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6 討伐大会編
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ガサッと大きく揺れる茂みから飛び出したのは、魔獣より遭遇したくない相手。
「クロスフィア! やっと見つけた!」
「出た」
うん、集団行動する魔獣だけでも頭が痛いというのに。イリニまでやってくる。
「出た? 魔獣が? ならばここは共闘だな。クロスフィアとの共同作業だなんて初めてだから、俺、緊張するな」
「クロスフィア様、下がってください。しつこさが師団長並みですよ、あいつ」
「ラウと比べないで」
否定はしないけど。
こうして、なし崩し的にイリニたちのザイオン代表チームと合流してしまった私たち。
こっちは離れようとしているのに、向こうが離れまいと追いかけてくる。
「禁止事項に『他国チームといっしょに行動する』はないだろう?」
そういう問題ではない。
とはいえ、
「まずは、魔獣をどうにかしないとね」
囲まれた。
こっちの動きを観察しながら、十匹ほどの魔狼が木陰や茂みに配置している。
しかもバラバラにではなく、二匹ずつ。
緊迫した状況下。なのに、イリニは余計なことばかり話しかけてくるので、私はかなりイライラしていた。
「クロスフィアは今、何歳だ?」
「えー? 十六だけど?」
多少、魔力圧が漏れてしまうのは仕方ないよね。
「俺より年下なのか!」
私の魔力圧を大喜びしながら受けるイリニ。ラウよりもヤバい人なのかも。ゾクッと寒気が走る。
「俺は十八だから。年齢差、ちょうどいいな。あのトカゲよりしっくりくるだろ」
「そうかな」
一瞬、魔獣から気がそれた。
その瞬間を狙って、飛びかかってくる魔獣たち。
昨日から出没しているのは狼の魔獣である魔狼だけど、今回のは一回り躯が大きい。
大鎌を振るって牽制すると、魔狼たちは距離を取って、私たちを囲む。
いや、囲んでいるだけじゃない。ジリジリと少しずつ囲みを狭めてきている。
「あぁ、あと、俺もフィアって呼びたいんだけど」
こんな状況なのに、気が抜けるようなイリニの声。
「ダメ。その呼び方はラウだけだから」
「まったく。目障りだな、あの黒トカゲ」
目障りなのは、イリニの方なんだけどな。
私はイリニと連れ立ってやってきたザイオン代表チームの人たちを、ジロッと睨みつけた。
そっちの仲間なんだから、止めるなり、注意するなり、諭すなり、どうにかしてほしいわ。
そしてイリニは、魔狼を牽制している最中なのにしつこく話しかけてくる。
「早速だけど、クロスフィア」
早速も何もないから。
「討伐大会が終わったら、俺とデートしようよ。ザイオンを案内するから」
デートどころでもないから。
魔狼から視線を外して、チラッとイリニを見る。
うっとりというか、ねっとりというか、そんな視線を返された。ヤバい。
「だから、ザイオンにおいで」
「ラウといっしょならね」
「トカゲ付きだと、デートにならないんだけどなぁ」
最初からデートするつもりないから。
グァァァァァァァァ!
「しまった、魔狼が!」
魔狼の咆哮に慌てて視線を戻すと、そこには一斉に飛びかかる魔狼の姿。
十匹だったのが、倍に増えてる!
混沌の樹林の中のせいか、混沌の気が濃いせいか、私の鑑定眼が魔狼に対してうまく機能していない。
間に合わない!
と、思ったその瞬間。
「平気だよ。俺、強いから」
辺りが白く光り、相変わらずの口調が耳元で聞こえた。
「だから、俺と結婚しよう」
もう! そんなことを言ってる場合じゃないのに!
って。あれ? 魔狼は?
襲いかかってもこないし、それにこの白い光って。
「これはまさか、守護の神器?」
「さすがは赤種。見てすぐに正体を見破るなんて」
白い光に目が慣れると、辺りの様子がよく分かってきた。
白い光は私たちを守るように展開していて、魔狼は飛びかかることもできずに、ただただ立ちすくんでいる。その数、さっきの半分。
もう半分はというと、光に突進した衝撃なのか、地面に倒れ伏していたり、光にぶつかったまま血まみれになっていたり。
ジンクレストも無表情のメモリアでさえも、凄惨な光景に顔をしかめていた。
対して、ザイオン代表チームの人たちは、見慣れた状況のようで、やれやれという様子を見せるだけ。
「守護の大盾なんだね」
私が鑑定眼を光らせて指摘すると、イリニは屈託のない笑顔を見せてつぶやいた。
「やっぱり、俺のお嫁さんはクロスフィア以外、考えられないな」
そして、お昼時。
「ねぇねぇ。守護の神器って、どうやって使うの? 守るだけ?」
中央部に戻ると、私はすぐさまイリニに詰め寄った。
ベタベタすると、嫉妬深いラウが何をするか分からないので、適度に距離は保つ。
微妙に距離を空けての会話でも、嫌な顔ひとつせず、イリニは上機嫌で質問に答えてくれた。
意外と親切だ。
第一印象は良くなかったけど、それほど毛嫌いしなくても良いのかも。
そもそも、あのナルフェブル補佐官の弟だし、ちょっとヤバい人なだけで、悪い人ではなさそうだ。
私の中で、イリニの評価がぐんと跳ね上がる。
そうそう。今の内にいろいろ訊いておかないとね。
「おい、ベルンドゥアン。仲が深まってるように見えるんだが」
「あいつ、守護の神器持ちで。クロスフィア様がそれに興味を持ってしまって」
戻ってきたラウがジンクレストと何か話してるけど、そんなことはどうでもいい。
「ねぇねぇ。他に何かできるの?」
守護の大盾なんて初めて見るよ。
わくわくしながら、イリニの答えを待っていると、ラウが邪魔をするのだ。せっかくの質問タイムなのに。
「フィア、近づきすぎると危ないぞ」
「守護の神器は危なくないでしょ?」
「あぁ、そうだよ。危ないわけないさ。黒トカゲは知らないんだよ、クロスフィア」
だよね。
基本的に、破壊の神器は武器で、守護の神器は防具。
危ないはずがないじゃないの。ラウはいつまで経っても過保護なんだから。
「なんだと、こいつ」
ラウが不機嫌な声をあげてるけど、そんなこともどうでもいい。
「とにかく。ダメだ、フィア。あいつは他のチームなんだし」
「でも、ラウは守護の神器を持ってないよね?」
「まぁ、それはそうだが」
「せっかくだし、守護の神器持ちにいろいろ質問したいんだけどな」
ラウがダメダメしつこいので、思わず、口を尖らせた。
ラウが「うぐっ」っと怯む。
すかさず、イリニの援護が入った。
「そうだよね。破壊の魔剣に守護の神具って言われるけど。どっちも使い手は世界に五人だけ。滅多に会えないからね」
「だよね。それで、使い方は魔剣と同じなんだよね?」
「クロスフィアが持ってるのは破壊の大鎌だろ? まぁ、これもそれと同じ感覚で使っていると思う」
イリニは丁寧に教えてくれた。
イリニ自身の神器も顕現させて、力の入れ具合や使い方、応用なども。
守護の大盾は、簡単に言えば、外敵や外界の力を受け止めて防ぐ力。
盾であり、壁や塀のようでもあり、結界のようでもある。
「破壊の神器は全部が武器だろ? 守護の神器は防具だけど、それぞれ、守り方に特徴があるんだよ」
つまり、盾以外にもいろいろあるってことか。
後ろをチラッと見ると、不機嫌そうな、でも不機嫌そうになるのを必死になって我慢してるような、そんなラウの姿があった。
邪魔したいけど邪魔できない、独り占めしたいけど必死に耐えている、きっとそんなところだろう。
ああいうところが、かわいいんだよね。
フフっと笑う私に、イリニはちょっと首を傾げる。
イリニもチラッとラウの方を見たような気がするけど、とくに表情を変えないので、何を考えているのかは分からない。
守護の神器について教える代わりに、デートの約束でもさせられるかと、身構えておいたのに、そんなこともなく、
「じゃあ、また後で」
で、質問タイムは終了となった。
けっきょく、午後はエルメンティアの三チーム共闘となり、イリニといっしょになることもなかった。
これで良かったのか悪かったのか。
よく分からないまま二日目が終わる。
いよいよ明日は最終日。
大事件は最後にやってきた。
「クロスフィア! やっと見つけた!」
「出た」
うん、集団行動する魔獣だけでも頭が痛いというのに。イリニまでやってくる。
「出た? 魔獣が? ならばここは共闘だな。クロスフィアとの共同作業だなんて初めてだから、俺、緊張するな」
「クロスフィア様、下がってください。しつこさが師団長並みですよ、あいつ」
「ラウと比べないで」
否定はしないけど。
こうして、なし崩し的にイリニたちのザイオン代表チームと合流してしまった私たち。
こっちは離れようとしているのに、向こうが離れまいと追いかけてくる。
「禁止事項に『他国チームといっしょに行動する』はないだろう?」
そういう問題ではない。
とはいえ、
「まずは、魔獣をどうにかしないとね」
囲まれた。
こっちの動きを観察しながら、十匹ほどの魔狼が木陰や茂みに配置している。
しかもバラバラにではなく、二匹ずつ。
緊迫した状況下。なのに、イリニは余計なことばかり話しかけてくるので、私はかなりイライラしていた。
「クロスフィアは今、何歳だ?」
「えー? 十六だけど?」
多少、魔力圧が漏れてしまうのは仕方ないよね。
「俺より年下なのか!」
私の魔力圧を大喜びしながら受けるイリニ。ラウよりもヤバい人なのかも。ゾクッと寒気が走る。
「俺は十八だから。年齢差、ちょうどいいな。あのトカゲよりしっくりくるだろ」
「そうかな」
一瞬、魔獣から気がそれた。
その瞬間を狙って、飛びかかってくる魔獣たち。
昨日から出没しているのは狼の魔獣である魔狼だけど、今回のは一回り躯が大きい。
大鎌を振るって牽制すると、魔狼たちは距離を取って、私たちを囲む。
いや、囲んでいるだけじゃない。ジリジリと少しずつ囲みを狭めてきている。
「あぁ、あと、俺もフィアって呼びたいんだけど」
こんな状況なのに、気が抜けるようなイリニの声。
「ダメ。その呼び方はラウだけだから」
「まったく。目障りだな、あの黒トカゲ」
目障りなのは、イリニの方なんだけどな。
私はイリニと連れ立ってやってきたザイオン代表チームの人たちを、ジロッと睨みつけた。
そっちの仲間なんだから、止めるなり、注意するなり、諭すなり、どうにかしてほしいわ。
そしてイリニは、魔狼を牽制している最中なのにしつこく話しかけてくる。
「早速だけど、クロスフィア」
早速も何もないから。
「討伐大会が終わったら、俺とデートしようよ。ザイオンを案内するから」
デートどころでもないから。
魔狼から視線を外して、チラッとイリニを見る。
うっとりというか、ねっとりというか、そんな視線を返された。ヤバい。
「だから、ザイオンにおいで」
「ラウといっしょならね」
「トカゲ付きだと、デートにならないんだけどなぁ」
最初からデートするつもりないから。
グァァァァァァァァ!
「しまった、魔狼が!」
魔狼の咆哮に慌てて視線を戻すと、そこには一斉に飛びかかる魔狼の姿。
十匹だったのが、倍に増えてる!
混沌の樹林の中のせいか、混沌の気が濃いせいか、私の鑑定眼が魔狼に対してうまく機能していない。
間に合わない!
と、思ったその瞬間。
「平気だよ。俺、強いから」
辺りが白く光り、相変わらずの口調が耳元で聞こえた。
「だから、俺と結婚しよう」
もう! そんなことを言ってる場合じゃないのに!
って。あれ? 魔狼は?
襲いかかってもこないし、それにこの白い光って。
「これはまさか、守護の神器?」
「さすがは赤種。見てすぐに正体を見破るなんて」
白い光に目が慣れると、辺りの様子がよく分かってきた。
白い光は私たちを守るように展開していて、魔狼は飛びかかることもできずに、ただただ立ちすくんでいる。その数、さっきの半分。
もう半分はというと、光に突進した衝撃なのか、地面に倒れ伏していたり、光にぶつかったまま血まみれになっていたり。
ジンクレストも無表情のメモリアでさえも、凄惨な光景に顔をしかめていた。
対して、ザイオン代表チームの人たちは、見慣れた状況のようで、やれやれという様子を見せるだけ。
「守護の大盾なんだね」
私が鑑定眼を光らせて指摘すると、イリニは屈託のない笑顔を見せてつぶやいた。
「やっぱり、俺のお嫁さんはクロスフィア以外、考えられないな」
そして、お昼時。
「ねぇねぇ。守護の神器って、どうやって使うの? 守るだけ?」
中央部に戻ると、私はすぐさまイリニに詰め寄った。
ベタベタすると、嫉妬深いラウが何をするか分からないので、適度に距離は保つ。
微妙に距離を空けての会話でも、嫌な顔ひとつせず、イリニは上機嫌で質問に答えてくれた。
意外と親切だ。
第一印象は良くなかったけど、それほど毛嫌いしなくても良いのかも。
そもそも、あのナルフェブル補佐官の弟だし、ちょっとヤバい人なだけで、悪い人ではなさそうだ。
私の中で、イリニの評価がぐんと跳ね上がる。
そうそう。今の内にいろいろ訊いておかないとね。
「おい、ベルンドゥアン。仲が深まってるように見えるんだが」
「あいつ、守護の神器持ちで。クロスフィア様がそれに興味を持ってしまって」
戻ってきたラウがジンクレストと何か話してるけど、そんなことはどうでもいい。
「ねぇねぇ。他に何かできるの?」
守護の大盾なんて初めて見るよ。
わくわくしながら、イリニの答えを待っていると、ラウが邪魔をするのだ。せっかくの質問タイムなのに。
「フィア、近づきすぎると危ないぞ」
「守護の神器は危なくないでしょ?」
「あぁ、そうだよ。危ないわけないさ。黒トカゲは知らないんだよ、クロスフィア」
だよね。
基本的に、破壊の神器は武器で、守護の神器は防具。
危ないはずがないじゃないの。ラウはいつまで経っても過保護なんだから。
「なんだと、こいつ」
ラウが不機嫌な声をあげてるけど、そんなこともどうでもいい。
「とにかく。ダメだ、フィア。あいつは他のチームなんだし」
「でも、ラウは守護の神器を持ってないよね?」
「まぁ、それはそうだが」
「せっかくだし、守護の神器持ちにいろいろ質問したいんだけどな」
ラウがダメダメしつこいので、思わず、口を尖らせた。
ラウが「うぐっ」っと怯む。
すかさず、イリニの援護が入った。
「そうだよね。破壊の魔剣に守護の神具って言われるけど。どっちも使い手は世界に五人だけ。滅多に会えないからね」
「だよね。それで、使い方は魔剣と同じなんだよね?」
「クロスフィアが持ってるのは破壊の大鎌だろ? まぁ、これもそれと同じ感覚で使っていると思う」
イリニは丁寧に教えてくれた。
イリニ自身の神器も顕現させて、力の入れ具合や使い方、応用なども。
守護の大盾は、簡単に言えば、外敵や外界の力を受け止めて防ぐ力。
盾であり、壁や塀のようでもあり、結界のようでもある。
「破壊の神器は全部が武器だろ? 守護の神器は防具だけど、それぞれ、守り方に特徴があるんだよ」
つまり、盾以外にもいろいろあるってことか。
後ろをチラッと見ると、不機嫌そうな、でも不機嫌そうになるのを必死になって我慢してるような、そんなラウの姿があった。
邪魔したいけど邪魔できない、独り占めしたいけど必死に耐えている、きっとそんなところだろう。
ああいうところが、かわいいんだよね。
フフっと笑う私に、イリニはちょっと首を傾げる。
イリニもチラッとラウの方を見たような気がするけど、とくに表情を変えないので、何を考えているのかは分からない。
守護の神器について教える代わりに、デートの約束でもさせられるかと、身構えておいたのに、そんなこともなく、
「じゃあ、また後で」
で、質問タイムは終了となった。
けっきょく、午後はエルメンティアの三チーム共闘となり、イリニといっしょになることもなかった。
これで良かったのか悪かったのか。
よく分からないまま二日目が終わる。
いよいよ明日は最終日。
大事件は最後にやってきた。
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