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5 出張旅行編
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「ニヤニヤしないでいただけますか、ドラグニール師団長」
「別にニヤニヤなんてしてないぞ、俺は」
「してますよね、その顔」
「この顔は生まれつきだ。まったく失礼なやつだな」
私たちは辛牛亭でお昼を食べて、そのまま宿泊先のホテルへと戻ってきた。
レストスへ着いてすぐ、ホテルへ預けた旅行の荷物は、部屋まで運んでもらっている。
さらに、私とラウの二日目以降の服やら何やらいろいろな物が、王都から直接ここへと届いていた。
何やらの中には、ラウの決裁書類まで含まれている。このあたりは、エルヴェスさんの仕業だろう。
ホテルの部屋は、私とラウが二人部屋、ユクレーナさんとジンクレストは一人部屋だった。
既婚のカップルと未婚のカップルなので、別におかしい話ではない。
私とラウの部屋は、寝室とは別に、居間のような部屋もあって、四人で集まり今後の行動計画を立てているところだった。
そして、ラウとジンクレストの会話。
ラウのニヤニヤの原因は、お昼の出来事にあった。
ユクレーナさんの実家のお店、辛牛亭のテラス席はルミ印で取り上げられるのも頷けるほどの物だった。
見晴らしがとてもいい。
レストスは基本的には山と森なんだけれど、山の合間、東の遺跡がある方に谷が見える。
レストスに着いて最初に行った展望スポットは西の遺跡寄り。
こっちはこっちで空と山と麓の市街とが一望できて、眺めとしては一番。でも谷は残念ながら見えなかった。
その谷を含めた貴重な景色を眺めることができるのが、ここのテラス席。
しかも、個室のようなテラス席に案内されたため、レストスの雄大な景色を独り占めしているような感覚に陥る。
料理も人気があるらしいけど、この景色を見るためにここに来る人も少なくない。そう言われて納得してしまうくらいの素晴らしさ。
そんなテラス席に案内された後も、店長は私たちのそばを離れなかった。
オススメのコースを注文した後も、店長は他へ行く気配がない。
「それで、ユクレーナ。こちらはユクレーナのお友だちなのかしら?」
気配がないどころか、料理が来るまでの間に話がしたいと言って、ユクレーナさんを質問責め。
対するユクレーナさんは淡々と応じる。
「わたくしの母、シュレーナです」
性格はともかく見た目はそっくり。金髪も青い目も。ユクレーナさんの容姿はお母さん譲りであるようだ。
性格は誰に似たんだろう。
「こちらはクロスフィアさん。わたくしの仕事の同僚で大親友です。
そのお隣がクロスフィアさんのご主人のラウゼルト・ドラグニールさん。第六師団で師団長をされてます」
「まぁまぁまぁ、ユクレーナがお世話になっておりますわ!」
両手をギュッと合わせて、なんだか感極まったようにウルウルしながら、私たち二人を見るシュレーナさん。
口調は似たところがあるけど、ユクレーナさんはこういうこと、しないよな。
「クロスフィアです。こちらこそ、いつも良くしていただいてます」
「ドラグニールだ。俺の妻がいつも世話になっている」
うん、大親友のお母さんだ。しっかり挨拶しておこう。ラウもさり気なく『俺の妻』アピールができて満足そう。
「クロスフィアさんがレストスの名物料理が初めてだとおっしゃるので、ここを紹介したんです」
うん、前者は本当だけど後者は違う。
ユクレーナさん、来るのを散々渋っていたわりには、いざとなると堂々としたものである。
さすがは第一塔の誇る特級補佐官。
「まぁまぁまぁ、存分に味わってくださいね」
「あ、はい。ありがとうございます」
ここでユクレーナさんが、隣に座るジンクレストを紹介した。さらっと、ごく自然に。
「そして、この方は今お付き合いしているジンクレスト・ベルンドゥアンさん。第三師団で騎士をされてる方です」
「初めまして。ジンクレスト・ベルンドゥアンです。
ユクレーナのお母さまにお会いすることができて、とても光栄です」
こういうときは、結構しっかりしているジンクレスト。
護衛騎士は主君の近くに侍る存在。礼儀作法はきっちり仕込まれている。
その上、胡散臭い笑みを、見事に爽やかな笑みに変換しているあたり、手慣れたものだと思う。
「まぁまぁまぁ、そうなの! それは喜ばしいわね!」
ジンクレストの爽やかな笑みにコロッと騙されて、シュレーナさんはにこやかに応じた。
で、自分でそう言った後に、はたと固まる。
うん、今、話の内容を消化中だな。
「って、なんですって?! お付き合い? ユクレーナ、どういうことなの?!」
「そういうことです、お母さま」
「だって、あなたは!」
シュレーナさんが言い募ろうとしたその瞬間を狙って、ラウが声を荒げた。
「料理はまだなのか? 俺のフィアが腹を空かせてるだろう? 見て分からないのか?」
「レストス料理、楽しみだね、ラウ」
辛牛亭の名物料理は、独特の香り漂う牛肉の煮込み。辛みと甘みと塩みがマッチした、ここでしか味わえない逸品。
レストスに来たら絶対に外せないマスト料理だと、ルミ印にも載っている。
入店直後から漂っていたあの独特の香りが、そうなんだろうな。
ルミ印の情報によると、塔の食堂の固定メニュー、スパイスたっぷりシチューは、ここの牛肉の煮込みに感化されて出来たものだという。
「まぁまぁまぁ、お待たせして申し訳ありません。四年ぶりに娘に会えたもので、すっかり興奮してしまいまして」
シュレーナさんが慌てて頭を下げた。
店長としての仕事を、やっと思い出してくれたようだ。
「そういう話は日を改めてくれ。最優先は俺のフィアだ」
きっぱりと言い放つラウ。
そこへタイミングよく、配膳の女性が料理を運んでくる。
大人気の料理は想像以上に凄いものだった。
「仕事を辞めてレストスに戻れって言われてたんだね」
お昼のことを思い出しながら、ユクレーナさんに声をかけた。
いつの間にか、ラウとジンクレストの言い合いは終わっていて、二人ともユクレーナさんをじっと見ている。
ユクレーナさんは珍しく、ため息をつくと重い口を開いた。
「別にニヤニヤなんてしてないぞ、俺は」
「してますよね、その顔」
「この顔は生まれつきだ。まったく失礼なやつだな」
私たちは辛牛亭でお昼を食べて、そのまま宿泊先のホテルへと戻ってきた。
レストスへ着いてすぐ、ホテルへ預けた旅行の荷物は、部屋まで運んでもらっている。
さらに、私とラウの二日目以降の服やら何やらいろいろな物が、王都から直接ここへと届いていた。
何やらの中には、ラウの決裁書類まで含まれている。このあたりは、エルヴェスさんの仕業だろう。
ホテルの部屋は、私とラウが二人部屋、ユクレーナさんとジンクレストは一人部屋だった。
既婚のカップルと未婚のカップルなので、別におかしい話ではない。
私とラウの部屋は、寝室とは別に、居間のような部屋もあって、四人で集まり今後の行動計画を立てているところだった。
そして、ラウとジンクレストの会話。
ラウのニヤニヤの原因は、お昼の出来事にあった。
ユクレーナさんの実家のお店、辛牛亭のテラス席はルミ印で取り上げられるのも頷けるほどの物だった。
見晴らしがとてもいい。
レストスは基本的には山と森なんだけれど、山の合間、東の遺跡がある方に谷が見える。
レストスに着いて最初に行った展望スポットは西の遺跡寄り。
こっちはこっちで空と山と麓の市街とが一望できて、眺めとしては一番。でも谷は残念ながら見えなかった。
その谷を含めた貴重な景色を眺めることができるのが、ここのテラス席。
しかも、個室のようなテラス席に案内されたため、レストスの雄大な景色を独り占めしているような感覚に陥る。
料理も人気があるらしいけど、この景色を見るためにここに来る人も少なくない。そう言われて納得してしまうくらいの素晴らしさ。
そんなテラス席に案内された後も、店長は私たちのそばを離れなかった。
オススメのコースを注文した後も、店長は他へ行く気配がない。
「それで、ユクレーナ。こちらはユクレーナのお友だちなのかしら?」
気配がないどころか、料理が来るまでの間に話がしたいと言って、ユクレーナさんを質問責め。
対するユクレーナさんは淡々と応じる。
「わたくしの母、シュレーナです」
性格はともかく見た目はそっくり。金髪も青い目も。ユクレーナさんの容姿はお母さん譲りであるようだ。
性格は誰に似たんだろう。
「こちらはクロスフィアさん。わたくしの仕事の同僚で大親友です。
そのお隣がクロスフィアさんのご主人のラウゼルト・ドラグニールさん。第六師団で師団長をされてます」
「まぁまぁまぁ、ユクレーナがお世話になっておりますわ!」
両手をギュッと合わせて、なんだか感極まったようにウルウルしながら、私たち二人を見るシュレーナさん。
口調は似たところがあるけど、ユクレーナさんはこういうこと、しないよな。
「クロスフィアです。こちらこそ、いつも良くしていただいてます」
「ドラグニールだ。俺の妻がいつも世話になっている」
うん、大親友のお母さんだ。しっかり挨拶しておこう。ラウもさり気なく『俺の妻』アピールができて満足そう。
「クロスフィアさんがレストスの名物料理が初めてだとおっしゃるので、ここを紹介したんです」
うん、前者は本当だけど後者は違う。
ユクレーナさん、来るのを散々渋っていたわりには、いざとなると堂々としたものである。
さすがは第一塔の誇る特級補佐官。
「まぁまぁまぁ、存分に味わってくださいね」
「あ、はい。ありがとうございます」
ここでユクレーナさんが、隣に座るジンクレストを紹介した。さらっと、ごく自然に。
「そして、この方は今お付き合いしているジンクレスト・ベルンドゥアンさん。第三師団で騎士をされてる方です」
「初めまして。ジンクレスト・ベルンドゥアンです。
ユクレーナのお母さまにお会いすることができて、とても光栄です」
こういうときは、結構しっかりしているジンクレスト。
護衛騎士は主君の近くに侍る存在。礼儀作法はきっちり仕込まれている。
その上、胡散臭い笑みを、見事に爽やかな笑みに変換しているあたり、手慣れたものだと思う。
「まぁまぁまぁ、そうなの! それは喜ばしいわね!」
ジンクレストの爽やかな笑みにコロッと騙されて、シュレーナさんはにこやかに応じた。
で、自分でそう言った後に、はたと固まる。
うん、今、話の内容を消化中だな。
「って、なんですって?! お付き合い? ユクレーナ、どういうことなの?!」
「そういうことです、お母さま」
「だって、あなたは!」
シュレーナさんが言い募ろうとしたその瞬間を狙って、ラウが声を荒げた。
「料理はまだなのか? 俺のフィアが腹を空かせてるだろう? 見て分からないのか?」
「レストス料理、楽しみだね、ラウ」
辛牛亭の名物料理は、独特の香り漂う牛肉の煮込み。辛みと甘みと塩みがマッチした、ここでしか味わえない逸品。
レストスに来たら絶対に外せないマスト料理だと、ルミ印にも載っている。
入店直後から漂っていたあの独特の香りが、そうなんだろうな。
ルミ印の情報によると、塔の食堂の固定メニュー、スパイスたっぷりシチューは、ここの牛肉の煮込みに感化されて出来たものだという。
「まぁまぁまぁ、お待たせして申し訳ありません。四年ぶりに娘に会えたもので、すっかり興奮してしまいまして」
シュレーナさんが慌てて頭を下げた。
店長としての仕事を、やっと思い出してくれたようだ。
「そういう話は日を改めてくれ。最優先は俺のフィアだ」
きっぱりと言い放つラウ。
そこへタイミングよく、配膳の女性が料理を運んでくる。
大人気の料理は想像以上に凄いものだった。
「仕事を辞めてレストスに戻れって言われてたんだね」
お昼のことを思い出しながら、ユクレーナさんに声をかけた。
いつの間にか、ラウとジンクレストの言い合いは終わっていて、二人ともユクレーナさんをじっと見ている。
ユクレーナさんは珍しく、ため息をつくと重い口を開いた。
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