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5 出張旅行編
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旅行先がレストスに決まると、付随する諸々の予定やら計画やらが一気に決まっていった。
第六師団は基本的に、副師団長のミラマーさんとラウ付きの副官二人がいればどうにかなる。
会議も訓練も書類関係も、この三人で問題ない。
不在時の予定や、行動や判断指針をまとめて指示しておけばいいだけ。
師団長判断が必要な案件や、師団長決裁が必要な書類は、できる限り終わらせる。
どうしてもの場合は、伝達魔法で連絡も取れるし、なんなら書類のやり取りもできる。
私とテラが組めば、鏡を介して会話も可能。会議も中継して参加できたりする。
仕事ではないけど、半分仕事のような感じでの旅行となったため、関係するところからの協力体制が怖いくらい。
いろいろ業務やなにやら一日で終わらせて、そして、翌日は通常のお休みの日。
私はラウといっしょに、シュタム百貨店を訪れていた。
『旅行に必要なもの、揃えてくでしょー? シュタム百貨店なら半額でいいわよー』
と、言ってくれたエルヴェスさん。
エルヴェスさんはラウ付きの副官であると同時に、シュタムグループの会長夫人で、シュタムグループの物件のオーナーでもある。
「て、言われたんだけど。エルヴェスさんに」
私は恐る恐る、案内の人にエルヴェスさんの言葉を告げた。
「オーナーより承っております」
お腹の辺りで手を重ね、礼儀正しく、一礼する案内の人。
「あいつがオーナーで大丈夫か?」
「問題ございません」
案内の人はまた一礼すると、ではこちらにどうぞと、どこかに連れて行かれる。
「で、どこに向かってるの?」
「特別室でございます」
「え、百貨店の中、見たかったのにな」
百貨店の中をあちこち見ながら買い物するのかと思ってた。
「私、こういうところでお買い物するの、初めてだったのに」
「クロエル様と黒竜様がいらっしゃると、大変な事態になることが想定されます」
私の言葉に、申しわけなさそうな顔をする案内の人。
「安全のためにも、どうかご理解ください」
「それなら仕方ないね」
確かにシュタム劇場でも凄い人だった。
別経路で出入りしてなかったら、大混乱になっていたかもしれない。
残念だけど仕方ない。
今度、人が少ない時を見計らって、こっそり来ればいいか。
「フィアは百貨店の店内で買い物したかったのか?」
「ラウはいつも買い物してるんでしょ?」
「買い物はしてるが、直接ここに来ることはあまりないぞ。来ても特別室だな」
「そうなんだ」
そうだった。ラウも上位竜種。私と同じく普通種ではない。
それに師団長という要職についていて忙しい。
ラウも普通の人と同じ様なことはできていないんだ。
と思って、ちょっと安心していたら、ラウから思いも寄らないことを提案された。
「今度、店内も見てみるか」
「え? いいの?」
でも、大変な事態になるって言われたばかりだよね? 大丈夫なの?
私の心の声が伝わったのか、
「大丈夫だ」
と言ってラウはニッコリと笑う。
「貸し切るから」
「え? ええ?」
まさかの貸切。私が思っていた店内での買い物とちょっと違う。いやいや、かなり違う。
「たまに、ございますよ」
「あるんだ」
凄いな、お金持ち。
「で、今日は何を買いにきたの?」
「レストス観光に必要な物をと、承っております」
「あと、金竜のところに顔を出すから、手土産も見繕ってくれ。酒と菓子でいい」
「承知いたしました」
「それで買い物できるの?」
「ついていけば、分かるぞ」
そう言って、ラウは私の手を握り直した。
「こちらでございます」
「わぁ、たくさんある」
通された部屋にはたくさんの品々。
今さっきラウが付け加えた注文の品まで、見事にそろっている。
「必要に応じた物が取り揃えられているから、気に入った物を選ぶだけだ」
「真夏の物と秋物と両方あるね」
選び抜かれた品々を見て、私が口にした言葉に、案内の人が丁寧に説明をしてくれた。
「レストスは山の上と下で気候が異なっております。山の上の方面や遺跡に行かれるのでしたら、秋物の準備もされた方がよろしいかと」
暑いと寒いを同時に体験できる。塔長やフィールズさんが言っていたっけ。
案内の人もその辺はしっかり勉強しているようだ。それに遺跡観光のことも配慮されていた。
「靴もいろいろあるね」
「山の麓の街は平坦ですが、上の方面は山道です。階段や岩場も多いので、観光先別に使い分けるとよろしいでしょう」
「至れり尽くせり」
私のサイズにぴったりな靴が何種類も並ぶ。
その中から、夏っぽいサンダルとふだん使いの靴、疲れにくい岩場用の靴をいくつか選び、さらに好みのデザインと色の物をお願いした。
「採寸を行いますので、こちらにお願いいたします」
「採寸」
採寸するのなんて、久しぶりだ。
お店で採寸するのは、これが初めて。
ネージュのときは、一応、お店の人が採寸しに部屋まで来ていたと思う。よく覚えていないけど。
「体の部分ごとの長さを測るだけだぞ」
「それは知ってる」
「たまには『専門職』に採寸してもらうといい」
「え? いつもは?」
いつも着ている服、服に限らず師団の制服なんかも、すべて受注生産品。私の身体に合わせたサイズになっている。
採寸もしたことないのに、なんで、こんなぴったりサイズ?
私の予想はこうだ。
昔、私の服を頼んでいた服飾店にある私のサイズ情報をいろんな手を使って手に入れた。
うん、個人情報の不正入手。犯罪だよね。
あるいは、私が寝ている間に勝手に服を脱がせて採寸をしてサイズ情報を手に入れた。
長々と眠りについていたときもあったので、私にバレずに採寸することも可能なはずだ。
うん、勝手に服を脱がしている時点で、ヤバいよね。
絶対にどっちか、もしくは両方なんじゃないかと思う。訊くのも怖いので今までずっと黙っていたんだけど。
その質問をつい、はずみで、口に出してしまった。
怖々とラウを見る。
ラウは良い笑顔を浮かべ、なんともないことのように答えてくれた。
「俺の目分量だ」
もっと怖い答えが返ってきた。
奥さんの身体のサイズを目分量で正確に当てる夫。ヤバい。
第六師団は基本的に、副師団長のミラマーさんとラウ付きの副官二人がいればどうにかなる。
会議も訓練も書類関係も、この三人で問題ない。
不在時の予定や、行動や判断指針をまとめて指示しておけばいいだけ。
師団長判断が必要な案件や、師団長決裁が必要な書類は、できる限り終わらせる。
どうしてもの場合は、伝達魔法で連絡も取れるし、なんなら書類のやり取りもできる。
私とテラが組めば、鏡を介して会話も可能。会議も中継して参加できたりする。
仕事ではないけど、半分仕事のような感じでの旅行となったため、関係するところからの協力体制が怖いくらい。
いろいろ業務やなにやら一日で終わらせて、そして、翌日は通常のお休みの日。
私はラウといっしょに、シュタム百貨店を訪れていた。
『旅行に必要なもの、揃えてくでしょー? シュタム百貨店なら半額でいいわよー』
と、言ってくれたエルヴェスさん。
エルヴェスさんはラウ付きの副官であると同時に、シュタムグループの会長夫人で、シュタムグループの物件のオーナーでもある。
「て、言われたんだけど。エルヴェスさんに」
私は恐る恐る、案内の人にエルヴェスさんの言葉を告げた。
「オーナーより承っております」
お腹の辺りで手を重ね、礼儀正しく、一礼する案内の人。
「あいつがオーナーで大丈夫か?」
「問題ございません」
案内の人はまた一礼すると、ではこちらにどうぞと、どこかに連れて行かれる。
「で、どこに向かってるの?」
「特別室でございます」
「え、百貨店の中、見たかったのにな」
百貨店の中をあちこち見ながら買い物するのかと思ってた。
「私、こういうところでお買い物するの、初めてだったのに」
「クロエル様と黒竜様がいらっしゃると、大変な事態になることが想定されます」
私の言葉に、申しわけなさそうな顔をする案内の人。
「安全のためにも、どうかご理解ください」
「それなら仕方ないね」
確かにシュタム劇場でも凄い人だった。
別経路で出入りしてなかったら、大混乱になっていたかもしれない。
残念だけど仕方ない。
今度、人が少ない時を見計らって、こっそり来ればいいか。
「フィアは百貨店の店内で買い物したかったのか?」
「ラウはいつも買い物してるんでしょ?」
「買い物はしてるが、直接ここに来ることはあまりないぞ。来ても特別室だな」
「そうなんだ」
そうだった。ラウも上位竜種。私と同じく普通種ではない。
それに師団長という要職についていて忙しい。
ラウも普通の人と同じ様なことはできていないんだ。
と思って、ちょっと安心していたら、ラウから思いも寄らないことを提案された。
「今度、店内も見てみるか」
「え? いいの?」
でも、大変な事態になるって言われたばかりだよね? 大丈夫なの?
私の心の声が伝わったのか、
「大丈夫だ」
と言ってラウはニッコリと笑う。
「貸し切るから」
「え? ええ?」
まさかの貸切。私が思っていた店内での買い物とちょっと違う。いやいや、かなり違う。
「たまに、ございますよ」
「あるんだ」
凄いな、お金持ち。
「で、今日は何を買いにきたの?」
「レストス観光に必要な物をと、承っております」
「あと、金竜のところに顔を出すから、手土産も見繕ってくれ。酒と菓子でいい」
「承知いたしました」
「それで買い物できるの?」
「ついていけば、分かるぞ」
そう言って、ラウは私の手を握り直した。
「こちらでございます」
「わぁ、たくさんある」
通された部屋にはたくさんの品々。
今さっきラウが付け加えた注文の品まで、見事にそろっている。
「必要に応じた物が取り揃えられているから、気に入った物を選ぶだけだ」
「真夏の物と秋物と両方あるね」
選び抜かれた品々を見て、私が口にした言葉に、案内の人が丁寧に説明をしてくれた。
「レストスは山の上と下で気候が異なっております。山の上の方面や遺跡に行かれるのでしたら、秋物の準備もされた方がよろしいかと」
暑いと寒いを同時に体験できる。塔長やフィールズさんが言っていたっけ。
案内の人もその辺はしっかり勉強しているようだ。それに遺跡観光のことも配慮されていた。
「靴もいろいろあるね」
「山の麓の街は平坦ですが、上の方面は山道です。階段や岩場も多いので、観光先別に使い分けるとよろしいでしょう」
「至れり尽くせり」
私のサイズにぴったりな靴が何種類も並ぶ。
その中から、夏っぽいサンダルとふだん使いの靴、疲れにくい岩場用の靴をいくつか選び、さらに好みのデザインと色の物をお願いした。
「採寸を行いますので、こちらにお願いいたします」
「採寸」
採寸するのなんて、久しぶりだ。
お店で採寸するのは、これが初めて。
ネージュのときは、一応、お店の人が採寸しに部屋まで来ていたと思う。よく覚えていないけど。
「体の部分ごとの長さを測るだけだぞ」
「それは知ってる」
「たまには『専門職』に採寸してもらうといい」
「え? いつもは?」
いつも着ている服、服に限らず師団の制服なんかも、すべて受注生産品。私の身体に合わせたサイズになっている。
採寸もしたことないのに、なんで、こんなぴったりサイズ?
私の予想はこうだ。
昔、私の服を頼んでいた服飾店にある私のサイズ情報をいろんな手を使って手に入れた。
うん、個人情報の不正入手。犯罪だよね。
あるいは、私が寝ている間に勝手に服を脱がせて採寸をしてサイズ情報を手に入れた。
長々と眠りについていたときもあったので、私にバレずに採寸することも可能なはずだ。
うん、勝手に服を脱がしている時点で、ヤバいよね。
絶対にどっちか、もしくは両方なんじゃないかと思う。訊くのも怖いので今までずっと黙っていたんだけど。
その質問をつい、はずみで、口に出してしまった。
怖々とラウを見る。
ラウは良い笑顔を浮かべ、なんともないことのように答えてくれた。
「俺の目分量だ」
もっと怖い答えが返ってきた。
奥さんの身体のサイズを目分量で正確に当てる夫。ヤバい。
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