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3 武道大会編
6-0 それでも人は前に進む
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『アナタハ選ンダ。アナタガ選ンダ』
時空の狭間の神殿で、
テラから三番目の話を聞いたあの時。
デュク様に神殿から追い出される直前。
デュク様は私の耳元で、そう囁いた。
友達認定していた黒猫でもなく、
いつもそばで控えていた護衛でもなく、
私に大丈夫をくれた人を、私は選んだ。
気がついたら捕獲されていて、
いつの間にか夫になっていて、
私に選択肢はなかったと思っていたけど。
すべてを壊すだけの力が私にはあって、
あの日、選ぶ猶予がまだまだあって、
私に大丈夫をくれたラウを、私が選んだのだ。
デュク様はそれを教えてくれた。
『アナタノ意志ヲ尊重スル』
私がラウを選んだあの時、あの場所で、
デュク様は確かに、そうも言ってたっけ。
ジンも早く、ネージュの死を受け入れるといいのに。
だって、私にとってジンは…………。
「フィアはどこにも行かないよな?」
「まだそんなこと言ってるの?」
窓の外に、第二師団長とジンが見えた。
それぞれ、打ち合わせと最終報告の説明が終わり、第六師団から追い出されるようにして帰っていく。
そんな二人をそっと見送っているところに、ラウが声をかけてきた。
「心配なんだ」
「私とラウは夫婦なのに、信用してないんだ」
心配性で粘着質で嫉妬深い夫が、上司の顔ではなく、夫の顔で訴える。
「フィアのことは信じてる。でも、アイツはまだ諦めていない」
「それでも、私とラウの関係に変わりはないわ」
私はラウの目を見上げながら、はっきり答えた。
「私はラウといっしょに生きていくの」
「あぁ、そうだな。俺たちは夫婦だもんな。ずっといっしょだよな」
ようやく、ラウから笑みがこぼれる。
「ふふ。ラウって、懐いた熊みたいでかわいいよね」
「あのな、フィア。俺はな、」
手を伸ばしてラウの頬を撫でると、ラウは顔を赤らめた。嬉しそうな、でも、照れくさそうな、そんな表情をしている。
「私、熊みたいにかわいい人、大好きなんだよね」
「…………熊でいい。俺はフィアの熊になる」
真剣な顔で答えるラウに、私はニコリと笑いかけた。
この幸せが、ずっと続くことを祈りながら。
それから一週間後。
第一会議室で、再び、全体会議が行われた。
会議は、スヴェート帝国からの書簡の読み上げから始まり、今後の予定を確認したところで終わった。
ただし、今回の襲撃事件を受けて、要人には、第三師団の騎士を専属護衛として派遣する案が追加された。
第三師団は護衛に特化された騎士の集まり。集団での警護はもちろんのこと、個々の護衛能力も抜きんでている。
こういった要人警護に関しての安全策が出されてもなお、各師団長や各塔長からの苛立ちがこもった声が絶えない会議となったのは、言うまでもない。
「あれで終わりにしたつもり、なんですかね」
本部の第一会議室から第六師団に戻る途中、カーネリウスさんがポツリとこぼす。
苛立ちは各師団長だけでなく、副官レベルも感じたようだ。
「スヴェート皇女の件は、帝国では感知していなかった、すべて皇女の単独行動だなんて。ひでぇ話だ」
そう答えるのは副師団長のミラマーさん。ミラマーさんも苛ついている。
だから、スヴェート帝国は無関係。こっちもいろいろ困っている。抗議するのは見当違い。
こっちでも、皇女の行動を問題視しており、皇女は現在幽閉中。
スヴェート皇帝は、そんな書簡を返してよこした。
「いちおう、処分は下しているみたいだがな」
「どこまで本当なのかは分からないよね」
ラウの返事も苦い。応じる私も苦々しさでいっぱいだ。
「あれだけの騒動を起こしておいて、こっちも被害者だなんて、よく言えますよね」
珍しくカーネリウスさんが不満や苛立ちをぶつけるように話す。
「こっちを去っていったヤツらが、向こうでも似たような騒動を起こした。
そんなこと言われたって、信じられないんですが」
加担したスヴェート騎士と、エルメンティアから離反した騎士とが、スヴェートでも騒動を起こした。
そんな話が、皇帝からの書簡には簡単に書いてあった。
そして、スヴェート皇女に対して、管理不行き届きは認めたものの、名もなき混乱と感情の神の関与や禁忌魔法については、知らぬ存ぜずを通したのだ。
「まぁ、どう考えたって、しっかり計画して準備した上でやってるよな」
ミラマーさんとカーネリウスさんの会話は続く。
カーネリウスさんの憤慨は、まだまだ、止まりそうもない。
「組み紐のお守り、あれもスヴェートの小道具だったんでしょう」
カーネリウスさんが、欲しがったあのお守り。
それがスヴェート側が仕掛けたものだったと聞いたときには、カーネリウスさん、目を大きく開いて固まってしまった。
あの小道具だって、準備するのにかなりの時間がかかっているはずだ。
おそらく、最初は偽造の護符で進めようとしてただろうし。
「捕虜になったスヴェート騎士は全員、原因不明の突然死を起こしてるしな」
人の命だというのに、まるで、道具を扱うかのようだ。
第六師団の建物に到着しても、カーネリウスさんは収まらない。
「それに、カーシェイさんですよ!」
ビクッ
カーネリウスさんの大声に、わたしとラウ、揃って反応してしまう。
カーシェイさんは今、幸せなのかな。
「カーシェイは伴侶を見つけたんだ。竜種にとって伴侶はすべて。きっと、幸せにしてる」
ラウが私にだけ聞こえる声で囁く。
「うん、そうだね」
私もラウにだけ聞こえる声で囁いた。
「お二人で、何をこそこそ話しているんですか!」
「おい、止めろ。カーネリウス」
ミラマーさんがカーネリウスさんを止めると、なんと、カーネリウスさんは泣き出した。
執務室の目の前なので、ジロジロ見る人はいないけど、いい大人がポロポロ泣いているのは、かなり目を引く。
「うううううう」
「おい、なんで泣く?!」
なんかしたの?的な目でミラマーさんを見る私とラウ。
「いやいや、俺は言葉で止めただけですって!」
「泣いてるぞ?」
「本当ですって!」
焦るミラマーさんに、泣くカーネリウスさん。
カーネリウスさんも、今回の騒動では、いろいろ限界だったのかな。
私がちょっと気の毒に思っていると、泣き声を聞きつけたルミアーナさんが、執務室から顔を出した。
「あら? カーネリウスさん、何を泣いていらっしゃるのかしら!」
「俺が泣かしたんじゃねぇぞ!」
焦るミラマーさんと泣くカーネリウスさんを、交互に見るルミアーナさん。
はぁ、と息を吐いて、手をパンパン叩くと、カーネリウスさんに話しかけた。
「ほら、カーネリウスさん。泣いてないで、訳をおっしゃってくださいまし!」
「だって、せっかくの、えんかいが」
ん?
「「えんかい?」」
皆の声がひとつになる。
「あーーー」
「ラウ。何か知ってるの?」
手を打ち合わせて、思い出したように声をあげるラウ。
「カーシェイの伴侶捕獲祝の宴会だ」
そして、苦虫を噛み潰したような顔で説明する。
「主役がいなくなったものだから、伴侶捕獲祝の宴会ができないってな、普通竜種たちが荒れているんだ」
「「………………………………。」」
うん、いろいろ心配して損した。
ミラマーさんも同じように黙り込んだから、私と同じ気持ちだったに違いない。
はぁ、ともう一つ息を吐いて、ルミアーナさんが話しかけを続ける。
「ドラグニール師団長のときは、どうされましたの?」
「りゅうごろしていで、せいこんいわい、やりました」
「ドラグニール師団長も、参加されましたの?」
「参加なんてしないぞ。俺はフィアといっしょだったからな」
「なら、主役がいなくてもやってますわね、宴会」
「そういえば、そうだな」
シーーーーーン
ガバッ
「俺、皆に声かけてきます!」
復活、早っ!
「お元気ですわね」
呆れたようなルミアーナさんの声が、カーネリウスさんの背に向かってかけられる。
うん、これが第六師団だよね。
見回せば、ラウもミラマーさんも、やれやれと言った表情を浮かべていた。いつも通りだ。
そう。
スヴェートが何か企んでいようが、カーシェイさんが離反しようが、ジンがネージュの死を受け入れてなかろうが。
私たちには何も変わりはない。
私たちの強さに揺るぎがないように。
第六師団も、私もラウも、強く逞しく生きていく。ただ、それだけだ。
「ラウはどうするの?」
「フィアはどうする?」
「ラウといっしょがいいな」
「なら、いっしょに乱入するか、宴会」
さぁ、明日からまた、第六師団の日常が戻ってくる。
ニヤッと笑う夫の手を取り、私は前に踏み出すのだった。
時空の狭間の神殿で、
テラから三番目の話を聞いたあの時。
デュク様に神殿から追い出される直前。
デュク様は私の耳元で、そう囁いた。
友達認定していた黒猫でもなく、
いつもそばで控えていた護衛でもなく、
私に大丈夫をくれた人を、私は選んだ。
気がついたら捕獲されていて、
いつの間にか夫になっていて、
私に選択肢はなかったと思っていたけど。
すべてを壊すだけの力が私にはあって、
あの日、選ぶ猶予がまだまだあって、
私に大丈夫をくれたラウを、私が選んだのだ。
デュク様はそれを教えてくれた。
『アナタノ意志ヲ尊重スル』
私がラウを選んだあの時、あの場所で、
デュク様は確かに、そうも言ってたっけ。
ジンも早く、ネージュの死を受け入れるといいのに。
だって、私にとってジンは…………。
「フィアはどこにも行かないよな?」
「まだそんなこと言ってるの?」
窓の外に、第二師団長とジンが見えた。
それぞれ、打ち合わせと最終報告の説明が終わり、第六師団から追い出されるようにして帰っていく。
そんな二人をそっと見送っているところに、ラウが声をかけてきた。
「心配なんだ」
「私とラウは夫婦なのに、信用してないんだ」
心配性で粘着質で嫉妬深い夫が、上司の顔ではなく、夫の顔で訴える。
「フィアのことは信じてる。でも、アイツはまだ諦めていない」
「それでも、私とラウの関係に変わりはないわ」
私はラウの目を見上げながら、はっきり答えた。
「私はラウといっしょに生きていくの」
「あぁ、そうだな。俺たちは夫婦だもんな。ずっといっしょだよな」
ようやく、ラウから笑みがこぼれる。
「ふふ。ラウって、懐いた熊みたいでかわいいよね」
「あのな、フィア。俺はな、」
手を伸ばしてラウの頬を撫でると、ラウは顔を赤らめた。嬉しそうな、でも、照れくさそうな、そんな表情をしている。
「私、熊みたいにかわいい人、大好きなんだよね」
「…………熊でいい。俺はフィアの熊になる」
真剣な顔で答えるラウに、私はニコリと笑いかけた。
この幸せが、ずっと続くことを祈りながら。
それから一週間後。
第一会議室で、再び、全体会議が行われた。
会議は、スヴェート帝国からの書簡の読み上げから始まり、今後の予定を確認したところで終わった。
ただし、今回の襲撃事件を受けて、要人には、第三師団の騎士を専属護衛として派遣する案が追加された。
第三師団は護衛に特化された騎士の集まり。集団での警護はもちろんのこと、個々の護衛能力も抜きんでている。
こういった要人警護に関しての安全策が出されてもなお、各師団長や各塔長からの苛立ちがこもった声が絶えない会議となったのは、言うまでもない。
「あれで終わりにしたつもり、なんですかね」
本部の第一会議室から第六師団に戻る途中、カーネリウスさんがポツリとこぼす。
苛立ちは各師団長だけでなく、副官レベルも感じたようだ。
「スヴェート皇女の件は、帝国では感知していなかった、すべて皇女の単独行動だなんて。ひでぇ話だ」
そう答えるのは副師団長のミラマーさん。ミラマーさんも苛ついている。
だから、スヴェート帝国は無関係。こっちもいろいろ困っている。抗議するのは見当違い。
こっちでも、皇女の行動を問題視しており、皇女は現在幽閉中。
スヴェート皇帝は、そんな書簡を返してよこした。
「いちおう、処分は下しているみたいだがな」
「どこまで本当なのかは分からないよね」
ラウの返事も苦い。応じる私も苦々しさでいっぱいだ。
「あれだけの騒動を起こしておいて、こっちも被害者だなんて、よく言えますよね」
珍しくカーネリウスさんが不満や苛立ちをぶつけるように話す。
「こっちを去っていったヤツらが、向こうでも似たような騒動を起こした。
そんなこと言われたって、信じられないんですが」
加担したスヴェート騎士と、エルメンティアから離反した騎士とが、スヴェートでも騒動を起こした。
そんな話が、皇帝からの書簡には簡単に書いてあった。
そして、スヴェート皇女に対して、管理不行き届きは認めたものの、名もなき混乱と感情の神の関与や禁忌魔法については、知らぬ存ぜずを通したのだ。
「まぁ、どう考えたって、しっかり計画して準備した上でやってるよな」
ミラマーさんとカーネリウスさんの会話は続く。
カーネリウスさんの憤慨は、まだまだ、止まりそうもない。
「組み紐のお守り、あれもスヴェートの小道具だったんでしょう」
カーネリウスさんが、欲しがったあのお守り。
それがスヴェート側が仕掛けたものだったと聞いたときには、カーネリウスさん、目を大きく開いて固まってしまった。
あの小道具だって、準備するのにかなりの時間がかかっているはずだ。
おそらく、最初は偽造の護符で進めようとしてただろうし。
「捕虜になったスヴェート騎士は全員、原因不明の突然死を起こしてるしな」
人の命だというのに、まるで、道具を扱うかのようだ。
第六師団の建物に到着しても、カーネリウスさんは収まらない。
「それに、カーシェイさんですよ!」
ビクッ
カーネリウスさんの大声に、わたしとラウ、揃って反応してしまう。
カーシェイさんは今、幸せなのかな。
「カーシェイは伴侶を見つけたんだ。竜種にとって伴侶はすべて。きっと、幸せにしてる」
ラウが私にだけ聞こえる声で囁く。
「うん、そうだね」
私もラウにだけ聞こえる声で囁いた。
「お二人で、何をこそこそ話しているんですか!」
「おい、止めろ。カーネリウス」
ミラマーさんがカーネリウスさんを止めると、なんと、カーネリウスさんは泣き出した。
執務室の目の前なので、ジロジロ見る人はいないけど、いい大人がポロポロ泣いているのは、かなり目を引く。
「うううううう」
「おい、なんで泣く?!」
なんかしたの?的な目でミラマーさんを見る私とラウ。
「いやいや、俺は言葉で止めただけですって!」
「泣いてるぞ?」
「本当ですって!」
焦るミラマーさんに、泣くカーネリウスさん。
カーネリウスさんも、今回の騒動では、いろいろ限界だったのかな。
私がちょっと気の毒に思っていると、泣き声を聞きつけたルミアーナさんが、執務室から顔を出した。
「あら? カーネリウスさん、何を泣いていらっしゃるのかしら!」
「俺が泣かしたんじゃねぇぞ!」
焦るミラマーさんと泣くカーネリウスさんを、交互に見るルミアーナさん。
はぁ、と息を吐いて、手をパンパン叩くと、カーネリウスさんに話しかけた。
「ほら、カーネリウスさん。泣いてないで、訳をおっしゃってくださいまし!」
「だって、せっかくの、えんかいが」
ん?
「「えんかい?」」
皆の声がひとつになる。
「あーーー」
「ラウ。何か知ってるの?」
手を打ち合わせて、思い出したように声をあげるラウ。
「カーシェイの伴侶捕獲祝の宴会だ」
そして、苦虫を噛み潰したような顔で説明する。
「主役がいなくなったものだから、伴侶捕獲祝の宴会ができないってな、普通竜種たちが荒れているんだ」
「「………………………………。」」
うん、いろいろ心配して損した。
ミラマーさんも同じように黙り込んだから、私と同じ気持ちだったに違いない。
はぁ、ともう一つ息を吐いて、ルミアーナさんが話しかけを続ける。
「ドラグニール師団長のときは、どうされましたの?」
「りゅうごろしていで、せいこんいわい、やりました」
「ドラグニール師団長も、参加されましたの?」
「参加なんてしないぞ。俺はフィアといっしょだったからな」
「なら、主役がいなくてもやってますわね、宴会」
「そういえば、そうだな」
シーーーーーン
ガバッ
「俺、皆に声かけてきます!」
復活、早っ!
「お元気ですわね」
呆れたようなルミアーナさんの声が、カーネリウスさんの背に向かってかけられる。
うん、これが第六師団だよね。
見回せば、ラウもミラマーさんも、やれやれと言った表情を浮かべていた。いつも通りだ。
そう。
スヴェートが何か企んでいようが、カーシェイさんが離反しようが、ジンがネージュの死を受け入れてなかろうが。
私たちには何も変わりはない。
私たちの強さに揺るぎがないように。
第六師団も、私もラウも、強く逞しく生きていく。ただ、それだけだ。
「ラウはどうするの?」
「フィアはどうする?」
「ラウといっしょがいいな」
「なら、いっしょに乱入するか、宴会」
さぁ、明日からまた、第六師団の日常が戻ってくる。
ニヤッと笑う夫の手を取り、私は前に踏み出すのだった。
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