「一撃必殺!」
ちなみに第三騎士団の騎士は一番外側にいたので、範囲外になるようにした。
だから実害はまったくないのに、いっしょになってひっくり返っている。なんで?
私と同じように穴の底を見て、楽しそうにするユリンナ先輩が、きつい言葉を言い放った。
「わざわざ範囲魔法が使いやすい陣形になるなんて。戦術ミスよねー」
うん、まったくだわ。
「勝ったー! えいえい、おー!」
こうして、暗黒隊との手合わせは強制的に終了となったのだった。
リンクス隊長の合図から、統制を取れた動きをとる暗黒隊を見て、私は正直な感想を漏らした。
ピタッと足を止める。
「騎士隊としての実力の違い、これで分かっただろう!」
余裕な口調のリンクス隊長は、得意げな笑みを浮かべている。
「まぁね」
私は、暗黒隊の実力を素直に認めた。
第一陣が私の気を引いて、第二陣が狙ったポイントで私を取り囲む。
私は暗黒隊の動きをそう予想していたのに、実際はもっと複雑だったのだ。
第二陣どころか第三陣まである。そして、第二陣が私を取り囲むと見せかけて、さっと移動し、第三陣が最終的に取り囲んだ。
その周りを第一陣と第二陣が囲んでいて、しっかりと第三騎士団の騎士たちの近寄りを阻止している。
私から見ると、私を中心に、第三陣、第一陣と第二陣、そして第三騎士団と三重構造の円になっていた。
筋肉もりもりの他の隊が見物をしていたのは、暗黒隊の実力を分かってのことだったのだろう。
「分かったか。これが暗黒隊の実力だ!」
私が立っている今の位置も、最初に想定していたポイントだった。見事としか言いようがない。
暗黒隊の騎士たちは、騎士としても優秀だけど、隊としての動きにも迷いも隙もないので、私も唸るしかなかった。
「うーん」
「悪足掻きもそこまでだ。おとなしく連行されろ!」
とはいえ、暗黒隊がすこぶる優秀なのと、私が犯人扱いされて連行されるのは無関係な話なわけで。
三重にも取り囲んで余裕ぶるリンクス隊長も、けっきょく、私のことはよく分かっていなかったのだ。
私が取り囲まれれば、第三騎士団の騎士たちも黙っていないことも。私が最終的な手段として何を用意しているのかも。
「おい、リンクス! やり過ぎだ!」
私の予想通り、隊長たちが抗議し始める。
リンクス隊長は取り囲みの外にいるので、同じく外にいた隊長二人にあっさりと捕まってしまっていた。
「リンクス! エルシアはれっきとした第三の魔術師だ!」
「ヴァンフェルム団長から言われてるんだよ。エルシアが何かする前に防げって!」
「エルシアがキレる前に、騎士を全員下がらせろ! あいつ、短気でケンカっ早いんだ!」
抗議の内容がかなり酷い。
何かする前にとかキレる前にとか。私がキレて何かする人のように誤解されるじゃないか。まったく。
クラウドも隊長たちの方に合流している。
私の周りの騎士たちは剣を構えて、微動だにしない。最終的な制圧はリンクス隊長の指示待ちなんだろうな。
まぁ、剣を構えて中心に向かって全員で突撃したら、下手をすれば相討ちになるだろうからね。
ちょっと離れたところからは、ユリンナ先輩の明るい声が聞こえてくる。
「あーあ、暗黒隊のヤツら。エルシアのこと、取り囲んじゃったわ!」
「ダイモス魔術師殿、楽しそうに見物している場合じゃない。エルシアが捕まる!」
フェリクス副隊長の声も聞こえるところを見ると、フェリクス副隊長はユリンナ先輩に応援を頼みに行ったのかな?
加勢を催促するフェリクス副隊長に対して、ユリンナ先輩は動じる気配はなかった。
そもそも、この中で、魔術師としての私の性質をよく把握しているのはユリンナ先輩くらい。
「だから?」
「だから?って。エルシアが第二騎士団に捕まったら大変だろ?」
「エルシアを捕まえたとしても、どうすることもできないわよ」
ケラケラと明るい笑い声まで聞こえてくる。遠くて表情までは見えないけど、おそらく、この状況を楽しんでいる。
「それに、エルシアは範囲魔法が得意なのよ?」
「それは知ってるさ! カエルレウス嬢からも聞いたことがあるし」
「いいえ。知っていても、あんたたちは分かってないのよ。エルシアの範囲魔法の本当の怖さを」
そう。ユリンナ先輩の言うとおり、私は範囲魔法を得意としている。
魔力コントロールの厳しい訓練をしていたときの賜物というか、偶然、身につけてしまった手法というか。
「あんな風にエルシアの周りを囲んだら、ダメだって言うのに」
ユリンナ先輩がすべてを口にしてしまう前に、私は魔法陣を発動させた。
「《圧縮》」
ゴフゥゥゥゥゥン!
「からの《威圧》」
派手な音がして、私の周りを残して円形に地面が陥没した。深さ三メートルほど。背の高い騎士が手を伸ばしても届かないくらいの深さだ。
地面を圧縮させて深さを出しただけなので、余計な土砂は出ない。一瞬で、騎士たちが三メートルの深さの幅広い穴に落ちたような状況になる。
まぁ、普通は《圧縮》って手のひらに触れた物を圧縮する魔法。それを範囲魔法として発動させるとこうなるのだ。
普通の魔術師は出来ないらしいけど。そんなことは私の知ったことじゃない。
念のため《威圧》もかけたので、戦意も喪失しているはずだ。《圧縮》だけでも私の魔力圧で息が出来ない状態になっているので、さらにメンタルを削れれば最高だね。
なるべく意欲は削いでおいた方がいい。これ以上、戦う気力を持たないように。
穴の中で苦鳴をあげる騎士たち。
彼らに、ユリンナ先輩の呆れたような言葉が投げかけられた。
「一気に制圧されるだけよね」
それから、ユリンナ先輩はケラケラと楽しそうに笑い出した。
「エルシアは範囲魔法が得意なのよ? まぁ、正確には、範囲魔法ではないものまで範囲魔法にするのが得意なんだけどね」
さて、何人がユリンナ先輩の言葉を聞くことが出来ただろうか。
騎士たちの呻き声が聞こえ始めてから数分後。
「暗黒隊が一瞬で殺られた、だと?!」
「はぁぁぁぁ?!」
「待て待て待て待て、意味が分からん!」
固まっていた時間が動き出した。
それぞれ、リンクス隊長、カニス隊長、フェリクス副隊長。
「これはまた、反省文か?」
「だから、行かせるのは反対だったんだ」
クラウドとクストス隊長は、私の魔法の威力よりも反省文の心配をしている。
知るか、反省文なんて!
私は穴の上から、穴の底を見下ろして叫んだ。
「一撃必殺!」
ちなみに第三騎士団の騎士は一番外側にいたので、範囲外になるようにした。
だから実害はまったくないのに、いっしょになってひっくり返っている。なんで?
私と同じように穴の底を見て、楽しそうにするユリンナ先輩が、きつい言葉を言い放った。
「わざわざ範囲魔法が使いやすい陣形になるなんて。戦術ミスよねー」
うん、まったくだわ。
「勝ったー! えいえい、おー!」
こうして、暗黒隊との手合わせは強制的に終了となったのだった。
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