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3 武道大会編
4-0 第六師団長の穏やかならざる日々
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俺、ラウゼルト・ドラグニールは、人生最大の難問にぶち当たっていた。
「就任したばかりの俺専用補佐官が、死ぬほどかわいすぎて困る」
俺とお揃いの騎士服を着て、ちょこんと俺の隣に腰を下ろすフィア。
かわいい。とてもかわいい。かわいさが爆発している。
今すぐ連れて帰りたい。
自然とくっついて座れるよう、第三塔で一ヶ月かけて開発してもらった二人掛けのイスにも、何の疑問も持たずに座ってくれる。
しかし、このイスは会心の出来だった。
イスそのものの造りも良いし、デザインも良い。
お互いが邪魔にならず、自然とくっついて座れるし、何より、フィアの体温や魔力だけでなく、匂いまで漂ってくる。
良いこと尽くしだ。
かわいい補佐官のことを思い浮かべていると、研修の進捗状況を報告し終わったカーシェイから、とんでもない言葉が出た。
「なら、師団専属補佐官にすれば良かったでしょう」
「そんなこと絶対にできるか!」
俺は目の前で呆れた表情をしているカーシェイに食ってかかる。
「俺専用補佐官以外、フィアに相応しい役職なんてあるわけないだろ」
俺の言葉に対して、今度は、ああそうですか、なんて雰囲気を醸し出す。
「そもそもだな、フィアは俺に就職したかったんだから」
「だとしたら、困ることなんてないでしょう。バリバリ仕事をして、素敵な夫だというところを見せればいいんですよ」
ま、それはそうだな。
でも、ガツガツ仕事をするような感じで余裕がないと思われないか?
俺は思わず微妙な表情を浮かべてしまったようだ。
カーシェイは、ならばと、どこからか分厚い冊子を取り出して、執務机の上にばんと置いた。
「いいですか、師団長。これを見てください」
全師団員勤務実態調査資料集?
分厚い資料を手慣れた手つきでめくり、目当てのページを提示するカーシェイ。
「統計調査でも、職につく女性が好みに思う男性の条件トップは、『仕事ができる』です」
「なるほど」
師団に勤務する女性騎士並びに師団の女性職員を対象とした意識調査もやっているようだ。
「なので、師団長が熱心に仕事をして、あっという間に書類を片付ければ、お隣でそれを見るお相手様はどう思われるでしょう?」
「仕事ができる男か」
「その通りです。感動して、お仕事頑張って!と応援してくださったり、疲れてない?と心配してくださったりもされるはずです」
「なるほどな。困っている場合ではないな」
そうですそうですと言いながら、決裁が必要な書類を俺の目の前に積み上げ始めるカーシェイ。
統計調査の続きが気になるな。
手を伸ばして資料をめくる。
「二番目以下は、高収入と高ポジション、家事育児に積極的で家庭的、優しくて穏やかな性格か」
「師団長はどれも該当してますので、問題ありませんよ。さぁ、さっさとこちらの書類の決裁を」
俺たちの会話を聞いて、ソファーに陣取って書類の書き直しをしていた部隊長二人が騒ぎ出した。
「師団長のどこが、優しくて穏やかだよ」
「だな! いてっ!」
「いっつー、ほら、そういうところ!」
「ァア? もっと重みがある方が良かったか?」
優しく、氷の礫を弾いてやったが、こいつらには氷の塊の方が良かったか。
「まぁ、師団長が優しいのは、お相手様に対してだけですから」
カーシェイがフォローにもならないフォローを入れる。
「しっかし、師団長。条件いい割には、女に不人気な独身師団長の上位だったよな」
「女に人気の独身師団長、上位三人は、第一、第四、第八だったよな」
余計な情報をねじ込んでくる二人。
「俺はフィアから絶大な人気を得られれば、それでいいんだ」
「それはそうですよね、では、こちらの書類の決裁を」
書類の書き直しが終わったなら、さっさと出ていけばいいのに。
あまりうるさくするようなら、部屋から追い出すか。
そんなことを考えている間にも、二人の話はエスカレートしていった。
「仕事ができる、高収入高ポジションはうちの師団長も負けてないのにな」
「あのなー、容姿と性格で負けてるだろ。デカくて厳ついしな」
「あー、そうだった。すぐ、殺気と冷気も撒き散らすしな」
ブチッ
こいつら言い過ぎだろう。
「ァア? お前ら暇そうだな!」
「だから、こちらの書類の決裁!」
バーーーーン
ちょうど良いタイミングで、師団長室の扉が音を立てて開いた。
エルヴェスの補佐二人だ。
ちょうど良い話題を、こいつらもぶち込んでくる。
「師団長、お相手様の好きな男性の条件、聞いて来たっすよ!」
「補佐一号!」
フィアの好きな男性の条件!
ものすごく気になるが、小柄な美少年とかじゃないよな?
俺の視線を受けて、補佐二号が口を開いた。
「熊みたいにかわいい、だそうです」
……………………なんで、熊?
固まる俺。
「補佐二号…………好きな条件、それか?」
大きく頷く、エルヴェスの補佐二人。
「良かったですね、師団長」
「良かったっすね、師団長」
「良かった、のか?」
補佐二人に祝福される俺。
どうにか言葉を絞り出す。
「全師団で熊に該当する人間は師団長しかいませんよ」
「お相手様、師団長を懐いた熊みたいって言ってたっすよ」
いや、おかしいだろ。
「俺は熊から夫になったはずだが?」
呆然として固まったままの俺に、追い討ちをかける部隊長たち。
「師団長、相変わらず熊扱いか」
「師団長、相変わらずペット枠か」
「いや、俺は夫だ! 配偶者枠だ!」
おかしい、おかしいぞ!
「かわいいって思われて、良かったじゃないですか。さぁ、そろそろ決裁にとりかかりましょうか」
「かわいいはおかしいだろ!」
コンコン
最悪のタイミングで扉が開き、大騒ぎで大混乱の師団長室にフィアが戻ってきた。
「ラウ、戻ったよ」
「フィア、俺はかわいいのか?」
しまった、そうじゃない!
俺がかわいいか訊いてどうする?
かわいいのは俺じゃなくて、フィアの方だろ。
焦って質問を間違えた。
慌てすぎて次の言葉が出ない俺に、きょとんとしたかわいい顔で、フィアが返事をする。
その答えが、
「ラウ? 熊みたいでかわいいけど?」
……………………熊から離れてない。
「良かったですね、師団長」
「良かったっすね、師団長」
「いったい何の話?」
小首をかしげながら尋ねたフィアの目が、決裁待ちの書類を見つけた。
山積みの書類に顔を曇らせるフィア。
「まだ書類の決裁、終わってないの?」
「あ、ちょっとな。カーシェイたちと話をしててな」
最悪だ。
これでは、仕事ができる男から遠ざかってしまう。困った、困ったぞ。
ところが、フィアはさらに焦る俺の様子を気にとめることはなかった。
「そうなんだ。それなら、ラウがお仕事頑張れるよう、私も頑張るね」
「ん? フィアも頑張ってくれるのか?」
「うん、カーシェイさん以外の人をここから吹き飛ばせば、ラウのお仕事も捗るよね」
「「えっ?!」」
「だから、頑張るね」
轟音とともに、師団長室から軽々と吹き飛ばされる四人。
盛大に引きつるカーシェイ。
何事もなかったように、ニコニコしているフィア。
「決裁、頑張ろうね、ラウ」
やっぱり、フィアがかわいすぎて困る。
「就任したばかりの俺専用補佐官が、死ぬほどかわいすぎて困る」
俺とお揃いの騎士服を着て、ちょこんと俺の隣に腰を下ろすフィア。
かわいい。とてもかわいい。かわいさが爆発している。
今すぐ連れて帰りたい。
自然とくっついて座れるよう、第三塔で一ヶ月かけて開発してもらった二人掛けのイスにも、何の疑問も持たずに座ってくれる。
しかし、このイスは会心の出来だった。
イスそのものの造りも良いし、デザインも良い。
お互いが邪魔にならず、自然とくっついて座れるし、何より、フィアの体温や魔力だけでなく、匂いまで漂ってくる。
良いこと尽くしだ。
かわいい補佐官のことを思い浮かべていると、研修の進捗状況を報告し終わったカーシェイから、とんでもない言葉が出た。
「なら、師団専属補佐官にすれば良かったでしょう」
「そんなこと絶対にできるか!」
俺は目の前で呆れた表情をしているカーシェイに食ってかかる。
「俺専用補佐官以外、フィアに相応しい役職なんてあるわけないだろ」
俺の言葉に対して、今度は、ああそうですか、なんて雰囲気を醸し出す。
「そもそもだな、フィアは俺に就職したかったんだから」
「だとしたら、困ることなんてないでしょう。バリバリ仕事をして、素敵な夫だというところを見せればいいんですよ」
ま、それはそうだな。
でも、ガツガツ仕事をするような感じで余裕がないと思われないか?
俺は思わず微妙な表情を浮かべてしまったようだ。
カーシェイは、ならばと、どこからか分厚い冊子を取り出して、執務机の上にばんと置いた。
「いいですか、師団長。これを見てください」
全師団員勤務実態調査資料集?
分厚い資料を手慣れた手つきでめくり、目当てのページを提示するカーシェイ。
「統計調査でも、職につく女性が好みに思う男性の条件トップは、『仕事ができる』です」
「なるほど」
師団に勤務する女性騎士並びに師団の女性職員を対象とした意識調査もやっているようだ。
「なので、師団長が熱心に仕事をして、あっという間に書類を片付ければ、お隣でそれを見るお相手様はどう思われるでしょう?」
「仕事ができる男か」
「その通りです。感動して、お仕事頑張って!と応援してくださったり、疲れてない?と心配してくださったりもされるはずです」
「なるほどな。困っている場合ではないな」
そうですそうですと言いながら、決裁が必要な書類を俺の目の前に積み上げ始めるカーシェイ。
統計調査の続きが気になるな。
手を伸ばして資料をめくる。
「二番目以下は、高収入と高ポジション、家事育児に積極的で家庭的、優しくて穏やかな性格か」
「師団長はどれも該当してますので、問題ありませんよ。さぁ、さっさとこちらの書類の決裁を」
俺たちの会話を聞いて、ソファーに陣取って書類の書き直しをしていた部隊長二人が騒ぎ出した。
「師団長のどこが、優しくて穏やかだよ」
「だな! いてっ!」
「いっつー、ほら、そういうところ!」
「ァア? もっと重みがある方が良かったか?」
優しく、氷の礫を弾いてやったが、こいつらには氷の塊の方が良かったか。
「まぁ、師団長が優しいのは、お相手様に対してだけですから」
カーシェイがフォローにもならないフォローを入れる。
「しっかし、師団長。条件いい割には、女に不人気な独身師団長の上位だったよな」
「女に人気の独身師団長、上位三人は、第一、第四、第八だったよな」
余計な情報をねじ込んでくる二人。
「俺はフィアから絶大な人気を得られれば、それでいいんだ」
「それはそうですよね、では、こちらの書類の決裁を」
書類の書き直しが終わったなら、さっさと出ていけばいいのに。
あまりうるさくするようなら、部屋から追い出すか。
そんなことを考えている間にも、二人の話はエスカレートしていった。
「仕事ができる、高収入高ポジションはうちの師団長も負けてないのにな」
「あのなー、容姿と性格で負けてるだろ。デカくて厳ついしな」
「あー、そうだった。すぐ、殺気と冷気も撒き散らすしな」
ブチッ
こいつら言い過ぎだろう。
「ァア? お前ら暇そうだな!」
「だから、こちらの書類の決裁!」
バーーーーン
ちょうど良いタイミングで、師団長室の扉が音を立てて開いた。
エルヴェスの補佐二人だ。
ちょうど良い話題を、こいつらもぶち込んでくる。
「師団長、お相手様の好きな男性の条件、聞いて来たっすよ!」
「補佐一号!」
フィアの好きな男性の条件!
ものすごく気になるが、小柄な美少年とかじゃないよな?
俺の視線を受けて、補佐二号が口を開いた。
「熊みたいにかわいい、だそうです」
……………………なんで、熊?
固まる俺。
「補佐二号…………好きな条件、それか?」
大きく頷く、エルヴェスの補佐二人。
「良かったですね、師団長」
「良かったっすね、師団長」
「良かった、のか?」
補佐二人に祝福される俺。
どうにか言葉を絞り出す。
「全師団で熊に該当する人間は師団長しかいませんよ」
「お相手様、師団長を懐いた熊みたいって言ってたっすよ」
いや、おかしいだろ。
「俺は熊から夫になったはずだが?」
呆然として固まったままの俺に、追い討ちをかける部隊長たち。
「師団長、相変わらず熊扱いか」
「師団長、相変わらずペット枠か」
「いや、俺は夫だ! 配偶者枠だ!」
おかしい、おかしいぞ!
「かわいいって思われて、良かったじゃないですか。さぁ、そろそろ決裁にとりかかりましょうか」
「かわいいはおかしいだろ!」
コンコン
最悪のタイミングで扉が開き、大騒ぎで大混乱の師団長室にフィアが戻ってきた。
「ラウ、戻ったよ」
「フィア、俺はかわいいのか?」
しまった、そうじゃない!
俺がかわいいか訊いてどうする?
かわいいのは俺じゃなくて、フィアの方だろ。
焦って質問を間違えた。
慌てすぎて次の言葉が出ない俺に、きょとんとしたかわいい顔で、フィアが返事をする。
その答えが、
「ラウ? 熊みたいでかわいいけど?」
……………………熊から離れてない。
「良かったですね、師団長」
「良かったっすね、師団長」
「いったい何の話?」
小首をかしげながら尋ねたフィアの目が、決裁待ちの書類を見つけた。
山積みの書類に顔を曇らせるフィア。
「まだ書類の決裁、終わってないの?」
「あ、ちょっとな。カーシェイたちと話をしててな」
最悪だ。
これでは、仕事ができる男から遠ざかってしまう。困った、困ったぞ。
ところが、フィアはさらに焦る俺の様子を気にとめることはなかった。
「そうなんだ。それなら、ラウがお仕事頑張れるよう、私も頑張るね」
「ん? フィアも頑張ってくれるのか?」
「うん、カーシェイさん以外の人をここから吹き飛ばせば、ラウのお仕事も捗るよね」
「「えっ?!」」
「だから、頑張るね」
轟音とともに、師団長室から軽々と吹き飛ばされる四人。
盛大に引きつるカーシェイ。
何事もなかったように、ニコニコしているフィア。
「決裁、頑張ろうね、ラウ」
やっぱり、フィアがかわいすぎて困る。
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