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6 討伐大会編
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大芋虫とも呼べるような魔物と対峙してから、いったい、どれくらいの時間が経っただろうか。
「何なの、あの魔物?」
肩で息をつきながら、私はこぼした。
「魔核を壊したはずなのに、なんで、動いてるの?」
魔獣と違って、魔物は首を落として終わりではない。
身体のどこかにある魔核を狙う。魔核を破壊してから浄化を行って終了だ。
私は大芋虫に対しても、魔核の破壊からの首切りを試みた。
なのに。
魔核を破壊した後も、大芋虫はブニブニと嫌な動きを止めることなく。首を切り落としたところで、身体が二つに分かれてブニブニ動く。
「しかも、あのブニブニした動きが気持ち悪いんだけど!」
私は空いた左手を頭にあて、絶叫した。
絶叫に合わせるように、大芋虫が地面から空高く跳ね上がる。
「混沌の樹林だからじゃないか?」
跳ね飛んだ大芋虫を守護の大盾で防ぐと、イリニは落ち着いて答えた
「赤の樹林や黒の樹林より、大元に近いだろう? それでじゃないか?」
「イリニが最初に潰したのは、ちゃんと潰れたのに!」
ピンクが呼び出そうとした最初の魔物は、イリニに踏みつぶされてペチャンコだった。今も地面と同化している。動き出すなんてことはない。
「あーーー、落ちてきたときに踏み潰したやつか」
「落ちてきた?!」
突然目の前に現れたのは、空から落ちてきたからってこと?
イリニの落下発言に驚いて、目をパチパチさせると、
「いや、こっちの話だ」
イリニは慌てて話をもみ消した。触れてほしくない話題だったか。
「あのときの魔物は召喚途中だったからじゃないのか。いわば、完成前の魔物。こいつらは完成した魔物だ」
慌てた様子だったのは最初だけで、その後の解説はまた落ち着いた調子に戻る。
「混沌の気が悪神の神気なら、魔核と呼ばれている物は混沌の気の結晶のようなものだ。人間でいう頭と心臓を兼ねている」
さすが魔種。
ナルフェブル補佐官と同様に、知識が豊富で、魔法や魔獣、魔物といった関係のものに詳しい。
「だから、通常は魔核を潰せば、頭も心臓もなくなって終わりなんだけどな。ここでは勝手が違うようだな」
ふむっと考え込んで、イリニの話は止まった。
魔種とはいえ、混沌の樹林には年に一回しか入れない。
似たような状況でナルフェブル補佐官がよく使う言葉があった。『推察するにもデータ不足』だと。
イリニの反応からすると、やっぱり、赤の樹林や黒の樹林とここが同じようなものと考えてはいけないようだ。
「だったら、浄化すればいいんじゃない」
「破壊の大鎌で? 赤種の一番目から赤種の権能は使うなって言われたから、それ使ってるんじゃなかったか?」
「あー」
そうだった。それに樹林は消さないようにとも言われてた。制限ばかりで面倒臭いなぁ。
「イリニの大盾では浄化できないの?」
「できてたら、とっくにやってる。浄化とか治癒は、詠唱魔法では苦手な分野なんだよ」
イリニは悔しそうに言う。それを得意とするのは精霊魔法だった。
詠唱魔法は、人間の治癒能力を無理やり高め、回復速度を速めるだけ。
ケガの治療の場合は、ケガが治るスピードを速めて、あっという間に治ったように見せる。
自然と治らないほど酷いケガには使えないし、治る程度のケガでも治す過程で今度は体力をごっそり失う。
逆に、精霊魔法は精霊の力を使って治すので、詠唱魔法のような制限がない。
精霊魔法の弱点は精霊力のない場所で、使えないところ。詠唱魔法はその点、使えない場所の制限はない。
どちらも一長一短。
どっちが優れているとかどっちが劣っているとか、比べようがないと私は思っている。
なのに。
エルメンティアでは精霊魔法が第一で、おそらくザイオンでは詠唱魔法が第一なんだろう。
「くそっ。精霊魔法なんて、あんな使えない魔法に頼らないといけないとはな!」
イリニたちザイオンでの精霊魔法の扱いがどうなのかは、イリニの反応を見ても明らかだった。
ザイオンなら、技能なしだなんて言われずに暮らすことができたんだろうか。
そんな思いが頭をよぎる。
「はぁ」
私は息を吐いて、余計な考え事も息とともに吐き出した。
ネージュのことをいつまでも考えていたって仕方ないよね。
イラッとしているイリニに向かって、なるべく明るく話しかける。
「なら、ラウが来るまで持ちこたえるしかないね」
「来るのかよ、あのトカゲ」
あれ? 余計にイライラさせちゃったかな?
「ルミアーナさんが呼んでくるよ、絶対に絶対に」
ルミアーナさんなら絶対にラウをここに連れてくる。
直接連れてこれないにしても、私たちの状況をラウに伝えてくれはずだ。
私はルミアーナさんとラウを信じて、耐えればいいだけ。
それに討伐大会は今日のお昼までと、時間制限がある。
時間までに戻らないメンバーがいれば、運営側、とくにテラに動きがあると思う。
テラは監視役だと言ってたし、みすみす、私が連れていかれるのを許すとも思えない。
「せっかく、クロスフィアと二人きりでイチャイチャできると思ったのに」
「だから、私、結婚してるから」
イリニのぼやき声を聞きながら、私は大鎌を構えなおした。
目の前の芋虫型の魔物と人間の姿の魔獣を相手にして。
ピンクは私たちの目の前で、高笑いをしている。顔色は相変わらず死人のよう。
「アハハハハハハハ。お喋りしている場合ではなくてよ」
ピンクは高笑いの後、すぐさま、大きく息を吸った。
また、あれが来る!
ヰィ゛ィ゛ィ゛ィ゛!
ピンクが叫び声を放つと、またもや、混沌の気がぶわっと溢れ出してきた。
それも。
死人のような顔色で発しているとは思えないほど、恐ろしい勢いで。
いやいや、死の間際、最後の悪あがきのような。
皇帝リトアルが、自分の娘の皇女アルタルの生命力を絞り出して使い切っているような。
そんな勢いで、ドドッと混沌の気が押し寄せてくる。
でも、この程度なら。
と思った私が甘かった。
「うぐ」
守護の大盾で防御は完璧なはずのイリニが、呻き声をあげる。
イリニの顔色が明らかに悪い。
「イリニ!」
私はグラッと揺れるイリニの身体に手を伸ばし、知らず知らずのうちに、イリニの名前を叫んでいた。
「何なの、あの魔物?」
肩で息をつきながら、私はこぼした。
「魔核を壊したはずなのに、なんで、動いてるの?」
魔獣と違って、魔物は首を落として終わりではない。
身体のどこかにある魔核を狙う。魔核を破壊してから浄化を行って終了だ。
私は大芋虫に対しても、魔核の破壊からの首切りを試みた。
なのに。
魔核を破壊した後も、大芋虫はブニブニと嫌な動きを止めることなく。首を切り落としたところで、身体が二つに分かれてブニブニ動く。
「しかも、あのブニブニした動きが気持ち悪いんだけど!」
私は空いた左手を頭にあて、絶叫した。
絶叫に合わせるように、大芋虫が地面から空高く跳ね上がる。
「混沌の樹林だからじゃないか?」
跳ね飛んだ大芋虫を守護の大盾で防ぐと、イリニは落ち着いて答えた
「赤の樹林や黒の樹林より、大元に近いだろう? それでじゃないか?」
「イリニが最初に潰したのは、ちゃんと潰れたのに!」
ピンクが呼び出そうとした最初の魔物は、イリニに踏みつぶされてペチャンコだった。今も地面と同化している。動き出すなんてことはない。
「あーーー、落ちてきたときに踏み潰したやつか」
「落ちてきた?!」
突然目の前に現れたのは、空から落ちてきたからってこと?
イリニの落下発言に驚いて、目をパチパチさせると、
「いや、こっちの話だ」
イリニは慌てて話をもみ消した。触れてほしくない話題だったか。
「あのときの魔物は召喚途中だったからじゃないのか。いわば、完成前の魔物。こいつらは完成した魔物だ」
慌てた様子だったのは最初だけで、その後の解説はまた落ち着いた調子に戻る。
「混沌の気が悪神の神気なら、魔核と呼ばれている物は混沌の気の結晶のようなものだ。人間でいう頭と心臓を兼ねている」
さすが魔種。
ナルフェブル補佐官と同様に、知識が豊富で、魔法や魔獣、魔物といった関係のものに詳しい。
「だから、通常は魔核を潰せば、頭も心臓もなくなって終わりなんだけどな。ここでは勝手が違うようだな」
ふむっと考え込んで、イリニの話は止まった。
魔種とはいえ、混沌の樹林には年に一回しか入れない。
似たような状況でナルフェブル補佐官がよく使う言葉があった。『推察するにもデータ不足』だと。
イリニの反応からすると、やっぱり、赤の樹林や黒の樹林とここが同じようなものと考えてはいけないようだ。
「だったら、浄化すればいいんじゃない」
「破壊の大鎌で? 赤種の一番目から赤種の権能は使うなって言われたから、それ使ってるんじゃなかったか?」
「あー」
そうだった。それに樹林は消さないようにとも言われてた。制限ばかりで面倒臭いなぁ。
「イリニの大盾では浄化できないの?」
「できてたら、とっくにやってる。浄化とか治癒は、詠唱魔法では苦手な分野なんだよ」
イリニは悔しそうに言う。それを得意とするのは精霊魔法だった。
詠唱魔法は、人間の治癒能力を無理やり高め、回復速度を速めるだけ。
ケガの治療の場合は、ケガが治るスピードを速めて、あっという間に治ったように見せる。
自然と治らないほど酷いケガには使えないし、治る程度のケガでも治す過程で今度は体力をごっそり失う。
逆に、精霊魔法は精霊の力を使って治すので、詠唱魔法のような制限がない。
精霊魔法の弱点は精霊力のない場所で、使えないところ。詠唱魔法はその点、使えない場所の制限はない。
どちらも一長一短。
どっちが優れているとかどっちが劣っているとか、比べようがないと私は思っている。
なのに。
エルメンティアでは精霊魔法が第一で、おそらくザイオンでは詠唱魔法が第一なんだろう。
「くそっ。精霊魔法なんて、あんな使えない魔法に頼らないといけないとはな!」
イリニたちザイオンでの精霊魔法の扱いがどうなのかは、イリニの反応を見ても明らかだった。
ザイオンなら、技能なしだなんて言われずに暮らすことができたんだろうか。
そんな思いが頭をよぎる。
「はぁ」
私は息を吐いて、余計な考え事も息とともに吐き出した。
ネージュのことをいつまでも考えていたって仕方ないよね。
イラッとしているイリニに向かって、なるべく明るく話しかける。
「なら、ラウが来るまで持ちこたえるしかないね」
「来るのかよ、あのトカゲ」
あれ? 余計にイライラさせちゃったかな?
「ルミアーナさんが呼んでくるよ、絶対に絶対に」
ルミアーナさんなら絶対にラウをここに連れてくる。
直接連れてこれないにしても、私たちの状況をラウに伝えてくれはずだ。
私はルミアーナさんとラウを信じて、耐えればいいだけ。
それに討伐大会は今日のお昼までと、時間制限がある。
時間までに戻らないメンバーがいれば、運営側、とくにテラに動きがあると思う。
テラは監視役だと言ってたし、みすみす、私が連れていかれるのを許すとも思えない。
「せっかく、クロスフィアと二人きりでイチャイチャできると思ったのに」
「だから、私、結婚してるから」
イリニのぼやき声を聞きながら、私は大鎌を構えなおした。
目の前の芋虫型の魔物と人間の姿の魔獣を相手にして。
ピンクは私たちの目の前で、高笑いをしている。顔色は相変わらず死人のよう。
「アハハハハハハハ。お喋りしている場合ではなくてよ」
ピンクは高笑いの後、すぐさま、大きく息を吸った。
また、あれが来る!
ヰィ゛ィ゛ィ゛ィ゛!
ピンクが叫び声を放つと、またもや、混沌の気がぶわっと溢れ出してきた。
それも。
死人のような顔色で発しているとは思えないほど、恐ろしい勢いで。
いやいや、死の間際、最後の悪あがきのような。
皇帝リトアルが、自分の娘の皇女アルタルの生命力を絞り出して使い切っているような。
そんな勢いで、ドドッと混沌の気が押し寄せてくる。
でも、この程度なら。
と思った私が甘かった。
「うぐ」
守護の大盾で防御は完璧なはずのイリニが、呻き声をあげる。
イリニの顔色が明らかに悪い。
「イリニ!」
私はグラッと揺れるイリニの身体に手を伸ばし、知らず知らずのうちに、イリニの名前を叫んでいた。
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