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4 騎士と破壊のお姫さま編
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三番目が緋色の魔力を撒き散らした。
私はとっさに後ろに跳んで、距離を取る。
猫への変身が解けたのは、単に魔法の継続時間が切れただけで、魔力が切れたわけではなかったようだ。
巻き散らかさせた緋色の魔力は、辺り一面、所在なさげに漂う。
こちらも負けじと魔力を周囲に広げた。
三番目の権能は、変化。
小さいメダルで魔物を召喚すること、転移魔法を使うこと、人間以外の生き物に身体を変化させられること。
それ以外の能力は分からない。
赤種なので、同じく鑑定眼と時空眼は持っているはず。
なんだけれど。
赤種同士なので鑑定眼は機能しない。
例外はすべての始まりを司る力を持つテラ。テラの鑑定能力は赤種一のようで、赤種の鑑定もできるそうだ。
でないと、赤種を見つけることができないもんね。
さて、問題は目の前の三番目だ。
「認めない、認めないぞ」
三番目は同じことをブツブツとつぶやいていた。緋色の目は暗い光を湛えている。
「オレは、絶対に、認めない!」
三番目が咆哮のような叫び声をあげた。
そのとたん。
辺りに撒き散らかされた緋色が、私を取り囲むように襲いかかってきた。
「え?!」
ギュルンと鋭い金属音を立てながら、緋色の魔力が姿を変える。速い。
周囲に広げた魔力を瞬時に防御壁にする。全方位に張り巡らせるが、間に合わない?!
三番目の魔力が私の動きにも影響を及ぼしている。いつもの速さには程遠い緩慢さで、防御壁がギリギリのところで完成した。嫌な汗が出る。
さらに。
ギュリリリッ
衝撃が全身に加わる。
三番目の魔力は鋭い槍に変わり、私の防御壁に突き刺さった。
「どうだ、四番目」
三番目の自慢げな声がする。
三番目はすぐ目の前。私の防御壁のすぐそばにいた。三番目が自分の両腕を防御壁にひたっと当てると、
グォン
一瞬にして、私の防御壁が消える。
「オレはあんなトカゲより凄いんだ」
自慢げな三番目。
その両腕は光の輪に包まれているように、光が回っている。
そして。
ザシュッ、と派手な音がした。お腹に焼けるような痛み。思わずよろめいた。
ザシュッ、ザシュッ
ザシュッ、ザシュッ
連続して派手な音が聞こえ、私は、ガハッと何かを吐き出したような気がした。
「やられる側の気分はどうだ?」
いつの間にか、三番目が私を見下ろしている。
お腹だけでなく、腕や脚にも焼けるような痛みを感じて、顔がゆがんだ。
よく見えないけど、三番目の槍が私の身体を貫通して、床まで突き刺さっているようだ。
焼けるような痛みはあるものの、血の臭いはしない。魔力を本物の槍にしたのではなく、槍の形に変えただけか。
黙り込んでいる私を見て、三番目が口を開いた。
「あぁ、やっと捕まえた」
両腕の光の輪からは光が消え、奇妙な腕輪に変わっている。
さらに黙っていると、三番目がすぐ横にしゃがみこみ、私の顔を覗き込んだ。
顎をぐっと掴まれ、目線を強引に合わされる。痛い。苦しい。
「いい顔だな」
「…………転換の輪」
私は三番目の腕輪を見ながらつぶやいた。
転換の輪。
赤種はそれぞれ、独自の権能、独自の先天技能を持つ。
破壊の赤種が『破壊の六翼』を持つのと同様、変化の赤種が持つのは『転換の輪』。それがこれか。
これが顕現しているということは、今の三番目が力を全解放させた状態であることを意味する。
三番目は私の言葉を聞きにんまり笑うと、顎を掴んだまま、私の顔の横に屈み込んだ。耳元で何か囁く。聞き取れない。
「え? 今、なんて」
言ったのか?と訊ねようとしたその時。
遅れて、それは発現した。
「あああああああああああ」
顎を掴まれた状態で、三番目の転換の輪から魔力が放たれた。諸に食らう。
頭の中身を大きく揺さぶられるような、かき回されるような、気持ち悪さが襲い、目がチカチカする。これはヤバい。
「まぁ、記憶なんて、変えてしまえばいいだけさ」
三番目の平然とした声がかろうじて耳に入ってきた。
「あのトカゲのことなんて、オレが忘れさせてやるよ」
こいつ、私の記憶を変えようとしている。
目だけ動かし、必死に睨みつけようとしても、目からじわじわと涙が出てくる。頭の中がかき回され、力が入らない。
「オレとたっぷり楽しもうか」
三番目は、さらに魔力を強めた。
「あああああああああああ」
喉の奥から呻きが漏れるだけ。きちんとした言葉にならない。
頭の中をかき回されているせいで、集中ができない。魔力もうまく動かせない。
「ラウ、ラウ……」
「トカゲの名なんて呼ぶな、お前が呼ぶのはこのオレだろう」
私の顎を掴む、三番目の手に力が込められた。痛い。苦しい。
「…………………、…………………。」
「あぁ? 何を言った? オレの名か?」
顎を強く掴まれているので、うまく声がでない。
そうでなくても、三番目の魔力を当てられている状態で、さっきから呻き声しか出せないのに。
「ようやく、トカゲの記憶が消えたか?」
都合の悪いものは消して、都合のいい記憶に変える。合理的ではあるけど、私は物じゃない。
三番目は、私がおもしろい存在だから欲しがっている。それがよく分かった。
三番目のせいで、頭も顎も痛いし気持ち悪いし、吐きそうだし。もう最悪だ。
そんな最悪の状態で、ラウの声が聞こえたような気がした。
『大丈夫だ、フィア』
そう言って、いつもにっこり微笑んでくれるラウ。そうだ。離れていても、私にはラウがついている。
「名前なんて、知らないし」
ポロッと言葉が出た。
「はぁあ? なんだと?」
「あんたの、名前なんて、聞いたこと、ないわよ!」
強く叫んだとたん、私の腰から、同じくらい強い光が放たれる。
「うわっ」
そう漏らしたのは、私だったか、三番目だったか。強い光で一瞬、目が眩んだ。
私はとっさに後ろに跳んで、距離を取る。
猫への変身が解けたのは、単に魔法の継続時間が切れただけで、魔力が切れたわけではなかったようだ。
巻き散らかさせた緋色の魔力は、辺り一面、所在なさげに漂う。
こちらも負けじと魔力を周囲に広げた。
三番目の権能は、変化。
小さいメダルで魔物を召喚すること、転移魔法を使うこと、人間以外の生き物に身体を変化させられること。
それ以外の能力は分からない。
赤種なので、同じく鑑定眼と時空眼は持っているはず。
なんだけれど。
赤種同士なので鑑定眼は機能しない。
例外はすべての始まりを司る力を持つテラ。テラの鑑定能力は赤種一のようで、赤種の鑑定もできるそうだ。
でないと、赤種を見つけることができないもんね。
さて、問題は目の前の三番目だ。
「認めない、認めないぞ」
三番目は同じことをブツブツとつぶやいていた。緋色の目は暗い光を湛えている。
「オレは、絶対に、認めない!」
三番目が咆哮のような叫び声をあげた。
そのとたん。
辺りに撒き散らかされた緋色が、私を取り囲むように襲いかかってきた。
「え?!」
ギュルンと鋭い金属音を立てながら、緋色の魔力が姿を変える。速い。
周囲に広げた魔力を瞬時に防御壁にする。全方位に張り巡らせるが、間に合わない?!
三番目の魔力が私の動きにも影響を及ぼしている。いつもの速さには程遠い緩慢さで、防御壁がギリギリのところで完成した。嫌な汗が出る。
さらに。
ギュリリリッ
衝撃が全身に加わる。
三番目の魔力は鋭い槍に変わり、私の防御壁に突き刺さった。
「どうだ、四番目」
三番目の自慢げな声がする。
三番目はすぐ目の前。私の防御壁のすぐそばにいた。三番目が自分の両腕を防御壁にひたっと当てると、
グォン
一瞬にして、私の防御壁が消える。
「オレはあんなトカゲより凄いんだ」
自慢げな三番目。
その両腕は光の輪に包まれているように、光が回っている。
そして。
ザシュッ、と派手な音がした。お腹に焼けるような痛み。思わずよろめいた。
ザシュッ、ザシュッ
ザシュッ、ザシュッ
連続して派手な音が聞こえ、私は、ガハッと何かを吐き出したような気がした。
「やられる側の気分はどうだ?」
いつの間にか、三番目が私を見下ろしている。
お腹だけでなく、腕や脚にも焼けるような痛みを感じて、顔がゆがんだ。
よく見えないけど、三番目の槍が私の身体を貫通して、床まで突き刺さっているようだ。
焼けるような痛みはあるものの、血の臭いはしない。魔力を本物の槍にしたのではなく、槍の形に変えただけか。
黙り込んでいる私を見て、三番目が口を開いた。
「あぁ、やっと捕まえた」
両腕の光の輪からは光が消え、奇妙な腕輪に変わっている。
さらに黙っていると、三番目がすぐ横にしゃがみこみ、私の顔を覗き込んだ。
顎をぐっと掴まれ、目線を強引に合わされる。痛い。苦しい。
「いい顔だな」
「…………転換の輪」
私は三番目の腕輪を見ながらつぶやいた。
転換の輪。
赤種はそれぞれ、独自の権能、独自の先天技能を持つ。
破壊の赤種が『破壊の六翼』を持つのと同様、変化の赤種が持つのは『転換の輪』。それがこれか。
これが顕現しているということは、今の三番目が力を全解放させた状態であることを意味する。
三番目は私の言葉を聞きにんまり笑うと、顎を掴んだまま、私の顔の横に屈み込んだ。耳元で何か囁く。聞き取れない。
「え? 今、なんて」
言ったのか?と訊ねようとしたその時。
遅れて、それは発現した。
「あああああああああああ」
顎を掴まれた状態で、三番目の転換の輪から魔力が放たれた。諸に食らう。
頭の中身を大きく揺さぶられるような、かき回されるような、気持ち悪さが襲い、目がチカチカする。これはヤバい。
「まぁ、記憶なんて、変えてしまえばいいだけさ」
三番目の平然とした声がかろうじて耳に入ってきた。
「あのトカゲのことなんて、オレが忘れさせてやるよ」
こいつ、私の記憶を変えようとしている。
目だけ動かし、必死に睨みつけようとしても、目からじわじわと涙が出てくる。頭の中がかき回され、力が入らない。
「オレとたっぷり楽しもうか」
三番目は、さらに魔力を強めた。
「あああああああああああ」
喉の奥から呻きが漏れるだけ。きちんとした言葉にならない。
頭の中をかき回されているせいで、集中ができない。魔力もうまく動かせない。
「ラウ、ラウ……」
「トカゲの名なんて呼ぶな、お前が呼ぶのはこのオレだろう」
私の顎を掴む、三番目の手に力が込められた。痛い。苦しい。
「…………………、…………………。」
「あぁ? 何を言った? オレの名か?」
顎を強く掴まれているので、うまく声がでない。
そうでなくても、三番目の魔力を当てられている状態で、さっきから呻き声しか出せないのに。
「ようやく、トカゲの記憶が消えたか?」
都合の悪いものは消して、都合のいい記憶に変える。合理的ではあるけど、私は物じゃない。
三番目は、私がおもしろい存在だから欲しがっている。それがよく分かった。
三番目のせいで、頭も顎も痛いし気持ち悪いし、吐きそうだし。もう最悪だ。
そんな最悪の状態で、ラウの声が聞こえたような気がした。
『大丈夫だ、フィア』
そう言って、いつもにっこり微笑んでくれるラウ。そうだ。離れていても、私にはラウがついている。
「名前なんて、知らないし」
ポロッと言葉が出た。
「はぁあ? なんだと?」
「あんたの、名前なんて、聞いたこと、ないわよ!」
強く叫んだとたん、私の腰から、同じくらい強い光が放たれる。
「うわっ」
そう漏らしたのは、私だったか、三番目だったか。強い光で一瞬、目が眩んだ。
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