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3 武道大会編
4-6
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顔が熱い。じんわり汗も出てくる。心臓の鼓動もあり得ないくらい速い。
「ラウ、大丈夫?」
「大丈夫じゃない。嬉しすぎてヤバイ」
初戦の第七師団長チームを一瞬で倒し。続く第四師団長チームはフィアが精霊王二体を葬る活躍を見せて撃破。
初戦はフィアが俺に、次は俺がフィアにキスをして、観客席に上位竜種のラブラブぶりを披露すると、会場は大盛り上がり。
フィアを見せびらかせる喜びと、公開キスの喜びと、ダブルで直撃したものだから、俺の心臓も嬉しさで悲鳴をあげていた。
「あー、大丈夫そうだね」
そんな俺を見て、ヤレヤレといった表情を浮かべるフィア。
嫌がられている様子はないが、俺は確認するようにしている。
「フィアはその、嬉しくないのか?」
初めの頃は、こんなことを尋ねたら面倒臭い男だと思われるんじゃないか、とか。他に好きな男がいると返答をされたらどうしよう、とか。
今から思えば、余計なことばかり考えていた。
面倒臭い、重苦しいとはすでに思われるし、他に好きな男がいないのは確認できているし。
気になることは、フィアに直接、訊いた方がいい。
勝手にフィアの気持ちを決めつけて、勝手に行動しても良いことは何もなかったんだから。
「え? 体調悪そうにしているラウを見て、なんで嬉しくなるの?」
俺の問いかけに、フィアの表情が、きょとんとしたものに変わる。
「え? 体調悪そうに、見えるのか?」
俺も想定外の返事に、考えが止まる。
「そうだよ。いつもより、体温も高いし、脈も速いし、魔力も乱れてる。
上位竜種相手に二戦したから、体調崩したんじゃないかと思った」
さすが赤種の鑑定能力。
「体調はまったく問題ない」
そして、心配してもらえて、さらに嬉しくなる。
「俺は嬉しくても、そうなるんだ」
「そう。ラウに嬉しく思ってもらえて、良かった」
穏やかに微笑むフィアの言葉が俺にとどめを刺した。
『ブアイソウが、シアワセソウになってるわー 師団長、次はアイツラ、仕掛けてくるから。ヒキシメナサイ』
昇天する前に、エルヴェスの伝達で意識が戻る。
俺はあの時の報告を思い起こした。
「つまり、カーシェイが関与しているわけだな」
「ケガに関しては、ソーねー」
記録映像を見て、俺はそう答えた。
報告書は見るまでもない。
加害者扱いされて気の毒に思ったのか、補佐一号がカーシェイを弁護する。
「ノルンガルス上級補佐官の行動も、とっさのものだし」
「姉の方に背中を押されてるな、これ」
「カーシェイさんもとっさの対処で、加減ができなかったわけだし」
「カーシェイも狙ってやってるな、これ」
「え?」
記録映像を見れば分かる。
これは偶発的な事故じゃない。
「どうだ、カーネリウス」
「このタイミングなら加減できますね」
いっしょに映像を見ていたカーネリウスが迷うことなく答える。
「それに、防御すればいいだけなので、反撃する必要はないです」
これは故意による傷害事件だ。
「つまり、こういうことっすか?」
補佐一号が一連の騒動をまとめる。
「カーシェイさんが、スヴェート皇女に協力しているか、協力しているフリをしている」
この前の来襲の様子からしても、間違いない。
「そして、何らかの理由で、ノルンガルス上級補佐官を排除する必要があった」
「そういうことだな」
カーシェイにノルンガルスを害する理由はない。
だとすると、スヴェート側に理由があるはずだ。ノルンガルスがいては困る理由が。
「師団長は、ドー思う?」
「ノルンガルス補佐官の件は、情報不足で理由が推測できない」
ノルンガルスは三姉妹の一番下。
長女は第八師団でフィアによく絡むやつ、次女は第四師団でフィアの陰口を言うやつ、三女は今までこれといった情報はなかったな。
「あたくし、心当たりがございますわ!」
「アー、クルクルちゃん」
「ノルンガルス上級補佐官は、技能鑑定のみ神級で、相手の技能の影響なく鑑定ができますの!」
それまで、カーネリウスの後ろに控えて静かにしていたエレバウトが、カーネリウスを押しのけて話し始めた。
「技能が神級の普通の人間なんて、存在するのか?」
「稀におりますのよ。技能のごく限られた一部分だけ凄い方。ノルンガルス補佐官も鑑定技能そのものは上級ですもの」
「アー、ピンポイント技能者、ってやつねー」
初めて聞く内容に耳を傾ける。
神級といえば、俺やフィアのように、赤種や竜種だとばかり思っていた。
「バーミリオン様の進言もあり、塔長室採用となったそうですわ! 特級補佐官の補佐のような仕事をされてますの!」
「特別なところは、それだけか?」
「それだけ、って! 師団長、最重要情報ですわよ!」
もの凄い剣幕でくってかかるエレバウト。
こいつ、こういうときは凄いんだけど、それ以外は見事に存在を消すんだよな。
「それに、この前。クロエルさんが、スヴェート皇女殿下を年齢不詳と言っておりましたの」
「ああ、言ってたな」
「あたくし、不思議に思って、どういうことか訊きましたの。そうしたら、」
エレバウトはいったん言葉を止め、今までより、声を小さく低くして言葉を続けた。
「年齢は視えるんだけど、視えたものが正しいかどうか分からない。違和感があると」
「アー、ワカッタ。ソーいうことね!」
エレバウトの代わりに、エルヴェスが甲高い声をあげる。
「モノワカリの悪い師団長には、まとめて説明してあげるわー
で、辛気くさいやつについては?」
「カーシェイの件は、前者の可能性が高い」
「師団長も、ソー思う?」
「まさか、カーシェイさんですよ?」
「竜種のアレでしょー?」
「それなら、もっとまさか、ですよ」
普通ならそうなんだが。
気に入った伴侶候補ができたとなると、いくらカーシェイでも、話が変わる。
相手が他国の貴賓だろうが関係ない。
俺なんて破壊の赤種だしな。
「だって、カーシェイさん、『師団と結婚した竜種』とか、『竜種一結婚に興味ないやつ』とか、言われてますから!」
「ソーだったわねー」
「悪口だな、それ」
確かにな、確かにそうだろうけどな。
酷い言われようだな。
「マー、師団長だって、『竜種一結婚に縁遠いやつ』ってサンザン言われてたのに、サクッと結婚したわよー」
「そうでしたね!」
「悪口だぞ、それ」
…………俺も言われてたのか。
「マー、つまり、カーシェイはアヤシいってことでー 監視強化するわよー」
「俺、補佐二号、エルヴェス副官の三交代制でいいっすね」
「本気布陣だな」
エルヴェスまで出るということは、それだけ、カーシェイが難しい相手だということだろう。
「弱味、たっくさん握ってやるわー」
「ほどほどにしてくださいっす」
違った。公私混同だな。
「ソレで。コノ前、実家で聞いた情報とを合わせると、ピンクの正体と目的はねー」
エルヴェスが語った内容は、荒唐無稽、そのものだった。
だが、あいつはこの手の仕事では、非常に有能だ。まず間違いはない。
エルヴェスによれば、仕掛けてくるのは決勝戦の最中。
そしてその予測は的中した。
「ラウ、大丈夫?」
「大丈夫じゃない。嬉しすぎてヤバイ」
初戦の第七師団長チームを一瞬で倒し。続く第四師団長チームはフィアが精霊王二体を葬る活躍を見せて撃破。
初戦はフィアが俺に、次は俺がフィアにキスをして、観客席に上位竜種のラブラブぶりを披露すると、会場は大盛り上がり。
フィアを見せびらかせる喜びと、公開キスの喜びと、ダブルで直撃したものだから、俺の心臓も嬉しさで悲鳴をあげていた。
「あー、大丈夫そうだね」
そんな俺を見て、ヤレヤレといった表情を浮かべるフィア。
嫌がられている様子はないが、俺は確認するようにしている。
「フィアはその、嬉しくないのか?」
初めの頃は、こんなことを尋ねたら面倒臭い男だと思われるんじゃないか、とか。他に好きな男がいると返答をされたらどうしよう、とか。
今から思えば、余計なことばかり考えていた。
面倒臭い、重苦しいとはすでに思われるし、他に好きな男がいないのは確認できているし。
気になることは、フィアに直接、訊いた方がいい。
勝手にフィアの気持ちを決めつけて、勝手に行動しても良いことは何もなかったんだから。
「え? 体調悪そうにしているラウを見て、なんで嬉しくなるの?」
俺の問いかけに、フィアの表情が、きょとんとしたものに変わる。
「え? 体調悪そうに、見えるのか?」
俺も想定外の返事に、考えが止まる。
「そうだよ。いつもより、体温も高いし、脈も速いし、魔力も乱れてる。
上位竜種相手に二戦したから、体調崩したんじゃないかと思った」
さすが赤種の鑑定能力。
「体調はまったく問題ない」
そして、心配してもらえて、さらに嬉しくなる。
「俺は嬉しくても、そうなるんだ」
「そう。ラウに嬉しく思ってもらえて、良かった」
穏やかに微笑むフィアの言葉が俺にとどめを刺した。
『ブアイソウが、シアワセソウになってるわー 師団長、次はアイツラ、仕掛けてくるから。ヒキシメナサイ』
昇天する前に、エルヴェスの伝達で意識が戻る。
俺はあの時の報告を思い起こした。
「つまり、カーシェイが関与しているわけだな」
「ケガに関しては、ソーねー」
記録映像を見て、俺はそう答えた。
報告書は見るまでもない。
加害者扱いされて気の毒に思ったのか、補佐一号がカーシェイを弁護する。
「ノルンガルス上級補佐官の行動も、とっさのものだし」
「姉の方に背中を押されてるな、これ」
「カーシェイさんもとっさの対処で、加減ができなかったわけだし」
「カーシェイも狙ってやってるな、これ」
「え?」
記録映像を見れば分かる。
これは偶発的な事故じゃない。
「どうだ、カーネリウス」
「このタイミングなら加減できますね」
いっしょに映像を見ていたカーネリウスが迷うことなく答える。
「それに、防御すればいいだけなので、反撃する必要はないです」
これは故意による傷害事件だ。
「つまり、こういうことっすか?」
補佐一号が一連の騒動をまとめる。
「カーシェイさんが、スヴェート皇女に協力しているか、協力しているフリをしている」
この前の来襲の様子からしても、間違いない。
「そして、何らかの理由で、ノルンガルス上級補佐官を排除する必要があった」
「そういうことだな」
カーシェイにノルンガルスを害する理由はない。
だとすると、スヴェート側に理由があるはずだ。ノルンガルスがいては困る理由が。
「師団長は、ドー思う?」
「ノルンガルス補佐官の件は、情報不足で理由が推測できない」
ノルンガルスは三姉妹の一番下。
長女は第八師団でフィアによく絡むやつ、次女は第四師団でフィアの陰口を言うやつ、三女は今までこれといった情報はなかったな。
「あたくし、心当たりがございますわ!」
「アー、クルクルちゃん」
「ノルンガルス上級補佐官は、技能鑑定のみ神級で、相手の技能の影響なく鑑定ができますの!」
それまで、カーネリウスの後ろに控えて静かにしていたエレバウトが、カーネリウスを押しのけて話し始めた。
「技能が神級の普通の人間なんて、存在するのか?」
「稀におりますのよ。技能のごく限られた一部分だけ凄い方。ノルンガルス補佐官も鑑定技能そのものは上級ですもの」
「アー、ピンポイント技能者、ってやつねー」
初めて聞く内容に耳を傾ける。
神級といえば、俺やフィアのように、赤種や竜種だとばかり思っていた。
「バーミリオン様の進言もあり、塔長室採用となったそうですわ! 特級補佐官の補佐のような仕事をされてますの!」
「特別なところは、それだけか?」
「それだけ、って! 師団長、最重要情報ですわよ!」
もの凄い剣幕でくってかかるエレバウト。
こいつ、こういうときは凄いんだけど、それ以外は見事に存在を消すんだよな。
「それに、この前。クロエルさんが、スヴェート皇女殿下を年齢不詳と言っておりましたの」
「ああ、言ってたな」
「あたくし、不思議に思って、どういうことか訊きましたの。そうしたら、」
エレバウトはいったん言葉を止め、今までより、声を小さく低くして言葉を続けた。
「年齢は視えるんだけど、視えたものが正しいかどうか分からない。違和感があると」
「アー、ワカッタ。ソーいうことね!」
エレバウトの代わりに、エルヴェスが甲高い声をあげる。
「モノワカリの悪い師団長には、まとめて説明してあげるわー
で、辛気くさいやつについては?」
「カーシェイの件は、前者の可能性が高い」
「師団長も、ソー思う?」
「まさか、カーシェイさんですよ?」
「竜種のアレでしょー?」
「それなら、もっとまさか、ですよ」
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「だって、カーシェイさん、『師団と結婚した竜種』とか、『竜種一結婚に興味ないやつ』とか、言われてますから!」
「ソーだったわねー」
「悪口だな、それ」
確かにな、確かにそうだろうけどな。
酷い言われようだな。
「マー、師団長だって、『竜種一結婚に縁遠いやつ』ってサンザン言われてたのに、サクッと結婚したわよー」
「そうでしたね!」
「悪口だぞ、それ」
…………俺も言われてたのか。
「マー、つまり、カーシェイはアヤシいってことでー 監視強化するわよー」
「俺、補佐二号、エルヴェス副官の三交代制でいいっすね」
「本気布陣だな」
エルヴェスまで出るということは、それだけ、カーシェイが難しい相手だということだろう。
「弱味、たっくさん握ってやるわー」
「ほどほどにしてくださいっす」
違った。公私混同だな。
「ソレで。コノ前、実家で聞いた情報とを合わせると、ピンクの正体と目的はねー」
エルヴェスが語った内容は、荒唐無稽、そのものだった。
だが、あいつはこの手の仕事では、非常に有能だ。まず間違いはない。
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