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2 新人研修編
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新年初日の夜にデートを計画し、明日デート。
新年の休暇で街はそれなりに賑わいをみせているし、デートスポットもいくつか把握済み。
行き当たりばったりでも、どうにかなるわけなんだが。
「なんといっても、記念すべき、フィアとの初デートだからな」
できる限り手を尽くしたものにしたいし、記憶に残るものにもしたい。
それに、以前にフィアが言っていた言葉が、ずっと気にかかっていた。
『告白されて、お付き合いして、求婚されて、承諾して、結婚式あげて、結婚なんじゃないの?!』
フィアは、存在こそ普通でないが、育ちはお嬢様で、中味は普通の女の子。
普通の人間の普通の結婚、しかも『恋愛結婚』に憧れていた。
実際の、俺とフィアの結婚は、竜種の理想の結婚だった。
俺は理想の結婚で満足しているが、フィアはそうではない。
こうした小さな不満は可能な限り取り除いた方がいい。
金竜もそう言っていたので、『告白』は毎日するようにしている。
『求婚』『承諾』は済んでいるが、意識が半分ない状態を狙って済ませたので、
「この辺、初デートでどうにかならないものかな」
そう思った俺は、すぐさま、とある人物に伝達魔法で連絡をとった。
行きたい店や場所、求婚の件も伝えておく。
十分後、詳細なデート計画書とともに伝達が届いた。
『このアタシにかかれば、告白求婚デートなんて、オテノモノ! さっすが師団長、見る目あるわー デートのオニと呼ばれたアタシの実力、とくとゴランアレ!』
計画書に書かれていたのは、綿密なデートプラン。人気店の個室の予約はもちろん、貸切の予約まで準備済み。
支払いはすべて第六師団へ俺宛てで来ることになっている。
手の空いている第六師団の記録班も動員する計画のようだ。特別業務での出張扱い。抜かりがない。
「………………。」
思わず無言になる。
俺が頼んでおいて、なんなんだが、手際が良すぎる。それもわずか十分で。
有能なんだよな、有能なんだけどな。
「あいつ、新年初日から何やってんだ?」
翌日は宣言通り、フィアをデートに連れ出した。
午前中は飛竜に乗って王都の遊覧。
飛竜は引越のときに一度乗せて以来、二度目だ。
あのときも、フィアは怖がるどころか、気持ちよさそうに景色を眺めていた。
なにしろ、身体がぴったりくっつくし、少し寒いのでいっしょのマントに包まれる。実に良い。
昼は王都で人気の店でのランチ。
老舗ではないが、なかなかの評判だ。
前夜に特別室の予約なんて、よく取れたよな。
初めてのレストランで、フィアもご機嫌だ。
昼食後は美術館を貸し切って鑑賞した。
主に、スヴェート帝国の美術品とメイ群島国の工芸品を扱う美術館だが、フィアは、初めてだったらしく、目をキラキラさせていた。
フィアは、グランフレイムでほぼ閉じ込められるようにして、生きてきた。
技能なしと判明する前も、魔力の多さから、誘拐の危険があったらしい。
デートどころか、本格的な外出はこれが初めてだったようで、とてもとても喜んでいた。
こんなに喜んでいるフィアに外出禁止を告げるのは、俺だって心苦しい。
しかし、外は危険なんだ、フィア。
最後に立ち寄った自然公園は大勢の人で賑わっていた。
まだ夕方前の明るい時間なので、仕事仲間や友人同士、家族連れも多い。
今の時期、ここは火花草が見頃となる。
火花草の群生地は予想通り、人でごった返していた。
はぐれないよう、フィアの手をしっかりと握る。
火花草を見て喜ぶフィア。とてもかわいい。
フィアの横顔を眺めていたら、思っていたことが、つい、口をついてしまった。
自然と足も止まる。
「フィアが官職に就いて、住む家と収入を得たら、俺はどうなる?」
そう、俺は夫という生き物でしかない。
「え? どうにもならないよね?」
突然の話にきょとんとするフィア。
「フィアが官職に就いて、住む家と収入を得たら、俺に頼らなくても生活できるようになるだろ」
そう、俺の価値は、フィアに住む家と生活費を提供できることだけ。
「ええ? 家や収入の有無と、頼る頼らないは別だよね?」
「そうなったら、俺はフィアに捨てられる」
価値がなくなったら、俺は捨てられる。
「えええ?」
「俺はフィアに捨てられたくないんだ」
俺に価値がなくなった後も、フィアに選ばれるには、どうしたらいいんだ?
「最期は、フィアといっしょに死んで、フィアといっしょの墓に入りたいんだ」
金竜も銀竜も『時間が解決する』だなんて、呑気なことしか言わない。
「だから、フィア、俺を捨てないでくれ!」
俺はフィアといっしょにいたいんだ。
「ラウを捨てたりしないから! ずっとずっと、いっしょだから!」
俺の真剣な言葉を、フィアも真剣に受け取ってくれる。
真っ赤になりながらも、はっきりと言葉を返してくれた。すごく嬉しい。
「フィア、大好きだ、愛している、ずっとずっと、いっしょにいよう!」
パチパチパチパチパチパチパチパチ
ギューッとフィアを抱きしめる俺の耳に、周りから祝福の拍手が聞こえた。
「兄ちゃん良かったな」「幸せになれよ」「サイコー!」などなど。拍手に混じって、いろいろな声も聞こえる。
求婚と周りからの祝福。
普通の人間の普通も悪くない、そう思いながら、腕の中で恥ずかしがるフィアに笑いかけた。
そう、俺は焦っていた。
フィアの独立計画と就職を聞いたときから。いや、その前からかもしれない。
外出先で、就職先で、万が一、フィアがムカつくあいつに再会でもしたら。
それでも、フィアは俺を選んでくれるだろうか。
初デート翌日は、第六師団の幹部との事前打ち合わせ。
記録班のデート映像をチェックしながら、俺は不安と焦りをどうにか胸の奥底に押し込んだ。
新年の休暇で街はそれなりに賑わいをみせているし、デートスポットもいくつか把握済み。
行き当たりばったりでも、どうにかなるわけなんだが。
「なんといっても、記念すべき、フィアとの初デートだからな」
できる限り手を尽くしたものにしたいし、記憶に残るものにもしたい。
それに、以前にフィアが言っていた言葉が、ずっと気にかかっていた。
『告白されて、お付き合いして、求婚されて、承諾して、結婚式あげて、結婚なんじゃないの?!』
フィアは、存在こそ普通でないが、育ちはお嬢様で、中味は普通の女の子。
普通の人間の普通の結婚、しかも『恋愛結婚』に憧れていた。
実際の、俺とフィアの結婚は、竜種の理想の結婚だった。
俺は理想の結婚で満足しているが、フィアはそうではない。
こうした小さな不満は可能な限り取り除いた方がいい。
金竜もそう言っていたので、『告白』は毎日するようにしている。
『求婚』『承諾』は済んでいるが、意識が半分ない状態を狙って済ませたので、
「この辺、初デートでどうにかならないものかな」
そう思った俺は、すぐさま、とある人物に伝達魔法で連絡をとった。
行きたい店や場所、求婚の件も伝えておく。
十分後、詳細なデート計画書とともに伝達が届いた。
『このアタシにかかれば、告白求婚デートなんて、オテノモノ! さっすが師団長、見る目あるわー デートのオニと呼ばれたアタシの実力、とくとゴランアレ!』
計画書に書かれていたのは、綿密なデートプラン。人気店の個室の予約はもちろん、貸切の予約まで準備済み。
支払いはすべて第六師団へ俺宛てで来ることになっている。
手の空いている第六師団の記録班も動員する計画のようだ。特別業務での出張扱い。抜かりがない。
「………………。」
思わず無言になる。
俺が頼んでおいて、なんなんだが、手際が良すぎる。それもわずか十分で。
有能なんだよな、有能なんだけどな。
「あいつ、新年初日から何やってんだ?」
翌日は宣言通り、フィアをデートに連れ出した。
午前中は飛竜に乗って王都の遊覧。
飛竜は引越のときに一度乗せて以来、二度目だ。
あのときも、フィアは怖がるどころか、気持ちよさそうに景色を眺めていた。
なにしろ、身体がぴったりくっつくし、少し寒いのでいっしょのマントに包まれる。実に良い。
昼は王都で人気の店でのランチ。
老舗ではないが、なかなかの評判だ。
前夜に特別室の予約なんて、よく取れたよな。
初めてのレストランで、フィアもご機嫌だ。
昼食後は美術館を貸し切って鑑賞した。
主に、スヴェート帝国の美術品とメイ群島国の工芸品を扱う美術館だが、フィアは、初めてだったらしく、目をキラキラさせていた。
フィアは、グランフレイムでほぼ閉じ込められるようにして、生きてきた。
技能なしと判明する前も、魔力の多さから、誘拐の危険があったらしい。
デートどころか、本格的な外出はこれが初めてだったようで、とてもとても喜んでいた。
こんなに喜んでいるフィアに外出禁止を告げるのは、俺だって心苦しい。
しかし、外は危険なんだ、フィア。
最後に立ち寄った自然公園は大勢の人で賑わっていた。
まだ夕方前の明るい時間なので、仕事仲間や友人同士、家族連れも多い。
今の時期、ここは火花草が見頃となる。
火花草の群生地は予想通り、人でごった返していた。
はぐれないよう、フィアの手をしっかりと握る。
火花草を見て喜ぶフィア。とてもかわいい。
フィアの横顔を眺めていたら、思っていたことが、つい、口をついてしまった。
自然と足も止まる。
「フィアが官職に就いて、住む家と収入を得たら、俺はどうなる?」
そう、俺は夫という生き物でしかない。
「え? どうにもならないよね?」
突然の話にきょとんとするフィア。
「フィアが官職に就いて、住む家と収入を得たら、俺に頼らなくても生活できるようになるだろ」
そう、俺の価値は、フィアに住む家と生活費を提供できることだけ。
「ええ? 家や収入の有無と、頼る頼らないは別だよね?」
「そうなったら、俺はフィアに捨てられる」
価値がなくなったら、俺は捨てられる。
「えええ?」
「俺はフィアに捨てられたくないんだ」
俺に価値がなくなった後も、フィアに選ばれるには、どうしたらいいんだ?
「最期は、フィアといっしょに死んで、フィアといっしょの墓に入りたいんだ」
金竜も銀竜も『時間が解決する』だなんて、呑気なことしか言わない。
「だから、フィア、俺を捨てないでくれ!」
俺はフィアといっしょにいたいんだ。
「ラウを捨てたりしないから! ずっとずっと、いっしょだから!」
俺の真剣な言葉を、フィアも真剣に受け取ってくれる。
真っ赤になりながらも、はっきりと言葉を返してくれた。すごく嬉しい。
「フィア、大好きだ、愛している、ずっとずっと、いっしょにいよう!」
パチパチパチパチパチパチパチパチ
ギューッとフィアを抱きしめる俺の耳に、周りから祝福の拍手が聞こえた。
「兄ちゃん良かったな」「幸せになれよ」「サイコー!」などなど。拍手に混じって、いろいろな声も聞こえる。
求婚と周りからの祝福。
普通の人間の普通も悪くない、そう思いながら、腕の中で恥ずかしがるフィアに笑いかけた。
そう、俺は焦っていた。
フィアの独立計画と就職を聞いたときから。いや、その前からかもしれない。
外出先で、就職先で、万が一、フィアがムカつくあいつに再会でもしたら。
それでも、フィアは俺を選んでくれるだろうか。
初デート翌日は、第六師団の幹部との事前打ち合わせ。
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