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5 出張旅行編
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「それはまた今度な」
「え?」
私がぐっと握りしめた手に、さりげなく大きくてゴツゴツした手が被さった。
「フィアの破壊の力は最終手段だ」
「ええ?」
もちろん大きくてゴツゴツした手の持ち主はラウ。
手を握りしめながら、さりげなくくっついてきて、腰の辺りもサワサワと触りだした。
「な?」
ニヤリ。
笑顔がなんか、黒い。
これはいつものスキンシップを装って、何かを誤魔化そうとしているやつだ。
「ラウ」
私が問いつめようとしたのと同時に、ユクレーナさんも声を発した。
「クロスフィアさんが参入しますと、わたくしの件だけでなく、レストスそのものが破壊されるような気がするのですが」
「それ、さすがに言い過ぎ」
ジンクレストも話を被せてくる。
「クロスフィア様は常に全力ですからね。手加減なんて言葉、クロスフィア様はご存知ではないでしょうし」
「それ、誉めてないよね?」
この二人が持ってる私の印象って、もしかしなくても『危険人物扱い』なんだろうか。
なるべくなら悪い印象は持たれたくないし、とりあえず、この場でおとなしくしてよう。
そう思って、私はラウにくっつかれて撫で回された状態で、お茶を静かに飲んだ。
「で。これですんなり終わったのか?」
ラウがジンクレストに話しかけ、最終地点を確認する。
ジンクレストは顔をしかめた。
「いえ。副料理長からは、謝罪を込めて晩餐の招待をいただきました。四人で来てほしいそうです」
「ま、そう来るよな」
「えー」
またか。
これでは、連日、辛牛亭に通ってるような感じになる。ジンクレストでなくても、顔をしかめたくなるよね。
ユクレーナさんはいつの間にか、指をこめかみに当てグリグリするのを再開させていた。
「そう、嫌な顔をするな、フィア。フィールズ補佐官の将来が掛かってるんだ」
珍しく、ラウが私を宥めにかかる。
さっきの最終手段発言といい、黒い笑顔といい、絶対に何か企んでいる。
でも、ラウの言う通りでもあった。
「まー、そうだね。でも、私が行くと嫌がるんじゃないの?」
「あの親たちは不満げな顔をしていましたがね。フィールズ補佐官を呼び出せれば良いとでも思ってるようでしたよ」
うん、なんかムカつく。
自分でも眉間にシワが寄ったなーと分かるくらい顔に力が入ってしまった。
そんな私のおでこを撫でながら、ラウがあっさり答える。
「だろうな」
「「…………………………………………………。」」
「なんだ?」
「いえ」
「なんだか、大人しいなと思いまして」
うん、ラウは私が貶されたりすると、もの凄く腹を立てる。冷気が漏れる。ふだんからヤバい夫なのにさらにヤバさが増す。
はずなのに。
そんな気配が微塵もなく、落ち着いている様を見て、ユクレーナさんもジンクレストもようやく気付いたようだ。
ラウがおかしいことに。
「ァア?」
「ドラグニール師団長なら、クロスフィア様が貶されるようなことがあれば、絶対に暴れ出しますよね?」
「ドラグニール師団長なら暴れ出すどころでは済みませんよね。ケガ人の一人や二人は出ますよね?」
訂正。
普段からおかしいのが、さらに輪をかけておかしいことに気がついたようだ。
「だな」
て、自覚あるし。
「「…………………………………………………。」」
無言でラウをじーっと見つめる二人。
「なんだ?」
「何か、企んでいませんか?」
「そんなこと、するわけないだろ」
いや、絶対に何か企んでるよね。
ユクレーナさんやジンクレストと同じように、私もじーっとラウを見つめた。
「そうでしょうか?」
「あぁ」
いやいや、絶対に何か企んでるでしょ。
「何かやるなら、エルヴェスだな」
「は? なんでそこにエルヴェスさん?」
突拍子もない話に私は呆気に取られた。
エルヴェスさんは王都で勤務中だ。
ラウ不在の第六師団を、カーネリウスさんと二人で切り盛りしている、はず。
ユクレーナさんの縁談に対して何かするにしては距離がありすぎるし、仮に情報が伝わるにしても時間差ができる。
私の反応を気にすることもなく、ラウは語り始めた。
「技能なしを嫌う人気レストランから追い出された上位竜種と破壊の赤種のラブラブ夫婦が、よくある小さな定食屋の情の厚い夫婦に親切にされ、うまい飯をご馳走になる」
さっきの夕飯のときの話だね。
「うん、あのお店のおじさんとおばさん、良い人だったよね」
「店構えは小さかったが、味も良かったよな」
「うん、私が技能なしでも態度を変えなかったしね」
「それどころか、今まで嫌なことを言われて大変だったろうと、労ってくれたよな」
「そうなんだけど。この話がエルヴェスさんと何か関係するわけ?」
話が突然すぎて、まったく見えない。
ラウの企みはともかく、ユクレーナさんもジンクレストも感じ入ったようだった。
なにしろ、辛牛亭で技能なし云々暴言吐かれたばかりだし。辛牛亭のような人たちばかりではないことが分かって、ホッとしたのだろう。
「良いお話ですね」
「だろ?」
「ええ、そうですね」
「だから、明日が楽しみだな」
ラウの話が、話の流れとはまるで見当違いな方向に飛んだ。
楽しみ?
何が楽しみ?
「?」
「こっちが、これだけ美味しいネタを提供したんだ。エルヴェスのやつ、いい仕事をしてくれるはずだからな」
「そういえばエルヴェスさんの配下も、こっちに来てるんだっけ」
エルヴェスさんも伝達魔法を使えるから、距離は関係なかったな。遠くから指示だしも企みも自由自在だったな。
「「…………………………………………………。」」
ユクレーナさんとジンクレストは完全に静まり返った。
カーシェイさんが第六師団から抜けた後、第六師団の頭脳担当となっているのは間違いなく、エルヴェスさんだ。情報収集担当でもある。
そのエルヴェスさんが何かを企んだ。
その企みがなんであれ、辛牛亭が終わったことをここにいる全員が確信した。
「え?」
私がぐっと握りしめた手に、さりげなく大きくてゴツゴツした手が被さった。
「フィアの破壊の力は最終手段だ」
「ええ?」
もちろん大きくてゴツゴツした手の持ち主はラウ。
手を握りしめながら、さりげなくくっついてきて、腰の辺りもサワサワと触りだした。
「な?」
ニヤリ。
笑顔がなんか、黒い。
これはいつものスキンシップを装って、何かを誤魔化そうとしているやつだ。
「ラウ」
私が問いつめようとしたのと同時に、ユクレーナさんも声を発した。
「クロスフィアさんが参入しますと、わたくしの件だけでなく、レストスそのものが破壊されるような気がするのですが」
「それ、さすがに言い過ぎ」
ジンクレストも話を被せてくる。
「クロスフィア様は常に全力ですからね。手加減なんて言葉、クロスフィア様はご存知ではないでしょうし」
「それ、誉めてないよね?」
この二人が持ってる私の印象って、もしかしなくても『危険人物扱い』なんだろうか。
なるべくなら悪い印象は持たれたくないし、とりあえず、この場でおとなしくしてよう。
そう思って、私はラウにくっつかれて撫で回された状態で、お茶を静かに飲んだ。
「で。これですんなり終わったのか?」
ラウがジンクレストに話しかけ、最終地点を確認する。
ジンクレストは顔をしかめた。
「いえ。副料理長からは、謝罪を込めて晩餐の招待をいただきました。四人で来てほしいそうです」
「ま、そう来るよな」
「えー」
またか。
これでは、連日、辛牛亭に通ってるような感じになる。ジンクレストでなくても、顔をしかめたくなるよね。
ユクレーナさんはいつの間にか、指をこめかみに当てグリグリするのを再開させていた。
「そう、嫌な顔をするな、フィア。フィールズ補佐官の将来が掛かってるんだ」
珍しく、ラウが私を宥めにかかる。
さっきの最終手段発言といい、黒い笑顔といい、絶対に何か企んでいる。
でも、ラウの言う通りでもあった。
「まー、そうだね。でも、私が行くと嫌がるんじゃないの?」
「あの親たちは不満げな顔をしていましたがね。フィールズ補佐官を呼び出せれば良いとでも思ってるようでしたよ」
うん、なんかムカつく。
自分でも眉間にシワが寄ったなーと分かるくらい顔に力が入ってしまった。
そんな私のおでこを撫でながら、ラウがあっさり答える。
「だろうな」
「「…………………………………………………。」」
「なんだ?」
「いえ」
「なんだか、大人しいなと思いまして」
うん、ラウは私が貶されたりすると、もの凄く腹を立てる。冷気が漏れる。ふだんからヤバい夫なのにさらにヤバさが増す。
はずなのに。
そんな気配が微塵もなく、落ち着いている様を見て、ユクレーナさんもジンクレストもようやく気付いたようだ。
ラウがおかしいことに。
「ァア?」
「ドラグニール師団長なら、クロスフィア様が貶されるようなことがあれば、絶対に暴れ出しますよね?」
「ドラグニール師団長なら暴れ出すどころでは済みませんよね。ケガ人の一人や二人は出ますよね?」
訂正。
普段からおかしいのが、さらに輪をかけておかしいことに気がついたようだ。
「だな」
て、自覚あるし。
「「…………………………………………………。」」
無言でラウをじーっと見つめる二人。
「なんだ?」
「何か、企んでいませんか?」
「そんなこと、するわけないだろ」
いや、絶対に何か企んでるよね。
ユクレーナさんやジンクレストと同じように、私もじーっとラウを見つめた。
「そうでしょうか?」
「あぁ」
いやいや、絶対に何か企んでるでしょ。
「何かやるなら、エルヴェスだな」
「は? なんでそこにエルヴェスさん?」
突拍子もない話に私は呆気に取られた。
エルヴェスさんは王都で勤務中だ。
ラウ不在の第六師団を、カーネリウスさんと二人で切り盛りしている、はず。
ユクレーナさんの縁談に対して何かするにしては距離がありすぎるし、仮に情報が伝わるにしても時間差ができる。
私の反応を気にすることもなく、ラウは語り始めた。
「技能なしを嫌う人気レストランから追い出された上位竜種と破壊の赤種のラブラブ夫婦が、よくある小さな定食屋の情の厚い夫婦に親切にされ、うまい飯をご馳走になる」
さっきの夕飯のときの話だね。
「うん、あのお店のおじさんとおばさん、良い人だったよね」
「店構えは小さかったが、味も良かったよな」
「うん、私が技能なしでも態度を変えなかったしね」
「それどころか、今まで嫌なことを言われて大変だったろうと、労ってくれたよな」
「そうなんだけど。この話がエルヴェスさんと何か関係するわけ?」
話が突然すぎて、まったく見えない。
ラウの企みはともかく、ユクレーナさんもジンクレストも感じ入ったようだった。
なにしろ、辛牛亭で技能なし云々暴言吐かれたばかりだし。辛牛亭のような人たちばかりではないことが分かって、ホッとしたのだろう。
「良いお話ですね」
「だろ?」
「ええ、そうですね」
「だから、明日が楽しみだな」
ラウの話が、話の流れとはまるで見当違いな方向に飛んだ。
楽しみ?
何が楽しみ?
「?」
「こっちが、これだけ美味しいネタを提供したんだ。エルヴェスのやつ、いい仕事をしてくれるはずだからな」
「そういえばエルヴェスさんの配下も、こっちに来てるんだっけ」
エルヴェスさんも伝達魔法を使えるから、距離は関係なかったな。遠くから指示だしも企みも自由自在だったな。
「「…………………………………………………。」」
ユクレーナさんとジンクレストは完全に静まり返った。
カーシェイさんが第六師団から抜けた後、第六師団の頭脳担当となっているのは間違いなく、エルヴェスさんだ。情報収集担当でもある。
そのエルヴェスさんが何かを企んだ。
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