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6 討伐大会編
6-1 第六師団長の現状
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カーシェイの葬儀から一夜明けた。
カーシェイが死んでも、第六師団の業務に変わりはない。
そもそも、カーシェイは第六師団から本部へ異動してたんだから、カーシェイがいなくても第六師団は何ら変わりはなかった。
変わりないということが、なんとも寂しく感じる。
俺の寂しさを分かってくれてるようで、フィアは今日もピッタリと俺にくっついて書類整理をしていた。
「こいつは、スヴェート帝国のクーデターで、エルメンティアに逃げてきたんだ」
「ソウソウ。まっさか、エルメンティアが誇る赤種の一番目が、チッコイ赤ちゃんだとは思わなかったけどー」
「仕方ないだろ! 一番目だって世代交代するんだよ!」
なぜか、今日もうるさい二人がやってきている。赤種のチビと、俺の専属副官エルヴェスだ。
仕事の邪魔にはならんが、フィアとのイチャイチャタイムを邪魔されるのはいただけない。
「本名はマリアティナード・ライズ。スヴェート帝国のライズ公爵令嬢で、母親がスヴェート皇帝リトアルの姉。
今は結婚して、マリアティナード・タリオになってる」
「だから、マリア・タリオか。じゃあ、マリティナ・エルヴェスって名前は?」
さらに、第一塔のレクスと、どこから現れたんだかザイオンの腐れ魔種もいる。
「正式にはマリアティナード・エルヴェスよ。エルヴェスはコッチでの家門名だからー」
「元々、エルヴェスの夫の家門はライズ公爵家配下のタリオ伯爵家。こっちで諜報、いや交易と外交を行っているんだよな」
レクスがさらりとエルヴェスの極秘情報を口にするが、それ、現在進行形だな。
いいのかよ、他国の諜報を招き入れて。
「エルヴェスは皇位継承権を持つ。命を狙われるのを恐れて、ライズ公爵がこっちに逃がしたんだ」
「そのミカエリに、エルメンティアはうちの家と情報協定を結んだのよねー」
ゴホゴホ。
公認か。国家公認の外部諜報か。上司の俺も知らないような、ヤバい情報が飛び交っていた。
「で、スヴェート皇帝の姪だってこと、ラウはいつから知ってたの?」
書類の整理が一段落したフィアが、うるさい四人をチラッと見て、こっそり俺に話しかけてくる。
小さく頷いて俺もこっそり返事をした。
こっちが部屋の主なのに、こっそり話をするというのも納得がいかないが。
こそこそ話すフィアがかわいいので許す。心が広いな、俺。
「あいつが第六師団に異動になるときに、本名と経歴と性癖の説明は受けた」
「シュタムグループの会長夫人だって話は知らなかったんだよね?」
「あぁ。だいたい亡命したんだから、普通はおとなしく暮らすだろうに。大グループを運営して商売するって何だよ、それ」
「まぁ、エルヴェスさんだからね」
フィアがクスクス笑う。やっぱりかわいい。
「ところで、第六師団への異動理由は」
「残念ながら事実だ」
「美少年と美少女好きってのは」
「それも事実だ」
かわいい顔で眉をしかめて、むーっと黙り込むフィア。
「…………まぁ、エルヴェスさんだからね」
フィアをもってしても、それ以外の言葉が出てこなかったようだ。
呆れた目でエルヴェスを見ると、フィアは再び書類に取りかかった。
真面目に仕事をする俺たちを無視して、部外者の四人は、エルヴェスの経歴披露で盛り上がっている。
正確には部外者は三人だが、仕事をしてないやつは部外者扱いでいいだろう。
今頃、隣の執務室で泣いてるな、補佐一号と二号。
「ソシテ、苦難を分かち合った護衛と愛を育んでゴールイン!」
「おもしろいな、お前!」
「護衛はお姫さまの豪奢な暮らしを支えるために、大グループの会長になりましたとサ」
ムチャクチャだけど、事実なんだよな。
聞き耳をたてながら、書類の決裁を続ける俺。書類もだいぶ減ってきた。
明日こそはイチャイチャができる。
「間違ってはないが、相変わらずムチャクチャだよな。同じ王族として恥ずかしくなるよ」
「仕方ないさ、舎弟。苦難は人を追い詰めて人格をも変える。こいつも最初は静かだったんだ」
「ウルサいわね、シタリ顔! 分かったこと言うな、チビッコ!」
お前が一番うるさいだろ、エルヴェス。
エルヴェスのけたたましい声で頭が痛くなる。手にしたペンに力が入りボキッと音が鳴った。
「アハハハハ。お前ら、おもしろすぎる。良いな、ここは。気に入ったぞ」
「フラレ魔種もウルサいわね。顔はイイのに」
「なんだよ、そのフラレ魔種って。また、変なあだ名をつけてるのかよ」
「ウヘヘヘ。愛称よ、愛称」
「おい、振られたわけじゃないぞ。良い返事に至ってないだけだ、まだ」
それを振られるって言うんだよ。
思わず心の中で突っ込む。良い返事に至ることは一生ないだろうからな。
自然と笑みがこぼれた。
「いい加減、仕事の邪魔なんだが」
話がフィアに及びそうなところで、俺は割って入る。
そろそろお開きにしてもらわないと、うるさくて仕事の進み具合にも影響してしまう。
「だいたいなんで、黒魔がここにいる? 早くザイオンに帰れよ」
そして、二度と来るな。
「あー、悪い。言ってなかったな」
俺の言葉を受けて、第一塔長がサラリと嫌な前置きをした。ニタニタした表情が不安を煽る。
「突然だが、第九師団のブリット師団長が降格になってな」
「ァア?」
が、次に出てきたのはまるで関係のない、第九師団の話題だった。
俺は首を捻る。
「第九師団には詠唱魔法や魔法陣の資料がたくさんあるんだが、精神魔法と混沌魔法に関する写本を紛失したんだよ」
「名もなき混乱と感情の神関係のやつか」
「隙をみて開発者が持ち出したらしい」
そうか。それであの開発者は、混沌獣の召喚や混乱といった魔法陣を知っていたのか。
隣を見ると、フィアもこくんと頷いた。どうやらフィアもいろいろなものが繋がったようだ。
「それで、なんでこのタイミングでそんな話が出るんだよ?」
俺の質問に対して、レクスが気まずそうに答える。
「武道大会で使われた魔法陣に関して、何か資料がないか、第九師団に調べてもらってたんだ」
「だいぶ前の話だな」
「そのときに関連資料が紛失しているのが分かってな」
「だいぶ前から分かってたんだな」
そんな重要情報、なぜ、隠してた。
まぁ、開発者が王族関係者ってことで公にはできなかったんだろうが、ムシャクシャする。
「レストスで開発者が使った魔法陣から、持ち出した人物が特定できたというわけだよ」
「だいぶ前だろ、その話。なんでいまさら処分が下ったんだよ」
今は八月下旬。特定できてから二ヶ月も経っている。レクスにしては動きが遅い。
「責任をとってブリット師団長が降格になるのは決まっていたんだが、後任が決まってなくてな」
「だからなんなんだよ」
「黒トカゲは理解が悪いな。それで俺が後任になったんだよ」
「ァア?!」
どうだと言いたげな顔で俺を見る黒魔の肩をポンポンと叩くレクス。こっちは、仕方ないよなーという顔で俺を見た
「そういうわけで、第九師団長のイリニ・ナルフェブル君だ」
「なんで、そうなる? そもそもこいつはフェブキアの州王だろ?」
「あぁ、辞めてきた」
あっさり辞任発言をする腐れ魔種。
「詠唱魔法で上位魔種に勝るやつはいないし、本人もやる気だったし」
「なんだよ、それ!」
「まぁ、仲良くやってくれ、ラウゼルト」
なんだと?! ふざけるな!
「仲良くなんか、できるか!」
「ウヘヘヘヘヘヘヘヘ」
俺の絶叫とエルヴェスの妙な笑い声が重なった。
俺たちの騒がしい声が室内で最高潮に達したそのとき。
ブゥーーーーーン
低い唸るような音が耳をかすめる。
ザクッ!
音がローテーブルに突き刺さった。
部外者四人のお茶とお菓子をキレイに避けた状態で。
「静かにしないなら、消えてもらうから」
音の正体はそう、フィアが持つ破壊の大鎌だった。
いつの間に顕現させたのか、俺の隣から投げつけたよう。
「ラウもね」
そう言い切るフィアの笑顔に、全員が青ざめた。
「さぁ、仕事しようね」
俺の奥さんが最強すぎてヤバい。
カーシェイが死んでも、第六師団の業務に変わりはない。
そもそも、カーシェイは第六師団から本部へ異動してたんだから、カーシェイがいなくても第六師団は何ら変わりはなかった。
変わりないということが、なんとも寂しく感じる。
俺の寂しさを分かってくれてるようで、フィアは今日もピッタリと俺にくっついて書類整理をしていた。
「こいつは、スヴェート帝国のクーデターで、エルメンティアに逃げてきたんだ」
「ソウソウ。まっさか、エルメンティアが誇る赤種の一番目が、チッコイ赤ちゃんだとは思わなかったけどー」
「仕方ないだろ! 一番目だって世代交代するんだよ!」
なぜか、今日もうるさい二人がやってきている。赤種のチビと、俺の専属副官エルヴェスだ。
仕事の邪魔にはならんが、フィアとのイチャイチャタイムを邪魔されるのはいただけない。
「本名はマリアティナード・ライズ。スヴェート帝国のライズ公爵令嬢で、母親がスヴェート皇帝リトアルの姉。
今は結婚して、マリアティナード・タリオになってる」
「だから、マリア・タリオか。じゃあ、マリティナ・エルヴェスって名前は?」
さらに、第一塔のレクスと、どこから現れたんだかザイオンの腐れ魔種もいる。
「正式にはマリアティナード・エルヴェスよ。エルヴェスはコッチでの家門名だからー」
「元々、エルヴェスの夫の家門はライズ公爵家配下のタリオ伯爵家。こっちで諜報、いや交易と外交を行っているんだよな」
レクスがさらりとエルヴェスの極秘情報を口にするが、それ、現在進行形だな。
いいのかよ、他国の諜報を招き入れて。
「エルヴェスは皇位継承権を持つ。命を狙われるのを恐れて、ライズ公爵がこっちに逃がしたんだ」
「そのミカエリに、エルメンティアはうちの家と情報協定を結んだのよねー」
ゴホゴホ。
公認か。国家公認の外部諜報か。上司の俺も知らないような、ヤバい情報が飛び交っていた。
「で、スヴェート皇帝の姪だってこと、ラウはいつから知ってたの?」
書類の整理が一段落したフィアが、うるさい四人をチラッと見て、こっそり俺に話しかけてくる。
小さく頷いて俺もこっそり返事をした。
こっちが部屋の主なのに、こっそり話をするというのも納得がいかないが。
こそこそ話すフィアがかわいいので許す。心が広いな、俺。
「あいつが第六師団に異動になるときに、本名と経歴と性癖の説明は受けた」
「シュタムグループの会長夫人だって話は知らなかったんだよね?」
「あぁ。だいたい亡命したんだから、普通はおとなしく暮らすだろうに。大グループを運営して商売するって何だよ、それ」
「まぁ、エルヴェスさんだからね」
フィアがクスクス笑う。やっぱりかわいい。
「ところで、第六師団への異動理由は」
「残念ながら事実だ」
「美少年と美少女好きってのは」
「それも事実だ」
かわいい顔で眉をしかめて、むーっと黙り込むフィア。
「…………まぁ、エルヴェスさんだからね」
フィアをもってしても、それ以外の言葉が出てこなかったようだ。
呆れた目でエルヴェスを見ると、フィアは再び書類に取りかかった。
真面目に仕事をする俺たちを無視して、部外者の四人は、エルヴェスの経歴披露で盛り上がっている。
正確には部外者は三人だが、仕事をしてないやつは部外者扱いでいいだろう。
今頃、隣の執務室で泣いてるな、補佐一号と二号。
「ソシテ、苦難を分かち合った護衛と愛を育んでゴールイン!」
「おもしろいな、お前!」
「護衛はお姫さまの豪奢な暮らしを支えるために、大グループの会長になりましたとサ」
ムチャクチャだけど、事実なんだよな。
聞き耳をたてながら、書類の決裁を続ける俺。書類もだいぶ減ってきた。
明日こそはイチャイチャができる。
「間違ってはないが、相変わらずムチャクチャだよな。同じ王族として恥ずかしくなるよ」
「仕方ないさ、舎弟。苦難は人を追い詰めて人格をも変える。こいつも最初は静かだったんだ」
「ウルサいわね、シタリ顔! 分かったこと言うな、チビッコ!」
お前が一番うるさいだろ、エルヴェス。
エルヴェスのけたたましい声で頭が痛くなる。手にしたペンに力が入りボキッと音が鳴った。
「アハハハハ。お前ら、おもしろすぎる。良いな、ここは。気に入ったぞ」
「フラレ魔種もウルサいわね。顔はイイのに」
「なんだよ、そのフラレ魔種って。また、変なあだ名をつけてるのかよ」
「ウヘヘヘ。愛称よ、愛称」
「おい、振られたわけじゃないぞ。良い返事に至ってないだけだ、まだ」
それを振られるって言うんだよ。
思わず心の中で突っ込む。良い返事に至ることは一生ないだろうからな。
自然と笑みがこぼれた。
「いい加減、仕事の邪魔なんだが」
話がフィアに及びそうなところで、俺は割って入る。
そろそろお開きにしてもらわないと、うるさくて仕事の進み具合にも影響してしまう。
「だいたいなんで、黒魔がここにいる? 早くザイオンに帰れよ」
そして、二度と来るな。
「あー、悪い。言ってなかったな」
俺の言葉を受けて、第一塔長がサラリと嫌な前置きをした。ニタニタした表情が不安を煽る。
「突然だが、第九師団のブリット師団長が降格になってな」
「ァア?」
が、次に出てきたのはまるで関係のない、第九師団の話題だった。
俺は首を捻る。
「第九師団には詠唱魔法や魔法陣の資料がたくさんあるんだが、精神魔法と混沌魔法に関する写本を紛失したんだよ」
「名もなき混乱と感情の神関係のやつか」
「隙をみて開発者が持ち出したらしい」
そうか。それであの開発者は、混沌獣の召喚や混乱といった魔法陣を知っていたのか。
隣を見ると、フィアもこくんと頷いた。どうやらフィアもいろいろなものが繋がったようだ。
「それで、なんでこのタイミングでそんな話が出るんだよ?」
俺の質問に対して、レクスが気まずそうに答える。
「武道大会で使われた魔法陣に関して、何か資料がないか、第九師団に調べてもらってたんだ」
「だいぶ前の話だな」
「そのときに関連資料が紛失しているのが分かってな」
「だいぶ前から分かってたんだな」
そんな重要情報、なぜ、隠してた。
まぁ、開発者が王族関係者ってことで公にはできなかったんだろうが、ムシャクシャする。
「レストスで開発者が使った魔法陣から、持ち出した人物が特定できたというわけだよ」
「だいぶ前だろ、その話。なんでいまさら処分が下ったんだよ」
今は八月下旬。特定できてから二ヶ月も経っている。レクスにしては動きが遅い。
「責任をとってブリット師団長が降格になるのは決まっていたんだが、後任が決まってなくてな」
「だからなんなんだよ」
「黒トカゲは理解が悪いな。それで俺が後任になったんだよ」
「ァア?!」
どうだと言いたげな顔で俺を見る黒魔の肩をポンポンと叩くレクス。こっちは、仕方ないよなーという顔で俺を見た
「そういうわけで、第九師団長のイリニ・ナルフェブル君だ」
「なんで、そうなる? そもそもこいつはフェブキアの州王だろ?」
「あぁ、辞めてきた」
あっさり辞任発言をする腐れ魔種。
「詠唱魔法で上位魔種に勝るやつはいないし、本人もやる気だったし」
「なんだよ、それ!」
「まぁ、仲良くやってくれ、ラウゼルト」
なんだと?! ふざけるな!
「仲良くなんか、できるか!」
「ウヘヘヘヘヘヘヘヘ」
俺の絶叫とエルヴェスの妙な笑い声が重なった。
俺たちの騒がしい声が室内で最高潮に達したそのとき。
ブゥーーーーーン
低い唸るような音が耳をかすめる。
ザクッ!
音がローテーブルに突き刺さった。
部外者四人のお茶とお菓子をキレイに避けた状態で。
「静かにしないなら、消えてもらうから」
音の正体はそう、フィアが持つ破壊の大鎌だった。
いつの間に顕現させたのか、俺の隣から投げつけたよう。
「ラウもね」
そう言い切るフィアの笑顔に、全員が青ざめた。
「さぁ、仕事しようね」
俺の奥さんが最強すぎてヤバい。
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